ペーパーボーイ 真夏の引力
2013, 07. 28 (Sun) 23:17
1969年、真夏のフロリダ州モート郡。
大学を中退したジャック(ザック・エフロン)は、父親が経営するローカル新聞の会社で、配達を手伝うだけの退屈な日々を送っていた。
ある日、大手新聞社に勤める兄ウォード(マシュー・マコノヒー)が、4年前に地元で起きた保安官殺害事件の死刑囚ヒラリー(ジョン・キューザーック)に冤罪の可能性があると、同僚の黒人記者ヤードリーを伴って帰省する。
運転手として取材を手伝うことになったジャックの前に、獄中のヒラリーと文通し、婚約したという依頼人のシャーロット(ニコール・キッドマン)が現れる。
セクシーで魔性的なシャーロットにすっかり魅了されてしまうジャックだったが…。
1960年代末期のアメリカ南部を舞台に、ひとつの冤罪疑惑を巡り、関係者たちの心が露わとなっていくさまを青年の目を通し描き出す異色ミステリー。
ピート・デクスターのベストセラーを映画化。
2013年 7/27公開 アメリカ映画
監督 リー・ダニエルズ
「プレシャス」のリー・ダニエルズが、フロリダで起きた事件の真相と、ある青年のひと夏の経験を描いた作品。
一癖も二癖もある人物たちの人間模様が、メイドだった黒人女性の回想で語られる。
フィルム撮影された映像は、リアルな時代背景を映し出し、田舎町のじっとりねっとりした夏の暑苦しさや湿地帯のヌメっと感、人間のダークな臭いまできっちりと見せる。
様々な視点から映し出されるカメラワークも印象深かった。

死刑囚ヒラリーのアリバイ探しと見せかけて、本題は、ジャックの苛酷な青春ストーリー。
ジャックの身の回りで起こっている出来事が中心なので、事件の真相に主眼を求めると何の結論もなく、どこがどう面白いか言えない作品。
本当に変態ちっくな人間と関わってしまい、余計に大きなトラウマを抱えたような成長物語だったが、ワタシはこんな雰囲気の映画が嫌いではないので、もうずっと引き込まれっぱなしだった。

家を出た母親への忘れ得ぬ思い、次々と相手を代える父親(スコット・グレン)、クールでデキる兄の秘密、ムラムラさせられる年上女と、純粋で奥手のジャックは、妄想、欲望、理想、失望にかき乱される。
大半の人がジャック目線で観るのだろうが、ここまでシャーロットに固執してしまったジャックが哀れで痛々しかったな。
酸いも甘いも、これが青春初体験の苦さなのかしら。
そんなジャックを演じたザック・エフロンは、アイドル路線を完全に脱したかのような新しい一面を見せるお芝居だった。
身体も絞られてるし、白いブリーフ姿が可愛らしい(笑)
チェリーボーイ全開の悶々ぶりが良かった^^

最大の見所は、怪しくオカシイ人たちに扮したキャストの演技合戦かもしれない。
どこまでが芝居なのか?(笑)豪華な俳優陣が見事にやってくれた!!
時々、異常過ぎて笑っちゃった(苦笑)
正義感溢れる記者魂で、事件を追いバーで接触したのかと思いきや、、、、、
熱血弁護士やプレイボーイより、クール変態が似合う(笑)マシュー・マコノヒー。
人物像にまさかのインパクトを加えました!!

やってくれましたね、ジョン・キューザック(バンザーイ)
悩めるパパや頑張るパパ、シャンハイのスパイに推理作家ポー。
そんなのもう飽きたでしょ(笑)
やっぱり、コレでしょ!このド変態(爆)
ボサボサ頭にピョコピョコ歩き。
ニコール相手にあれやこれ…。
「ズボンなんか履いてくんじゃねェェーーーー!!」
ジョン・キューザックありがとう~と思った男性が多いかも(笑)

上品なイメージが多いニコール・キッドマンのビッチは楽しみだったけど、まさかここまでやっちゃうなんてビックリ!!
度肝を抜かれてしまった。
大股開きでストッキングビリビリ、クラゲに刺されたジャックにまたがり放尿(マジでやったとか?!)~~~衝撃的!
40歳を超え、こんな役を演じきるニコールに、驚きと同時に女優魂にあっぱれ!

*夜の沼地、まさかワニに襲われるんじゃ。。。とハラハラ。
ジャックが一枚上手でした。
*「この取材、幾らくれんのぉ~」と、最初はやる気がなさげな元メイドさんだったけど、気づけば普通の語り部となっていた。
*彼女とジャックの関係がいい。
*父親の後妻となる女は、フロリダ版「ヘルプ~」のブライス・ダラス・ハワードか(~ヘ~;)ウーン
*ニコールとキューザックの痴態シーンは映画史に残るかも?(苦笑)
コメント
ituka
ふたりの痴態シーン
というよりもワタシはニコールのエア○ェラの画が欲しくて探しましたがなかったです(こら!)^^;
シャーロットがジャックに言う「●ェラして友情を壊したくない」って
あれってジャックにとってどうなんでしょうね(笑)
本気の放尿だったんですね!こりゃ驚きですよ(笑)
もしあれをザックが顔で受けてたらワタシは本気で尊敬しちゃいます^^;
『ランゴ』、『ラブ・アゲイン』観ました~(笑)
CG映像の緻密さにびっくりしたのと、西部の精霊ってモロ、クリントでしたね。
『ラブアゲ』も意外にホロっとさせられ要所で笑いをとるいい映画でした。
保護者面談のマリサの演技がかなりツボだったです(笑)
オリーブリー
itukaさんへ
こんばんは。
いろんなエアものあるけど、これはまさかのビックリもんでしたよ(爆)
もうね、ニコールと同じラインで座っていた面子の心地悪さが何とも言えず^^
そっと股間を隠したマコノヒー(爆)
あの黒人同様、ワタシも笑うしかない感じでした!
そうそう、「ランゴ」は色んな映画へのオマージュがあるんですよね。
無造作に詰め込んだオスカーに爆笑!
アロハ姿のランゴや最初のシーンには、「ラスベガスをやっつけろ」のハンターSトンプソンのオマージュだと思います。
「ラブアゲ」は面白かったでしょ??
登場人物のつながりが絶妙な作品でしたよね(*^-゚)vィェィ♪
つるばら
お久しぶりです
何だかご無沙汰してた間に2014年になってました;;すみません!
今年もどうぞよろしくお願い致します。
そして、今、めっちゃくちゃ遅れてた映画の感想をUPしてる所なんですが、
コレ、やっぱりオリーブリーさんご覧になってましたね。(やっぱり、って・・笑)
いやぁ、ニコールの頑張りぶりはアッパレでしたね。
ジョンQやエフロンもなかなかだったけど、最後らへんでもってっちゃったマコノヘ~(笑)が結構ツボでした。
・・と言う訳で、今年最初のTBさせて頂きました~よりによってこの作品・・(笑)
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