サード・パーソン
2014, 07. 03 (Thu) 17:02
フランス。
パリの一流ホテルで執筆中のピュリツァー賞作家マイケル(リーアム・ニーソン)は、作家志望の愛人、アンナ(オリヴィア・ワイルド)の訪問を受ける。
イタリア。
ローマで仕事を終えたアメリカ人のスコット(エイドリアン・ブロディ)は、あるバーで、エキゾチックな美女モニカ(モラン・アティアス)と出会う。
アメリカ。
ニューヨークに暮らす元女優のジュリア(ミラ・クニス)は、息子の親権を争い、別れた夫リック(ジェームズ・フランコ)と係争中。
裁判費用を工面するため、高級ホテルで客室係として働き始めるが…。
パリ、ローマ、ニューヨークを舞台に、3組の男女の物語を交錯させながら、その関係を描く恋愛ミステリー。
2014年 6/20公開 イギリス/アメリカ/ドイツ/ベルギー映画
監督 ポール・ハギス
視点は三人称{★★★㊤3/5}

一見、関連なさそうなお話が、最後には絡んでいたという、アカデミー賞作品賞「クラッシュ」が看板のハギス監督らしい群像劇。
基本、自分にはハズレなしのハギス作品なので、最新作を楽しみにしていましたが、「なるほど!」とラストを肯くより、最初から大体の流れが見えるお話でした。
フランスやイタリアの街並みを楽しむことができ、印象に残るシーンも数々あって、普通に面白かったけど、大半がメロドラマで捻り過ぎたというか、ひとつひとつに若干のしつこさを感じてしまい、喪失感というものはあまり伝わらなかった。
ネタバレなしの感想は難しいのですが、共通項は、「子供」。
あと、「水」と「白」がキーとなり、背後で「私を見て…」と囁きが何度か聞こえます。
*密輸業者から娘を取り戻そうと躍起になる、ロマ族のエマに翻弄されるビジネスマン。
さて、エマは「つつもたせ」なのか、、、。

*芸術家のリックと息子の親権を争うジュリアは、息子にビニール袋を被せ虐待した疑いがかけられ追い込まれていた。
弁護士(マリア・ベロ)の力を借り、息子を虐待していないと証明しようとする。
高級ホテルのルームメイドで生活費を稼ぐ日々を送っている。
NYのホテルで書いたメモが、パリのリーアムの部屋にあったり、白バラで埋め尽くされたアンナの部屋に、ジュリアが掃除に入ったりと、ありえないリンクは、予想の範疇。

*物語の中心人物である作家マイケル。
若い愛人アンナは、リーアムを訪ねパリのホテルにやってくるが、彼女にも秘密に恋人らしき人物がいる。

*ジュリアの弁護士テレサと、別居中のマイケルの妻、エレイン(キム・ベイシンガー)。
プールを見つめるテレサ、携帯を水没させてしまったエレイン。
二人には共通点が多く、初めから何となく察するところが、、、。

何となく顔も似ている、、、。
ざっくりいうと、
{愛人と電話中、僅かな隙に、プールで息子を溺死させてしまったマイケルの贖罪で、事実をモチーフにした小説の話}
{イタリアとNYの登場人物は小説上で、実在しているのは、マイケルと妻エレイン、あとは編集者、ちょっと宙ぶらりんなのがアンナかな。
このアンナという女性、喜怒哀楽が激しく、複雑で精神的に問題行動が多い。
愛人の存在は確かだけど、オリビアさんではないのかも知れない(小説上の人物同様、消えていったし)。
パリのバージョンは、フィクションとノンフィクが半々なのではないかと思う}
深読みすると、
{NYのジュリアは、寸前で息子を事故から守れたマイケルの希望的な投影でもあると思ったけど、もしかしたら、「パパの世話をしてあげて」と、息子に託したジュリアがアンナの母親で、その結果、アンナは父親に性的虐待を受けることになったのかも知れない。
娘を息子に変え、アンナの生い立ちが語られたのではないかと思った}
*何度か観ると色々見えてきそう。
*キム・ベイシンガーが年取ってて、悲しくなった(苦笑)

一見、関連なさそうなお話が、最後には絡んでいたという、アカデミー賞作品賞「クラッシュ」が看板のハギス監督らしい群像劇。
基本、自分にはハズレなしのハギス作品なので、最新作を楽しみにしていましたが、「なるほど!」とラストを肯くより、最初から大体の流れが見えるお話でした。
フランスやイタリアの街並みを楽しむことができ、印象に残るシーンも数々あって、普通に面白かったけど、大半がメロドラマで捻り過ぎたというか、ひとつひとつに若干のしつこさを感じてしまい、喪失感というものはあまり伝わらなかった。
ネタバレなしの感想は難しいのですが、共通項は、「子供」。
あと、「水」と「白」がキーとなり、背後で「私を見て…」と囁きが何度か聞こえます。
*密輸業者から娘を取り戻そうと躍起になる、ロマ族のエマに翻弄されるビジネスマン。
さて、エマは「つつもたせ」なのか、、、。

