デスパレートな妻たち シーズン5
2010, 04. 30 (Fri) 22:59

MJが幼稚園で描いた家族の絵を見て、マイクは父親としての危機感を感じる。
自転車をプレゼントし、後日、乗り方を教える約束をしたマイクだが、MJにせがまれたジャクソンが補助輪なしで教えてしまう。
マイクに父親としてのプライドを保持させたいスーザンは、乗れない振りをして転ぶようにMJに指示をするが…。
トムから、マイクは多忙で親父バンドに参加出来ないと教えられたデーブは、自宅の水道管をわざと壊し、マイクに修理を依頼する。
ウィステリア通りから離れた場所で暮らすマイクは、息子に会うのがやっとで、練習のためにここへ来る時間までないと言う。
イーディーが投資の為に購入したいと考えていた物件を一度は反対したデーブだったが、大家になることを了解する。
喜ぶイーディーだが、格安でしかも大家は自分達であると明かさずマイクに貸すことを疑問に思う。


子供達が居ない時間にカルロスとゆっくりベットで過ごしたいガブリエルは、子供を遊ばせてくれる友達の家にホワニーターを預ける。
オーソンは、犯罪歴の問題で3週間前から仕事をしていなかったのをブリーに知られてしまうが、逆にブリーに雇って欲しいと申し出る。
自分の成功はオーソンの成功であると思っているブリーだが、キャサリンにパートナーである自分の居場所がなくなるから断らないのなら今すぐ自分が辞めると言われ、暫くは様子をみようとオーソンに告げる。
ブリーの料理本のキャンペーン計画を聞いたリネットは、広告ウーマンだった血が騒ぎ出し、頼まれてもいないのにあれこれとアイディアを出してくるが、ブリーの見解とは意見が合わない。
ブリーのビジネスウーマン受賞式で、かつて自分のアシスタントが広告担当と知り面白くないリネットは、泥酔してブリーに詰め寄る。

ブリーの成功を嬉しく思う反面、
羨ましいとか、妬ましいとか…複雑な感情を抱いてしまう妻たちの微妙な心理

ブリーに便乗して自分も、と考えたリネットの謝罪の言葉が正直なところでしょうね

キャサリンはモロ、嫌味だけど

何かを手に入れると、変わりに大切なものを失ってしまいそうな不安定なブリーの気持ちも分かります

でもオーソンのやり方って、ちょっと女々しい

静かに脅迫してるみたい

さて、デーブのターゲットは、予想どおりマイクでしたね

彼に近づく為、またウィステリア通りに引越しさせたわけですから。
マイクはできるだけ息子との時間が欲しいがためですが、スーザンも嬉しそうだったし、もしかしたらトムが一番喜んでるのかも

やさしい嘘と贈り物
2010, 04. 27 (Tue) 20:52

アメリカのある小さな町。
一人暮らしの老人ロバート(マーティン・ランドー)は、孤独な日々を過ごしていた。
ある日、メアリー(エレン・バースティン)という美しい女性と出会い、彼の味気ない日常は心ときめく日々へと変わっていったが…。
認知症で記憶をなくした老人が、
一人の老婦人と周囲のやさしいサポートで、愛を育んでいく姿を描いた心温まる人間ドラマ。
老いることと真摯に向き合う{★★★★4/5}
こちらの作品の予告やチラシをご覧になった方には、既にネタバレ状態からの観賞になると思いますが、
できれば何も予備知識ない方がサプライズでより感動的になるかもしれませんね。
私も何度か予告を観てどのような2人であるのか分かっていましたが、それでも胸に染みる素敵な作品でした。
名優2人の繊細な表情などは、最初から分かっていた方が見応えあるのかもしれません。
どんでん返しを観る映画ではないと思うので、どちらであっても問題がないのかな(笑)。
以下ネタバレ箇所はあります。
毎朝決まった時間に起き、歯を磨き、髭を剃り、一粒の薬を飲み、仕事場のスーパーへと向かうロバート。
一人暮らしの孤独な日々の繰り返しは、メアリーの出現により生き生きとした様子に変わっていきます。
初デートに胸をときめかせ、スーパーのオーナー、マイク(アダム・スコット)や同僚たちに相談したり、会話の練習をしてみたり、まるで少年のように微笑ましく、またメアリーのいとおしく包み込むような安心感は、観ているこちらもとても心地よくさせられます。
いくつになっても恋をする気持ちは、人間をピュアにしてくれるものですね。
ロバートの相談に応じ協力してくれるマイク、
メアリーの娘のアレックス(エリザベス・バンクス)は、母の様子を気にかけながらも老いた2人の恋を見守ります。
クリスマスも近い白い景色のバックグラウンドも素敵です。

この作品はロバートの視点で観せらていますが、実は、彼を見守る家族の愛であり妻の愛です。
ロバートが認知症になった詳しい経緯などはありませんが、
夫が全てを忘れてしまったのなら、もう一度恋に落ちようとする妻。
他人のふりをしても見守っていこうとする子供達。
シリアスな内容ながら、ラブストーリー仕立てに描かれた深い味わいのある作品でした。
それもこれも、オスカー俳優マーティン・ランドーとエレン・バースティンの演技に尽きるのではないかと思います。
この2人が本当に純粋で繊細で可愛くて、優しい語り口のエレン・バースティンのセリフには、老いることはまた楽しいのだと感じさせてくれます。
ラストは切ないものではありますが、家族の選択は正しいものだと思えましたし、ロバートもメアリーも幸せな時を共有できて良かったと思います。
本作が長編初監督と言う弱冠24歳のニコラス・ファクラーだそうですが、この若さでしかも大御所俳優さんを起用して完成度の高い映画を作られたのではないでしょうか。
こちらの監督さんも今後注目したいです。
老いというのは当然のことですがキツイもので…
体も気持ちも段々と弱っていき、時間を恨みたくもなってしまいますが(苦笑)
さて、これからどう生きるのか、どう老いていくのかと、ある程度、無理を承知で「理想の老い」を考えていく必要もあるのだと思いました。
2010年 3/27公開 アメリカ映画
監督 ニコラス・ファクラー
プレシャス
2010, 04. 26 (Mon) 18:56

