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備忘録として更新します。コメントありがとうございました。

767_11837674553The Hurt Locker
2004年、イラク・バグダッド郊外。
アメリカ軍爆発物処理班・ブラボー中隊のリーダーに、ウィリアム・ジェームズ二等軍曹(ジェレミー・レナー)が就任する。
死の恐怖などないかのように遂行されるジェームズの爆発物処理の様子に、仲間のサンボーン軍曹(アンソニー・マッキー)らは不安を抱くようになる。

イラクに駐留するアメリカ軍の中でも、最大の危険を伴う爆発物処理班の兵士たちの緊張感ある現場をリアルに描き出す戦争アクション。


疲れを感じたけど力作{★★★★㊤4/5}

「アバター」と同じくアカデミー賞最多ノミネートとなり、マスコミには元夫婦対決などと言われ、ここへ来て何やら関係者の宜しくないニュースも出てきましたが、
真意は置いといて、イラク戦場で任務に付く兵士達の極限状態をリアリティに観せられ緊迫感のある作品でした。

“ハート・ロッカー”は、行きたくない場所“棺おけ”の表現で、劇中でも箱型のそれが出てきます。
いつ自分がその中へ…
冒頭、地面を這うロボットからの映像と、それを操りながら他愛のない日常会話で兵士たちが爆発物の解体に当たります。
ホコリっぽくガランとした道路、周りの建物から作業を眺める見物人、どこかで起爆装置を操る人物がいるのかもしれない…
ほんのわずかなミスや油断がとんでもない被害をもたらしてしまう生死の狭間は、観るものに気持ちの緩みなどは与えない凄い緊迫感がありました。

すぐにジェームズ二等軍曹が赴任してからの物語になりますが、更にその緊迫感は輪を掛けるように続きます。
800以上もの爆弾を処理して来たと言う彼は、時に爆発から身を守る40キロもの重さがあるボディスーツを脱ぎ捨てながらも恐れを感じず爆弾を処理していきます。
そんなシーンがいくつもあるのですが、
例えばこのメイン役者さんが有名どころだったりしたら、それだけで「あー、、、多分やられないなぁ~」と想像ついたりしますが、そんな安心感は全く与えられず、もうダメかも…いよいよダメかも~と、その度に良からぬ想像でドキドキです。

キャリアがあり凄腕ではあるけれど、かなり無謀なジェームズに、同じ班のサンボーンとエルドリッジ技術兵(ブライアン・ジェラティ)は、不安を抱えながら行動を共にします。
真面目なサンボーンはジェームズを認めながらもライバル意識があり、エルドリッジはこの場にいる自分に強いストレスを感じています。
ジェームズは独りよがりで淡々と危険な任務をこなしていくけれど、基地で海賊版DVDを売る少年ベッカムや、本国にいる(離婚したけれど同居している)妻や子供に思いを持つ普通の人間らしい一面もあります。
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レイフ・ファインズ、ガイ・ピアース、デヴィッド・モースなどがほんのわずかで登場しますが、
特にレイフ・ファインズとのシーンは、ホッとするのも許されない展開になり、爆発物処理班3人がお互い歩み寄れたと思える印象に残る場面ではありました。

クールなジェームズを中心にした彼らの日常や心理状態は、
「告発のとき」でも描かれていた帰還兵士の抱える苦悩も含め、マーク・ボールの取材と脚本でリアリティに描かれ、身体に力が入ってどっぷりと疲れる(良い意味で)映画でした。
戦場では命の保障はなく安堵するのもつかの間、次の瞬間どうなるか分からないが全力で任務に当たるしかない。
それが次第に中毒化していき、本国に帰ったところで自分の能力に適応した場所がない。
危険な任務に付いている兵士たちは、銃で撃ち合うだけの戦いではなく、心身ともにどれだけも犠牲を払わなければならないことを見せつけられたような、そんな気持ちにさせられました。
映画としてのストーリー性や娯楽性は薄いのかも知れませんが、あらゆる側面からスリリングな映画だったと思います。

2010年 3/6公開 アメリカ映画
監督 キャスリン・ビグロー
2010.03.06 / Top↑
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