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マンマ・ミーア! 

2009, 01. 31 (Sat) 20:02

mammamia_galleryposterMamma Mia!
エーゲ海に浮かぶギリシャの美しいリゾート地、カロカイリ島。
小さなホテルを営む母ドナ(メリル・ストリープ)と暮らすソフィ(アマンダ・セイフライド)は、
恋人スカイとの結婚式をいよいよ明日に控えていた。
彼女のひそかな願いは、まだ見ぬ父親とバージンロードを歩くこと。
ドナの日記を読んだソフィは、父親の可能性のある昔の恋人建築家のサム(ピアース・ブロスナン)、
銀行マンのハリー(コリン・ファース)、冒険家のビル(ステラン・スカルスガルド)に、結婚式の招待状を送っていた。

全世界170都市以上で上演され、空前の大ヒットを記録した同名ミュージカルを映画化。
ギリシャの小島を舞台に、20歳の花嫁ソフィの結婚式前日から当日までの物語が、
伝説のポップグループ、ABBAの大ヒットナンバーに乗せてつづられる。
81st_Academy_Awards_posterマンマ・ミーア!
もう、スゴク、楽しかったぁ~♪♪
エーゲ海のロケーションは最高だし、元ボンド以外は皆さん歌がお上手だし、ストーリーも単純明快で、
ABBAのナンバーと元気なオバサマ達の歌と踊りにとっても楽しませていただきました!!
大満足です♪
メリル・ストリープを始め、出演者が本当に楽しそうでした!!
080901_mammamia_sub1マンマ・ミーア!
60歳を超えるメリルのハシャギっぷりが可愛い。
彼女の歌声は「今宵、フィッツジェラルド劇場で」でもその美声に驚かされましたが、オーバーオールやヘビメタ、ドレッシーな姿と変幻自在(笑)
派手なメイクの時は「永遠に美しく」みたい。
ダンスも年を感じさせなかったですね!

「マネー、マネー、マネー」「チキ・チータ」 「ギミー!ギミー!ギミー!」「テイク・ア・チャンス・オン・ミー」…
どっぷりとABBAサウンドに浸かっていた、セーラー服の青春が次々と蘇ってきましたぁ~(苦笑)
特に夕日の海をバックに熱唱した「ザ・ウィナー・テイク・イット・オール」には涙が溢れてきました。
この曲、本当に歌詞が良いんです!
ジュリー・ウォルターズ、クリスティーン・バランスキーと3人の熟女パワーに元気を貰えました♪
331238view006マンマ・ミーア!
331238view005マンマ・ミーア!
自由奔放だったドナは、
父親がはっきりわからない子供を身ごもり、親から勘当され女手一つで懸命に育ててきた。
女である事より母親、時に父親の役割を選んで生きてきた人生は、
愛する娘の結婚で、過去を振り返れば多くの苦労も感じさせられます。
ソフィにしても父親の存在を知らず育ち、しかもその候補が3人なんて、本当は結構シビアな内容ですが、
ABBAの音楽で暗い部分は感じさせずにパワフルに進んで行きます。
ドナ目線になってしまうので、40~50代には特に受けそうですね。
ソフィの選択もそれで良かったよ~と思いました!
331238view008マンマ・ミーア!
それにしても改めてABBAの楽曲に魅力を感じてしまいました♪
ただ楽しくて軽快なだけではなく、
確信をつくような歌詞がどんな世代にも聞きやすいのではないでしょうか。
エンドの「サンキュー・フォー・ザ・ミュージック」
本当に音楽の存在って有難いものです。
久しぶりに「ABBA GOLD 」引っ張り出して聞き出しました~サントラは買いです♪
002381056012Mamma Mia!
子育てに恋に自分探しと、前向きで元気が出る映画です!
エンドロールも楽しかったですね~メリルの問いかけに叫びたくなりました(笑)
是非、ご観にいって明るい気分になって下さい♪

公開日の30日、
シネマの会員デー&お客様感謝デーが重なり、
1000円で4ポイントの美味しいおまけ付きも嬉しかったです(笑)
あと数回観にいきたいです♪

2009年 1/30公開 イギリス/アメリカ映画
監督 フィリダ・ロイド

エレジー 

2009, 01. 29 (Thu) 23:59


初老の大学教授デヴィッド・ケペシュ(ベン・キングズレー)は、
30歳も年の離れた学生のコンスエラ・カスティーリョ(ペネロペ・クルス)の美貌に目を奪われ、やがてふたりは恋に落ちる。
心よりも快楽を謳歌してきたデヴィッドは、
対照的な恋愛観を持つコンスエラに、これまで経験したことのない感情におそわれるが、同時に自らの老いも意識する。

成功を手にしつつも、人に正面からぶつかることを避けてきた男が、ひとりの女性を愛することで人生が変化していく人間ドラマ。
フィリップ・ロスの短編小説「ダイング・アニマル」を、
「死ぬまでにしたい10のこと」「あなたになら言える秘密のこと」のイザベル・コイシェ監督が映画化した大人の愛の物語。
080918_elegy_mainエレジー
しっとりとした静かな雰囲気で流れる大人の愛の物語でした。
デヴィッドはメディアでも名の知れた有名大学教授。
若い頃に家庭を捨てた自由人。
女性には愛よりSEXを求める。
知性と教養に溢れ、女性への褒め言葉も十分たしなんでいる大人の男性に、若くて美しいコンスエラは心動かされます。
自分にはこの年齢差は有り得ませんが、コンスエラは本気で一途でした。
332037_01_02_02エレジー
とにかくこのペネロペがとっても美しくて…
情熱的な印象が多いけど、何ていうか、こう控え目な美しさというか、しなやかな身のこなしも自然体で完璧なボディにも嫌味がない。
コンスエラという女性のキャラクターを見事に演じていたと思います。
女の私でも、そりゃ~上手くいけば1回お願いしたいと企むデヴィッドの気持ちは良く解ります!