1987年、ニューヨークのハーレム。
16歳のクレアリース“プレシャス”ジョーンズ(ガボレイ・シディベ)は、父親にレイプされ2人目の子供を身ごもっていた。
母メアリー(モニーク)には精神的にも肉体的にも虐待を受ける日々。
妊娠を知った校長の勧めでフリースクールに通うことになったプレシャスは、レイン先生(ポーラ・パットン)と出会い、読み書きを学び、次第に希望の光を見出し始める…。
悲惨な家庭環境で育った16歳の肥満少女が、
フリースクールに通い始めたことをきっかけに、人生の喜びを掴むため踏み出そうとする物語。
原作は、ハーレムでソーシャルワーカーや教師の経験を持つ女性詩人のサファイア著「プッシュ」。
サンダンス映画祭でグランプリを受賞したほか、
モニークはアカデミー賞助演女優賞、ジェフリー・フレッチャーはアカデミー賞脚色賞を受賞。
新人ガボレイ・シディベが主人公プレシャスを熱演。
無知であるのをやめたとき{★★★★4/5}
“愛しい”“貴い”の意味を持つミドルネーム“プレシャス”の現実は、名前とは真逆で苛酷なもの。
12歳の時に出産した娘はダウン症で祖母の元へ預けられ、今は2人目を妊娠中。
子供の父親は、プレシャスの実の父親。
生活保護を受けながら、何をするわけでもない母親に虐待されても、ただ従うしかない毎日。
これだけでも彼女が置かれている境遇は絶望的で耐え難いのですが、
そんな痛ましい現実よりも、輝きや希望を感じさせてくれるタフで力強さがある作品でした。
プレシャスのナレーションで進行しながら、辛い逃避の手段として妄想シーンや過去のフラッシュバックが時折挟まれます。
特に妄想シーンには、人から注目される人気者のプレシャスが存在し、そのユーモラスな雰囲気はティーンエイジの願望がよく表されていて微笑ましいものです。
とてつもない巨体ではありますが、オシャレにも気遣い、登校前の鏡に写る姿は、スレンダーな金髪白人の美少女だったりするシーンも、こうした空想で現実逃避でもしないと、押し潰されてしまうプレシャスの気持ちが痛いほど伝わってきます。

どうしてメアリーような母親が存在するのか…。
“プレシャス”と名付けたからには愛しかったはず。
生活保護に頼り自分では何もしない。
プレシャスが夫を奪ったと憎み嫌い、酷い言葉で追い詰める。
娘を犯し続けた挙句に失踪してしまった夫への怒りは、娘へと向けるしかない。
産まれた子供も夫に似ていると床に落とし、逃げるプレシャスにテレビを投げつける。
その理由は、福祉課のワイス(マライア・キャリー)との三者面談で語られますが、とても同情できるものではなく…
ただ、彼女も愛が欲しかった、愛に飢えていた、そして差別や偏見の社会で貧困を強いられ、学ぶこと、知ることが出来ずに無知だった。
鬼畜な親は、負の連鎖からの誕生だったのかもしれません。
が、いくら時代の犠牲者として捉えようとしても、許せるものではありません。

プレシャスは字が読めません。
日本の教育では考えられないことですが、アメリカではこのような例はよくあるそうです。
代替学校の教師レインは、プレシャスに文字を書くことを教え、愛すること愛されていることを教えます。
この出会いがなかったら、プレシャスも自分の力で歩き出すことはできなかったのかもしれません。
レイン先生の教育は知識を教えるだけではなく、人間が知的な存在になっていく為にレベルアップの手伝いをしているように感じました。
プレシャスが2人の子供のために生きていこうと決意をする強い心は、先生の教えに答えを出したのだと思いました。

同じ親として、このロクでもない母親には疑問がイッパイですが、モニークのモンスターぶりはさすがにオスカー受賞の迫力あるものでした。
モニークと同じくらいに熱演だったのは女性教師を演じたポーラ・パットンです。
彼女には母性も感じました。
原作ではもっと教育について書かれているようですが、
自分を変えてくれる人との出会いは、人生で重要なことであると感じさせてくれる存在でした。
スターのオーラを100%消し去ったマライア・キャリー、看護士ジョンのレニー・クラヴィッツも良かったです。
80年代の貧困、社会福祉制度、教育制度、エイズが異性間でも広がり始めた問題が鋭く描かれ、社会の底辺や弱者に“プッシュ”と希望を与えてくれ、
ガボレイ・シディベの自然な演技と存在感が、この物語が決して絵空事ではない現実的なものであるという感覚にさせられました。
最初はどこか頼りなさそうで虚しささえ感じた大きな体が、ラストは2人の子供を連れ、背筋が張り自信たっぷりの貫禄ある体に見えました。
2010年 4/24公開 アメリカ映画
監督 リー・ダニエルズ
デスパレートな妻たち シーズン5
2010, 04. 22 (Thu) 23:15

ダニエルが夫レオとベンジャミンを連れ3年ぶりに帰省した。
これからもベンジャミンに会いたいと願うブリーとオーソンは、ダニエルの気分を損なわないよう心がける。
しかし、ベンジャミンにママと呼ばさず、
ベジタリアンで学校にも通わせないで自宅学習させているというダニエルの教育方針に、ブリーは口を挟まずにはいられない。
ベンジャミンを公園に連れ出したブリーは、ホットドッグを食べさせるが、
食事の前に気分が悪くなったベンジャミの様子から、ブリーが肉を食べさせ、更にそれを黙っているように言い聞かせたことがダニエルにバレてしまう。
デーブの素性を調べようとキャサリンに協力を頼んだマクラスキーさんは、ランチにイーディを誘い質問攻めにする。
イーディは気を悪くするが何も知らないのはおかしいと言われ、ブリーのパーティーでレオの出身校の話題からデーブに学歴を尋ねる。
デーブは家庭の経済事情から大学には行っていないと答える。
学歴コンプレックスであり、吃音で、父は酒びたり、他に何が聞きたいと言う。
帰宅すると、どうして皆の前で恥をかかせるのかと言われ、マクラスキーさんにしつこく聞かれたと告げたイーディに、年寄りの被害妄想や思い込みは痴呆症の始まりかもしれないと答える。


MJが誰かにイジメられていると気づいたスーザンだが、相手の名前を言わないMJにパパになら話すと言われマイクに連絡する。
喧嘩のやり方を教えてと聞かれたが、誰にイジメられているか話さなかったとマイクに告げられたスーザンは、ホワニータがMJをイジメているのを目撃し、ガブリエルに注意する。
しかしスーザンは、またMJをイジメていたホワニータの悪態にカッとなり、思わず突き飛ばしてしまう。
それを目撃したガブリエルは、スーザンに詰め寄るが、お互いの躾について非難し合った二人は取っ組み合いのケンカを始める。
生活に困り愛車を売り、アンドリューから廃車寸前のボロ車を買って修理代も取れず、ガブリエルはイライラしていた。

ガレージの整理をしているトムに声をかけたデーブは、不用品の中からベースギターを見つけ、自分はドラムをやっていたと教える。
意気投合した二人は、マイクとオーソンを誘ってバンドを組もうと盛り上がる。
トムの気まぐれを歓迎しないリネットは、車庫入れの際に車に轢かれるようわざとギターを置いておく。
アクシデントでギターが壊れたことを聞いたデーブは、新しいギターを持ってリネットを訪ねる。
拒んでいたリネットだったが、中年の男の危機について聞かされ黙ってギターを受け取る。
今回の見物はスーザンとガブリエルのバトル


