第84回アカデミー賞Ⅱ
2012, 02. 27 (Mon) 23:49
第84回アカデミー賞授賞式。
今回は“映画愛”がテーマとなり、会場は映画館のイメージでつくられたそうです。
アメリカ映画『ヒューゴの不思議な発明』と、フランス映画『アーティスト』の対決がおおまかな構図のようで…。
どちらも互いの国への映画オマージュに溢れた作品だそうですが、仲良く5部門の受賞を分け合うこととなりました


作品賞、監督賞、主演男優賞などの主要部門は『アーティスト』が、美術賞、撮影賞、視覚効果賞など技術部門は『ヒューゴ』と、それぞれの作品の特徴が評価されたのでしょうね。
8年ぶりに司会を務めたビリー・クリスタルは、もっと小気味良く笑わせてくれるのかと思っていましたが、意外とそつがなく(笑)式全体が淡々と進めらた感じがしましたが、オープニングビデオやミュージカル風に紹介する作品など、彼の個性は発揮されていたと思います。
ここ数年、俳優さんのホストが続いたからか、若干、華が薄かったような気もしますが、降板云々の結果、キッチリこなせるのは力量なんでしょう!
助演女優賞を受賞したのは『ヘルプ 心がつなぐストーリー』のオクタヴィア・スペンサー。
この助演女優部門は、『アルバート・ノッブス』のジャネット・マクティア以外(『タンブルウィーズ』(日本未公開))他の4人が皆が初ノミネートというのも注目!


助演男優賞を受賞したのは『人生はビギナーズ』のクリストファー・プラマー。
82歳、長いキャリアです!!
わが国で言えば、かくしゃくとする三宅久之のお爺さまと同じですかっ(爆)
名前を呼ばれて壇上に上がる足元もしっかりとしていて…ますますのご活躍を期待!!
わたし、爺さまに弱いので…おめでとうございます!!
この部門、「エクソシスト」のマックス・フォン・シドーもプラマーと同年代、ニック・ノルティは71歳だそうです。
マックス・フォン・シドーの「エクソシスト」は、中学の頃だったか、叔母と観に行きました。
子供には衝撃的でしたよ(笑)


記憶の中ですが、おそらく、子供向け映画以外、初めてスクリーンで観たのが「サウンド・オブ・ミュージック」です。
まだ小学生の低学年だったけど、映画好きな家族だったので、連れて行ってもらえました。
それから何度も何度も観た映画です。
トラップ大佐は、笛ひとつで子供達をアッと言う間に誘導(?)します(笑)
子供心に、こんなパパは嫌ァ~と思う流れだったけど、ギターの弾き語りの「エーデルワイス」、ナチ政権…大人になると色んな背景が見えてきて、歌や兄弟のパフォーマンスが楽しいと単純に思ったのと違うものが見えてきました。
クリストファー・プラマー、本当に長いキャリアです!!
プレゼンターさん。

「プレゼンター」をドキュメンタリー撮影すると言うロバダウさんと現実的な秘書(笑)

今回、初のプレゼンターに舞い上がるエマ・ストーンと慣れすぎてしまったベン・スティラー。

おまけ…
もう、何も言わない…o(^▽^)o
主演男優賞は『アーティスト』のジャン・デュジャルダンが初ノミネート初受賞。

予告でしか観たことなく、すっかり当時のオジサンみたいな俳優さんかと思ってたら、まだ39歳とかで…(;^_^A アセアセ・・・
サイレント時代の役者さんを研究されたそう。
とってもフレンドリーでスマートな人柄とお見受けしました。
ますます楽しみになりました~おめでとうござます!
主演女優賞は、史上最多、17回目のノミネートとなったメリル・ストリープが、『クレイマー、クレイマー』での最優秀助演女優賞、『ソフィーの選択』での最優秀主演女優賞に次いで、14回ぶりに2度目のアカデミー賞主演女優賞を受賞しました。

