オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ
2014, 01. 17 (Fri) 19:50
デトロイトのアンダーグラウンドで、カリスマ的な人気を誇るミュージシャンのアダム(トム・ヒドルストン)は、人間と共存している吸血鬼だった。
ある日、モロッコのタンジールに暮らす妻イヴ(ティルダ・スウィントン)がアダムに会いに来た。
2人は吸血鬼でありながら、人を襲わず病院で高品質な血液を手に入れていたが、イヴの妹で問題児のエヴァ(ミア・ワシコウスカ)が転がり込んだことから、2人の運命は静かに狂い出す…。
何世紀も生き続けるエレガントなヴァンパイアたちが、現代を舞台に織り成す愛と葛藤の物語をユーモアと哀愁で描く異色のラブ・ストーリー。
2013年 12/20公開 アメリカ/イギリス/ドイツ映画
監督 ジム・ジャームッシュ
唯一無二{★★★★4/5}
大好きなヴァンパイアで、何よりロキ様に惹かれたけど、ジャームッシュは、「デッドマン」以外苦手な映画ばかりだから、取りあえず、気持ちが一段落する年明けまで待ってみた(笑)

何世紀にも渡って生きるヴァンパイアの刹那と哀愁、現代社会への皮肉が、シニカルな笑い(と言っていいよね)で淡々と描かれた面白い作品だった。
歴史の生き証人のようなヴァンパイアは、豊富な知識を持つと同時に、時代の経過に、秩序を持って身を任せなければならないようだ。
ロックミュージシャンとしてお金を稼ぎ、いかにも現代社会に適応しているようなアダムだが、生来のロマンチストでアーティストである彼は、俗っぽい生活や人間(ゾンビ)に嫌気を感じ、いささか鬱状態で悲観的。
流れに逆らわずスマホまで使いこなすイヴは、そんなアダムを上手くなだめすかす。
終始、彼女の包容力と常にエレガントな佇まいがステキだった。
夜空の星から回転するレコート版、音楽、映像、目が回りそうになったオープニングだけど、2人のシーンは、どれもがスタイリッシュで美しく、ゴースト・タウンとなったデトロイトの流れるような陰影とタンジールの「夜」が美しい。

人を襲わないのに、役者たちのヴァンパイアぶりが見事だった(笑)
ティルダの青白い顔、ライオンのたてがみのようなゴワっとしたような金髪、エキゾチックな部屋着から皮のジャケットと手袋の外出スタイルがエレガント!
53歳のティルダはよく脱ぐが、奇跡の裸体だ~。
ロキトムのミュージシャンがミステリアスでドンピシャ!!
ちょっと浮世離れしたヴァンパイアで寝姿がいいっっ!!
杭代わりの弾も見つかり取り上げられ、エヴァには大事な楽器をメチャクチャにされてしまった不幸感がたまらなく笑えた(爆)
ミアは本当に上手い!
当たり前のことだけど、作品ごとにイメージが代わる。
良く言えば天真爛漫、悪く言えばトラブルメーカー。
そうだね、ヴァンパイアになった年齢って、一生(?)を左右するのか。
アントン・イェルチン、良い人だったのに…。


高価なワインでも嗜むかのように品良く食をする。
血に滲む唇、歯茎、チラリと見える牙が、不気味ながらも至福の時の恍惚感が甘美に思える。
食の調達にしても始末にしても、21世紀はヴァンパイアが生きにくく、高貴なスタイルを貫くことが難しくなったが、それだけヴァンパイアが長きに渡り、人間と共存(?)する運命なんだとも思うラスト。
「あの頃は良かった」と振り返るのは、ほんの数十年程度で幸せなのかも(笑)

*スタイルとしたら、「デッドマン」のように静かに“その時”を知る映画だった。
*ジャームッシュで一番好きかも(笑)
*ジョン・ハートのオチが!
年末に観ていたら、去年は“シェイクスピア”で始まり“シェイクスピア”で終っていた^^
大好きなヴァンパイアで、何よりロキ様に惹かれたけど、ジャームッシュは、「デッドマン」以外苦手な映画ばかりだから、取りあえず、気持ちが一段落する年明けまで待ってみた(笑)

何世紀にも渡って生きるヴァンパイアの刹那と哀愁、現代社会への皮肉が、シニカルな笑い(と言っていいよね)で淡々と描かれた面白い作品だった。
歴史の生き証人のようなヴァンパイアは、豊富な知識を持つと同時に、時代の経過に、秩序を持って身を任せなければならないようだ。
ロックミュージシャンとしてお金を稼ぎ、いかにも現代社会に適応しているようなアダムだが、生来のロマンチストでアーティストである彼は、俗っぽい生活や人間(ゾンビ)に嫌気を感じ、いささか鬱状態で悲観的。
流れに逆らわずスマホまで使いこなすイヴは、そんなアダムを上手くなだめすかす。
終始、彼女の包容力と常にエレガントな佇まいがステキだった。
夜空の星から回転するレコート版、音楽、映像、目が回りそうになったオープニングだけど、2人のシーンは、どれもがスタイリッシュで美しく、ゴースト・タウンとなったデトロイトの流れるような陰影とタンジールの「夜」が美しい。

人を襲わないのに、役者たちのヴァンパイアぶりが見事だった(笑)
ティルダの青白い顔、ライオンのたてがみのようなゴワっとしたような金髪、エキゾチックな部屋着から皮のジャケットと手袋の外出スタイルがエレガント!
53歳のティルダはよく脱ぐが、奇跡の裸体だ~。
ロキトムのミュージシャンがミステリアスでドンピシャ!!
ちょっと浮世離れしたヴァンパイアで寝姿がいいっっ!!
杭代わりの弾も見つかり取り上げられ、エヴァには大事な楽器をメチャクチャにされてしまった不幸感がたまらなく笑えた(爆)
ミアは本当に上手い!
当たり前のことだけど、作品ごとにイメージが代わる。
良く言えば天真爛漫、悪く言えばトラブルメーカー。
そうだね、ヴァンパイアになった年齢って、一生(?)を左右するのか。
アントン・イェルチン、良い人だったのに…。


高価なワインでも嗜むかのように品良く食をする。
血に滲む唇、歯茎、チラリと見える牙が、不気味ながらも至福の時の恍惚感が甘美に思える。
食の調達にしても始末にしても、21世紀はヴァンパイアが生きにくく、高貴なスタイルを貫くことが難しくなったが、それだけヴァンパイアが長きに渡り、人間と共存(?)する運命なんだとも思うラスト。
「あの頃は良かった」と振り返るのは、ほんの数十年程度で幸せなのかも(笑)

*スタイルとしたら、「デッドマン」のように静かに“その時”を知る映画だった。
*ジャームッシュで一番好きかも(笑)
*ジョン・ハートのオチが!
年末に観ていたら、去年は“シェイクスピア”で始まり“シェイクスピア”で終っていた^^
コメント
yukarin
こんばんは♪
おっ高評価ですね。
ヴァンパイア映画としては斬新というか今までにない作品ですね。
21世紀のヴァンパイアはいろいろと大変なんだなーと(笑)
オリーブリー
yukarinさんへ
こんばんは。
そうそう、その大変さが何だか面白おかしくて、、、。
一見、寡黙そうなアダムの巻き込まれ不幸感がたまらなかったです。
オリーブリー
migさんへ
こんばんはー。
こちらこそ、ありがとうデス!
これも好みが分かれそうですねー。
私、もっと重いのかと思ってたのね、だからクスッと笑えて軽く楽しめましたよ(笑)
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