プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命
2013, 05. 26 (Sun) 19:05
移動遊園地のバイク曲芸ライダー、ルーク(ライアン・ゴズリング)は、元恋人のロミーナ(エヴァ・メンデス)と再会する。
彼女がルークの子供を生んでいたと知り、その日暮らしの気ままな生活から抜け出すことにした。
思うように稼げないルークは、修理工のロビン(ベン・メンデルソーン)に誘われ、バイクテクニックを活かして銀行強盗で荒稼ぎをする。
ある日、新米警官のエイヴリー(ブラッドリー・クーパー)に追跡されたルークは、民家へ逃げ込むが…
犯罪に手を染めたバイクレーサーと彼を追い詰めた警官の因果が、15年後、彼らの息子たちへと引き継がれていくクライム・ドラマ。
2013年 5/25公開 アメリカ映画
監督 デレク・シアンフランス
「ブルーバレンタイン」のデレク・シアンフランス監督と、ライアン・ゴズリングが再びタッグを組んだ人間ドラマ。
3つに分かれた群像劇は、ライアン・ゴズリング演じる曲芸バイク乗りが、銀行強盗へと走ってしまう過程、その事件と関わったブラッドリー・クーパー演じる正義感あふれる警察官の苦悩、15年後、同じ高校で出会った思春期特有の悩みを持つふたりの息子たちへと、バトンがリレーされていく。

群像劇だとは知りませんでした…。
ブラッドリーファンはイライラするんじゃない?ぐらい、ライアン出ずっぱりの1時間が納得。
「ドライヴ」と重なる役ですが、こちらは、我が子への思いと言うか、殆ど妄想みたいな見当違いの行動をしてしまう男です(苦笑)
でも、求めているものは分かるんですよね。
バイクテクニック以外、デキルようでデキナイ人でしたが、暴走する危うさや脆さをライアンは好演でした!
セリフが少なく、仕草や眼差しで内面を伝えるお芝居は彼の技なのでしょう!!

次のパートは、ライアンの事件を解決し、一躍ヒーローとなった新米警官ブラッドリーのお話。
正義感あるものの、野心もあり、当然、恐怖や保身もあるわけで、、、
複雑な内面をブラッドリーも好演でした。
レイ・リオッタが出て来るとキナ臭くてタダで済むわけがなく、林に導かれた時は、誰もが逃げ出してしまうでしょう(笑)
腐敗した警察や内部告発などスリリングな流れはあるけれど、ライアンがブラッドリーに執拗に追われるのかと勝手な予想をしていたので、少々トーンダウンしてしまった。

15年後には、更なるトーンダウンを誘われてしまった(苦笑)
ジェイソン(デイン・デハーン)とAJ(エモリー・コーエン)の成長した急展開についていけなかった。
偶然出会うにしても、ご都合良過ぎだし、ブラッドリーの息子AJがオッサンみたいで可愛くない、、、(汗)
カットも荒くて、銃やバイクを買いに行ったところが、どこ?だった。
新米って設定だったブラッドリーは、妻(ローズ・バーン)と離婚し、生まれ変わったように若々しく自信に満ち溢れているのに、いくらなんでもエヴァは老け過ぎ。

オープニングからガッツリ掴まれたライアンの後姿やバイク走行を追い続けるカメラワーク、濃淡や陰陽ある映像など、センスの良さが感じられる。
全体的に雰囲気は好みだったし、ステキなライアンには満足だったけど、ちょっと長かったな。
ジェイソンにアイスを初体験させたルークは、今後それを見れば、初めて覚えさせたという記憶が自分に残ると話す。
ジェイソンがバイクで走行していくラストシーンは、その“初体験”の思いが通じるかのようでとても良かったわ!
*↑漫画かイタズラ書きのようなタトゥー(笑)
*ボロなTシャツも着こなすライアン♪(笑)
*チラシによれば、「立身出世に野心を燃やし、ルークを追い詰めるエイヴリー。いざ、二人が対峠したとき、エイヴリーは重大なミスを犯す」とあるけど、ちょっとニュアンスが違う。
*「妻子を養うため犯罪に手を染めるバイクレーサー」っていうのもちょっと違う(^_^;)大体、ロミーナは恋人(優しい黒人)と一緒に暮らしていて、別れるつもりもないのに、何をしたくて、ルークに会いに行ったのだろう。子守してくれる母親もいて、シングルマザーの大変さは感じられないし、ルークに災難をもたらしただけじゃない。(って、それを言っちゃ、話にならないか)
*初強盗後、抱いたワンコにダンスさせるシーンがカワイイ^^
*初アイスを口にした赤ん坊の反応が笑える

