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備忘録として更新します。コメントありがとうございました。

THE CONSPIRATOR10

南北戦争終結から間もない1865年のワシントンで、アメリカ合衆国大統領リンカーンが暗殺される。
主犯のジョン・ウィルクス・ブースは逃亡中に射殺、犯行グループ7人は拘束され、アジトとされていた下宿屋を営む南部出身の未亡人メアリー・サラット(ロビン・ライト)も捕らえられる。
無実を主張するメアリーの担当弁護士を引き受けることになったフレデリック・エイキン(ジェームズ・マカヴォイ)は、元北軍大尉であったこともあり彼女の弁護に抵抗を覚えるが、審理が進むにつれ無実を確信するようになり…。


リンカーン大統領暗殺の一味としてアメリカ初の女性死刑囚となったメアリー・サラットの姿を、担当弁護士との絆を絡めて映し出す実録ドラマ。

2012/10/27公開 アメリカ映画
監督 ロバート・レッドフォード
いつの世も同じ{★★★㊤3/5}

ヴァンパイアハンター・リンカーンの次は、ロバート・レッドフォード監督のリンカーン暗殺にまつわる法廷劇。
「大いなる陰謀」以来、5年ぶりの最新作です。
「声をかくす人」の邦題は最後まで?でしたが(息子のことでしょうか?)、歴史に隠された真実と陰謀や正義のあり方を斬り込んだ硬派な社会ドラマでした。
アメリカで初めて死刑になった女性メアリーと、公正とはいえない軍事法廷と闘った弁護士エイキンの物語です。
静かに凛とした口調で無実を主張するメアリーにロビン・ライト、正義を訴える熱血弁護士エイキンにジェームズ・マカヴォイ、エヴァン・レイチェル・ウッド、トム・ウィルキンソン、ケヴィン・クライン、ジャスティン・ロング、アレクシス・ブレデルと豪華なキャスティング。
淡く乾いたような色彩にさし込まれる光線が、この物語のテーマを強調するようで、当時の社会全体の空気感を漂わせています。
メアリーが有罪か否かや彼女の内面を追うスタイルではなく、元北軍の英雄であり、渋々弁護を引き受けたエイキンの視点で描かれていきます。
四面楚歌で世間から孤立しても公正な裁判で真実を見極めようと訴えるエイキン。
マカヴォイくんの美しく澄んだブルーアイが、力強くて激しくて、そして優しく切ない。。。(胸キュン♡)
声をかくす人11
事件に詳しくなくても問題ありませんが(実際、あまり詳しく記述された文献がないようですが)リンカーン暗殺時、命は取り留めたものの、国務長官やその息子まで襲われ、他多数の政府高官を同時に殺害することを計画していたとは、初めて知りました。
映画って、本当にお勉強になります(苦笑)
いずれであってもリンカーン大統領暗殺という衝撃的な事件が起こり、政府や社会が犯人に対して処罰感情が強く現れ、民間人であるメアリーの裁判は、市民参加の裁判ではなく、軍法会議で進められます。
その結果、見せしめや復讐感情のようなねじれた正義(?)に固執する流れになります。
これが映画の中心部分となり、たとえ有罪であったとしても公正な裁判を受け、人間としての権利を守ることが司法の役割であり、また、リンカーンが目標とした基本的人権が尊重される法治国家ではないのかというエイキンの訴えが至極御もっともと胸に響いてきます。
声を隠す人15
残念ながらチラシ等にある“メアリーが最期まで隠す秘密”的なものはあまり感じませんでしたが、息子の居場所は言わない(知らない)ものの、知ることは正直に話しているように思えたし、何より子供に対する母親の愛と言うのは、正義だのどうだの、そんなものは通用しないのではないかと思いました。
それにしても息子ジョンはどうして出てきてくれなかったのでしょう…。

メアリーの死刑後、民間人を軍法会議で裁くことは禁じられ、16ヶ月後に捕まったジョンは、陪審員制度により釈放されたそう。
母の死が息子を守ったことになるのでしょう。
エイキンの訴えに心動かされた数名、変わらぬ親友、「僕よりあなたの方が息子らしかった」と言ったジョン。
社会の空気や政治権力、感情に流されない司法を考えさせられる作品でした。
エイキンは、弁護士を辞め、ワシントン・ポスト紙の初代社会部部長を務められたそうです。
2012.11.16 / Top↑
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