第87回アカデミー賞 WINNERは「バードマン」!!
2015, 02. 24 (Tue) 23:05
*作品賞
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
作品賞のプレゼンターがショーン・ペンで、あっ?!まさか、、、と思ったら、その通り(笑)
業界やハリウッドに対する風刺と賛美と言われる「バードマン」が支持されたのは、大きな意味を持つのでしょう。
期待値高まる映画ですね!!
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」は4月10日公開。
6部門でノミネートされた3作品の混戦が予想された今回のアカデミー賞。
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」が、作品賞、監督賞、撮影賞、脚本賞の4部門でオスカーを獲得し、「アメリカン・スナイパー」は音響効果賞、本命の声が多かった「6才のボクが、大人になるまで。」は、助演女優賞だけという、どちらも1部門の以外な結果になりました。
序盤の助演男優賞から、録音賞、編集賞と、「セッション」がジリジリ迫ってきて、特に編集賞を獲ると作品賞となる可能性が高いと言われているので、三つ巴に“待った”をかけた混戦の予感。
反面、「6才~」には分の悪い展開になっていって、作品賞はともかく、リンクレイターの監督賞は疑いないだろうと思っていたので、これはちょっとビックリな展開だった。
でも、唯一無二の映画を完成させた評価は大きいはずで、12年の記録を編集した技術や苦労もかなりのものだったろうと思う。
最多9部門ノミネートの「グランド・ブダペスト・ホテル」は、やはり技術系が強く、4部門を獲得!!
脚本賞はウェス・アンダーソンが固いと思ってたから、逃したのは残念だった。
*助演男優賞
「セッション」J・K・シモンズ

実はもっと年配かと思ってましたが(笑)60歳になったばかりだそうです。
長いキャリアですが、初ノミネートで初受賞。
「スパイダーマン」シリーズの編集長や、「JUNO/ジュノ」のお父さんが印象深いでしょうか。
とてもシンプルなスピーチで、レーベルの名前を羅列することが一切なく、よほどの愛妻家なんでしょう(笑)妻への感謝と、「メールでなく、お父さん、お母さんに電話しよう、話を聞いてあげよう」と親への感謝を呼びかけました。
編集賞も受賞したことで、作品への期待値がますます上がりました!!
「セッション」は4月17日公開。
*助演女優賞
「6才のボクが、大人になるまで。」パトリシア・アークェット

今日は見違えるくらい美しかった^^
パトリシア・アークェットも、初ノミネート初受賞。
12年間に渡る擬似ファミリーではあるのだろうけれど、会場に集う役者達からは、強くて熱い結束力を感じる。
キャストや家族に感謝したあと、「女性の平等な賃金権利のために闘いましょう」とスピーチし、メリル・ストリープやジェニファー・ロペス、シャーリー・マクレーンなど、会場中から拍手喝采を浴びていた。
イーサン・ホークが本当に嬉しそう!!

口紅を拭いてあげるジャレット・レトー。

作品は地味だったけど、もっと受賞しても良かったと思う。
「6才のボクが、大人になるまで。」は公開劇場が増えているようです。
*監督賞
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ

サプライズ!!
昨年の「ゼロ・グラビティ」、アルフォンソ・キュアロン監督に続き、2年連続でメキシコ人監督がオスカーを手にしました。
今アメリカでは、移民排除という動きがあるようで、そんな政治的なことにも一石が投じられたような気がします。
前哨戦は、リンクレイター監督の独走でしたが、アカデミー直前の全米監督組合賞をアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥが受賞したことから、流れは傾き始めたようです。
12年間同じ俳優で映画製作するという試みに成功したリンクレイターの偉業より、これまでの重苦しい作風をガラリと変え、1週間の出来事をワンカットでシュールに仕上げたイニャリトゥ監督の勝利となりました。
ベネット・ミラー、リチャード・リンクレイターと抱き合う姿と、「全ての候補作品を比較分類はできない。映画として完成した作品に負けはないんだ」というスピーチに、映画へのリスペクトと愛を感じました。
*主演女優賞
「アリスのままで」ジュリアン・ムーア

5度目のノミネート経験者が初受賞!!
過去、ヒラリー・スワンク、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、ニコール・キッドマンなどと競合ってきたジュリアン・ムーア、受賞が遅いくらいですね。
プレゼンターのマコさま、定番の「オーライ」から始まりました(笑)

「オスカーを獲ると寿命が5年延びるらしい、夫が年下だからありがたいわ」とスピーチ(笑)
「キッズ・オールライト」辺りから、演技の幅がますます広がり、毎回、楽しませてもらってます。
いつまでも脱ぎっぷりの良い体当たりのお芝居を見せてください^^
「アリスのままで」は6月27公開。
*主演男優賞
「博士と彼女のセオリー」エディ・レッドメイン

サプライズ!!
自身が投影された役柄で鉄板かと思われていたマイケル・キートンの対抗馬、エディ・レッドメインがオスカーを手にしました。
実在人物で障害ある演技というのは、アカデミーには好まれるし、全米俳優組合賞の受賞から、風向きが変ったようですが、それでもまだ30代の若手、キャリアからするとマイケル・キートンの方が強いだろうし、今回逃してもまたチャンスがあると思っていました。
どちらに転んでも相応しいのは間違いないのでしょうが、エディ・レッドメインの驚きと喜びを見ると、胸が熱くなりました。
彼も初ノミネート初受賞!

