恋するリベラーチェ
2013, 11. 02 (Sat) 23:47
1977年。
ピアノ演奏と派手なパフォーマンスで人気を誇るエンターテイナー、リベラーチェ(マイケル・ダグラス)は、スコット(マット・デイモン)と出会い恋に落ちる。
住み込みの秘書となったスコットは、彼の豪邸で愛を育んでいくのだったが…。
世界で最も稼ぐエンターテイナーと呼ばれたリベラーチェが、一人の男と出会い、死を迎える晩年の10年間をつづる。
2013年 11/1公開 アメリカ映画
監督 スティーヴン・ソダーバーグ
世界が恋したピアニスト{★★★3/5}
クラッシックのピアニストを目指していたリベラーチェは、大恐慌による不況の影響を受け、ポピュラー音楽へと転じ、クラシックとポップスを融合した演奏が評判となり地位を確立。
当時、同性愛者であることを隠してきたリベラーチェが、歳若いスコットと出会い、愛し合い、別れ、死を向かえるまでを描く。
日本では劇場公開されましたが、本国ではテレビドラマで放送され、エミー賞のミニシリーズTVドラマ部門で11部門で受賞を果たしたそう。
結果、ソダーバーグの映画は、「サイドエフェクト」がラストということらしい。

地位と名声、大金持ちの性癖(?)ある天才ピアニストが、純粋な青年に好意を持ち、意のままに扱い囲う。
当時の世論では許されないマイノリティは、天才の孤独や人間関係を虚飾しようと、次から次と拍車をかけていくようでした。
獣医になるという夢を諦めた若い愛人は、高価なスーツ、アクセサリーに車、豪邸のセレブ暮らしを与えられ、リベラーチェのカツラの手入れからセックスの相手が日常となる。
周囲からは、前者同様、ポイ捨てされるのは周知の沙汰ですが、それでも自分は違うと信じ、染まっていく青年の純粋さや浅はかさは予想通りで、アメリカンドリームの栄光と転落そのもの。
独占欲と依存が、疑惑や嫉妬へ発展し、破局へと繋がっていく。
お話の要はセレブのゲイ・ラブですが、ノーマルと何ら変わらないという印象でした(苦笑)

劇中、アカデミー賞授賞式でピアノ演奏するというくだりがあり、ヘンリー・フォンダーの「黄昏」がどうこうとあるので、1981年「炎のランナー」が作品賞を獲った第54回のアカデミー賞授賞式で、パフォーマンスの披露をしたらしい。
その頃は日本でどのように放送されていたか知らないけど、いずれにしてもリベラーチェという人物は、この映画で初めて知りました。
アメリカでは、成金ふうな豪華な衣装や、華美な舞台演出を、悪趣味の代名詞のように言われていたそうですが、それは人を“楽しませる”というエンターテイメントに徹した、リベラーチェのスタイルであったそう。
後に、エルヴィス・プレスリーやエルトン・ジョンたちが、衣装やステージを真似したようですが、なるほど、いかにリベラーチェのピアノ演奏が素晴らしく、ショーマンだったかがよく分かる映像の数々でした。

とにかくマイケル・ダグラスとマット・デイモンの成りきりぶりが見事!
悪趣味を自覚しながらも自分のスタイルとして崩さず、公私ともエンターテイナーを貫き通す。
ゲイの佇まい、身のこなし、目線、、、こんな不気味(←失礼)なマイケル・ダグラス、初めて観た!
見るからにヅラでしょーと思うのに、それを見て唖然とするマットはどこまでピュア?と爆笑!
素朴な田舎町のゲイから、見た目も内面も変化していくさまが上手でした。(ビキニスタイルからド派手なコスチュームと七変化?笑)
ステージ、豪邸、衣装、全てが豪華絢爛で煌びやかな反面、私生活のだらしなさなんかが笑えるし、二人の愛に没頭した結果、揃ってメタボも大爆笑だった。
初老のポチャ肉体とモリモリでマッチョな若い筋肉のぶつかり合い、自堕落と加齢によるアンチエイジの整形シーンは、一種のホラーです(汗)
後半から駆け足で雑になった印象だったけど、時代背景とショービズ、俳優の怪演は見物。
結局のところ、原作はスコットによる暴露的なものなのかもしれないけど、ソダーバーグが愛を持って描いたという仕上がりになっていて、不快さなどなく、怖いもの観たさと笑いで解決できる作品でした(苦笑)
クラッシックのピアニストを目指していたリベラーチェは、大恐慌による不況の影響を受け、ポピュラー音楽へと転じ、クラシックとポップスを融合した演奏が評判となり地位を確立。
当時、同性愛者であることを隠してきたリベラーチェが、歳若いスコットと出会い、愛し合い、別れ、死を向かえるまでを描く。
日本では劇場公開されましたが、本国ではテレビドラマで放送され、エミー賞のミニシリーズTVドラマ部門で11部門で受賞を果たしたそう。
結果、ソダーバーグの映画は、「サイドエフェクト」がラストということらしい。