お互いの子供を罵倒しながら取っ組み合いのケンカ(爆)
口には出さないけど、日頃から思ってるんだよね~┐(^-^;)┌笑。
大人げなくて可笑しいなぁ~

それを通りすがりに見かけたイーディの一言が最高

でも夜にはお酒を飲みながら仲直り

男の子の育て方を分かっていないスーザンに気づいたMJは、何かあるとマイクに相談するようになった。
必要な時に父親が側にいないのはかわいそうと悩むスーザンに、別れたのはスーザンだけのせいではないし、カルロスがフルで子育てに参加していても十分やれていないと焦りを感じていると話すガブリエル。
MJをイジメてると聞いたとき、突き飛ばしても良いから犠牲者にはなるな、厳しい現実への覚悟をつけさせたいと言う。
前は強い自分だったけど、今はこのザマで精根尽き果てたと話すガブリエルに、もっと怒っても良いじゃないの、毎日ケンカしよう、と言うスーザン。
母としての責任感から様々な壁にぶつかる事は多々ありますが、正解は決してひとつではない。
それぞれの立場で心情を語り合える良いシーンでした

ケンカはこうでなくてはね

ダニエルのウェルカムホームパーティで、ベンジャミンの●●


さてデーブ。
マクラスキーさん(と、視聴者)だけが怪しんでいますが、かなりの知能犯で咄嗟の気転が利く人ですね

多分、あるターゲットに向かって、まずは周りから徐々に固めていくのでしょう。
邪魔者マクラスキーさんを痴呆症に仕立て上げようとする作戦もお見事なら、
トムの為と言うよりリネットの為にと、オヤジバンドを薦める理由が最もらしく説得力がある


もちろん、デーブはトム夫婦の為とかバンドをやりたい訳でもなく…。
妻って、あまりダンナさんの趣味に寛大になれない人が多いのではないかと思いますので、段々と表情が変わるリネットと同様、私も納得せざるおえないと感じました

人当たりが良いだけではなく、彼の話術の上手さには気持ちをグッと掴まれてしまいます

来週はそのターゲットが誰かハッキリしそうです。
MJやホワニータ、ベンジャミンと小さい子供から、
ダニエルやアンドリューたち、既に子供と呼べない大人たちもまだまだ悩める子供なんでしょうね。
のだめカンタービレ 最終楽章 後編
2010, 04. 21 (Wed) 19:38

のだめ(上野樹里)と千秋(玉木宏)は、しばらくの間お互いに距離を置くことを決める。
オクレール先生のもとでレッスンに励むのだめは、
いつか千秋と演奏したいと熱望した曲ラヴェルの「ピアノ協奏曲ト短調」が、千秋と孫Rui(山田優)共演の演目に決まってショックを受けるが、二人の圧倒的な演奏に打ちのめされ激しく落ち込む。
人気コミックをテレビドラマ化した「のだめカンタービレ」の映画版後編。
音楽的に成長を遂げながらも、恋に苦悩するのだめと千秋の恋の行方を大人のタッチで描かれていく。
シリーズ完結編となる音楽恋愛コメディ。
完結…長い間お疲れ様でした{★★★★4/5}
前編を観た後、早く続きが観たい!!と待ちに待った方も多いでしょう!
なので、この4ヶ月は長いようであっと言う間でした。
楽しみにしていたけど、終っちゃうと寂しいですね。
千秋に追いつけなくて、打ちひしがれるのだめで続く…の前編。
後編のオープニング、千秋のお引越しで距離を置く二人だけど、
実際あまりそんな風には感じなかったので、展開を急ぐあまり、原作をはしょってあるのだろうなあ~と感じながらも、それでも今回はのだめと千秋の恋愛がしっかりと描かれていて、感情に左右されるのだめにすっかり感情移入しちゃいました。
劣等感や嫉妬で自分を追い込んでいってしまうのだめ、
のだめをサポートしながらも彼女の行動を読めない千秋の感情など、ふたりの気持ちと成長がシリアスに描かれています。

笑えるシーンは控えめとのことでしたが、峰(瑛太)と真澄(小出恵介)との再会シーンやプリクラ風のパリ観光写真など、らしい笑いがそこそこあって、ご飯&オムレツ&納豆には会場が大爆笑。
号外CGも可愛かった♪
のだめの課題をサポートする千秋との場面は、ふたりならでは息の合った掛け合いだし、
ドラマシリーズで、千秋とコタツにかなりツボったので(笑)
コタツの二人はほのぼのとしていて何だかいいなぁ~と思いました♪
清良(水川あさみ)と峰くんの再会シーンも良かった。
後ろから突然抱き付かれたまま、清良の腕を何度もさすっている峰くんに胸キュンでした(笑)
久しぶりの再会って、嬉しくてドキドキするけど照れくさいかったりもするから、短いシーンにその感じが現れていました。

全体的には恋愛色が強かったけど、やはり演奏シーンは素晴らしい♪
いつものように千秋の解説付きで、たっぷりと聞かせてくれます。
前編は千秋の指揮者ぶりを観せて聞かせてくれましたが、
今回では、Ruiと千秋のコンチェルトにのだめが重なったり
ピアノソナタ31番、シュトレーゼマンとのコンチェルト、ふたりの原点であるモーツァルトの連弾など、どの演目にものだめの感情が音に現れ、胸に染みこんで来てウルウルしてしまいました。
ホント、のだめのエネルギーって凄い。
清良のブラームスも良かったです♪
プロの吹き替えと分かっていても、どっぷり浸ってしまいます(笑)

互いを意識しながら刺激を与え合い、ぶつかったり挫折しながらも常に高い音楽を目指していこうとする若い力。
音楽と言う特別な環境にいるけれど、分かりやすく平凡な物語は映画の概念からは物足りなさはあるのだろう。
でもコミックがドラマで実写になり音が流れ、更に映画館の大きなスクリーンと音響で、特別ドラマチックな出来事が起こらなくても迫力あるひとつの物語として成立したのではないでしょうか。
のだめや千秋、他全てのキャストが、コミックファンや観る人の心に入り込んできた魅力的なキャラクターだったのだと思います。
ドラマから3年余り演じてきた上野樹里と玉木宏の成長作品でもあるのでしょうね。
ラストの連弾やドラマと同じセリフを聞くと、彼らも役柄を通してステップアップしたのだな~と感じます。
ラストからエンドロール、これからも音を目指してずっとすっと続いていくのだろう二人の新しいスタートは、素敵な大団円でした。
皆さま、お疲れ様でした~とても楽しかったです♪
2010年 4/17公開 日本映画
監督 川村泰祐
アリス・イン・ワンダーランド
2010, 04. 17 (Sat) 19:31