*芸術家のリックと息子の親権を争うジュリアは、息子にビニール袋を被せ虐待した疑いがかけられ追い込まれていた。
弁護士(マリア・ベロ)の力を借り、息子を虐待していないと証明しようとする。
高級ホテルのルームメイドで生活費を稼ぐ日々を送っている。
NYのホテルで書いたメモが、パリのリーアムの部屋にあったり、白バラで埋め尽くされたアンナの部屋に、ジュリアが掃除に入ったりと、ありえないリンクは、予想の範疇。

*物語の中心人物である作家マイケル。
若い愛人アンナは、リーアムを訪ねパリのホテルにやってくるが、彼女にも秘密に恋人らしき人物がいる。

*ジュリアの弁護士テレサと、別居中のマイケルの妻、エレイン(キム・ベイシンガー)。
プールを見つめるテレサ、携帯を水没させてしまったエレイン。
二人には共通点が多く、初めから何となく察するところが、、、。

何となく顔も似ている、、、。
ざっくりいうと、
{愛人と電話中、僅かな隙に、プールで息子を溺死させてしまったマイケルの贖罪で、事実をモチーフにした小説の話}
{イタリアとNYの登場人物は小説上で、実在しているのは、マイケルと妻エレイン、あとは編集者、ちょっと宙ぶらりんなのがアンナかな。
このアンナという女性、喜怒哀楽が激しく、複雑で精神的に問題行動が多い。
愛人の存在は確かだけど、オリビアさんではないのかも知れない(小説上の人物同様、消えていったし)。
パリのバージョンは、フィクションとノンフィクが半々なのではないかと思う}
深読みすると、
{NYのジュリアは、寸前で息子を事故から守れたマイケルの希望的な投影でもあると思ったけど、もしかしたら、「パパの世話をしてあげて」と、息子に託したジュリアがアンナの母親で、その結果、アンナは父親に性的虐待を受けることになったのかも知れない。
娘を息子に変え、アンナの生い立ちが語られたのではないかと思った}
*何度か観ると色々見えてきそう。
*キム・ベイシンガーが年取ってて、悲しくなった(苦笑)
コメント
にゃむばなな
こんばんわ
分かります。初代バットマンのヒロインだったあの女優がこの老けよう。時代の流れとはいえ、淋しいですよね。
しっかし仰る通り、この映画は見れば見るほど色んなことが語れそうな映画ですね。
白字部分の考察、なるほど!と思いましたよ。
トラックバック
- この記事へのトラックバック
-
- サード・パーソン〜三人称、三位一体
- 公式サイト。原題:Third Person。ポール・ハギス監督。リーアム・ニーソン、オリヴィア・ワイルド、ミラ・クニス、エイドリアン・ブロディ、マリア・ベロ、ジェームズ・フランコ、キ ...
- 2014.07.03 (Thu) 23:35 | 佐藤秀の徒然幻視録
- この記事へのトラックバック
-
- 『サード・パーソン』
- 私を見て。それが3人目の願い。 ポール・ハギス監督作品にしては技巧に走りすぎた感も否めない、テーマもあと一歩踏み込んで欲しいと思わざるを得ない一方で、終盤におけるタネ ...
- 2014.07.03 (Thu) 23:36 | こねたみっくす
- この記事へのトラックバック
-
- サード・パーソン
- クラッシュでアカデミー賞を受賞したポール・ハギスの新作で、豪華出演者による、凝ったつくりをしているだけに、ネタバレにならないよう感想をいうのは難しいのですが、あまりにもひねりすぎて大暴投してしまった気がします。 作品情報 2013年イギリス/アメリ…
- 2014.07.04 (Fri) 07:20 | 映画好きパパの鑑賞日記
- この記事へのトラックバック
-
- サード・パーソン
- そういうオチか。なるほど。
- 2014.07.05 (Sat) 03:16 | だらだら無気力ブログ!
- この記事へのトラックバック
-
- サード・パーソン
- 作家の苦しみ 公式サイト http://third-person.jp 製作・監督・脚本: ポール・ハギス 「クラッシュ」 パリの一流ホテルのスイートルームに宿泊している、ピュリッツァー賞作家のマイ
- 2014.07.05 (Sat) 14:14 | 風に吹かれて
- この記事へのトラックバック
-
- ショートレビュー「サード・パーソン・・・・・評価額1600円」
- 物語の語り部は誰だ? 世界の三つの街で、平行に展開する三つのストーリー。 落ち目の作家のマイケルは、新作を執筆中のパリのホテルで、気まぐれな愛人アンナとのスリリングな密会を楽しむ。 一方、ニューヨークに暮らす元昼メロ女優のジュリアは、元夫でアーティストのリックと一人息子の親権争いをしている。 そしてローマでは、ファッション業界で産業スパイとして働くスコットが、ひょんな事から出会っ...
