FC2ブログ

備忘録として更新します。コメントありがとうございました。

7708_41013692BROOKLYNS FINEST

ニューヨーク、ブルックリンの低所得者層が暮らす犯罪多発地区。
1週間後に退職予定のベテラン警官エディ(リチャード・ギア)は、日々を無難にやり過ごすことで20年以上働いてきた。
麻薬捜査官のサル(イーサン・ホーク)は、病気の妻と5人の子どもたちのため、新居を購入する資金に困っていた。
潜入捜査官タンゴ(ドン・チードル)は、長年に渡り自分を偽る生活に限界を感じていた。


ニューヨークの犯罪多発地区ブルックリンに身を置く3人の刑事たちのストーリーが交錯するクライム・サスペンス。

2010年 10/30公開 アメリカ映画
監督 アントワーン・フークア
3人3様の群像劇{★★★㊤3/5}

重苦しい雰囲気の中で展開される警察官の物語でした。
どこでどう「クロッシング」していくのかと思いましたが、エディとサルが署内で一言二言会話する程度、あとは街でタンゴとすれ違うぐらい。
最初に起きた警察官の不祥事現場である“公営住宅”をクライマックスにし、階の違う廊下を進むエディとサル、板ばさみになったタンゴの報復と正義、3つの事件は同じ場所を共有しながら、それぞれが最後まですれ違っていく演出は上手いな~と感じました。
まるでイーサン・ホーク、リチャード・ギア、ドン・チードル主演の3本の映画を観たような厚みがありました。

原題は「ブルックリンの警察官」ですが、こちらの方がしっくりすると思います。
多少、偶然が重なりすぎて上手く行きすぎだろうとも思いましたが、何よりこの俳優さんたちを起用したのが大正解でしょう。
お芝居が下手だと話にならない作品と思います。
7660_5546866613BROOKLYNS FINEST
双子を妊娠中の妻は、古い家のカビが原因で喘息が悪化。
子沢山のサルは、新居への引越しの資金のため悪に手を染めていきます。
善か悪かどちらにでも取れそうなサルの行動はイーサン・ホークの顔つきにしっくりと嵌っていて、冒頭、事を終えて夜道を歩くサルの影が何とも不気味と言うのか、まるで誰かに後をつけられているような映像が印象深いものでした。
「トレーニングデイ」では、正義感溢れる新米刑事でしたが、こちらではデンゼル・ワシントンを思い出させるよう。
神経をすり減らしていく様子が絶妙でした。
「その土曜日、7時58分」もそうだったけど、お金がらみで短絡的になる役柄が似合っています。
最近観たエドワード・ノートンの「プライド&グローリー」でもコリン・ファレルが麻薬密売組織と内通し悪事に手を染めていましたが、アメリカの公務員はかなり安月給なのか…?
福利厚生もままならないのだろうけど…。
友人の忠告を聞かず、家族思いで信仰心の厚いサルが犯罪に身を投じていく現実は痛い。

エディは事なかれ主義に徹してきたようなありきたりな警察官。
自殺願望もあるらしい。
定年を1週間後に控え、新人警官の指導を任された事から何かが変わりだしたようです。
馴染みの娼婦のアパート前で犯罪に巻き込まれているだろう女性を目撃しても見過ごすが、後日、行方不明者である事を掲示板で知り、偶然見かけた彼女を救い出そうとする。
大した功績はなく後輩からも老いぼれ扱いされ、多分、妻にも逃げられたのか、慰めは娼婦だけの無気力なリチャード・ギアも良かった。
337487_005BROOKLYN’S FINEST
7028_1776883978BROOKLYNS FINEST
麻薬売買潜入捜査の限界をホバーツ(ウィル・パットン)に訴えるクレメンス(タンゴ)は、FBIスミス捜査官(エレン・バーキン)に昇進を条件に出所したばかりのキャズ(ウェズリー・スナイプス)の逮捕を命じられる。
命の恩人であるキャズと信頼関係を深く持つタンゴはおとり捜査を拒否するが、長い潜入捜査で妻にも去られ、自分を見失いそうなタンゴの心は乱れる。
こちらの作品のテーマが「正義とは?悪事とは?」であるならば、その境界で一番苦悩したのはタンゴかも知れません。
警察組織の正義と自分の正義のズレ。
プライベートを犠牲にしてまで危険な職務に付いたのに、何も報われない現実。
空虚や失望、善悪の曖昧さへの怒りをドン・チードルは熱演でした。
銃を片手にドンパチするの「青いドレスの女」以来、観ていないかも…。

毎日危険と隣り合わせの警察官。
仕事の成果は報われず、おまけに薄給であれば、やりがいも希望も持てないのは当然のこと。
警察官としてのモラルや善悪の境界がリアルに描かれていました。
初めて手柄をたてたエディですが、退職後と言うのも皮肉な結果。
でもきっと退職後だからこそ出来たことなのかも。

エレン・バーキンは嫌味な女上司がお見事な演技ですが、それにしてもこんなにオバアちゃん顔になっちゃったのかとビックリしました。
唇がつり上がる特徴は健在でした(笑)
2010.11.16 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://jdyk060911.blog93.fc2.com/tb.php/707-af7c370a