3度目の受賞をもたらした『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』では、イギリス英語や年齢に応じた身体能力など、演技の幅を見せつけ、英国初の女性首相サッチャーを見事に演じた成果でしょうか。
またメリルのスピーチがいい!!
「今、聞こえるの、アメリカ中の半分くらいは、またメリル?と言ってるのが…でも、どうでもいいわ(笑)」と。
嫌味なくこう言えるのは、やっぱりそれなりの実力とキャリアがあるからこそ。
しゃれっ気の中に、(老いの)真実があり、好き嫌いは別として、こんなに一流な女優でも(だからこそ)しっかりと自分を分かっていると言うのか、(誰も否定も拒否もしていないのに)地に足がついている生き方が素晴らしいと思う。
これって、若手へのアドバイスでもあるんだよね…。
今回のドレスから、既に取る気満々オーラなメリルだったけど(爆)彼女の素晴らしさを再確認させられました。
プレスのインタビューで、キャサリン・ヘップバーンが4度のオスカーを受賞したと聞き、「わかったわ…」と、まだ頑張るようです(笑)
『アーティスト』が、監督賞、作品賞を受賞。
サイレント映画が作品賞を受賞するのは、第1回アカデミー賞『つばさ』以来、83年ぶりのこととなり、フランス映画が作品賞を受賞するという史上初の快挙を成し遂げました。

監督のスピーチにもありましたが、この作品にはなくてはならない、(第1回ゴールデン・カラー賞を受賞した)アギーの存在が大きいようですよ!
数回、カメラに写されていたけど、大人しくてイイコですね。

メリルとジャンさん。

「とったどっ!」
どや顔!!
「ママン~~~よかったねぇ^^」

「よしよし…」
あったかい♪
去年のオスカー受賞者、コリン・ファース、ナタリー・ポートマン。

サプライズと言えば、こちらでしょうか。
長編アニメ賞を受賞した『ランゴ』のゴア・ヴァービンスキー。

ディズニー/ピクサー不在で、いつもそこばかりじゃァね(苦笑)
壇上に上がったヴァービンスキー監督も驚きを隠せない様子で、「子どもみたいな大人が作った映画。ジョニー・デップ、キャストの皆さんが、それぞれのシーンに命を吹き込んでくれた。ありがとう」と。
声だけでなく動きも演じたアンメーションなので、俳優さんたちも受賞をきっと喜んでいるでしょうね。
おめでとうございます♪
第84回アカデミー賞
2012, 02. 27 (Mon) 00:16
いよいよ、発表ですね~~

午前9時より、WOWOW生中継です

決まり次第、更新していきたいと思ってます

*作品賞
『アーティスト』

『ファミリー・ツリー』
『ヘルプ 心がつなぐストーリー』
『ヒューゴの不思議な発明』
『ミッドナイト・イン・パリ』
『戦火の馬』
『マネーボール』
『ツリー・オブ・ライフ』
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
*監督賞
ミシェル・アザナヴィシウス 『アーティスト』

アレクサンダー・ペイン 『ファミリー・ツリー』
マーティン・スコセッシ 『ヒューゴの不思議な発明』
ウディ・アレン 『ミッドナイト・イン・パリ』
テレンス・マリック 『ツリー・オブ・ライフ』
*主演男優賞
デミアン・ビチル 『A Better Life』
ジョージ・クルーニー 『ファミリー・ツリー』
ジャン・デュジャルダン 『アーティスト』

ゲイリー・オールドマン 『裏切りのサーカス』
ブラッド・ピット 『マネーボール』
*主演女優賞
グレン・クローズ 『アルバート・ノッブス』
ヴィオラ・デイヴィス 『ヘルプ 心がつなぐストーリー』
ルーニー・マーラ 『ドラゴン・タトゥーの女』
メリル・ストリープ 『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』

ミシェル・ウィリアムズ 『マリリン 7日間の恋』
*助演男優賞
ケネス・ブラナー 『マリリン 7日間の恋』
ジョナ・ヒル 『マネーボール』
ニック・ノルティ 『Warrior』
クリストファー・プラマー 『人生はビギナーズ』

マックス・フォン・シドー 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
*助演女優賞
ベレニス・ベジョ 『アーティスト』
ジェシカ・チャステイン 『ヘルプ 心がつなぐストーリー』
メリッサ・マッカーシー 『Bridesmaids』
ジャネット・マクティア 『アルバート・ノッブス』
オクタヴィア・スペンサー 『ヘルプ 心がつなぐストーリー』