子供時代に体験した不思議の国の記憶をすっかり失くしていた19歳のアリス(ミア・ワシコウスカ)は、好きでもない相手からの突然のプロポーズに困惑。
チョッキを着た白うさぎを目撃し、後を追いかけたアリスはアンダーランドに迷い込んだ。
今や独裁者・赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)に支配された暗黒の世界で、マッドハッター(ジョニー・デップ)や奇妙な住民たちは救世主となるアリスの帰りを待っていた。
ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」と続編「鏡の国のアリス」を、
「シザー・ハンズ」以後、ティム・バートンと7度目のコンビとなるジョニー・デップ他、豪華キャストで描く。
19歳に成長したアリスの新たな冒険を、最新の3D映像でバートンの世界観を鮮やかに描き出す冒険ファンタジー物語。
映像は華やかだけど、毒が抜けたバートン作品{★★★3/5}
まずは通常版で観ました。(3D人気と思ってましたが、200人ほどの劇場がほぼ満席に近い状態でした)
来週月曜、IMAXで観賞予定ですので感想は追記します。
ストーリーだけでは、
普通…
か、
詰まらなくはないけど面白くもない…
大好きなジョニーに関しては、
いつものように怪演でありますが、ごくフツーの演技でした。
マッドハッターはジョニー以外に有り得ないのだろうと感じながらも、ジョニーの個性があまり活かされていない。
バートンと何度目のコラボ…と言うからには、その度に新しいモノを期待したくなるので、今回はちょっと残念かなぁ~あまり魅力的ではなかったですね~。
まあ、正直、この役が決まった時や画像が初めて出た時から、もうね、いいかな、、、みたいな…(苦笑)。
他の人がやらないような役柄を好んで演じる個性的なジョニーですが、そろそろ素顔のままで深い人間ドラマなんて観て見たいのです。

アリスを19歳に設定したのは、彼女が成長過程で失った現実や夢の曖昧さの意図は感じるけど、
既に記憶を亡くした幼い時代への回顧が、ティム独特のシュールな世界観で深みを感じることが出来ませんでした。
お子様向けにしてはキャラクター受けはあるだろうけど、アリスに共感できるようなお子さんいるのだろうか…
例えば女の子ならこれまでアリスに抱いているイメージとは別物で観た方が良いのかもですよ。
このアリスは単なる純粋な乙女(?)ではなく、ラストでは将来有望な企業家のようにもなる勢いですから…。
って、これ、結局、やはりお子さん対象にはしていないでしょう、、、。
かと言って、大人が面白い!!と思うのも微妙…
アンダーワールドでのアドベンチャーの結果が自分探しとするなら、その行く末は想像通りで詰まらない。
本来、バートンの作風はブラックな描き方なのに、これはあまりにも毒がなかったのではないでしょうか。
やはりディズニーだからかな…。

赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)&白の女王(アン・ハサウェイ)
外見も内面も毒がイッパイのヘレナ以外、これと言って存在感のあるキャラクターがいなかったし、アリスを演じたミア・ワシコウスカは新人さんだから仕方ないにしても、終始表情は同じで、とてもアリスが成長しているとか強さを取り戻しているとか感じませんでした。
既に世の中に知れ渡っている奇妙な世界なので、ティムの感性を吹き込んだとしてもこれまでの彼の作品のような独創的なものが感じなかったです。
原作は言葉遊びがメインでもあるので、限られた字幕で表すのも難しいでしょうし、まず英語でも意味の面白さが分からないのが致命的なので、その点では吹き替えの方が分かるのかもしれません。
ちなみにアン・ハサウェイの吹き替えは深田恭子ちゃん。
こちらの白の女王キャラには合ってそう!

チェシャ猫(声スティーヴン・フライ)&ベイヤード(声ティモシー・スポール)
アラン・リックマンがアブソレム、クリストファー・リーがジャバウォッキーと、バートン作品にお馴染みのメンバー。
白うさぎに「クイーン」「フロスト&ニクソン」のマイケル・シーンが吹き替え。
アリスが穴に落ちるシーンは3Dの予告でも「おお~~!」と思いましたが、
登場するのはどれもこれも個性的で、チェシャ猫は3Dならではでしょうね~♪


IMAXの映像は、
アリスが穴に落ちる場面や双子を連れ去るジャブジャブ鳥、三月ウサギが投げるカップなどは3Dならではでした♪
(分かっていても身を避ける~笑)
アブソレムが吐く煙も、チェシャ猫など動物の毛質もすごくリアル!!
「アバター」に比べると、人物とバックの遠近感や合成に少しちゃちな印象があって、特に小さくなってるアリスの場面ではなんとなく不自然で違和感が多かったです。
あと、字幕も映像と重なったりして読みにくかったかも~「アバター」では少し手前で浮き出るように濃く表示されていたと思うので。
エンドできのこが伸びていったり花が咲いたりするのが良かったわ♪
2010年 4/17公開 アメリカ映画
監督 ティム・バートン
デスパレートな妻たち シーズン5
2010, 04. 16 (Fri) 14:33

スーザン宅にお泊りしたジャクソンが新聞を取りに外へ出ると、丁度訪ねて来たマイクに声をかけられる。
二人の話し声で目を覚ましたスーザンは慌てるが、マイクはMJの為にもジャクソンを知る必要があるから男同士で飲みに行くと告げる。
マイクに送られて帰宅したジャクソンを見て、打ち解けあったと案心したスーザンだが、自分の性感帯をマイクがジャクソンに教えたと知り激怒する。
自宅でマッサージ業を始めたカルロスに、お金持ちが集まるカントリークラブへの出張マッサージへ切り替えさせるガブリエル。
そのクラブで行われるパーティーに招待され、久しぶりの華やかな場所に浮かれていたガブリエルだが、パーティのケータリングを依頼されたブリーから、マッサージ師として従業員扱いになったカルロスの招待が取り消されたと告げられる。
諦めきれないガブリエルは、こっそりとパーティに忍び込む。

オーソンと別れていた時期、
旧姓“バン・デ・カンプ”としてケータリング業を始めたブリーに、料理本が出版される機会に“ホッジ”性に戻すよう要求するオーソンだが、バン・デ・カンプの方が響きが良く、便宜上、仕事ではこのまま通すとブリーは取り合わない。
カントリークラブでのケータリングの成功が更なるチャンスに繋がることでブリーは頭が一杯。
思春期で口数が少なくなったポーターを心配するリネットは、彼がネットでコミュニティサイトを開いているのをパーカーに教えられ、16歳の少女のふりをしてチャットに参加する。
何も心配することがなかったのなら気づかれない内に止めろと忠告するトムだが、リネットはチャットを続ける。
母だとは知らないポーターは、彼女に恋をしてしまう。


イーディはマクラスキーさんに嫌味を言われたことに腹を立て、すぐに引越そうする。
5年の経過で自分は変わったのに、誰も受け入れようとしないと主張するイーディに、必ず皆が敬意を持って接するようにするからとデーブはなだめる。
イーディはそこまでウィステリア通りに住むことに拘るデーブを不思議に感じる。
マクラスキーさんに謝罪して欲しいとデーブは頼むが、
ほんの冗談で、これまで繰り返してきた言葉遊びのようなものだから謝るつもりがないと告げるマクラスキーさん。
だが、直後に飼い猫のトビーが行方不明になる。
トビーを探す代わりに謝罪して欲しいとデーブに言われ、イーディを訪ねて謝るとトビーは家に戻っていた。
トビーが居なくなったのは、デーブの仕業ではないかとマクラスキーさんは疑う。


やはりオーソンはマイクをひき逃げした事件を自首し、刑務所にいたのですね。
そうしないと許さないと言われたブリーと寄りを戻すためでしょうが、それにしてもブリーって、アンドリューがカルロスのママをひき逃げした事件を忘れたのか