地位と名声、大金持ちの性癖(?)ある天才ピアニストが、純粋な青年に好意を持ち、意のままに扱い囲う。
当時の世論では許されないマイノリティは、天才の孤独や人間関係を虚飾しようと、次から次と拍車をかけていくようでした。
獣医になるという夢を諦めた若い愛人は、高価なスーツ、アクセサリーに車、豪邸のセレブ暮らしを与えられ、リベラーチェのカツラの手入れからセックスの相手が日常となる。
周囲からは、前者同様、ポイ捨てされるのは周知の沙汰ですが、それでも自分は違うと信じ、染まっていく青年の純粋さや浅はかさは予想通りで、アメリカンドリームの栄光と転落そのもの。
独占欲と依存が、疑惑や嫉妬へ発展し、破局へと繋がっていく。
お話の要はセレブのゲイ・ラブですが、ノーマルと何ら変わらないという印象でした(苦笑)

劇中、アカデミー賞授賞式でピアノ演奏するというくだりがあり、ヘンリー・フォンダーの「黄昏」がどうこうとあるので、1981年「炎のランナー」が作品賞を獲った第54回のアカデミー賞授賞式で、パフォーマンスの披露をしたらしい。
その頃は日本でどのように放送されていたか知らないけど、いずれにしてもリベラーチェという人物は、この映画で初めて知りました。
アメリカでは、成金ふうな豪華な衣装や、華美な舞台演出を、悪趣味の代名詞のように言われていたそうですが、それは人を“楽しませる”というエンターテイメントに徹した、リベラーチェのスタイルであったそう。
後に、エルヴィス・プレスリーやエルトン・ジョンたちが、衣装やステージを真似したようですが、なるほど、いかにリベラーチェのピアノ演奏が素晴らしく、ショーマンだったかがよく分かる映像の数々でした。

とにかくマイケル・ダグラスとマット・デイモンの成りきりぶりが見事!
悪趣味を自覚しながらも自分のスタイルとして崩さず、公私ともエンターテイナーを貫き通す。
ゲイの佇まい、身のこなし、目線、、、こんな不気味(←失礼)なマイケル・ダグラス、初めて観た!
見るからにヅラでしょーと思うのに、それを見て唖然とするマットはどこまでピュア?と爆笑!
素朴な田舎町のゲイから、見た目も内面も変化していくさまが上手でした。(ビキニスタイルからド派手なコスチュームと七変化?笑)
ステージ、豪邸、衣装、全てが豪華絢爛で煌びやかな反面、私生活のだらしなさなんかが笑えるし、二人の愛に没頭した結果、揃ってメタボも大爆笑だった。
初老のポチャ肉体とモリモリでマッチョな若い筋肉のぶつかり合い、自堕落と加齢によるアンチエイジの整形シーンは、一種のホラーです(汗)
後半から駆け足で雑になった印象だったけど、時代背景とショービズ、俳優の怪演は見物。
結局のところ、原作はスコットによる暴露的なものなのかもしれないけど、ソダーバーグが愛を持って描いたという仕上がりになっていて、不快さなどなく、怖いもの観たさと笑いで解決できる作品でした(苦笑)
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- 2013.12.09 (Mon) 06:50 | Nice One!! @goo
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