*長編ドキュメンタリー映画賞
『Hell and Back Again』
『もしもぼくらが木を失ったら』
『Paradise Lost 3: Purgatory』
『Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』
『Undefeated』

*短編ドキュメンタリー映画賞
『The Barber of Birmingham: Foot Soldier of the Civil Rights Movement』
『God Is the Bigger Elvis』
『Incident in New Baghdad』
『Saving Face』

『The Tsunami and the Cherry Blossom』
*長編アニメ賞
『A Cat in Paris』
『Chico & Rita』
『カンフー・パンダ2』
『長ぐつをはいたネコ』
『ランゴ』


*短編アニメ賞
『Dimanche Sunday』
『The Fantastic Flying Books of Mr. Morris Lessmore』

『La Luna』
『A Morning Stroll』
『Wild Life』
*外国語映画賞
『Bullhead』(ベルギー)
『Footnote』(イスラエル)
『In Darkness』(ポーランド)
『Monsieur Lazhar』(カナダ)
『別離』(イラン)

*脚本賞
『アーティスト』
『Bridesmaids』
『マージン・コール』
『ミッドナイト・イン・パリ』

『別離』
*脚色賞
『ファミリー・ツリー』

『ヒューゴの不思議な発明』
『スーパー・チューズデー 正義を売った日』
『マネーボール』
『裏切りのサーカス』
*美術賞
『アーティスト』
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』
『ヒューゴの不思議な発明』

『ミッドナイト・イン・パリ』
『戦火の馬』
*撮影賞
『アーティスト』
『ドラゴン・タトゥーの女』
『ヒューゴの不思議な発明』

『ツリー・オブ・ライフ』
『戦火の馬』
*録音賞
『ドラゴン・タトゥーの女』
『ヒューゴの不思議な発明』

『マネーボール』
『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』
『戦火の馬』
*歌曲賞
「Man or Muppet」 『The Muppets』

「Real in Rio」 『ブルー 初めての空へ』
*作曲賞
『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』
『アーティスト』

『ヒューゴの不思議な発明』
『裏切りのサーカス』
『戦火の馬』
*編集賞
『アーティスト』
『ファミリー・ツリー』
『ドラゴン・タトゥーの女』

『ヒューゴの不思議な発明』
『マネーボール』
*視覚効果賞
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』
『ヒューゴの不思議な発明』

『リアル・スティール』
『猿の惑星:創世記』
『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』
*衣装デザイン賞
『Anonymous』
『アーティスト』

『ヒューゴの不思議な発明』
『ジェーン・エア』
『W.E.』
*メイクアップ賞
『アルバート・ノッブス』
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』
『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』

*音響編集賞
『ドライヴ』
『ドラゴン・タトゥーの女』
『ヒューゴの不思議な発明』

『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』
『戦火の馬』
*短編映画賞
『Pentecost』
『Raju』
『The Shore』

