ハッスル&フロウ
2007, 09. 07 (Fri) 17:11

メンフィスでぽん引き(ハッスル)として生計を立てているDジェイ(テレンス・ハワード)
売春婦の客引きに甘んじているが、かつてはラッパーとしてデビューする夢を持っていた。
偶然、昔のクラスメイトで音楽に携わっているキー(アンソニー・アンダーソン)と再会した事がきっかけで、一度あきらめた夢を追うことを決意。
同じ街の出身でラッパーとして成功したスキニー・ブラック(ルダクリス)が凱旋する事を知ったDジェイは、デモテープを製作し、スキニーに聞いてもらいチャンスをつかもうとする。

「クラッシュ」のテレンス・ハワードが吹き替えなしのラップを披露。
人気ラッパーのルダクリスも登場し、夢と現実の間でもがく人々の姿が描かれている。
Dジェイは3人の女性と同居。
車で稼ぐノラ(タリン・マニング)
ストリップ・パブで働くレックス(パーカー)とその子供
妊娠中のシャグ(ヘンソン)
稼がせて養ってる…奇妙な共同生活をDジェイが仕切っていた。
彼は常に偉ぶってる。
鈍感で自己中、人を傷つけていても気付かないタイプ。
普通ならこんな男、許せない感じだけど何故か憎めない。
女たちも彼に文句タラタラ、何だかんだ言いながらも尊重してる。
仕事をするには男の存在があったほうが身を守れるだろうし、彼の援護なしでは稼ぎもできないのだろう。
でもそんなDジェイが旧友の協力でデモテープを作りを始め、
周りの協力と彼女たちの励ましがあるからこそ、自分の夢の形が見えていく事に次第に気づき始める。
そんな夢を追いかける一人の男の物語。

ラップなんてよくわからない年代なんですが、とても良かったです~楽しめたし、ちょっと危なげでハラハラもしたし♪
自分のポン引き稼業の辛さや屈辱、不満などをビートに刻み、デモテープを作る過程は見事!
音が、そしてまた別の音が、そして声が…重なり合いながら、次第に出来上がる。
Dジェイ、キー、白人シェルビー(D. J. クオールズ)が、時に暑く時にクールにエネルギーをぶつけ、言葉を音楽に乗せていく。
妊婦のシャグは女性らしい心使いで、男達に軽い空気を与え発想を豊かにさせる。
その夢はもうDジェイだけのものではなく、
“それぞれができること”を全員でする。

教会でのゴスペル調の美しい歌声、テレンス・ハワードのラップ、
一味足りないと突然参加させられたシャグのコーラス。
彼女がおそるおそる歌い始め、次第に目覚めてくようすとか、とても純粋で可愛いらしく、
ノラはちょっと可哀想なこともあるんだけど、芯の強さと賢さが好感持てます。
夢を叶えられる人は幸せです。
それまでどんな苦労があったとしても…
でも夢は持つこと、諦めずに進むこと…
そしてたとえ叶えられないとしても、それまで歩んだ道がどれだけ素敵なものか…
音楽が興味ない方でも楽しめると思います。

「クラッシュ」では、成功した上品な黒人プロデューサーを演じたテレンス・ハワードとは一新、
ガサツで激しく男臭くどこか単純…とっても素敵でした♪
2006年 8/12公開 アメリカ映画
監督 クレイグ・ブリュワー
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