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ヤギと男と男と壁と 

2010, 08. 26 (Thu) 23:31

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2003年、新聞記者ボブ(ユアン・マクレガー)は、妻の浮気をきっかけに、イラク戦争の取材を敢行すべくクウェートへ向かう。
かつて耳にしたことのある軍隊の超能力部隊にいたリン・キャシディ(ジョージ・クルーニー)と出会い、彼に同行することになるが…。

ジョン・ロンスン原作のノンフィクション「実録・アメリカ超能力部隊」を基に映画化したブラック・コメディ。


分かったような、分からないような…{★★★㊦3/5}

「実話」に基づくというその内容を、一体どこまで信じてよいのやら、何だか不思議な気分になる映画でした。
かつて米軍に存在した超能力部隊“新地球軍”で一番優秀な能力者だったというリンと、妻を寝取られ半ばやけになったボブの回想仕立てのロード・ムービー?!
災難に巻き込まれ、二人はどんどんボロボロになっていく。

告発とか政治とか、特別これと言った何かを感じる作品ではなかったので、詰まらないと思う人が多いかも。
クスクス笑えるユルいギャグが散りばめられていますが、全てがすっとぼけたようなユーモアで描かれた感じです。
ダークサイドに落ちるとか、オビ=ワンのユアン相手にリンがフォースを解くシーンとか、「スター・ウォーズ」を狙った笑いはまんま可笑しかったです。
可笑しいと言っても、普通のコメディ映画ではないし大爆笑とかは一切ないです(苦笑)
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“新地球軍”作り出したのは、ベトナム戦争を体験したビル・ジャンゴ(ジェフ・ブリッジス)。
こちら超能力部隊の訓練はカルトのようでどこか滑稽。
遠視やヤギの命を眼力で奪うとか、にわか信じがたいけど真実に近くもあるらしいのですが、何しろ、ジェフ・ブリッジス、ジョージ・クルーニー、ケヴィン・スペイシーのアカデミー男優が、真面目にその訓練に取り組んでるだけで、おちょくってるようなバカバカしさには笑いを感じてしまいます。

段々とヒッピーみたいになっていくジェフ・ブリッジスは、「クレイジー・ハート」とだぶるトコあったし、ユアンは振り回されるキャラがお似合い(笑)
クルーニーのあの顔での真面目な言動がやたら変。

私はこの方の怪演が一番笑えた!
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出番はそう多くはないのに、嫌な男のラリー・コーパーを演じるケヴィン・スペイシーが凄い!
何をやらせても上手だけど、底意地の悪い偏屈な男役にはピッタリ。
DVDで十分かと思いますが、このメンバーのユルい笑いは一見しても損はないと思います。

「アバター」のスティーヴン・ラングも怪演でした(笑)

2010年 8/14公開 アメリカ映画
監督 グラント・ヘスロヴ