『Time Freak』
『Tuba Atlantic』
サラの鍵
2012, 02. 26 (Sun) 23:55
1942年、ナチス占領下のパリ。
フランス当局によるユダヤ人一斉検挙が始まり、10歳のサラは、弟を納戸に隠して鍵を閉める。
一家はヴェルディヴに連れていかれるが…。
2009年。
パリに暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリア(クリスティン・スコット・トーマス)は、アウシュヴィッツに送られた家族を取材するうちに、かつて自分のアパートで起こった悲劇を知ることとなる。
世界中で300万部を売り上げたタチアナ・ド・ロネの原作を基に、ナチス占領下のパリで行われたユダヤ人迫害、ヴェルディヴ事件を題材に、過去と現代を交錯させながらユダヤ人一家に起こった悲劇を描く。
2011年 12/17公開 フランス映画
監督 ジル・パケ=ブランネール
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人生はビギナーズ
2012, 02. 22 (Wed) 23:31
アートディレクターのオリバー(ユアン・マクレガー)は、75歳の父ハル(クリストファー・プラマー)から、ゲイであることをカミングアウトされる。
44年連れ添った母がこの世を去り、癌を宣告された父は、これからは本当の意味で人生を楽しみたいという。
やがて父との永遠の別れを経て、喪失感を抱えたオリバーの前に、フランス人の女優アナ(メラニー・ロラン)が現われる。
「サムサッカー」のマイク・ミルズ監督が、自身と父との体験を基に映画化。
同性愛をカミングアウトした父親と、愛に臆病で真面目な38歳の息子の姿を通し、人生の再スタートを描く。
クリストファー・プラマーは、第84回アカデミー賞助演男優賞ノミネート。
2012年 2/4公開 アメリカ映画
監督 マイク・ミルズ
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メランコリア
2012, 02. 20 (Mon) 23:30
ジャスティン(キルステン・ダンスト)とマイケルの披露宴は、姉クレア(シャルロット・ゲンズブール)の夫ジョン(キーファー・サザーランド)が所有する豪勢な屋敷で盛大に催された。
しかし、情緒不安定なジャスティンの振る舞いは、周囲を困惑させてしまう。
7週間後、惑星メランコリアが地球へと近づき、クレアは不安と恐怖で落ち着きをなくしていく。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「アンチクライスト」のラース・フォン・トリアー監督が、巨大惑星の異常接近によって終末を迎えようとしていた地球を舞台に、ある姉妹とその家族を通して世界の終わりに立ち会うことになった人々の姿を描く。
キルスティン・ダンストは、カンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞。
2012年 2/17公開 デンマーク/スウェーデン/フランス/ドイツ映画
監督 ラース・フォン・トリアー
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
2012, 02. 18 (Sat) 23:24
9.11アメリカ同時多発テロで、最愛の父(トム・ハンクス)を失ったオスカー(トーマス・ホーン)は、いまだ悲しみから立ち直れず、母(サンドラ・ブロック)と2人暮らしの日々を送っていた。
ある日、父の部屋で1本の鍵を見つけ、父からのメッセージが託されていると確信。
謎を解き明かそうとニューヨーク中を駆け巡る――。
「リトル・ダンサー」「愛を読むひと」のスティーヴン・ダルドリー監督が、ジョナサン・サフラン・フォアの小説を映画化。
アメリカ同時多発テロで父親を亡くした少年が、残された鍵の謎を探る中で、様々な出会いを重ねながら少しずつ父の死を受け止め、悲しみを乗り越えていく姿を描く。
第84回アカデミー賞作品賞ノミネート、マックス・フォン・シドーは助演男優賞にノミネート。
2012年 2/18公開 アメリカ映画
監督 スティーヴン・ダルドリー
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TIME/タイム
2012, 02. 17 (Fri) 18:39
老化を克服した近未来の社会。
全ての人間の成長は25歳でストップし、以降の余命は体内時計が刻む残り時間によって設定されていた。
富める者は永遠の命を享受する一方、貧しき者は早死にする残酷な世界。
ある日、貧しい青年ウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、裕福な男性から100年の時間を譲り受け、富裕層が暮らす地域に潜入する。
大富豪の娘シルビア(アマンダ・セイフライド)と出会うが、男性を殺した容疑を掛けられ、時間監視局員レイモンド(キリアン・マーフィ)に追われる身となってしまう…。
人間の余命が通貨のように売買される近未来を舞台に、貧しい青年と大富豪の娘が繰り広げる逃避行の行方を描くサスペンス・アクション。
2012年 2/17公開 アメリカ映画
監督 アンドリュー・ニコル
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WOWOWで
2012, 02. 14 (Tue) 05:16
*「お家(うち)をさがそう」2011年

生まれてくる子供のため、理想の環境を求めていろいろな家族を訪ねるロード・ムービー。
監督はサム・メンデス。
30代半ばのカップルが、住まい探しのため北米の知り合いを次々と訪ね廻る。
個性的で変人な人たちは登場するけれど、特別なことは何も起こらず、ただ普通の出来事を淡々と描き、幸せの根本は、場所や知り合い隣人ではなくて自分達にあると気づく。
旅の結末、二人が選んだ住まいは、随分と遠回りした結果でした。
ごく普通だからの面白さがあるのだろうけど、どのエピも中途半端な印象だったし、主役のカップルに物語を牽引する魅力をあまり感じませんでした。
*「ウッドストックがやってくる!」2011年

