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BALLAD 名もなき恋のうた 

2009, 09. 07 (Mon) 16:32

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内気な小学生、川上真一(武井証)は、
ひょんな事から天正2年の戦国時代、春日の国にタイムスリップしてしまう。
真一は、“鬼の井尻”と恐れられる武将、井尻又兵衛(草なぎ剛)の命を偶然救う。
姫君・廉姫(新垣結衣)から真一の面倒を見るよう命じられた又兵衛は、戸惑いながらも次第に心を通わせていった。
ある日、大国の大名、大倉井高虎(大沢たかお)が廉姫との結婚話を持ちかけてきた。
戦国の世では叶うことのない、身分を越えて惹かれあっている又兵衛と廉姫は…。

劇場版『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』を原案にした時代劇エンターテインメント。
タイムスリップした小学生の主人公が、戦国武将や姫君と深いきずなで結ばれていく姿を描く。
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クレヨンしんちゃんのようにお尻ぶりぶりなんて間違ってもしない、真面目な可愛い(笑)少年は真一君。
ママは美佐子(夏川結衣)さんで、パパは暁(筒井道隆)さん。
一家の名字は川上さん。

アニメ版のストーリーを尊重したSF時代劇エンタテインメント作品でした♪
この点では「ヤッターマン」と同じく、原作アニメにリスペクトを感じます。
例えば合戦の場面、アニメでは本格的な時代劇映画だろう~なんて思ってるので、竹の束で作られた盾や投石の攻撃、小国VS大国の兵の数なんて、さすが、山崎監督、VFXやセットはスケールある映像です。
川上家のキャラ以外、セリフも場面も殆ど同じで、今の時代には欠かすことのできない携帯、カメラ、自転車などアイテムも効果的に使われました。

キャスティングも良かったですよ!
新垣結衣が不安だったけど、廉姫役上手だったし、
骨太な又兵衛のイメージが剛にはない部分だと思いましたが、こちらも大健闘でした♪
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ただ、大人が泣かされたアニメ版ほど感動できなかったのは否めません(アニメは大号泣でした…汗)
未来から来た川上一家と戦国を生きる人たちが影響を与え合ったり、又兵衛、廉姫、真一の関係が弱い感じでした。
知らず知らずの内に又兵衛、廉姫に感情移入できたのは、あの強烈なしんちゃんのキャラクターがそこに存在しているからこそ、この悲恋ドラマが「クレヨンしんちゃん」らしくない作品として単なる子供映画で終わらなかったからなのです。
ラストの青空に浮かぶ雲は廉姫のメッセージに変えられ、それはそれで良かったですが、
欲を言えば、敵の大将高虎に果敢に挑んでいった野原一家、しんちゃんとオマタのおじさんとの「きんちょう(金打)」も是非使って欲しかったなぁ。
ここ、うるうるポイントだもん…
まあ、実写であんなしんちゃんだったら問題山積みですが(苦笑)
それでも忠実に丁寧に作られ、アニメを超えれなくても劣らない見ごたえはある映画だと思います。

2009年 9/5公開 日本映画
監督 山崎貴