- 2014.07.05 (Sat) 21:01 | ノラネコの呑んで観るシネマ
- この記事へのトラックバック
-
- サード・パーソン ★★★
- 『クラッシュ』などのポール・ハギスがメガホンを取り、パリ、ローマ、ニューヨークを舞台に3組の男女の関係と衝撃の結末を描く恋愛ミステリー。著名な小説家と愛人、ビジネスマンと娘を誘拐された女、元女優とその元夫の物語を交錯させながら、愛や痛み、再生と希望など...
- 2014.07.08 (Tue) 10:53 | パピとママ映画のblog
- この記事へのトラックバック
-
- サード・パーソン/THIRD PERSON
- 「クラッシュ」でアカデミー賞作品賞をとった脚本で、監督としても才能を発揮している ポール・ハギス監督・脚本作。 という事で楽しみだった本作。 ちなみに、ポール・ハギスの脚本は本当によく出来ている。 イーストウッド関連の「ミリオンダラー・ベイビー」...
- 2014.07.11 (Fri) 22:39 | 我想一個人映画美的女人blog
- この記事へのトラックバック
-
- 「サード・パーソン」
- 正にポール・ハギス。ポール・ハギス監督ならではの、幾種もの物語が偶然と必然によって重なり合ってシンフォニーを奏で、ラストで一つの交響曲となる。この構成、好きな人にはたまらないと思う。「日本最速試写会」なるもので鑑賞し、その時のゲストがネタバレしないように、と言いつつ、しかし的確な概要を喋ってしまったため、個人的には全く素のままの知識で観たかったなぁ、という気持ちがある。頭の中でひとつずつパズ...
- 2014.07.15 (Tue) 12:51 | ここなつ映画レビュー
- この記事へのトラックバック
-
- サード・パーソン
- 2014年7月16日(水) 21:00~ ヒューマントラストシネマ渋谷2 料金:1100円(サービスデー) パンフレット:未確認 「クラッシュ」のポール・ハギスの人間スパイラル 『サード・パーソン』公式サイト 「すべて彼女のために」のリメイク「スリーデイズ」が冴えなかったポール・ハギスの新作は、原点回帰の改作だ。結末がほとんど判らないのだけど。 リーアム・ニーソン以外の2組は、人...
- 2014.07.20 (Sun) 22:51 | ダイターンクラッシュ!!
- この記事へのトラックバック
-
- 三人称/白い世界~『サード・パーソン』
- THIRD PERSON "Watch me." ピュリッツアー賞受賞作家のマイケル(リーアム・ニーソン)は、パリのホテ ルに滞在しながら執筆し、作家志望の若い美女アンナ(オリヴィア・ワイルド) と不倫中。ローマ出張中のスコット(エイドリアン・ブロディ)は、バーでロマ族 の美女・モニカ(モラン・アティアス)に心奪われる。ニューヨークで高...
- 2014.07.21 (Mon) 21:40 | 真紅のthinkingdays
- この記事へのトラックバック
-
- サード・パーソン 観ました
- 「人生はマラソンだ!」を観た後続けて「サード・パーソン」を観ました。公式HP パリ 作家マイケル(リーアム・ニースン)と愛人アンナ(オリヴィア・ワイルド) ローマ アメリカ人アパレル業者のスコット(エイドリアン・ブロディ)とバーで出会ったロマ族のモ...
- 2014.09.21 (Sun) 09:51 | まぜごはん
- この記事へのトラックバック
-
- 映画『サード・パーソン』を観て
- 14-54.サード・パーソン■原題:Third Person■製作年、国:2014年、アメリカ■上映時間:137分■料金:1,800円■鑑賞日:6月28日、TOHOシネマズ日本橋(三越前) □監督・脚本・製作:ポール・ハギス◆リーアム・ニーソン◆オリヴィア・ワイルド◆ジェームス・フ...
- 2014.10.04 (Sat) 21:22 | kintyre's Diary 新館
- この記事へのトラックバック
-
- パズルのように、その愛たちは
- 22日のことですが、映画「サード・パーソン」を鑑賞しました。 ・パリ 最新作を執筆中の作家のマイケルはアンナと不倫関係だがアンナにもまた秘密の恋人がいる ・ローマ アメリカ人会社員スコットは 娘が誘拐されたと女性を助けようと決意する ・ニューヨーク ジュリア...
- 2014.11.29 (Sat) 17:46 | 笑う社会人の生活