ブリーだけ反対だったけど、一家で隠して息子には自首させなかったのに、彼には放浪(?)させた事で贖罪は済んでるってことなのかな。
ブリーのおとしまえ(笑)のチョイスがいまいち分からない時が……┐(^-^;)┌
でもオーソンもなかなかしぶとくやってくれますね(笑)
スーザンは相変わらずなので、今回もどうでも良いです~笑

最初のダンナ、カールの嫌味おもしろい

そっか、スーザンの男好きは上昇志向なんだ(爆)
リネット、今回はトムの言うことを聞いておけば良かったね(;^_^A アセアセ・・・
でも思春期の頃の男の子って、母親からすると何だか心配になるのはよく分かります。
ほんと、「別に…」とか「なにも…」しか言わなくて、会話なんてできないんですよね

親なんて意に関せずな存在だから、こちらは子供を信じて見守ることしか出来ないような時期だと思います。
つかの間チャットでも息子と楽しそうに話している姿は、何だか微笑ましかったかも

息子くんはとんでもないだろうけど、大人になったら笑い話にしてくれるんじゃないかな

双子に続いてパーカーも似ている子を上手く見つけてきてますね

それにしても一人一台のパソコンが必要な時代なのかぁ~

さて、デーブ。
人が良さそうに見えて、実は目が怖い(笑)
彼はどこか怪しい…そこは年の功(?)マクラスキーさんがいち早く察知しました。
段々、ベールが剥がれていくのでしょう…。
フローズン・リバー
2010, 04. 13 (Tue) 20:15

カナダの国境に面するニューヨーク州の最北部。
レイ(メリッサ・レオ)は、新しいトレーラーハウスの購入費用をギャンブル好きの夫に持ち逃げされた。
ビンゴ会場の駐車場で夫の車を発見するが、モホーク族のライラ(ミスティ・アッパム)が車に乗り込み立ち去ってしまう。
拾ったと主張するライラだが、ビジネスの為にこの車が必要だと言う。
金に困っているレイは、凍りついたセント・ローレンス川を渡り移民をアメリカへ不法入国させる仕事をライラとすることになる…。
アメリカが直面する社会問題を背景に、
2人のシングルマザーが抱える苦境と密入国を手助けする仕事に手を染めていくさまを描くヒューマン・ドラマ。
2008年サンダンス映画祭ドラマ部門グランプリ作品。
メリッサ・レオは、81回アカデミー賞主演女優賞にノミネート。
女には生きる強さがある{★★★㊤3/5}
1ドルショップで働くレイには、5歳と15歳の息子がいる。
車のダッシュボードに隠していたお金を夫に持ち逃げされ、涙ながら落胆する顔の深いシワや指先の剥げ落ちたマニキュアに、これまでの生活苦が刻まれたかのようで、既に張りのない身体のタトゥーもどこか物悲しく感じるオープニング。
ポップコーンが食事代わりなのに、リビングには大きな液晶テレビが置かれていて、消費を止められないアメリカ人の金銭感覚がリアルな反面、そこには子供たちに弱みを見せたくない母親の覚悟が映し出されているようでもあります。
夫に先立たれ、赤ん坊を義母に奪われたモホーク族のライラは、ぶっきらぼうで愛想がなく、人種差別で職に就くのが困難な上に逮捕歴まである。
ギリギリでも生活するため、子供を守る為、不法侵入の手助けをするふたりの母親。
何かと反発し合う二人だけれど、お金のため犯罪に手を染めても子供を愛する気持ちとモラルは失わない。
舞台になる町の景色がストーリーに深みを与えています。
一見、アメリカとは思えないような国境、雪景色で曇りがちなダーク色、ラジオから流れる気温の予報、暗くて冷たい空気感…。
極寒の中での貧しい暮らしが、モホーク族も白人もただ毎日を必死に生きているのだとじわりじわりと伝わってきます。
また国境地帯のモホーク族保留地の立ち位置も重要です。
ある時、パキスタン人夫婦がテロリストの可能性もあると、彼らの荷物を途中で捨ててしまうのですが、
中身が何であるか知り、リスクを承知で取りに戻ります。
この出来事がきっかけに、半ば強引にレイを引き込んだライラは生活を改める決意をし、逆にレイが新しいトレーラーハウス購入の為にあと少しだけとライラを誘う。

タランティーノが絶賛したそうですが、
実はもっとサスペンス色が濃くスリリングな内容かと思っていたので、差別、貧困、母性を描いた生活感のある地味な印象ではありました。
でも凍結した川を往復するダッジに、いつ氷が割れるのだろうか...など緊張はありますし、レイの息子達は(詐欺行為以外は)良い子たちで、ラストも悲劇ではなくどこか安心した気持ちにもなります。
不法侵入者が何を持ち込むか、当然国の危機に陥ることもあるわけで、罪は罪である事には変わりはないのですが、
少なくともレイとライラに取っては、貧しさから生活や子供を守る事以外に目的はなく、悪意によるものではありません。
やむにやまれず犯罪を犯してしまうアメリカの現状に問題の根深さを感じ、また本当の意味での母性に彼女たちが回帰することができたのではないかと思えます。
しかしお金と言うものは、あればあるだけ幸せとも思いませんが、無いよりあれば不幸は防げると改めて感じました。
2010年 1/30公開 アメリカ映画
監督 コートニー・ハント
第9地区
2010, 04. 10 (Sat) 23:30

南アフリカ・ヨハネスブルグ。
上空に巨大宇宙船が現われ、正体不明のエイリアンを難民として受入れることになった共同居住区“第9地区”は、20数年の経過でスラムと化し、地域住民の不満は爆発寸前。
超国家機関MNUは、エイリアンたちを新たな難民キャンプへ強制移住させることを決定。
プロジェクトの最高責任者に抜擢されたエイリアン対策課のヴィカスは、立ち退きの通達をして廻るが…。
異星人を難民として受入れることになった南アフリカを舞台に、
当局の新たな対応が思いもかけぬ事件を招いてしまうさまを、ドキュメンタリー・タッチで独創的に描き出すSFムービー。
ピーター・ジャクソンが製作を担当。
難民は宇宙人{★★★★㊤4/5}
面白かったです♪
色んな要素がギュッと詰まった新しい感覚の秀作映画でした。
’79年に南アフリカで生まれた監督のニール・ブロムカンプは、アパルトヘイトをエイリアンに置き換え、オリジナリティのある皮肉な映画を作られたと思います。
また無名役者さんの起用は「ハート・ロッカー」と同じく先の展開が不安でたまらず、“エビ”と呼ばれるエイリアンには「アバター」のナヴィに抱いた感情に近いものを感じました。
血が飛び肉が飛ぶ生々しい映像はあるけれど、思わず笑ってしまう能天気さもあって、SFであり、社会派であり、爆撃や銃撃、ロボット登場と様々な側面から劇的に描かれているので、観客を引き込んでいく力のある作品と思います。
エイリアンを第10地区へ移動させる計画に抜擢されたMNUのヴィカスは、承諾書にサインをさせるため第9地区難民キャンプに入り、その一部始終を取材班がカメラに収めていくので、キャンプが劣悪な環境であることは一目瞭然です。
エイリアンは侵略や攻撃するつもりはないけれど、友好的でもありません。
イメージでは人間よりも優れた能力を持っていると思うけれど、この映画のエイリアンたちは殆ど無能で思慮がないご様子。
キャットフードが好物で、ガラクタを身にまとったり、ヘルメット被っていたり、立ちションとかして、お茶目なのか下品なのか…(笑)
それを利用し彼らに阿漕な商売をしている黒人ギャング団も地区内にいて、人間たちから差別や虐待を受けています。
軍隊のサポートを受けながら、ヴィカスが笑顔で愛想振りながらエイリアンを立ち退かせる様子は、ドキュメンタリースタイルでユーモラスに描かれていて思わず笑いがでます。
汚い環境下で素手で触ったり、エイリアンの卵をポップコーンが弾けるみたいな音だと言いながら処理したり、エイリアンと20年近く同居してきた人間の麻痺したような感覚が凄いですよ。
危機管理や注意力の欠陥が招いた結果ですが、ヴィカスがある液体を浴びてしまったことから予想外の展開になります。
以下、ネタバレします