どこのコも同じなのね(笑)
*キーアイテムになる1枚の写真の撮影風景がほのぼのとして、何気ない小さい幸せが溢れていた。
コメント
ituka
今日は休み
主人公を背面から延々と撮る映像で印象に残っているのは
『ザ・バンク 堕ちた巨像』や『ドラゴン・タトゥーの女』でありましたが
あれって大人っぽい雰囲気で好きなんですよ(笑)
今回も冒頭のライアンくんや森のバイク走行シーン、強盗逃走シーン良かったです。
お気に入りのバイクを切断されちゃって、2台目のバイクがいとも簡単にパンクだなんて
あの状態で逃走する姿に胸が詰まりそうでした^^;
>*初アイスを口にした赤ん坊の反応が笑える
あそこがジョナ・ヒルでしたし、ついでに顔に息なんか吹きかけてたら虐待もんでしょうかね(爆)
風子
イケメンで演技派
ブルーバレンタインの監督なので、万人受けする娯楽作ではないだろうし、暗めの人間ドラマだろうと予想していました。
ライアンとブラッドリーの演技力が感じられたので満足。
たいむ
こんにちは
ライアンくんよりブラッドリーをもっと見たかった(笑)
観てみれば内容の説明が難しいというのは分かるのだけど、映画サイトやチラシのあらすじとか解説とか、予告編も含めてちょっと違ってましたよね。
「え?死んじゃった?」な感じだったし(笑)
それにしても、3人の写真があそこまで重要アイテムになるとは。
「バイクを入れる」に拘ったところが効いてましたね。
アイスのお預けはホント可愛かった♪
マジ笑ってたし、アドリブなんじゃないかしら?
オリーブリー
itukaさんへ
こんばんは。
週明けからバタバタと忙しかったです。
気がつけば、もう週末(汗)
本日は、久しぶりに名演でハシゴしてきました!
映像センスが良かったですよねぇ~♪
そうそう、コーガン(笑)は、これ以上強盗させないために解体したんだろうけど、とんだことになっちゃいましたよね。
銃を加えさせたとき、まさかの「ドライヴ」状態かとハラハラしました^^
>ついでに顔に息なんか吹きかけてたら
itukaさん、そんなことして楽しんでいたんですね(爆)
うちの旦那さん、わずかに生えてきた髪の毛によく息を吹きかけてました(笑)
オリーブリー
風子さんへ
こんばんは。
「ブルーバレンタイン」と同じく、刹那な色が濃い感じでしたが、2大イケ男だけで、女性客が入るでしょうね(笑)
外見だけでなく、実力あるブラッドリーとライアンのお芝居にワタシも満足でした。
オリーブリー
たいむさんへ
こんばんは。
赤ん坊相手で、アドリブたくさんあるんでしょうね~メイキングが観てみたいな♪
>「え?死んじゃった?」
だよね、だよね!!
いよいよこれからかっ!と思ったら、あれれれ~~~だったわん(爆)
このストーリーを文章にすると複雑になっちゃうのかもしれないけど、「群像劇」って前面に出すと、嫌煙されたりするのかな?
アクションサスペンスなノリな宣伝だったような気がする…(苦笑)
>ライアンくんよりブラッドリーをもっと見たかった(笑)
来月、ハングオーバーで満喫して^^
にゃむばなな
こんばんわ
この監督の作品って毎回最後は切ない思いになるんですよね。
今回も最後にバイクで走り去っていくシーンも希望が見え隠れするのですが、同時に何とも言えない淋しさも心に残りましたよ。
オリーブリー
にゃむばななさんへ
こんばんは。
こちらの監督さん、色彩感覚での感情表現が上手ですよね。青色って爽やかなイメージがあるけど、どこか切なさが残る色だし、またブルーバレンタインの時、二人のやり取りはアドリブが多かったそうですが、今回もそんな風に思える場面がありました。
sakurai
どんどんと
尻つぼみ作品でしたねえ。
ライアンが最後の方で締めてくれると、もうちょっと違うような。。。
惜しい!って感じでしたわ。
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