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備忘録として更新します。コメントありがとうございました。


1950年代のコネチカット州。
“レボリューショナリー・ロード”と名づけられた新興住宅街に暮らすフランク(レオナルド・ディカプリオ)とエイプリル(ケイト・ウィンスレット)の夫婦は、二人の子どもに恵まれ幸せに暮らしていた。
しかし彼らは、それぞれ描いていた輝かしい未来と現状のギャップに不満を募らせていた。
フランクの誕生日の夜、エイプリルは家族でパリへ引っ越そうと提案する。

夢と希望に人生を懸けようとする若い夫婦の葛藤と運命を描く。
作家リチャード・イェーツの小説を原作に、「アメリカン・ビューティー」のサム・メンデス監督が映像化。
「タイタニック」から11年ぶりにレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが共演し、輝かしい未来を夢見る夫婦を好演。
332137view010レボリューショナリー・ロード
1950年代半ば、アメリカが経済的に安定し、専業主婦が夫を支えた時代。
郊外に住まいを構え、夫は車や電車を利用して仕事に出掛け、妻は家に留まり家事と子育てをする。
退屈な仕事に夫は嫌気がさし、家に閉じこめられた妻は内的に壊れていく。

このままではいけないと、
郊外での空虚な生活を打ち切り、自分達探しの為にパリで暮らそうと提案する妻。
非現実的過ぎると最初は戸惑うものの、夫も結局同意する。
友人や同僚達は、上辺では素敵なことだと言いながら、内心は無鉄砲だと感じている。
その計画に唯一理解を示したのは、
不動産屋のギヴィングス婦人(キャシーベイツ)の息子で、精神を病んでいるジョン(マイケル・シャノン)だけだった。
しかし、夫は会社で昇進の話が進み、妻は3人目の子供を妊娠する…
332137_014レボリューショナリー・ロード


以下、ネタバレです


フランクとエイプリルのどちらに感情移入できるかで意見が分かれるでしょうが、
私はエイプリルのような(悲観的・破滅型)タイプの女性は好きではありません。
彼らは美男美女のカップルである以外は、自分達を特別な存在と言う根拠が感じられませんでしたから、
ラストにギヴィングス婦人が「特別ではない、変わっていただけ」には激しく同意!

特別だと思い込んでいるこの夫婦の現実味のない逃避は、更に問題を深刻にしていきます。
あなたには本当にやりたい事を見つけて欲しい、私が働くから~と、
まるで妻の鏡のようなエイプリルだけど、現状に満足できない自分が現実逃避をしたいだけ。
論点をすり替えて説得するやり方や、自分の機嫌に気付いてくれないとか、我がままで相当な甘ちゃんだと思う。
332137view008レボリューショナリー・ロード
女優を目指していたエイプリルは、地域の市民劇団の公演に出演するが失敗に終わる。
妻を優しく励まそうとする夫に、盾突くように激しくキレだすエイプリル。
ウィーラー夫妻の激しい喧嘩シーンは、
いくつもの真実を突いていて、とてもシビアに描かれていると思いました。

喧嘩なんてなじり合いなので、見聞きしていて気持ちの良いものではありませんが、
日常の小さな食い違いを、そこまで言うか?!と感じるほど言い争います。
喧嘩って、かなりエネルギーを使いますね(苦笑)
言いたくてもこらえていれば良いものを、売り言葉に買い言葉にもなっちゃいますし…
フランクは興奮すると少ししつこい感じはしましたが、
言い過ぎた、本心じゃないと、すぐ謝れる素直さもあるのですが、
エイプリルには我慢が足りないと言うか…
あんな言い方されたら、相手はますます腹が立ってきそうです。
せっかく喧嘩したのなら、
お互いがどう思っていたのか、どうしたいのか、少しでも気持ちを理解しようとして欲しいです。
332137_013レボリューショナリー・ロード
最初の妊娠が間違いでなかったことを証明する為、2人目を妊娠したとか、
お腹に子供がいるのに煙草は吸うし、お酒飲むし、浮気するし、母性がない…
自分の思うように事が運ばないからと言っても、
女に取って結婚して子供に恵まれ、
郊外の洒落た家で専業主婦して暮らすって、幸せじゃないのでしょうか…
まして母親になったなら、
これまでのようにいかないのは当然で、諦めなければならない事もあるでしょう。
そんな当たり前のことに対する責任感がなく、彼女が愛するのは自分だけなんでしょうね。
だから、あんな「ヴェラ・ドレイク」みたいなやり方で死んだのには、実に不快でした。
後に残されたフランクは、一生背負うものができてしまったんです。
男性のみなさま、どう思いますか、こんな女房?!(笑)
彼女が夢見ていた事や望んでいた生活も良く解らなかったし、
どんな所でどんな生活しようと、また現状に不満を持つんじゃないでしょうかねぇ。
理想や夢も大切ですが、まず現実に目を向け適応し、時には流れに身を任す生き方も必要だと思いますが。
ただ、あの時代、外へと目を向け自分の可能性を確かめたい女性の、どうにもならない地団駄みたいなものは強く感じました。

