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備忘録として更新します。コメントありがとうございました。



16歳の高校生ジュノ(エレン・ペイジ)は、
同級生のポーリー(マイケル・セラ)と興味本位にセックスをして妊娠してしまう。
中絶を思いとどまり、友人のリア(オリヴィア・サールビー)に協力してもらい、養子を希望している夫婦ヴァネッサ(ジェニファー・ガーナー)とマーク(ジェイソン・ベイトマン)を見つける。

予期せぬ妊娠に直面した高校生のヒロインが、
子供が生まれるまでの9ヵ月間で自らの答えを見出していく姿をユーモアに描く。
脚本を手掛けたディアブロ・コディは、デビュー作でアカデミー賞脚本賞を受賞。
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「ハード キャンディ」で注目を集めたエレン・ペイジ。
周りからは、変わっていて個性的と言われる奔放なジュノを、
軽さと独特な喋り口で今時の女子高校生をチャーミングに演じていました。
彼女の部屋はお気に入りのミュージシャンのポスターがベタベタと貼られたり、ハンバーガー型の電話機など、まさしく女子高生!
親友リアの脳天気でおバカな発言は、どこか的を得ていたりするし、
彼女とのやりとりは若者の現実を見事に表現していると思う。
映像と音楽もウケるでしょうね。
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されど10代の妊娠出産。
当然、社会的な問題や偏見は付きまとうが、ジュノは自身の妊娠を軽いジョークで笑い飛ばすかのように里親夫婦と接し、赤ん坊の父親であるポーリーに対しても踏み込んだ話はしない。
打ち明けられた両親は、これまた「受け止めるしかないだろう…」とジュノを見守る。
大きなお腹で学校へ通い、家族や友人の環境もそれとなく暖かい。
特に継母のジュノに対する母性は、実の父親より深いものがあるのではないかな。
深刻な表情は見せず、でもしっかりと偏見批判はするし、また幼稚な考えしかできないジュノへの一喝は継母であろうが実母であろうが変わりがない。
オタクっぽいポーリーも事実は認めるものの、どうして良いのか(妊娠出産って女性主体だからね)男であるゆえの戸惑いはまだ高校生なら仕方がないのかもしれない。
それにしても頼りないけど、でも彼は逃げたいと思ってるのではなく、ジュノに対して初めて不満を言えた時、2人の中で何かの変化に気付いたのでしょう。
大人で良識あるはずの里親夫婦ヴァネッサとマークの事情や思考が稚拙だと感じた時、
ジュノ達の若い社会が純粋に見えてきたりもするのも当然かもしれない。
自分では大人だと認識していたかもけどしれないけど、「私の大人度を超えた事態が起きた」と言うジュノのアンバランスさは、逆に素直であって高校生らしい魅力でもありました。
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脚本のシュールなセリフなどセンスが溢れているのは多々あって、それなりに笑えたりはしましたが、
やはり私は10代の妊娠に対してこのようにはあっさりと受け入れられなく、
この強がっているだけの幼さは観ていると不安に感じてきます。
軽く描かれれば描かれるほど、そんなに甘くないのでは?と曖昧さを感じてしまいます。
お涙頂戴だけが感動を呼ぶものでもないし、このように重くなりがちなテーマをポップな感覚で描いたのは斬新だとは思いますが、
少なくても日本では、出産=自分の手で育てる…その覚悟が基本ではないのだろうか。
それに里親が現実的にそうある話しではないだろうし、たとえそれが叶えられたとしても世間に知れないように内密に行うことになったり、そうなると学校や社会からも一端隔離されるとか、当然本人は諦めなければならないもこともあるかもしれない。

欧米では子供に早いうちから自分の意思を持ち自立を促すけれど、
日本の親はこの年代ではまだまだそんなふうには育てられてないので、最終的に「受け入れなければならない」としても、こんなにあっさりといかないでしょう。
同じ年頃の子供を持つ私は、この現実をわが身に置き換えたらしばらく寝込みそうだし(汗)
親の責任も感じてしまって、ズドーンと落ち込みそうです。

やはりお国柄、文化の違いでしょうか。。。
デリケートな部分を残した内容で、安易に良かったとは思えませんでした。
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ジュノは妊娠をそれなりに悩んだでしょう…
何不自由なく育てられる環境の里親を、と思う気持ちは彼女なりの愛情でしょうが、
若さゆえからか実にあっさりとしていて、
あげくに里親の夫婦は足並みが揃ってなかったのですから(彼らは里親を名乗るより、まず夫婦セラピーに行くべき)
これから生まれてくる新しい命に対する周りの人間の愛情や責任はあまり描かれてないように感じました。

出産後に子供に対面しなかった決断は(ポーリーも)それで良かったと思いましたし、そこは彼らなりに不器用ながらも複雑な思いがあったと言うのは十分に伝わりました。
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これが前向きというのかは解からないけど、
ラストは、ジュノという少女が本当の愛に気付くまでの青春ラブストーリーが妊娠出産の経路であったということで。。。
この決断が、その後大人になる彼らにどう影響していくのだろうか…
若い2人がギター片手に歌うシーンは、
どこか中途半端でおぼつかなくて、そこに二人の愛は存在しても、まだまだ先の長い人生の重みは甘いものじゃないぞと感じずにはいられませんでした。
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出産後のジュノに父親が向けた言葉、、、
“お前はまたここに自分の子供を生みにくる”(だったかな…)
その時は我が子を手に抱けるという意味なんだろう。
後悔はしないだろうけど、彼女は16歳の時の妊娠出産をどう思い返すのだろう…

2008年 6/14公開 アメリカ映画
監督 ジェイソン・ライトマン
2008.06.17 / Top↑
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