作品的にはパッとしないけど、「イエロー・ハンカーチーフ」「HICK 13歳の旅」でのお芝居は記憶に残るし、「マリリン~」での繊細な役柄や「レ・ミゼラブル」の歌声は素晴らしかったですものね。
この役への思い入れも強かったのでしょう。
全てのALSの人のためのオスカーだとスピーチ。
ホーキング博士に報告し、毎日磨くそうです^^
「エリザベス:ゴールデン・エイジ」で共演したケイト・ブランシェットも思わず笑うほど、アカデミー史上に残るピュアで可愛いリアクションでした。
「博士と彼女のセオリー」は3月13日公開。

今回のアカデミー賞は、ホストのニール・パトリック・ハリスに楽しませて頂きました。
オープニングの「MOVING PICTURES」は、映画の名場面や俳優たちが映し出されながらのミュージカル・パフォーマンス。
韻を踏んだ歌詞のようで、早口で凄かった♪
「イントゥ・ザ・ウッド」のシンデレラ役アナ・ケンドリックや、ジャック・ブラックが登場し、辛口な本音やリスペクト盛りだくさんで、お祭りが幕開けしました。

歌と踊りだけでなく、手品もお得意とか(笑)
そんな仕掛けも見せてくれました(種明かしはあるのかな?)
歌曲賞のパフォーマンスも素晴らしい♪
キーラとマーク・ラファロの「はじまりのうた」から、「Lost Stars」。
作品にも出演し、俳優デビューしたアダム・レヴィーン。

長編アニメ部門のノミネートを逃した「LEGO® ムービー」から、「Everything Is Awesome」。
ま、ラストのオチに実写が絡んでくるから、アニメーションと言うと微妙かも(苦笑)
去年の「ハピネス」と同じくらいリズミカルで楽しいパフォーマンスでした。
LEGOで作ったオスカー像が会場のセレブたちに配られていましたよ~~(何でも作れるのね~~スゴイよぉー)

オスカーは「セルマ」の「Glory」。
圧巻のパフォーマンスで、スタンディングオベーションと涙するセレブが映し出されました。

「セルマ」は6月公開予定。
「サウンド・オブ・ミュージック」の公開50周年記念トリビュトーとして、レディ・ガガが「サウンド・オブ・ミュージック」「私のお気に入り」「エーデル・ワイス」「クライム・エブリ・マウンテン」をメドレーで披露。

スタンディング・オベーションを受ける中、ジュリー・アンドリュースが登場♪♪
長い抱擁でレディ・ガガを賞賛したジュリー・アンドリュースは、「あの素晴らしい作品に関われて、世界一ラッキーな少女だった。50年が経ったなんて信じられない。目を閉じたと思ったら、今この場にいるような気分です」と、作曲賞「グランド・ブダペスト・ホテル」にオスカーを手渡しました。

私の洋画デビューはこの作品です^^
公開されたのは1965年ですが、おそらくもう何度かリバイバル上映されていたのでしょう、初めて映画館で観たのは小学生の頃で、歳の離れた兄に連れられて観にいきました。
オーストリアもナチも全く分からなかったけれど、初めて触れたよその国の美しい自然、お城のようなお屋敷、歴史的な街並み、風景、建物、歌声、楽曲、全てに魅了され、墓の後ろで息を潜めて隠れていた場面から、山越えのラストに、もう涙が止まりませんでした。
自分の成長と共に、そういうことだったのねと理解でき、今でも「午前10時の映画祭」で上映されると必ず観に行ってます(笑)
もう50年が経つ作品とは思えないくらい色褪せない大好きな映画、生涯ベスト3作品のひとつです。
個人的にサプライズな出来事で、とっても嬉しかった♪♪
第87回アカデミー賞のオスカー俳優たち。
これからも素晴らしい作品を期待しています。
ジュリアン・ムーアとエディ・レッドメインは、「美しすぎる母」で親子を演じましたね。

「映画は人生観を変えてくれる。作り物だけど、人生の真意を教えてくれる。雄弁に導いてくれる」。
今年もそんな作品にたくさん出会えますよう、まずはノミネートされた映画を楽しみに!!
*「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」で脚色賞を受賞した男性のスピーチが良かった。
「イミテーション・ゲーム~」は3月13日公開。
*CGではなく、昔の特撮のような手法で制作した「インターステラー」が視覚効果賞を受賞したことで、原点回帰か、これは大変なことと、町山さんが言ってました。
*寺島しのぶ、興奮したのか?「バードマン」のラストシーンをネタバレして、ガックリした。
コメント
mig
エディくん、下馬評通りだったけどホーキンス役ほんとすごいらしいです。
早くみたいなー。
バードマンも!楽しみ♪
まだこれからのが多いから待ち遠しいですね。
yukarin
こんばんは♪
受賞作品がこれから公開されますが楽しみですね。
えー「バードマン」ネタバレしちゃったんですかーそれはだめじゃん!!
聞かなくてよかった^^;
見られなかったんですが3月にNHK?で放送するらしいのでそちらでみますっ
オリーブリー
migさんへ
ネット上に出てる、スピーチの紙をスーツのポケットにしまい込むマイケル・キートンの動画を見ると、何か切なくなっちゃう(笑)
他の俳優賞は鉄板だったけど、男優賞は最後までどちらに転ぶかでしたものね。
「博士~」も「バードマン」もどちらも楽しみです!!
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