妻の父がMNUの重役である以外は、どこにでもいるおじさんのヴィカスは、感染症で徐々にエイリアンに変身してしまいMNUに隔離されます。
エイリアンが所持する武器の破壊力は凄いものがあるのですが、これを操るには彼らの遺伝子の影響がなくてはならないことをMNUは生物実験や破壊兵器の実験で得ていたのです。
MNUは元は武器商社。
感染してエイリアンの手を持つヴィカスが好都合になったわけです。
何とか逃げ出したヴィカスは、第9地区でエリートエイリアンであるクリストファーの助けを受け、ヴィカスは元の体に戻るため、クリストファーは宇宙船を動かすため、MNUに保管されている液体を奪いに行く。
物語はまさにエイリアンに対するアパルトヘイトで、容赦なく弱者を利用するギャング、金と権力に執着する人間の強欲、エイリアンキラーと化したような軍隊と、どれだけ地球人が醜くて汚いのか見せ付けられ、逆にエイリアンのクリストファーとその息子がどれだけ純粋で可愛らしいのかと思えてくるのです。
非人道的な行いが批判的に描かれながら、思いもかけない友情が生まれ、予想すら出来ない展開とラストには胸が熱くなりました。
社会批判をSFで描くなんて予想外の映画です。
このような新感覚な作品がたくさん作られると嬉しいですね~。
2010年 4/10公開 アメリカ/ニュージーランド映画
監督 ニール・ブロンカンプ
シャッター アイランド
2010, 04. 09 (Fri) 20:57

ボストンの遥か沖合に浮かぶ孤島“シャッター アイランド”。
厳重な監視の下、精神を患った犯罪者を収容するアッシュクリフ病院から、レイチェルという女性患者が忽然と姿を消してしまう。
事件の担当になった連邦保安官のテディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)は、相棒チャック(マーク・ラファロ)と共に島を訪れた。
不可解な事件が起きた孤島を舞台に、謎解きを展開するミステリー。
原作は「ミスティック・リバー」デニス・ルヘインの同名小説。
マーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオの4度目のタッグとなる作品。
このパターンはもう飽きてるのに…{★★★3/5}
連邦保安官のテディと相棒のチャックは、
女性患者レイチェル(エミリー・モーティマー)の失踪事件を捜査するため島へやって来た。
レイチェルは自らの手でわが子三人を溺死させた精神疾患を持つと言う。
病院長ジョン・コーリー(ベン・キングズレー)、職員、患者、誰もが怪しく何かを隠して不自然な様子を感じるテディだが、戦場やアパート火災で死んだ妻ドロレス(ミシェル・ウィリアムズ)のトラウマを抱えていて何度となく幻覚を見る。
テディがこの島へやって来たのには、別の目的があった。
あえなく何事もなくレイチェルが戻ってくると、ますます不信感を拭えなくなったテディは、重症患者が隔離されるC棟に忍び込みジョージ・ノイス(ジャッキー・アール・ヘイリー)から非難と警告を受ける。
崖の洞窟に隠れていた(レイチェルに仕立て上げられた?)女性(パトリシア・クラークソン)から、灯台で行なわれている脳手術の事を聞かされて…。
「謎解きに参加せよ」「あなたの脳を信じてはいけない」などの宣伝文句や予告と、字幕に気をとられて重要なシーンを見逃さなよう“超日本語吹替版”まで導入した本作。
こちらの公式ページによれば、
近年、字幕が疲れるとの声があるシニア層や、邦画を見るように洋画を見たい若いDVD世代を中心に、劇場でも吹き替え派が増えてきている、のだそう。
私は役者本人の声あっての演技であると思っているので、字幕で観ましたが、
結論から言わせてもらえば、そんなに難解な内容ではなかったので、字幕でも十分理解できると思います。

50年代の背景が重要である作品の雰囲気は良かったと思います。
絶壁な岩場や波のうねり、激しい雨や林の鬱蒼とした雰囲気は、テディの内面を表すかのようでした。
また幻覚シーンでも、ナチ収容所で血に染まる床に空を舞う書類、焼死した妻が黒い灰になって朽ちていく様が混沌としていて幻想的で美しくもあったと思います。
以下ネタバレです
多分、早いうちに気づかれる人が多いのではないでしょうか。
始まる前に目線など細部まで気をつけて~と、ご丁寧に書かれてるので、最初はスクリーンの隅から隅まで目で追い、上陸してから病院に着くまで大袈裟な音楽が気になったけど、どんなヒントが隠されてるのか逃してはなるものかと目を皿のようにしました。
頭を使うような緻密な謎解きが仕掛けられてるのかと想像したら、アレとかコレとかみたいなドンデン返しのオチかもしれない、、、嫌な予感が当たってしまいました。
病院長の指示が絶対だそうで、連邦保安官であろうとそれには逆らえなく、拳銃まで没収されてしまいます。
まずそこのシーンで少しだけ?な行動…(新人って年でもないし)
船酔いしたテディがアスピリンを求め、病院長が差し出しますがその手際の良さに?…
男性患者に事情を聞きながら、メモ帳の同じ場所を強く黒く塗りつぶしていくテディに?…
レイチェルの担当医師の事を聞いたとき、女性患者がチラリと横の人に目がいったような?…
焚き火を挟んでパトリシア・クラークソンと会話するシーンに?…
テディの幻覚は火に関係するのか…
トラウマを抱えながら脆くてナイーブな面と激しく使命感の強いレオの演技は良かったし、キャストも豪華。
ガッカリなオチではあるけれど、本当のオチは心の傷跡が癒えず精神を崩すしかなかった人間の究極の選択のようにも感じたので、この映画はこんなジャンルの宣伝にしない方が良かったのではないかと思えてきました。
「カッコーの巣の上で」を思い出しますが、
テディのラストのセリフは、当時、精神疾患の治療に用いられていたロボトミー手術を受け入れたものであろうと、どこかやるせない絶望すら感じるのに、宣伝等の変な先入観でそこが活かされなかったのが残念です。
2010年 4/9公開 アメリカ映画
監督 マーティン・スコセッシ
デスパレートな妻たち シーズン5
2010, 04. 08 (Thu) 18:24

