モーツァルトとクジラ
2007, 07. 08 (Sun) 23:24

一見普通の青年であるドナルド(ジョシュ・ハートネット)は、アスペルガー症候群と言う障害を持っている。
同じように障害を持つ仲間と定期的に集会を開き、適応する力を身につけようと努力している。
ある日美容師のイザベル(ラダ・ミッチェル)が新たに仲間に加わり、
自由奔放で思ったことを率直に話す彼女に魅了されていく。
知的障害のない自閉症といわれるアスペルガー症候群。
理論的な思考がスムーズにできなかったりする障害で、人によって症状は千差万別らしい。
ドナルドは数字を見ると他のことが頭に入らなくなる。
イザベルは絵や音楽の才能があるが、他人の言う事をありのまま解釈してしまう。
彼らの障害は自閉症の中で軽いほうらしく、普通に健常者と同じレベルで生活できる。
ドナルドは繊細でイザベルは脳天気…
普通でありたいと望むドナルドと、あるがままで好いと奔放なイザベラ。
普通の男女間でも対称的であればその思いが上手くかみ合わないものだろうけど、障害を持つ二人には尚更のこと。
お互いを思いながらも、
相手を受け入れる難しさや、相手に振り回されたりとなかなかかみ合わない。
おまけに二人とも対人関係が苦手。
ジェリー・ニューポート氏(ニューポート夫妻)の実話に基づいたお話しで、
『レインマン』を観て自分がアスペルガー症候群であることに気づいたそう。

その『レインマン』のように、感動の涙がつたうのかと思ってたら、
なんとなく温かくはなるのだけど、
そのようなストーリーではなかった。
自分が健常だからか、このような二人の恋愛が若干疲れてきた。
障害のことを理解してなく、彼らの苦労も知らず、
そんな目線でしか観れない自分が恥ずかしくもあるけど、
アスペルガー症候群の物語りと言うよりは、
結局のところラブストーリーなので、
二人に共感できるところがないと、なかなか物語りには入っていけないかもしれない。
残念だけど、アスペルガー症候群の特徴が取って付けたように描かれてるように感じてしまった。
喧嘩なんて穏やかにするものではないし、
かなり感情的にぶつかるシーンが多いのは、その特性上なんだろうけど…
終盤、イザベラの言動も良く解らず、
せっかく担当医が出てきたのだから、何故そうなるのか…など少し説明があれば観る側にまだ理解ができたのかもしれないけど。
字幕不足もあるのかな…
ジョシュ・ハートネット、ラダ・ミッチェルも上手だし、
他の自閉症役の方々の演技はとても素晴しかったです!
タイトルが変わっていて~♪
ハロウィン・パーティで、クジラの仮装をしたドナルドとモーツァルトの仮装をしたイザベルから。
可愛いクジラでした!
2007年 2/10公開 アメリカ映画
監督 ピーター・ネス
DVD 2007年 6/22発売
コメント
きゃろ
こんばんは。
オリーブリーさん、正直ですね!
私も第一印象はオリーブリーさんと同じような感想でした。確かにいらつきましたよ、イザベルの行動に対して。
で、すぐに感想を書かないでしばらく寝かせておいて、アスペルガー症候群って何?というのを先にいろいろ読んだんです。
とにかくほとんど何も知らなかったもんで。
そしたら本当に様々な症状があって、「これだ」というものは何もないんだなぁと思ったんです。
主役の二人以外にもいろんな症状をもった人が出ていたし、やっぱりこの映画はこの障害をもった人を理解してほしいという願いを込めてつくられたんじゃないかと最終的には結論づけました。
で、感想を書いた時点では映画の細かい内容がすでに薄れてて、自分のイメージが多分に入ったものになってしまいました(恥)。