1969年に行われた歴史的野外音楽イベント“ウッドストック・フェスティバル”を成功させたエリオット・タイバーの回想録をアン・リー監督が映画化。
巨大音楽フェスの裏側にある平凡な男性の大奮闘を描く。
偏屈で古臭い母親にイメルダ・ストーントン、意外な姿で現れたリーブ・シュレイバー、ワンシーンだけのポール・ダノ、「ロード・オブ・ドッグタウン」のエミール・ハーシュ以外、あとは知らない俳優さんと変なキャラばかり(笑)
“ウッドストック・フェスティバル”よく知りませんが、「オーバー・ザ・ムーン」でダイアン・レインがヴィゴに連れられて出かけたところで覚えてたぐらい。
あ、ここにもリーブ・シュレイバーが夫役で出演していましたね。
自由と解放の中で、次第に自身自分を解き放っていく主人公の変化と奮闘ぶり、田舎町のつまらない日常や家族のありかたが変わっていく様子は地味ながら面白く観れました。
でもスローペースでこれと言う事はないので、脇役で何とか観れた感じはします。
生きていく上で必要不可欠…イメルダ・ストーントンのお金への執着が凄い(笑)
*「シリアスマン」2011年

ユダヤ人コミュニティを舞台に、次々と不幸に見舞われていく男の坂道人生を、コーエン兄弟がブラックユーモアたっぷりに描く。
オープニング、ポーランドのエピソードから、「シュレディンガーの猫」の講義、知りきれトンボのようなラストシーンまで、コーエン兄弟らしい作品だった。
難しく考えがちだけど、世の中は案外単純で、どんなに真面目に暮していても、おそらく起こることにそう変わりはないのかもしれないなぁ。
ラリー役のマイケル・スタールバーグが不幸続きってピッタリな風貌でした。
ちょうどWOWOWで「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街 」のドラマを毎週観ていたので、強気で自信たっぷりなマフィアとは大違いの飄々とした人の良いおじさんの迷いが絶妙でした(笑)
*「黒く濁る村」2010年

音信不通だった父の死の知らせを受け、山奥の村へとやって来た一人の検事。
死因が不明な事に納得できず村に留まるが、次々に事件が起き、30年前の事件にいきつくことになる…。
「殺人の追憶」のパク・ヘイルだから期待したのですが、長い!とにかくダラダラと長いわ!
ミステリアスなサスペンスの前半はまだしも、後半がぐずぐずして、村民の関係や不審な行動と、筋の運び方が悪すぎる。
主人公の検事とその上司の確執みたいなのものもハッキリしないし、ラストのどんでん返しにも「おお~」と思えない(既に最初を忘れたぐらいの)尺の長さ。
元刑事の村長、チョン・ジェヨンの老けメイクがいかにもわざとらしくて、段々、相島 一之さんに見えてきた(苦笑)
*「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」2010年

ビートルズ結成前、若き日のジョン・レノンと彼の2人の母親の交流を描いた青春ドラマ。
芸術家サム=テイラー・ウッドの長編映画デビュー作。
「キック・アス」のアーロン・ジョンソンが、厳格な伯母ミミ(クリスティン・スコット・トーマス)と自由奔放な母ジュリア(アンヌ=マリー・ダフ)との間で葛藤するジョンを好演。
アーロン・ジョンソンの澄んだような瞳と多感で繊細な雰囲気が良かった。
多少、パンチが欠けダルさもあるけど、ロックンロールへの夢、友情、姉妹の確執が、良質なドラマとして描かれていました。
「イングリッシュ・ペイシェント」「サラの鍵」のクリスティン・スコット・トーマスと、ジェームズ・マカヴォイの妻、アンヌ=マリー・ダフが姉妹の確執を上手く演じていました。
本質的には似てる姉妹なんですよね。
ポール・マッカートニーには、「ラブ・アクチュアリー」「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」のトーマス・サングスター。
アーロン・ジョンソンは、この作品が縁となり、23歳年上のサム=テイラー・ウッドと結婚(;´Д`A ```
2女の父となる……。
*「きみがくれた未来」2010年

