FC2ブログ

備忘録として更新します。コメントありがとうございました。

ThetreeoflifeposterTHE TREE OF LIFE

厳格な父親(ブラッド・ピット)、愛情溢れる母親(ジェシカ・チャステイン)に育てられた長男のジャック・オブライエン(ショーン・ペン)は、人生の岐路に立ち、自らの少年時代に思いをはせる――。
1950年代、オブライエン夫妻は3人の息子に恵まれ、テキサスの小さな町で生活を送っていた。


「天国の日々」「ニュー・ワールド」のテレンス・マリック監督が、1950年代のアメリカに暮らすある家族の物語を、壮大かつ根源的な視点から描き出すヒューマン・ドラマ。
2011年カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞。

2011年 8/12公開 アメリカ映画
監督 テレンス・マリック

故郷を思うモルダウ{★★★㊦3/5}

余談から。
「モルダウの流れ」が予告で流れてから、タイムスリップしてしまいました。
訳詩か作詞か、たくさんあるんですねぇ。
私がその昔に合唱団で歌ったのは、、、(笑)

水上(みなかみ)は遠く 遙か
豊かなる河 モルダウよ
月影は森を照らし
秋風 岸をそよぎゆく
雁(かりがね)の声に こだまして
泡立ち流るる 水の音
霧とくだけ 花と散りて 流れゆけ


この楽曲が流れる予告編、秀作なファミリー・ドラマを彷彿させるようでしたが…。
うーん、そうか、こんな映画だったんだ…。
これと言った感想が書けないけど(苦笑)

テレンス・マリック監督映画は初めてです。
冒頭のナレーション、「私たちの生き方はふたつに分かれる。世俗に生きるか、神に委ねるか」
聖書のヨブ記、次男の訃報、悩みこむ現代のジャック…。
カットも話もとびとびで、出てきた映像や人物、少ない会話とナレーションを頭で整理していたら、天地創造からダイナソーまで登場した長いプロットは、まるでネイチャー番組を見ているかのようで、もう戸惑ってしまいましたよ。
ファミリー・ドラマを観に来たつもりだったのに、まさかの宇宙とか地球誕生とか人類の創生とかって?!
そんな壮大な映画なん??と、正直、唖然――。

夕べ、海外サイトの画像を何気に見ていたら、↑のポスター、ご丁寧に70分割された半分は、一体何だこれ?とちょっと嫌な予感はあったんだけど、やっぱり哲学的で宗教的、壮大で抒情詩のような作品で、商業目的だけが映画ではないけれど、物語を求めてしまう自分は、こんなアート系で語られる映画は苦手です。
言いたいことは何となく分かるし、映像は物凄く美しくて、スケールが大きいものばかりですが、芸術的に表現されていく映画って、理屈じゃなくて感性が合わないと個人的な思想表現の自己満足でしかないような気がするんです。
まだ始まったばかりだと言うのに、あちこちからオヤジさん達のイビキが聞こえてきましたよ(今回は、仕方ないって感じです)
The Tree of Life
観る人のこれまでの人生経験や感性、知性、思想といったものに委ねられた作品ですが、経験値としては、オブライエン夫婦が初めて子供を授かって、命を育んでいく過程(特に赤ん坊の頃)なんて、とても共感でき、生命の誕生の幻想的で空想的なプロットも引き込まれました。
ブラピが赤ちゃんの小さな足を愛しそうにそっと包み込むシーンや、兄弟が増えていく中での母親の無償の愛とか。
苦労はあるけど、まさに子育ての至福の時ですよ。
映像だけでも実に見事に表現してくれました。

そんな一家の日常が、時の経過と共に描かれていきます。
音楽家になれなかった厳格な父、優しくて溢れる愛情を注ぐ母。
長男ジャック(ハンター・マクラケン)、次男RL(ララミー・エップラー)、三男スティーヴ(タイ・シェリダン)の三兄弟は、相反する両親の間で葛藤しながら成長していく。
窓から入る景色、カーテンを揺らす風、何気ない一つ一つが美しい。
価値観の違い、反抗期に入ったジャックの悶々とする日々、明白なものはなく、ストーリーもあってないようなものですが、ジャックの視点で再三変わるカットは、走馬灯のように、普遍的な家族や自分の周りを映し出していきます。
家族のパートは、起承転結がなくても、心に伝わるものがありました。
The Tree of Life12
今作の子役キャスティングは、プロではなく地元テキサスの子供から探し出したそうで、撮影も子役たちには3人が兄弟であること以外、詳しい脚本やストーリーを知らせなかったそうです。
凄いですね~それであそこまで出来るのなら、まさに自然体の勝利なんでしょうか。
長男のハンター・マクラケンは、大きくなったらショーン・ペンと思わされたし、次男RLのララミー・エップラーに至っては、ブラピに良く似ていて、うんうん!と納得!
三人兄弟の真ん中って、こんな感じじゃないかな~ちょっとイタズラっぽくてクール。
19歳で亡くなった理由は明かされませんが、時代で何となく推測…。
三男のスティーヴは影が薄かったかな…
50年代の風景や雰囲気が、空気感で伝わるような映像は良かったな。
The Tree of Life10
父親の望み通り、勝ち組みになったジャック。
これまでの自分の人生を問います。
時代は移り変わったけれど、反発していた父親とそう変わりない自分がいる。
演じるのはショーン・ペン。
セリフが少ない出番でも、圧倒的な存在感だけで表します。
つまり、オーラが全て。
「神よ…」と問いかけるのは、考えさせられますね。
回想と言うより、追憶。

これと言った感想が書けないと言ったくせに、あれこれ書きましたけど(笑)
まあ、平たく言えば、好みの映画ではありません。
けど、20分近くある予想に反した万物創世記映像を観せられた後には、結局、人間は神の大きな手の中で生かされているんだと感じます。
私たちの世界は小さくて、その中で幸せだと喜び、不幸だと嘆いて、神に問うて答えを求める時があっても、自ら見出す力があるから意味があるんではないでしょうか。
大きな視野で考えれば、起きている事は当たり前で些細なことなのかもしれません。
その中で、命の根源や生命の育みは、ずっと変わらないことだけは確かなんだと思いました。

監督の独特な表現意識の中へ、入り込める人はラッキー。
(私のように)言いたいことは何となく分かっても、理解できる感性が乏しい人(←自分基準)には、ちょっと酷。

それにしても、唐突に切り替わるカットが多かったので、長い上映時間内でも収まらないものがあったのかな~と。
分かる人には分かる深くて味わいある作品だと思いますが、万人向けではなさそうですね。
2011.08.12 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://jdyk060911.blog93.fc2.com/tb.php/823-55a4b335