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備忘録として更新します。コメントありがとうございました。

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1961年、ロンドン。
パメラ・L・トラヴァース(エマ・トンプソン)は、ウォルト・ディズニー(トム・ハンクス)が長年熱望する「メリー・ポピンズ」の映画化について話し合うため、ロサンゼルスへと向かう。
気難しい性格のトラヴァースは、アニメやミュージカルに難癖をつけ、スタッフの脚本や構想にも頑なで、一向に了解を取り付けられない。
手を焼くウォルトは、映画化の契約書に署名してもらおうとトラヴァースの心を砕こうとするが…。


ウォルト・ディズニー製作の名作ミュージカル・ファンタジー「メリー・ポピンズ」の誕生秘話を映画化。
原作者トラヴァースとの悪戦苦闘と、彼女の幼少期の物語を織り交ぜ描き出す。

2014年 3/21公開 アメリカ映画
監督 ジョン・リー・ハンコック
誕生秘話{★★★★4/5}
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ウォルト・ディズニーの熱いラブコールに応え、“空飛ぶナニー”を演じたジュリー・アンドリュースが、映画初出演でアカデミー賞主演女優賞に輝き、大ヒットした「メリー・ポピンズ」の裏側を描いた作品。
劇中、「メリー・ポピンズ」の画コンテや、生み出されていく名曲の数々、原作者パメラ・L・トラヴァースの役者批評(ディック・ヴァン・ダイクなんて、クソミソ~笑)が面白く、ファンタジー・ミュージカル映画として制作を進めたいディズニーサイドと、原作のイメージを重んじるトラバースのやり取りが興味深い。
トラヴァースの回想を織り交ぜながら、彼女が譲れないもの、その心情が丁寧に描かれています。
原作者と映画製作者、どちらの考えにも理解を深めるには、「メリーポピンズ」を観ておいた方が、より楽しめると思います。
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初めは、原作者という立場から、ただのいちゃもんとしか思えない言動でもあるのですが、次第にこの頑固なオバちゃんに心が揺るがされ、彼女と同じように熱い思いがこみ上げてきます。
エマ・トンプソン、絶妙な間と安定感が素晴らしく、ミッキーとの距離感が微笑ましい(笑)
邦題は、娘の愛読本「メリー・ポピンズ」を映画化する事と、トラヴァースと父親の関係を大切に扱うという「約束」から付いたのでしょうが、ウォルトは主人公ではないので、この邦題はちょっと違うような気がしますね。
それでもトム・ハンクスの存在感は流石だし、ウォルト・ディズニーって尊敬に値する人物だと思いました。
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原題は、「SAVING MR. BANKS」(バンクス氏の救済)。
「メリー・ポピンズ」の厳格な父親バンクス氏は、トラヴァース(実は偽名)の父、トラヴァース・ゴフ(コリン・ファレル)が投影されていたようです。
想像力を持つことを教えてくれた子煩悩な父親は、アル中で気が弱く、客観的に観れば、家族崩壊の原因を作ったダメな人ですが、それでもトラヴァースが父親を大好きだという想いがとてもよく理解でき、また、分かっていても上手くやれない大人の事情が、歯がゆくて残念。
サブ・パートの主役であるコリン・ファレルの好演で、父と娘の関係にずっと寄り添うことができました。
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子供の頃は、魔法やカラフルな映像、楽しい楽曲、トラヴァースが忌み嫌ったアニメと実写の融合が楽しく、“スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス”なんて、言えるまで何度練習したことか(笑)
親になり、子供と一緒に観た時は、いつの間にかトラバース氏の目線で見ていて、厳格な父親と婦人参政権に熱心な母親が、親として成長していく物語で、メリーポピンズって、お説教臭くなく、ただ淡々としているんだけど、彼らの意識を変えるために現れたのかもしれない感じた。
ディック・ヴァン・ダイクは、「見方を変えてごらん。お父さんは、家族のために毎日働いている。誰にも相談せず、一人で頑張っているんだよ」「子供時代はあっという間に終る。今愛せなくて、いつ愛するんだ」と言い、「2ペンスを鳩に」には涙が溢れてくるようになった(苦笑)
「チム・チム・チェリー」「お砂糖ひとさじで」など、数多くの名曲を生み出したシャーマン兄弟やスタッフが、トラヴァースの気持ちを汲もうと、登場人物やエピソードに思いを込めていく姿が素敵で、「凧をあげよう」のハッピーエンディングのアイディアを知ると、また観る機会があったら泣けてしまうかも^^:
結局、トラヴァースには不満が残る映画となったようですが、この作品は、これまで以上に「メリー・ポピンズ」を好きにさせてくれるような完成度の高いものだと思います。
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何となく漫画チックな顔(笑)運転手ラルフ(ポール・ジアマッティ)とトラヴァースのやりとりが良かった!
ポール・ジアマッティも嫌な男から善良な男まで、何でもこなす。

脚本、演出、役者、世界観、どれも素晴らしく、エンドロールまで原作者を尊重尊敬する作品でした。
「アナと雪の女王」とはまた一味違う、ハートフルなディズニー映画です。
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*「メリー・ポピンズ」で思い出すのは、「マイ・フェア・レディ」
楽曲重視のディズニーは、歌える女優ジュリー・アンドリュースを熱望し、彼女も作品内容の素晴らしさに心を動かされたが、舞台「マイ・フェア・レディ」のイライザ役であったジュリーは、映画版の主演に抜擢されたら、「メリー・ポピンズ」の出演契約を解約できるという条件つきでサインしたそう。
ところが興行成績を重視した「マイ・フェア・レディ」の製作サイドは、オードリー・ヘプバーンを起用。
オードリーも歌ったそうですが、ほぼ全て吹き替えられ、アカデミー賞作品賞を始め、8部門を受賞した「マイ・フェア・レディ」で、オードリーの主演女優賞は、ノミネートすら叶わなかった。
当たり役から外されたジュリーは、「メリー・ポピンズ」に出演し、抜群の歌唱力で、アカデミー賞主演女優賞を受賞。
「メリー・ポピンズ」は歌曲賞など5部門に輝いた。
オスカー受賞は、同情票が入ったから?の質問に、「そうだと思う」と答えたジュリー、高感度がますます上がったとか。
翌年、「サウンド・オブ・ミュージック」で、ジュリーの歌唱力は世界中に認められた。

オードリーは、イライザ役はジュリーが適任と初めから話していたそうで、それでもやるからには全力投球、自分の歌唱が吹き替えられたことには難色を示したそうだけど、でもこの映画を観る限り、オードリーで正解。
蓮っ葉な女の大変身があまりにも美しすぎます!
これもまた「メリー・ポピンズ」のサイド・ストーリーなら、映画って、タイミングや運命的なもの、色んな側面から色んな影響があって、完成してもまだまだ未知数なものなんだな。

イオンシネマ・フリーパス16本目。
2014.03.21 / Top↑
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