弟を亡くした罪の意識と未来への希望との狭間で揺れ動く青年が、新たな愛の出会いを機に進むべき人生を見出していく姿をファンタジックに描く。
ザック・エフロンは良かったです。
歌って踊るイメージから、少しずつアイドル脱皮でしょうか。
物語は予定調和で、テスとのエピも大方の想像がついてしまったし、5年も時が経過してるのに、まだゴーストと過ごし、贖罪から立ち直れないって、若者には少し長い年月かなぁ~留まってる弟も可哀相だもの。
レイ・リオッタとキム・ベイシンガーの使われ方が勿体無かったけど、主人公が背負ってしまった重さは伝わる作品でした。
*「シスタースマイル ドミニクの歌」2010年

世界的な大ヒットを記録した「ドミニク」のシンガーソングライター、ジャニーヌ・デッケルスの人生を映画化。
両親への反発から修道院へ入ったジャニーヌは、「シスター・スマイル」としてレコード・デビューを果たす。
ギターを持った歌う修道女は「サウンド・オブ・ミュージック」のマリアを思い出しますが、まあ彼女とは比べようがないくらい、頑なで不器用で自由奔放な女性でした。
60年代は、若い女性に取って生きにくい時代だったと思いますが、「アフリカへ行きたい」「芸術を学びたい」「修道女になる」とコロコロ気持ちが変わり、歌がヒットして注目されれば、俄かに勘違いしてしまう。
「シスターが歌う」からウケていて、契約の問題はあるにせよ、ただの一発屋になってしまったんですね。
誰でも耳にしたことのある「ドミニクニクニク~♪」の爽やかで明るい音楽から想像できないような人生でした。
結局、何をどう生きたかったのかよく分からなくて、こんなタイプはあまり共感とかできません…。
自分勝手でわがままで、折り合いとかつけれなくて…こうなるのは仕方がないなぁ~と感じてしまうような女性でした。
*「僕が結婚を決めたワケ」2011年

ヴィンス・ヴォーン、ケヴィン・ジェームズ、ジェニファー・コネリー、ウィノナ・ライダー、クイーン・ラティファ、チャニング・テイタム出演、ロン・ハワード監督が結婚をテーマに描くラブコメディー。
プロポーズを決意した40歳の男が、親友の妻の不貞をきっかけに迷走する姿を描く。
男女の結婚観が描かれていそうなタイトルだけど、「僕が結婚を決めたワケ」の「――ワケ」なんてなーんにもない。
婚活のイメージで呼び込みたいのか、邦題はかなりピントがずれている。
原題の「THE DILEMMA」通り、「ジレンマ」だらけのお話で、とにかくヴィンス・ヴォーンがウザいのなんの!!
いくら親友であり善意ある行為だと自分が思い込んでも、人様の夫婦の間に立ち入るなんてもっての外!
自分の問題にもしっかりと向き合えないガキ男がエラソーな口を叩くから、イライラだらけの内容でした。
*「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」2010年

娘家族を殺されたフランス人のコステロ(ジョニー・アリディ)が、異国の地で3人の殺し屋を雇い、復讐に乗り出す。
過去に受けた銃弾がもとで記憶を失いつつあるコステロは、依頼した殺し屋達の事も忘れてしまう可能性がある。
この伏線でただの復讐劇とは違う面白さがあり、中盤までの狙撃や追撃シーンはハラハラなんだけど、後半、どうしてそこまで殺し屋達がコステロに肩入れしていくのかあまり共感できず、ゴミ廃棄場での銃撃戦も少し大袈裟。
「インファナル・アフェア」のアンソニー・ウォン率いる3人のアサシンが渋かった。
日本未公開3作品
*「ダブルフェイス 秘めた女」

作家のジャンヌは、家族の顔や家の中が徐々に変化していることに気づく。
やがて自分自身も見知らぬ女へと変身していき…。
同一の女性をソフィー・マルソーとモニカ・ベルッチが演じ、一体何が起こっているのか、不安定な深層心理を一緒に体感していきます。
所々荒くてありがちなオチですが、まあ納得はできました。
モニカ・ベルッチって、観客が求めるからか(笑)ちょっとでも官能的なシーンは外せないのかな。
フランス&イタリア美人女優とオシャレな室内など映像がステキです。
*「バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男」

