フランシスコの2人の息子
2008, 06. 05 (Thu) 22:19

田舎で小作農として暮らすフランシスコ(アンジェロ・アントニオ)は、
長男のミロズマルと次男のエミヴァルをプロのミュージシャンにしようと決意。
家計をやりくりして楽器を買い与え、兄弟はその期待に応えるよう独学で練習に励む。
ブラジルの国民的人気デュオ、ゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノの半生を描いた伝記ドラマ。

フランシスコとエレーナは次々と子宝に恵まれ(7人かな)貧しいながらも幸せに暮らしている。
音楽が好きなフランシスコは変わり者と噂され、
どこか不器用で無骨ですが、子供の将来と家族を養う自信に溢れています。
どんな環境でも「俺を信じろ」と投げ出さない姿勢は、当たり前のことだと思うけど理想の父親像です。
雄鶏のように良い声を持てるよう、毎朝息子に生卵を飲ませたりするのも真面目すぎて笑える。
生活が苦しくなる一家の為、ある日兄弟は駅で歌っていると箱の中にはお金が溜まっていきます。
彼らの歌を聴いたエージェントがスカウトし、売り込むため巡業することに。
少年二人は大きな瞳の可愛らしいお顔で、美しい歌声のデュオ。
チョット怪しいエージェントと行く先々で好評を得て、身の回りやホテルなどレベルアップしていき、
ユーモアもあるロード・ムービーって雰囲気でしたが、ある出来事から後半は別物になってしまった感じです…
子供時代のミロズマルとエミヴァルがとっても良くて、ハートフルなドラマだったのに、
成長したミロズマルの登場からドキュメンタリーのような(山あり谷ありだけど)サクセス・ストーリーになってしまいました。
そもそもプロモーション映画だったらしいので、中盤からこの流れは仕方がないのかもしれないけど、
せっかくここまでグーッと引き込まれたのに少し残念な印象です。
でも父親フランシスコが、息子達のために頑張る気持ちはとっても微笑ましい。
やはり最後も父親が影の力となり導いてくれました。
ラストには、ご本人ゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノ(コンサート映像)と両親が映し出されます。
ブラジルの人にはともかく、全く知らない私には映画としたらこのラストに違和感はぬぐえませんでしたが…

子供に夢を与えたいと願う父フランシスコと無償の愛で子どもたちを育てる母エレ-ナ。
貧しい大家族だけど、何とか乗り切ろうとする家族の姿はラテン的で前向き(笑)
お国柄の違いはあっても、わが子に注ぐ親の愛情は変わりがないですね。
2007年 3/17公開 ブラジル映画
監督 ブレノ・シウヴェイラ
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- 2008.06.05 (Thu) 23:42 | 茸茶の想い ∞ 〜祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり〜
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