2012_11
16
(Fri)10:32

声をかくす人

THE CONSPIRATOR10

南北戦争終結から間もない1865年のワシントンで、アメリカ合衆国大統領リンカーンが暗殺される。
主犯のジョン・ウィルクス・ブースは逃亡中に射殺、犯行グループ7人は拘束され、アジトとされていた下宿屋を営む南部出身の未亡人メアリー・サラット(ロビン・ライト)も捕らえられる。
無実を主張するメアリーの担当弁護士を引き受けることになったフレデリック・エイキン(ジェームズ・マカヴォイ)は、元北軍大尉であったこともあり彼女の弁護に抵抗を覚えるが、審理が進むにつれ無実を確信するようになり…。


リンカーン大統領暗殺の一味としてアメリカ初の女性死刑囚となったメアリー・サラットの姿を、担当弁護士との絆を絡めて映し出す実録ドラマ。

2012/10/27公開 アメリカ映画
監督 ロバート・レッドフォード
いつの世も同じ{★★★㊤3/5}

ヴァンパイアハンター・リンカーンの次は、ロバート・レッドフォード監督のリンカーン暗殺にまつわる法廷劇。
「大いなる陰謀」以来、5年ぶりの最新作です。
「声をかくす人」の邦題は最後まで?でしたが(息子のことでしょうか?)、歴史に隠された真実と陰謀や正義のあり方を斬り込んだ硬派な社会ドラマでした。
アメリカで初めて死刑になった女性メアリーと、公正とはいえない軍事法廷と闘った弁護士エイキンの物語です。
静かに凛とした口調で無実を主張するメアリーにロビン・ライト、正義を訴える熱血弁護士エイキンにジェームズ・マカヴォイ、エヴァン・レイチェル・ウッド、トム・ウィルキンソン、ケヴィン・クライン、ジャスティン・ロング、アレクシス・ブレデルと豪華なキャスティング。
淡く乾いたような色彩にさし込まれる光線が、この物語のテーマを強調するようで、当時の社会全体の空気感を漂わせています。
メアリーが有罪か否かや彼女の内面を追うスタイルではなく、元北軍の英雄であり、渋々弁護を引き受けたエイキンの視点で描かれていきます。
四面楚歌で世間から孤立しても公正な裁判で真実を見極めようと訴えるエイキン。
マカヴォイくんの美しく澄んだブルーアイが、力強くて激しくて、そして優しく切ない。。。(胸キュン♡)
声をかくす人11
事件に詳しくなくても問題ありませんが(実際、あまり詳しく記述された文献がないようですが)リンカーン暗殺時、命は取り留めたものの、国務長官やその息子まで襲われ、他多数の政府高官を同時に殺害することを計画していたとは、初めて知りました。
映画って、本当にお勉強になります(苦笑)
いずれであってもリンカーン大統領暗殺という衝撃的な事件が起こり、政府や社会が犯人に対して処罰感情が強く現れ、民間人であるメアリーの裁判は、市民参加の裁判ではなく、軍法会議で進められます。
その結果、見せしめや復讐感情のようなねじれた正義(?)に固執する流れになります。
これが映画の中心部分となり、たとえ有罪であったとしても公正な裁判を受け、人間としての権利を守ることが司法の役割であり、また、リンカーンが目標とした基本的人権が尊重される法治国家ではないのかというエイキンの訴えが至極御もっともと胸に響いてきます。
声を隠す人15
残念ながらチラシ等にある“メアリーが最期まで隠す秘密”的なものはあまり感じませんでしたが、息子の居場所は言わない(知らない)ものの、知ることは正直に話しているように思えたし、何より子供に対する母親の愛と言うのは、正義だのどうだの、そんなものは通用しないのではないかと思いました。
それにしても息子ジョンはどうして出てきてくれなかったのでしょう…。

メアリーの死刑後、民間人を軍法会議で裁くことは禁じられ、16ヶ月後に捕まったジョンは、陪審員制度により釈放されたそう。
母の死が息子を守ったことになるのでしょう。
エイキンの訴えに心動かされた数名、変わらぬ親友、「僕よりあなたの方が息子らしかった」と言ったジョン。
社会の空気や政治権力、感情に流されない司法を考えさせられる作品でした。
エイキンは、弁護士を辞め、ワシントン・ポスト紙の初代社会部部長を務められたそうです。