厳格なユダヤ教コミュニティに育ち、ラビを目指していた青年サム(ジェシー・アイゼンバーグ)は、縁談が破談したことからヨセフ(ジャスティン・バーサ)に誘われ“ある荷物”を運ぶようになる。
実際にあった事件を基にしたクライム作品。
真面目でナイーブな青年が越えてしまった境界線。
ユダヤ系であるジェシー・アイゼンバーグだから説得力はあると思いましたが、その辺でもうやめとけば良いのに…と親心で思うだけ。
地味な内容ですが、ユダヤ教コミュニティ、特徴のある出で立ち、宗教関係者に甘いセキュリティ、色々と勉強になりました(^_^;)
*「アラフォー女子のベイビー・プラン」

想いを寄せる女性(ジェニファー・アニストン)から、人工授精で子供を産むと聞かされた男(ジェイソン・ベイトマン)が、やけになり酔った勢いで精子提供者(パトリック・ウィルソン)のソレを自分のソレと入れ替えてしまい、あろうことか泥酔のためすっかり“そのこと”を忘れてしまう。
7年後、再会した彼女の子供が自分の子供だと確信する…。
こちらも「アラフォー女子の~」とまるで主人公はジェニファー・アニストンのような邦題ですが、ジェイソン・ベイトマン目線でのコミカルなラブコメです。
ラブコメのお決まりな流れで、大きな展開やサプライズはありませんが、ちょっと変わり者で純粋な息子とジェイソンの行動がイチイチ似ていて微笑ましい。
面倒なことを避けてきた主人公が、自分の性格に瓜二つの子供と接するうち、人生の大切なものに気づく。
最後のプロポーズシーンが素敵だったし、フォトフレームをコレクションしているエピソードや、自分のバースデーに殺傷される犬を救うエピソードも良かったわ。
自分の成長をただ祝ってもらうだけでなく、何かひとつ世の中のためになるって気持ちに拍手!
ジュリエット・ルイスの濃いキャラが程好いテイストで笑いを誘います。
邦題に騙されないで(笑)地味ながらもお薦めです♪
ドラゴン・タトゥーの女
2012, 02. 10 (Fri) 23:56
スウェーデンの社会派雑誌『ミレニアム』を発行するジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)は、大物実業家の不正告発記事を暴き、名誉毀損裁判で敗訴し窮地に陥っていた。
そんな時、国内有数の企業グループの元会長ヘンリック・ヴァンゲル(クリストファー・プラマー)から、40年前に失踪した兄の孫ハリエットの調査依頼が舞い込む。
連続猟奇殺人事件が関わっていると察知したミカエルは、天才ハッカー、リスベット(ルーニー・マーラ)にリサーチ協力を求める…。
スティーグ・ラーソンのベストセラー「ミレニアムドラゴン・タトゥーの女」をデヴィッド・フィンチャーが映画化。
数十年に及ぶ血族の因縁と猟奇的ミステリーに彩られた物語をスリリングに描く。
2012年 2/10公開 アメリカ映画
監督 デヴィッド・フィンチャー
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ペントハウス
2012, 02. 03 (Fri) 17:25
マンハッタンの一等地にそびえる65階建てのビル“ザ・タワー”は、一握りの成功者だけが住むことのできる超高級マンション。
ある日、最上階に暮らす大富豪ショウ(アラン・アルダ)が証券詐欺で逮捕された。
居住者の日常をサポートする管理人ジョシュ(ベン・スティラー)をはじめ、スタッフ全員の年金運用を請け負っていたショウは、その金も横領していた。
ジョシュは、チャーリー(ケイシー・アフレック)、エンリケ(マイケル・ペーニャ)ら従業員と共に、ペントハウスに忍び込んでショウの隠し財産を奪う計画を練るが…。
ニューヨーク・マンハッタンの超高級マンションを舞台に、全財産をだまし取られたタワーの使用人たちの奪還作戦を描く。
2012年 2/3公開 アメリカ映画
監督 ブレット・ラトナー
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ジャックとジル
2012, 02. 02 (Thu) 22:21
広告マンのジャック(アダム・サンドラー)は、妻(ケイティ・ホームズ)と2人の子どもたちと一緒にロサンゼルスで幸せな日々を送っていた。
アル・パチーノをダンキンドーナツのCMに起用する案が持ち上がり、その交渉に悩むジャックの元に、トラブルメイカーの双子の妹ジル(アダム・サンドラー)がやって来た…。
アダム・サンドラーが、双子の兄妹を一人二役で演じるドタバタ・コメディ。
2012年 1/21公開 アメリカ映画
監督 デニス・デューガン
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2月公開映画
2012, 02. 01 (Wed) 00:22
「ペントハウス」

