ウルヴァリン:X-MEN ZERO
2009, 09. 11 (Fri) 23:08

19世紀半ば、父親の身に起きた事件で特殊な能力を覚醒させて以来、
ローガン(ヒュー・ジャックマン)は、兄ビクター(リーヴ・シュレイバー)と150年以上に渡り兵士として幾多の戦場を駆け抜けてきた。
ある日、軍人ストライカー(ダニー・ヒューストン)が指揮する特殊部隊“チームX”にスカウトされる。
「X-MEN」シリーズでヒュー・ジャックマンが扮した人気キャラクター、ウルヴァリンの誕生秘話に迫るSFアクション。
ローガンが、“ウルヴァリン”という名に生まれ変わり、悲しき過去を背負いながら宿命と復讐に立ち向かう波瀾の生き様を描く。

ミュータント達の多彩な能力を使いチームで戦う面白さの「X-MEN」シリーズ。
前日談として描かれるビギニングものは、キャラクターのミステリアスな部分が弱まってしまうことも多いと思いますが、この映画は逆にそれを知ることで、ウルヴァリンにますます魅力を感じることになりました!
肉体を惜しげもなくご披露して、「うおぉぉぉーーーー!!」と叫ぶヒュー♪
もう10年近くウルヴァリンを演じているヒューの変わらない肉体の秘密は何??(笑)
ヒュー・ジャックマンを堪能できると言う意味でも、満足のいく作品ではないでしょうか♪
以下、ネタバレです


ヘリとバイクのチェイスや、兄弟ゲンカ(?)、高い塔の頂上で繰り広げられるバトルなどアクションの見せ場が続き、その戦いはどこか芸術的にも描かれています。
らせん状に切り裂かれて崩れ落ちる塔の様子は、まさにアートです!!
エージェント・ゼロ(ダニエル・ヘニー)のガン捌きと、超人的な剣術を見せるデッドプール(ライアン・レイノルズ)の腕前は本当に凄い!!
こうもあざやかにやってくれると、嬉しいくらいスッキリしちゃう(笑)
最近のアクション映画は何だか早くて、ただ頭の中をザー――ッと通り過ぎていく印象だったのですが、これはひとつひとつを確認できるように見せてくれたので、久しぶりにアクション堪能した~って感じにもなりました。

オープニングロールは、南北戦争、世界大戦、ベトナム戦争と、ローガンとビクターが参戦した数々の戦争シーンが見せられます。
ミュータントとして150年間以上、戦場以外行き場がないかのように駆け回ってきた兄弟。
ノルマンディ上陸など、治癒能力を持つ彼らならではの活躍を見る事が出来ます。
粗暴さがあるビクターが、戦場で次第に凶暴化していく様子も見て取れます。

ウィリアム・ストライカー(ダニー・ヒューストン)の元でミュータントから構成される「チームX」に所属することになりますが、心の平安を求めるローガンは脱退。
カナダ・ロッキー山脈で恋人ケイラ(リン・コリンズ)と静かに暮らしていたところ、ビクターが現れ、ケイラを殺害…
悲しみと怒りに荒れ狂うローガンは、ビクターに復讐するため「ウェポンX計画」に協力する。
「Xメン」シリーズでフラッシュバックに悩まされていたアレですねぇ~。
最硬の超金属アダマンチウムを全身の骨に移植する改造手術を受け、“ウルヴァリン”として生まれ変わるが、そこにはストライカー率いる組織の陰謀が…
このプール(?)のシーン、凄く良かったわぁ~~♪
痛さも苦しさも未知数で、ぐおぉぉぉーーーー!!と浮上するヒューの筋肉!!!
マッパで逃走~滝からダイブ!!!キャー!!!♪

父を殺し、兄と対立し、恋人を殺されたローガンの苦悩な半生は、
アカデミー外国語映画賞を受賞した「ツォツィ」のギャヴィン・フッド監督が、しっかりとドラマ部分を描いていました。
一人の赤ん坊を巡って描かれた「ツォツィ」は、
南アフリカの過酷な現状が視点を変えて見せられ、とても印象に残る作品でしたので、
このようなハリウッドアクション映画をどう観せてくれるのか、その意外性から期待と不安がありましたが、
激しいアクションとドラマの盛り上がりが、ウルヴァリンの善悪の葛藤、怒りや復讐など内面が上手く表わされ、バランスの取れた作品に仕上がったと感じました。

ビクター、ローガン兄弟とストライカーの関係
「ウェポンX計画」
ウルヴァリンの名前の由来
記憶を失くしたウルヴァリン
これまでのシリーズで謎になっていた部分が紐解かれ、
その後に続く「Xメン」シリーズで彼の歩んできた人生に納得し、見直したらきっとより感情移入する事が出来るでしょう。
ウルヴァリン=爪
この爪にまつわるエピも良かったです。
火花とか、誤って流し台壊したりとか、最初はあんな爪だったのね・・・
あっ、そうそう、ウルヴァリンのジャケットにもエピがあったのね。

ガンビットのテイラー・キッシュが、若き頃のキアヌに何となく似ていて、
クマさんのようなリーブ・シュレイバーは、牙が似合って本当に獣人みたい(笑)
見たようなミュータントも(笑)
映像もお話も時間も役者も、満足の映画でした~これも大人のためのアメコミ映画ではないかな。
あと数回観たいです♪
と、言うわけで、こんなに画像を差し込んだのに、懲りずに二連発!
雄叫びウルヴァリン♪


あ~大満足!!(苦笑)
2009年 9/11公開 アメリカ映画
監督 ギャヴィン・フッド