5年後、ウィステリア通りにイーディがデーブという男性と結婚して戻ってきた。
相変わらず皮肉屋で無神経なイーディだが、人当たりの良いデーブの忠告には素直に従う変わりように皆は驚く。
5年の歳月、変わったのはイーディだけではない…
リネットは双子の息子プレストンとポーターに頭を悩ませていた。
双子に言い聞かすようリネットに頼まれたトムは、カジノの話は独創的なことだから騒ぐことではないと言い切る。
呆れたリネットは、パーティに出かける双子にトムのお宝である愛車の鍵を渡す。
門限時間に戻らない双子(愛車)を心配でならないトムに、「小さい頃のやりすぎ行為はいずれ分かると言えてきたが、もう16歳になるのにまだ分かっていない。ちゃんと分別付けさせるには親が足並み揃えていないと無理」とリネットに言われ、帰宅した双子を叱りつけ外出禁止を言い渡す。
「心配していたのは車の方だろう」と双子に言われたトムは、サイドミラーを蹴飛ばし壊す。
ガブリエルは娘を2人出産し、子育てと目の見えない夫カルロスの世話でかつての美貌からは縁遠い生活を送っている。
長女ホワニータの肥満と変わり果てた己の劣化した姿に悩んでいるが、カルロスはまだ小さい子供にダイエットは酷だと言い、何年経ってどうなろうとガブリエルを愛していると告げる。

ブリーはキャサリンと始めたケータリング業が成功し、料理本の出版で大忙し。
別居していたオーソンも戻り、息子アンドリューはマネージャーとなっている。
娘ダニエルが産んだベンジャミンを育てるのを生き甲斐にしていたブリーは、弁護士と結婚したダニエルが現れベンジャミンを連れていかれてから、ビジネスに打ち込むしかなかった。
自分が考えたレシピを勝手に使われたキャサリンは不満でいっぱい。
ひとりで脚光を浴びるブリーに、テレビ取材で恥をかかせる。

結婚記念日のディナーに出かけたスーザンとマイクが交通事故を起こしてから2人は別居(離婚?)状態。
ライラという女性とその娘を殺してしまったのだと自分を責め続けたスーザンに、不運な事故だったのだと慰めるマイクだが、そんな言い争いが続く中、マイクは耐え切れなくなり出て行ってしまった。
スーザンは息子のMJと暮らしているが、ペンキ屋のジャクソンと肉体関係にある。
ジャクソンは隠される身より正式に付き合いたいと言うが、スーザンは事故からまだ立ち直っていなかった。
ウィステリア通りの住人達に好印象のデーブには、この街にやって来た理由があった…。

始まりましたぁ~~


5年も経つとそれぞれ環境は変わったようですが、本質的にはやっぱり変わっていない妻たち┐(^-^;)┌笑。
子供達は当然成長していますね。
リネットの双子なんて、まあ、よくこうも似た子たちを見つけてきたものだと感心です

ワルとは違うけど、かなりの問題児ですねぇ~(苦笑)
リネットがトムに言った言葉は説得力がありました。
相変わらずお子チャマなトムの操縦方法はさすがにお見事でした。
ガブリエルの娘達が笑える

特大バースデーケーキの半分を一人で食べちゃうホワニータ、見た目はガブリエルに似てないけど性格は似てるんじゃない

これまで子供が居なくて優雅だったソリス家の変化が、このシリーズの目玉でもあるのかな。
しかしあのガブリエルでもママになったら、あんな姿になっちゃうの(爆)
完璧主婦のブリーは、カリスマ主婦としてビジネスウーマンになってますます高ビーに磨きがかかった感じ

オーソンはどうやって許されたのだろう~自首したのだろうか…

キャサリンとのバトルも白熱しそう

辛いことがあってもやっぱりいつも男にだらしないスーザン

しかもマイク以外、趣味の悪い男ばかりと思うんだけどなぁ…(^_^;)
なんだかんだ言っても結局マイクだけなのに…

今回もウザそう

イーディの夫役デーブが今回の新しい顔でキーパーソンのようです。
1ヶ月に1度は医者にコンタクトを取らなくてはならない条件で退院したらしいデーブ。
妙に人当たりの良いデーブが怪しくて不気味です。
演じるニール・マクドノーは、「守護神」やショーン・ビーンの「ヒッチャー」など数多くの作品に出演。
「バンド・オブ・ブラザース」も評判良いですね。

さて今回のオープニング、偶然は必然であるかのように運命を感じるものでした。
出産した時、カフェや病院、公園などで何度もすれ違っていたスーザンとライラは、お互いの存在に気づいたことがなかったのに、初めての出会いが車の大事故となってしまいました。
自分に取って当たり前で何気ない日常が、他人のそれと交差した時にどんな反応を起こすことになるのだろうか…。
誰にでも起こりうる事で、少し怖くなる始まりでした。
母として、女として、人として、崖っぷちの主婦たちのこのシーズンも見応えありそうな予感がします

「デスパレートな妻たち/シーズン5」いよいよ今夜から♪
2010, 04. 07 (Wed) 14:06

“シーズン4”終了後、約8ヶ月ぶりにあの妻たちが戻ってきます

このシーズンはあれから5年後、、、の設定なので、かなり状況は変化しているようですよ

第一話「時の激流」 4/7 PM11:00~ NHK-BS2で放送

お見逃しなく~


こちら
ウディ・アレンの夢と犯罪
2010, 04. 05 (Mon) 11:43

ロンドン。
労働者階級として、父のレストランを手伝う兄イアン(ユアン・マクレガー)と、自動車修理工場で働く弟テリー(コリン・ファレル)は、中古の小型クルーザーを共同購入する。
ギャンブル好きな弟テリーがドッグレースで大穴を当てたことから、クルーザーはその犬の名前“カサンドラズ・ドリーム”と名付けられた。
野心家の兄イアンは舞台女優アンジェラ(ヘイリー・アトウェル)と出会い、彼女とカリフォルニアで優雅に暮らす計画をたて舞い上がる。
ある日、テリーがポーカーで多大な借金を背負ってしまい、資産家の叔父ハワード(トム・ウィルキンソン)に資金援助を依頼すると、交換条件にある男を殺害して欲しいと頼まれる。
野心家の兄と金銭的に追い詰められた弟が苦境に陥っていく運命を描く。
ウディ・アレン監督「マッチポイント」「タロットカード殺人事件」に続くロンドン三部作の最後を飾る犯罪ドラマ。
見ようによっては喜劇{★★★3/5}
その場しのぎで一喜一憂する短絡的な兄弟は、成功を勝ち取れるような人間には到底見えません。
登場する人物はみな、自分の利益しか考えていないご様子で、その言動の数々にお金が人の心をどれだけ支配しているのか語られています。
レストラン経営する父と整形外科医として成功している伯父を比べる母の皮肉めいた発言、ギャンブルに勝ったお金でプレゼントされた高級なバッグに大喜びする恋人ケイト(サリー・ホーキンス)、上昇志向が強くクールなアンジェラ、自分の利益を守るために殺人を強要する伯父。
特に母親が伯父を崇拝するかのごとく称賛する様子はリアル。
イアンは頭が良くて顔も良いのに、何だかぱっとした人生を送れていない…って母親のセリフには、多分この人が、地道にコツコツと努力や忍耐を重ねることより、お金、お金、と言い続けてきているのを見て育ったからだろう、と。

