デビルズ・ノット
2014, 11. 23 (Sun) 23:57
1993年初夏、アーカンソー州ウエスト・メンフィス。
のどかな田舎町で、3人の児童が無惨な姿で殺害される猟奇的な事件が発生。
全米が注目する中、警察はオカルト好きでヘヴィメタ・ファンのティーンエイジャー3人を容疑者として逮捕した。
警察の捜査に疑問を抱いた私立探偵ロン・ラックス(コリン・ファース)は、自ら調査に乗り出す。
アイスクリーム売りのクリス・モーガン(デイン・デハーン)や、現場近くのダイナーのトイレにいた血まみれの黒人男性など、不審な人物がいたにもかかわらず、裁判で次々と浮き上がる捜査の矛盾に、被害者の母親パム(リース・ウィザースプーン)は、真犯人は別にいるのではないかとの疑念に苛まれていくのだが…。
「ウエスト・メンフィス3事件」を映画化したサスペンス。
犯人と断定された若者たち、その逮捕に疑問を抱く探偵など、さまざまな者たちの姿を通して事件の全貌に迫っていく。
2014年 11/14公開 アメリカ映画
監督 アトム・エゴヤン
のどかな田舎町で、3人の児童が無惨な姿で殺害される猟奇的な事件が発生。
全米が注目する中、警察はオカルト好きでヘヴィメタ・ファンのティーンエイジャー3人を容疑者として逮捕した。
警察の捜査に疑問を抱いた私立探偵ロン・ラックス(コリン・ファース)は、自ら調査に乗り出す。
アイスクリーム売りのクリス・モーガン(デイン・デハーン)や、現場近くのダイナーのトイレにいた血まみれの黒人男性など、不審な人物がいたにもかかわらず、裁判で次々と浮き上がる捜査の矛盾に、被害者の母親パム(リース・ウィザースプーン)は、真犯人は別にいるのではないかとの疑念に苛まれていくのだが…。
「ウエスト・メンフィス3事件」を映画化したサスペンス。
犯人と断定された若者たち、その逮捕に疑問を抱く探偵など、さまざまな者たちの姿を通して事件の全貌に迫っていく。
2014年 11/14公開 アメリカ映画
監督 アトム・エゴヤン
{★★★3/5}

実際に起きた未解決事件を基にした法廷劇サスペンス。
「ウェスト・メンフィス3事件」と呼ばれ、この事件を追い続けた「パラダイス・ロスト3/煉獄」(町山智浩解説)は、第84回(2011年)アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされています。
1993年5月5日、自転車で遊びに出掛けた8歳の児童3人が行方不明になり、翌日、“ロビンフッドの丘”と呼ばれる森の池で遺体が発見される。
地元では変り者だった3人のティーンエイジャーが逮捕され、主犯格は精神鑑定で入院させられた経緯のある悪魔崇拝者のダミアン・エコールズ、軽犯罪の前歴があるジェイソン・ボールドウィン、知能の低いジェシー・ミスケリーJr.の裁判が始まる。

事件や容疑者、裁判でのやりとり、真実なのかそうでないのか、ミステリアスに展開していく見せ方が上手い。
警察は3人の犯行と決め付け、十分な捜査をせず、無罪となるやもしれない証拠さえ紛失、判事(ブルース・グリーンウッド)は公平性のかけらもない。
キリスト教の保守的な田舎町の住人たちは、偏見と差別に満ち、保身(別件)のためでっち上げ証言をする人物も出る始末。
犠牲となった子供のうち、2人の父親が継父で、どちらも怪しさ全開。
普段から変わり者と見られていただけで、犯人に仕立て上げた冤罪ではないのかと次第に感じていき、真犯人を暴いて欲しい思いが強くなっていく。
けれど、映画だからと言って事実を曲げる訳にはいかず、結局、有罪となり、その後、アメリカ国内で様々な議論や支援が起こることに。
DNA鑑定や証言が無罪を証明することとなり、2011年、“無実を主張しつつの有罪を認める”司法取引に応じ、3人は釈放される。
“無実を主張しつつの有罪を認める”?!
なんなんだこれ?!
州は冤罪であったと、再捜査する気がないというのか、自分達の落ち度を認めたくない一心のようで、分からずじまいのもやもや感は拭いきれません。
陪審員制度も怖いです…。
2人のオスカー俳優が看板でもあり、リース・ウィザスプーンが低所得の田舎主婦を小太りで演じていますが、どう見ても体つきが妊婦なので、連れ子を喪った後に3人目が生まれるのかと思ったら、ストーリーに全く関係ないプライベートで妊娠中だったという。
ダボっとした洋服でカバーしているつもりでも、これはちょっとお粗末な印象を受けました。

実際に起きた未解決事件を基にした法廷劇サスペンス。
「ウェスト・メンフィス3事件」と呼ばれ、この事件を追い続けた「パラダイス・ロスト3/煉獄」(町山智浩解説)は、第84回(2011年)アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされています。
1993年5月5日、自転車で遊びに出掛けた8歳の児童3人が行方不明になり、翌日、“ロビンフッドの丘”と呼ばれる森の池で遺体が発見される。
地元では変り者だった3人のティーンエイジャーが逮捕され、主犯格は精神鑑定で入院させられた経緯のある悪魔崇拝者のダミアン・エコールズ、軽犯罪の前歴があるジェイソン・ボールドウィン、知能の低いジェシー・ミスケリーJr.の裁判が始まる。

事件や容疑者、裁判でのやりとり、真実なのかそうでないのか、ミステリアスに展開していく見せ方が上手い。
警察は3人の犯行と決め付け、十分な捜査をせず、無罪となるやもしれない証拠さえ紛失、判事(ブルース・グリーンウッド)は公平性のかけらもない。
キリスト教の保守的な田舎町の住人たちは、偏見と差別に満ち、保身(別件)のためでっち上げ証言をする人物も出る始末。
犠牲となった子供のうち、2人の父親が継父で、どちらも怪しさ全開。
普段から変わり者と見られていただけで、犯人に仕立て上げた冤罪ではないのかと次第に感じていき、真犯人を暴いて欲しい思いが強くなっていく。
けれど、映画だからと言って事実を曲げる訳にはいかず、結局、有罪となり、その後、アメリカ国内で様々な議論や支援が起こることに。
DNA鑑定や証言が無罪を証明することとなり、2011年、“無実を主張しつつの有罪を認める”司法取引に応じ、3人は釈放される。
“無実を主張しつつの有罪を認める”?!
なんなんだこれ?!
州は冤罪であったと、再捜査する気がないというのか、自分達の落ち度を認めたくない一心のようで、分からずじまいのもやもや感は拭いきれません。
陪審員制度も怖いです…。
2人のオスカー俳優が看板でもあり、リース・ウィザスプーンが低所得の田舎主婦を小太りで演じていますが、どう見ても体つきが妊婦なので、連れ子を喪った後に3人目が生まれるのかと思ったら、ストーリーに全く関係ないプライベートで妊娠中だったという。
ダボっとした洋服でカバーしているつもりでも、これはちょっとお粗末な印象を受けました。
コメント
ituka
妊婦姿は本物なのね^^
いくらなんでもストーリーに関係ない姿で出てもらいたくなかった(笑)
ワタシなんか最初の頃、キャラ作るために激太りしたのかと感心してたんで
これはアカンわ~(爆)
結局、最後まで犯人も主役の二人の関係も分からずモヤモヤしたまんま^^;
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