フランクの不満は何も特別なものではなく、
誰でもそのような事を感じながら、家族を養ってるのではないでしょうか。
妻のほうもそれを解っているから、サポートできるんだと思います。
少し子供じみていたりもするけど、家族に対して責任感はあるし、浮気もするし(苦笑)ごく普通の夫だと思いました。
332137_003レボリューショナリー・ロード
同じようなスーツと帽子をかぶった男性たちの出勤シーン、
爽やかな朝、通りに並ぶゴミの光景など、50年代の描写は見事だったし、
最後の朝食シーンは、ある種、ホラーのような怖さを感じてしまいました。
おおーー、何か、腹くくったぞー、、、その先を色々想像しました(苦笑)
「在庫整理」やジョンのセリフは印象深いものがありました。
ジョンを演じたマイケル・シャノンは良かったです。
あの崩れた中に真実があって、次は何を言い出すんだ~と目が離せない!
彼が精神を崩したのは、間違いなく母親のギヴィングス夫人の影響だろう~と思わせるキャシー・ベイツも流石にお見事!
ラスト、ウィーラーズ夫妻のことを喋りだす妻に対する夫(リチャード・イーストン)のリアクションは絶妙。
ここに長年連れ添ってきた夫婦の全てを垣間見たような気がしました。
またウィーラー家の隣に住む夫妻(デイヴィッド・ハーバー キャスリン・ハーン)は、
波風立てず平穏に暮らしたい為、無理して取り繕ってる印象を持ちましたが、これも一つの夫婦の形なんだろうな~と思いました。

レオとケイトは、長年共演できる作品を模索していたそうですが、
そんな二人が選んだだけあって、一方だけが突起せず、息の合った演技合戦で見応えがありました。
口論のシーンは怖いくらい迫真であったし、誕生日のお祝いや朝食の場面で心から嬉しさを滲ませているレオの表情は力強かったです。
こんな嫁をもらった旦那が気の毒だわ~同情の余地なし!!なんだけど、ケイトが演じると100%拒否できない。
自分の感情であるのに、何か別の感情に支配されてしまったように分別がつかなくなってしまっている様子に、救いはないものなのかと切なくもありました。
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結婚生活にはそれぞれの夫婦の形があります。
根底にあるのは、家族の絆や愛であると思いますが、完全に理解し合えるものではないと割り切るのも必要ですし、曖昧にする部分もあるのではないでしょうか。
この映画は結婚生活の姿でないと断言したいですが、
私たち夫婦は解り合っているのか、満足しているのか、思い込んでるだけではないだろうか…と、チョット頭を霞め(笑)
やはり修羅場のような時期を乗り越えるには、お互い図太くタフでなくてはならないのだ!
そういう事を改めて気づかされた映画でした。

私の勝手な主観なんですが、
子供産んだら、もう自分の“何か”は出来るだけ捨てて下さい!って思います。
子育ては大変ですがその分幸せな事もたくさんあります。
子供は成長しますから、必ず手がかからなくなり、また自分の時間が持てるようになります。
その時々に愛情イッパイ掛けてあげて、時には叱って、大切に育てましょう。
ラストのフランクは何ともいえない辛そうな表情でしたが、
その向こうでブランコ遊びしていた子供達は、屈託のない明るい声だと感じたのは私だけでしょうか。

「アメリカン・ビューティー」はちょっと抽象的で解らなかったけど、この映画は好き嫌いは別として、
同じ女性として妻として母として、エイプリルの生き方に考えさせられ感想が難しい映画でした。

2009年 1/24公開 アメリカ/イギリス映画
監督 サム・メンデス
2009.01.25 / Top↑
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