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君のためなら千回でも 

2009, 07. 06 (Mon) 13:09

r088177058L君のためなら千回でも
ソ連侵攻前の平和な時代のアフガニスタン。
裕福な家庭に育つアミール(ゼキリア・エブラヒミ)は、誕生と引き換えに母親を亡くし、
父親ババ(ホマユーン・エルシャディ)に疎まれていると不安を抱きながら暮らしていた。
そんな彼の心の支えとなったのが、父の友人であるラヒム・ハーン(ショーン・トーブ)と、召使の子供ハッサン(アフマド・ハーン・マフムードザダ)だった。

アフガニスタン出身のカーレド・ホッセイニ原作をマーク・フォースターが映画化。
アメリカに亡命し作家になった主人公が、心の傷となっている少年時代に犯した罪と向き合うドラマ。
071129_kiminotamenara_mainTHE KITE RUNNER
WOWOWで観ました。
ラスト、「君のためなら千回でも!」のセリフに、私の鋼鉄のような涙腺の扉が開き、じんわりですが涙が溢れました(笑)
マーク・フォースターの人間ドラマは、自分には相性が良いです!
大空を飛び回る凧の映像は、幻想的でスピート感もあり見所です。
そー言えば「ネバーランド」でも凧揚げシーンがあったなあ~と思い出しました(笑)

ネタバレになるので書きませんが、
子供の頃に犯した罪の後悔は、「つぐない」に通じるところもありますが、こちらの作品の方が救いは感じられました。
内容も人物像も見応えはあるのですが、全体的に爽やかな印象で終わるので、“後悔”の部分をもう少し描いていたら強さがある感動作品になったのではないかな~と思います。
071130_kiminotamenara_sub8THE KITE RUNNER
幼い頃から兄弟のように育ったアミールとハッサンは、仲が良く強い信頼関係で結ばれていました。
凧揚げ競技で二人は優勝しますが、ある出来事から二人に距離が出来てしまい、アミールは召使の子供であるハッサンに酷い仕打ちをしてしまいます。
ソ連のアフガニスタン侵攻が始まり、アミールは父と何とかアメリカへと亡命します。

20年後、作家デビューしたアミール(ハリド・アブダラ)は、ラヒム・ハーンからの電話を受け、妻ソラヤ(アトッサ・レオーニ)をニューヨークに残して故郷へと戻ります。
パキスタンでラヒム・ハーンと再会したアミールは、衝撃的な事実を知らされることになりました。

学はないけれど、ハッサンの生きる強さはアミールの弱い部分を庇い、どんな事が起こってもアミールに仕えることに誇りを持っているような忠実さです。
その忠実さは、アミールに取って必ずしも心地良いものではなかったのでしょう。
育ちの良いアミールと召使のハッサンの立場を超えた友情は残酷な形となってしまいましたが、
大人の事情を解りかけてきた頃の繊細な子供心は、どちらの少年にも辛い傷となり、さらに戦争が二人を引き離してしまいました。
「やり直せる道はある」とタリバン支配下のアフガンに向かうアミールは、あの時、ハッサンを助けず逃げ出した自分を重ね合わせていたでしょう。
071130_kiminotamenara_sub9THE KITE RUNNER
孤児院の先生(?)が語る真実がとても重くのしかかり、勇敢な父ババやハッサンの父で召使のアリに民族のプライドを感じます。
単に凧を揚げる目的だけでなく、競い合いながら相手の凧糸を切り落とし、落下する凧を追いかけ見つけ出すカイト・ランナー。
熟練が要求されるカイト・ランナーは、人生に置いても重要な役割を果たしてくれる大切なパートナーでした。

2008年 2/9公開 アメリカ映画
監督 マーク・フォースター

コメント

ベルモンド

はじめまして^^

はじめまして^^ベルモンドです。
読ましていただいて、読みやすく、こちらのブログ雰囲気も僕に合ってるような気がしました。
けっこう最近にブログを始めたばかりでして、広めたいなぁと思っているんです。その時にオリーさんのブログに^^
すみません。本作についてはちゃんと覚えてなくて、やっぱり心に余裕がある時に、また観ないとなぁと思ってます。最初観た時は、かなり心に残って、思い返すと、切なくなったものです。でも細かい部分を忘れてしまっていて。いいコメントが出来なくて、すみません↓
フォースター監督は僕も好きです^^「チョコレート」も好き。あれは実はかなりの豪華キャストでしたよね。ヒースもいたし、ピーター・ボイルも!
で、「ネバーランド」は静かながら、美しい作品で好きですね。フレディ・ハイモアの豊かな表現に感動^^
フォースター監督、まだまだ若いだろうから、これからも要注目ですね。
僕のブログにも、よかったら遊びに来てください。かなりダメダメですが、よかったら^^
失礼します。

2009/07/21 (Tue) 16:50 | ベルモンド | 編集 | 返信

オリーブリー

ベルモンドさんへ

こんばんは〜初めまして(^-^)/
コメントありがとうございます!

私もマーク・フォースター監督の作品は好きです♪
「主人公は僕だった」でしたっけ?あれは観てないのですが、「チョコレート」のヒースも「ネバーランド」のハイモア君も印象に残ってますよね。
暖かな人間模様を表現するのが上手な監督ですね。
この作品も贖罪がテーマであったけど、決して重くならない描き方に感動しました。
007も意外でしたが、面白かったです♪(#^ー゚)v

私のつたないブログに遊びに来て頂いて嬉しいです。
好き嫌いがはっきりしてますが、辛口も愛情の内と思ってやって下さい(苦笑)
これからも宜しくお願いしますm(_ _)m

今、少しだけバタバタしているので、近いうちにゆっくりとベルモンドさんのブログへ遊びに行かせて頂きますね〜ブログ生活どうぞ楽しんでくださーい♪

2009/07/23 (Thu) 20:43 | オリーブリー | 編集 | 返信

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