マンハッタンの超高級マンション「ザ・タワー」を舞台に、最上階のペントハウスに住む大富豪に全財産をだまし取られたタワーの使用人たちの奪還作戦を描く。
ベン・スティラー エディ・マーフィ ケイシー・アフレック
2月10日
「ドラゴン・タトゥーの女」

天才ハッカーとジャーナリストが巨大財閥一族の忌まわしき秘密に迫る。
スティーグ・ラーソンのベストセラーを原作とした北欧ミステリー3部作の第1弾「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」をデヴィッド・フィンチャーがリメイク。
ルーニー・マーラ ダニエル・クレイグ
2月17日
「メランコリア」

惑星との衝突を目前に控えた地球を舞台に、うつろな心を抱えた花嫁と彼女を取り巻く人々の人間模様を映し出す。
キルステン・ダンスト シャルロット・ゲンズブール キーファー・サザーランド
「TIME/タイム」

近未来を舞台に、裕福な者は永遠に生きられる一方、貧しい者は寿命のために働き続けなければならない時間に支配された究極の格差社会を描くアクション・サスペンス。
ジャスティン・ティンバーレイク アマンダ・セイフライド キリアン・マーフィ
2月18日
「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」

父親を911のアメリカ同時多発テロで亡くした少年が、父親の残した鍵の謎を探るべくニューヨーク中を奔走する姿を描く。
ジョナサン・サフラン・フォアのベストセラー小説を、「リトル・ダンサー」「愛を読むひと」のスティーヴン・ダルドリーが映画化。
アカデミー賞作品賞ノミネート。
トーマス・ホーン トム・ハンクス サンドラ・ブロック マックス・フォン・シドーはアカデミー賞助演男優賞ノミネート。
「おとなのけんか」

ヤスミナ・レザの舞台劇をロマン・ポランスキー監督が映画化。
子ども同士のケンカを解決しようとする2組の夫婦が、それぞれに抱える不満や本音をぶつけながらバトルを繰り広げるさまを描く。
ジョディ・フォスター ジョン・C・ライリー ケイト・ウィンスレット クリストフ・ヴァルツ
「人生はビギナーズ」(2/4)

母の死後、突然ゲイであることをカミングアウトした父に戸惑いながらも、自分に正直に生きることの大切さを学んでいく主人公の姿を描く。
ユアン・マクレガー メラニー・ロラン クリストファー・プラマーはアカデミー賞助演男優賞にノミネート。
2月25日
「ヤング≒アダルト」

高校時代の栄光を引きずる30代バツイチ女性が、久々に戻った故郷で容赦のない現実を突きつけられるさまをユーモラスに綴る。
「JUNO/ジュノ」のジェイソン・ライトマンとディアブロ・コディが、いつまでも大人になれないヒロインを描く。
シャーリーズ・セロン パトリック・ウィルソン パットン・オズワルト J・K・シモンズ
2月25日
「顔のないスパイ」

米ソ冷戦時代に活躍したCIA元諜報部員と若きFBI捜査官が伝説のスパイに挑む様を描くサスペンスアクション。
リチャード・ギア トファー・グレイス
今月は観たい作品が揃いましたo(*^▽^*)o~♪
アカデミー賞関連も公開され始めるので、映画ファンには楽しい時期でもありますね!