兄弟は殺人を犯すことになるのですが、そこからの役者の演技は見応えありました。
過去を忘れ夢を現実にして生きようとするイアンに対し、テリーは良心の呵責にさいなまれ罪悪感イッパイの中で鬱状態に陥ります。
保身の為にも何とか立ち直らせようと気を使うイアンの思いは虚しく、テリーは自首したいと言い出す。
兄弟の性格の違いが役者によく現れていて、もしかすると反対の方がしっくりするのかな~とも感じましたが、後半のコリン・ファレルの演技がすごく上手で、あの濃い顔が情けなく不安定でビクビクしノイローゼになっていく様子が良かったです。
犯罪サスペンスの悲劇としては平凡な内容だと思うし、オチは丸投げしたのか?とも感じるくらい単純でしたが、
「最後に頼れるのは家族だけ」と母親は言い、「家族は家族、血筋は血筋」と伯父は犯行を強要し、「伯父のため」の犯行は「金のため」である兄弟の私欲。
結局誰が得をしたのか…。
同じ血を分けた彼ら家族の腐敗と兄弟の転落が滑稽にすら感じ、努力なくして幸運はないと皮肉るような教訓は、必死な彼らが切羽詰れば詰まるほど喜劇のような感覚で観れた作品でした。
セリフはやはりアレンの映画って感じですが、男性が主役だからであっても珍しく女優が薄い印象でした。
公開順では「それでも恋するバルセロナ」の方が先になったそうですが、アレン作品が苦手な自分にはダメな内容だったので、こちらはそれよりも楽しめましたが、三部作としてもそうでなくても、やはり「マッチポイント」だけは別物な感じがします。
2010年 3/20公開 イギリス映画
監督 ウディ・アレン
4月公開映画
2010, 04. 01 (Thu) 00:07
「ウディ・アレンの 夢と犯罪」 (3/20)

「マッチポイント」「タロットカード殺人事件」に続く、ウディ・アレン監督ロンドン三部作の最後を飾る犯罪ドラマ。
ユアン・マクレガー コリン・ファレル トム・ウィルキンソン
4月9日
「シャッター アイランド」

精神を患った犯罪者を収容する病院が建つ“シャッター アイランド”を舞台に、
この地を訪れた連邦保安官が混乱と恐怖に呑み込まれていくさまをスリリングに描く。
「ミスティック・リバー」の原作者デニス・ルヘインの手による謎解きスリラーを映画化。
マーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオの4度目のタッグとなるミステリー・サスペンス。
マーク・ラファロ ベン・キングズレー ミシェル・ウィリアムズ
4月10日
「第9地区」

異星人を難民として受入れることになった南アフリカを舞台に描くSFアクション。
「やさしい嘘と贈り物」 (3/27)

孤独な老人の前に現われた一人の老婦人。
周囲のやさしいサポートで愛を育んでいく2人だが…。
マーティン・ランドー エレン・バースティン
4月17日
「アリス・イン・ワンダーランド」

ルイス・キャロルの名作「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」を基に、19歳に成長したアリスの新たな冒険を描き出すファンタジー。
ティム・バートン監督が、最新の3D映像技術でイマジネーションあふれる世界観を描く。
ミア・ワシコウスカ ジョニー・デップ ヘレナ・ボナム=カーター アン・ハサウェイ
「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」

シリーズ完結編となる劇場版・後編。
音楽的に成長していくのだめの姿と千秋の恋の行方を、大人のタッチで描く。
上野樹里 玉木宏
「17歳の肖像」

60年代初頭のロンドンを舞台に、多感な16歳の少女と30代のプレイボーイの危うくも刺激的な日々を綴る青春ドラマ。
キャリー・マリガンはアカデミー賞主演女優賞ノミネート。
キャリー・マリガン ピーター・サースガード
4月23日
「タイタンの戦い」

ギリシャ神話に登場する神々の壮絶な戦いを描く3Dアクション。
サム・ワーシントン、リーアム・ニーソン、レイフ・ファインズ、
「ウルフマン」

満月の夜になると、凶暴な殺人鬼ウルフマンに変身してしまう男の苦悩を描いたホラームービー。
アンソニー・ホプキンス ベニチオ・デル・トロ エミリー・ブラント ヒューゴ・ウィーヴィング
4月24日
「プレシャス」

ハーレムを舞台に、過酷な運命を生きる16歳のアフリカ系アメリカ人少女の人生を描く人間ドラマ。
サンダンス映画祭でグランプリを受賞したほか、各映画賞で注目。
ガボレイ・シディベはアカデミー賞主演女優賞ノミネート。
モニークはアカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。
ガボレイ・シディベ モニーク マライア・キャリー
4月が訪れました

ここしばらく雨風の日が多く、肌寒い日が続きましたが、
そんな中でも桜の花が咲き始め、いつもの街並みが綺麗な彩りになっています

今年になってから、毎月公開映画は多いのですが、今月もまた嬉しい悲鳴(;^_^A アセアセ・・・
邦画も先月末からたくさん公開されているようですね。


アカデミー賞の作品賞、女優賞にノミネートされた注目の映画です

時代も背景も境遇も違いますが、一人の女の子の物語と女優さんの演技が楽しみです


前編観た後は待ちきれない思いでしたが、やはり公開まではアッと言う間だったかも(苦笑)
コメディな部分は随分と減ってシリアスとのこと。
こちらも楽しみ


今月はもう何と言ってもこれです



特典付き第1弾から始まって、IMAX含め何枚前売り券を買わされた事か…(商売上手いよ~笑)
でもこれは何度か観たいし、娘も楽しみにしています

日本でも相当な興行収入になりそうな予感

劇場によっては、座席予約開始を早める


ティムならではの映像とジョニーの怪演(笑)楽しみですね

本日は娘の入学式です

最後の学生生活となるので、単位を落とさないこと基本で大いにエンジョイして貰いたいです(笑)
後から思い起こせば一番楽しく良い思い出となる時期ですから…


我が家にもこの春からちょっと変化が起こりました。
4人家族ですが、世帯が3つになります(^_^;)
入学、入社、新しい物事の始まる季節、また新たな気持ちで過ごしていけるように心がけたいと思っています