C.O.M.M.E.N.T

邦題・・・

これね、私も邦題とキャッチコピーが、ちょっと合わないと感じたよ。
彼女が「言わない」こともあったけど、
肝心なところでの、被告人発言は許されなかったのが現実だったしね~。

息子に関しては、誘拐だけだと思っていたし、出て行っても(あの時点で)母が助かることはナイと踏んでいたんでしょうね。
だから、、あの形見を受け取れなかった、、。

孤軍奮闘するマカちゃん、やっぱり可愛い~(笑)
いろんな意味でアメリカの過渡期を描いた作品でしたね~。
それにしても、R,レッドフォード監督って、正義感を描きながらも、ロマンチストって感じだわ~v-221

あと、今忙しくて「悪の教典」記事遅くなるけど、、、
無理しなくても・・という感じかな。
伊藤君は怪演でした♪

2012/11/16 (Fri) 20:43 | kira #klq26XPE | URL | 編集 | 返信

kiraたんへ

こんにちは~。

だよね~~少しミステリアスな雰囲気で呼び込みたい狙いあるんだろうね。
そうそう、被告人の言い分なんて全く許されないばかりか、親族の顔も見せないなんて、驚き。

>母が助かることはナイと踏んでいたんでしょうね。

どのみちどちらも同じ扱いだったんだろうと思う。
もう見せしめなんだものね。
ラストの息子の言葉や最期まで母の強さに救われたかな。
こういう不条理な前例があって、司法制度が変わっていくのも歴史だろうし…。
レッドフォード監督って、ベンアフみたいなエンタメ加減は少ないけど、なるほど、その分ロマンチストなテイストが加味されてるわ^^笑。

今回のマカちゃんもステキだったわん!!
何でも起用にこなすから、安心して見れるし、いつみてもあの瞳の奥に吸い込まれそう(爆)
ここ最近、時代ものが続いているから、そろそろ「ペネロピ」みたいなラブものが観たいなっ♪

「悪の教典」
やはり賛否分かれてるよね…(^_^;)
特に伊藤くんにも興味ないし、じゃあ、WOWOWまで待つわ!
ありがとうね~~!

2012/11/19 (Mon) 11:59 | オリーブリー #ZJmJft5I | URL | 編集 | 返信

言わない

言えない、無実ということ意外、言葉を隠した・・・というのが、この題名に込められたもんじゃないかああと感じ、私はこの邦題、いいなあと思いました。
現代の共謀者・・・みたいなのは、ちと違うかなと。

いつなんどきでも理性に従い、公正なことを行えれば、それに越したことはないのですが、できないのが人間。
その弱さと、それを乗り越えることができるんだ!という思いを見た気がしました。

来ないかと思ったんで、とにかく見れてよかったです。
マカちゃん、素敵でした。ジュル;

2013/02/19 (Tue) 15:02 | sakurai #8zie0QSw | URL | 編集 | 返信

sakuraiさんへ

>いつなんどきでも理性に従い、公正なことを行えれば

これってやはり難しいことでしょうね。
実際、私達ももし陪審員なんてお呼びがかかったりしたら、本当に公正なのか正義なのか、自信がもてるかどうか分かりませんもの。

マカちゃんは正義感溢れる役柄が似合いますよね。

2013/02/24 (Sun) 13:18 | オリーブリー #ZJmJft5I | URL | 編集 | 返信

南北戦争

レッドフォード監督らしい清涼感のある作品でした。
キャストも良かったです。

リンカーンの暗殺って、ああいうものだったのね~って知りました。
JFKのように、ドンと撃った犯人をドンとやってしまった、という位にしか
考えてなかったです。
南北戦争のあとですものね、、、。

2013/04/16 (Tue) 22:59 | 小米花 #ujlw5tTk | URL | 編集 | 返信

小米花さんへ

正義感溢れるマカちゃんと凛としたロビン・ライトが印象的でした。
ロバート・レッドフォードは、真摯な作品作りが上手いですね。

丁度「リンカーン」が公開され、南北戦争後は、混沌としていただろうし、またリンカーン自身もお疲れモードだったように感じました。
司法制度もまだまだ公平とはいかず、不条理はいつの時代にもつきものなのですね。

2013/04/21 (Sun) 17:29 | オリーブリー #ZJmJft5I | URL | 編集 | 返信

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