シャッフル
2011, 11. 23 (Wed) 00:41
突然の記憶喪失に悩む戸辺(金子ノブアキ)の元に、日給200万円のモニター調査の案内状が届いた。
指定された場所に出掛けると、同じように呼び出された、轟(賀来賢人)、堺(鎌苅健太)、物部(ムロツヨシ)が集まっていた。
担当者を名乗る神宮寺(市川亀治郎)が現われ、モニター調査の概要を説明していく。
実は5人は銀行強盗の一味で、強奪した金の在処を知る戸辺が記憶を失ってしまったため、記憶を取り戻そうと大芝居を仕組んだのだった…。
モニター調査で集められた男たちを待ち受ける意外な運命を、密室を舞台に二転三転するストーリー展開で描き出すサスペンス劇。
2011年 10/22公開 日本映画
監督 及川拓郎
誰も信じられない“森の窃盗団”{★★★3/5}
戸部の記憶を取り戻すため、最終手段として“シャッフル”と名付けたをプロジェクト決行する銀行強盗の仲間たち。
順調に繰り広げられるシナリオだったが、事態は思わぬ方向に動き出す。

及川拓郎監督が手掛けた舞台を自ら映画化されたそうで、密室でのやりとりは、本当に舞台を観ているようでした。
予告の印象から「キサラギ」を想像しましたが、黒服姿の5人の男、腹痛、アニメ声優で歌手の謎の死、密室劇、事件にまつわる謎解きサスペンスなど、どことなく似てるなぁ~と思うエピがありました。
「キサラギ」では、集まった人物が何気に繋がって行き、意外な真相や真実が明らかになっていく面白さでしたが、こちらは、人間関係と密室劇でのやりとりも、戸部の記憶を取り戻すための大芝居だと分かった上で始まります。

記憶回復のため、あらゆる情報と状況のシナリオで戸部を極限状態にまで追い込んでいく神宮寺たちに、突然、邪魔者が入り込んでくる非常事態が起こる。
お話が進めば進むほど、見えない依頼者「Mr.ヤマシタ」や二人の女性の存在もあり、二転三転どころか、転がる転がる、どこまで転がるのやら(笑)
この転がり具合が「まだあるの?!」な面白さがある作品です。
時々、頭の痛みに襲われながら、記憶の糸を繋ぐような戸部のフラッシュバックは、伏線やヒントにもなり、セリフの応酬はテンポが良く、ドンデン返しに次ぐドンデン返しも混沌とせず、これだけ転がして広がりある内容ながら、大きな矛盾も残していないと思います。

ただ、若干のツッコミはあるし、「ああ、そうだったのか!!」と思わされるようなビックリ感がなく、小粋な笑いネタも薄い感じかな。
円がアジアドルに変わってしまうタイムリミットの緊張感はそう感じず、特徴を持たせたビジュアルの政治家や警察陣を登場させたわりには活かされてなかった。
「Mr.ヤマシタ」の動機が意外とお決まりで、個性的な仲間がぶつかりながらも男同士の特有なノリだったのに、何もそこまでしなくても…と感じる違和感もあったりして。
騙し合いに裏切り者…予測不能の展開は、ハードボイルド担当のレイモンド(戸部)が、最後までハードボイルドに徹底した結末だったようです。
このような映画は、脚本や演出以上に、役者の演技やチームワークみたいなものが上手く作用しないと楽しめないと思うので、個性ある役者さんたちのお芝居は、バランスが取れてとても良かったです。
戸部の記憶を取り戻すため、最終手段として“シャッフル”と名付けたをプロジェクト決行する銀行強盗の仲間たち。
順調に繰り広げられるシナリオだったが、事態は思わぬ方向に動き出す。

及川拓郎監督が手掛けた舞台を自ら映画化されたそうで、密室でのやりとりは、本当に舞台を観ているようでした。
予告の印象から「キサラギ」を想像しましたが、黒服姿の5人の男、腹痛、アニメ声優で歌手の謎の死、密室劇、事件にまつわる謎解きサスペンスなど、どことなく似てるなぁ~と思うエピがありました。
「キサラギ」では、集まった人物が何気に繋がって行き、意外な真相や真実が明らかになっていく面白さでしたが、こちらは、人間関係と密室劇でのやりとりも、戸部の記憶を取り戻すための大芝居だと分かった上で始まります。

記憶回復のため、あらゆる情報と状況のシナリオで戸部を極限状態にまで追い込んでいく神宮寺たちに、突然、邪魔者が入り込んでくる非常事態が起こる。
お話が進めば進むほど、見えない依頼者「Mr.ヤマシタ」や二人の女性の存在もあり、二転三転どころか、転がる転がる、どこまで転がるのやら(笑)
この転がり具合が「まだあるの?!」な面白さがある作品です。
時々、頭の痛みに襲われながら、記憶の糸を繋ぐような戸部のフラッシュバックは、伏線やヒントにもなり、セリフの応酬はテンポが良く、ドンデン返しに次ぐドンデン返しも混沌とせず、これだけ転がして広がりある内容ながら、大きな矛盾も残していないと思います。

ただ、若干のツッコミはあるし、「ああ、そうだったのか!!」と思わされるようなビックリ感がなく、小粋な笑いネタも薄い感じかな。
円がアジアドルに変わってしまうタイムリミットの緊張感はそう感じず、特徴を持たせたビジュアルの政治家や警察陣を登場させたわりには活かされてなかった。
「Mr.ヤマシタ」の動機が意外とお決まりで、個性的な仲間がぶつかりながらも男同士の特有なノリだったのに、何もそこまでしなくても…と感じる違和感もあったりして。
騙し合いに裏切り者…予測不能の展開は、ハードボイルド担当のレイモンド(戸部)が、最後までハードボイルドに徹底した結末だったようです。
このような映画は、脚本や演出以上に、役者の演技やチームワークみたいなものが上手く作用しないと楽しめないと思うので、個性ある役者さんたちのお芝居は、バランスが取れてとても良かったです。
コメント
KLY
NoTitle
円を両替って件が、完全にタイムリミットの条件にしかされてないんで、実はそれなら何でもいいんじゃない?ってところがありますよね。
ほぼワンシチュエーションの展開は中々ユニークではありましたが、後もう少しかなぁ。同じワンシチュエーションのコメディなら、個人的には『大洗にも星はふるなり』とかの方が楽しかったです。
オリーブリー
KLYさんへ
こんにちは。
『大洗にも星はふるなり』
たしかWOWOWで放送した記憶があるけど、まだ観てないんですよ。
またやらないかなぁ~。
あっ、KLYさんも「キサラギ」是非!!
笑いが多くて楽しいですよ。
劇中、意外な「ジョニー・デップ」も登場するので(爆)
皆さん、個性的でしたが、金子さんと亀さんの怪演が光ってましたね。
こんなに転がる割には飽きさせない流れでしたが、あっと驚く展開がなかったのはちょっと残念かな。
スキッ歯談義(笑)ありがとうございました。
仰る通りで、裏方ならともかく、表に出るなら、ちょっとあれでいいのだろうか?と常々気になっていて(;^_^A アセアセ・・・
「シャネル」のルージュのCMなんて、失笑もんでしたよ。
フランスでは福歯だそうですけどねぇ~彼女の場合、度を越えてるような…(苦笑)
まあ、確かにジョニーのパートナーなんて、福を手に入れたけどヾ(~∇~;) コレコレ
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