でも、だからこそ、何でベン・キングズレーなんだよぉ~。
確かに鮮麗された知性とかインテリ大学教授とかに似合っているし、老いらくの恋に嵌りこんでいく老人の嫉妬なんかも上手なんだけど、ペネロピとの絡みが勿体無い。
なんでこんな爺さまに??
できればギア様やアラン・ドロンのように、老いても美しい男性とだったら、話しに乗れたかもしれません。
それでは雰囲気が全然違う映画になるのは承知ですけど、初老の恋愛モノはせめてビジュアルから入りたいです。
「マディソン郡の橋」に続いて、何でこれを??!と思ってしまいました(苦笑)
332037_01_06_02エレジー
ところが後半、コンスエラと別れることになりますが、ここからが実に素敵な物語になりました。
(決して、ペネロペが悪いわけではありません。自分のモチベーションです~笑)
息子ケニー(ピーター・サースガード)との関係、
長い間セックスフレンドだった元教え子のキャロライン(パトリシア・クラークソン)、
長年の友人ジョージ(デニス・ホッパー)と、
それぞれの世代で複雑な心理や生き方を交えながら、年齢を重ねていくとは、どういう事なんだろう…と感じさせられました。

詩人であるジョージのアドバイスがいちいち核心をついていて、老人男性の本音トークや二人の場面は印象に残るものが多かったです。
キャロラインのような女性も最近は増えてきているそうですが、
彼女はデヴィッドの事を愛していて、彼との関係を継続するにはお互い都合の良い関係でいることだったんでしょうね。
クールなキャリア女性を貫いてきた彼女が、老いの不安を吐露する場面も女性ならではで共感できました。
60代と50代のSEXシーン…
人間って、一体いつまでできる(したい)んだろう(汗)
この二人のそれは違和感ありませんでしたが、
キャロラインのセクシーストリップは、コンスエラの若い裸体の映像が目に焼きつく中、年齢の残酷さは男より女に一層つきまとうものと思わずにはいられませんでしたぁ(苦笑)
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デヴィッドのような生き方は、やはり寂しく感じます。
本当は結婚生活や父親に向かなかった自分に傷を持ち、他人と真面目に向き合うことを避けてきたので、
思いもかけなかった自分の感情に戸惑いを隠せないように見えます。
コンスエラの方が余程大人で、ある種母性のような愛情によってデヴィッドの人生観は時間をかけて少しずつ変わっていきました。

2年後、二人は再会し、コンスエラの事情でデヴィッドとの乖離は近づくことになりました。
ラストの海辺のシーンはエンドを上手く暗示していて美しい場面でした。

繊細な演技をするベン・キングスレーは流石と思いましたので、
これはラブストーリーとして観るより、誰にでも訪れる老いを描いた芸術的な作品と感じます。
映像は綺麗だし音楽も心地よい。
雰囲気は少しまったりしているけど、
前半はただペネロペの美しさを、後半は人生の重みを…そんな映画でした。

2009年 1/24公開 アメリカ映画
監督  イザベル・コイシェ

エンジェル 

2009, 01. 27 (Tue) 19:16

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1900年代初頭のイギリスの下町、
貧しい家庭に生まれたエンジェル・デヴェレル(ロモーラ・ガライ)は上流階級に憧れ、その世界を夢想しては文章にしていた。
やがて彼女の原稿が出版社に認められ、16歳にして念願の作家デビューを果たす。
瞬く間にベストセラーとなり、人気作家になったエンジェルは、ついに夢見たとおりの暮らしを手に入れるのだったが…。

幼いころから上流階級にあこがれ、
人気作家としてセレブの仲間入りを果たした女性の夢と現実を、フランソワ・オゾンが描く人生ドラマ。
327564_01_02_02エンジェル
夢を叶えたのは尊敬できるけど、エンジェルという女性に何一つ魅力を感じませんでした。
うぬぼれが強くて生意気で偉そうで好感は持てません(苦笑)
わずか16歳にして成功、憧れの屋敷を手に入れ上流階級の仲間入りを果たし、
愛する画家のエスメ(ミヒャエル・ファスベンダー)と結婚するまではトントン拍子だったけど、
エスメを一途に愛するエンジェルは、彼の心だけは思いのままには出来ませんでした。
夢のような暮らしが彼女の現実であったので、戦争や浮気なんてエスメの現実を受け入れることが出来なかったんでしょうね。

唯一、エンジェルの才能に惚れ込んで自ら秘書に志願したエスメの姉ノラ(ルーシー・ラッセル)だけが、
一生彼女を支えてくれて幸せだったと思います。
この人、「トリスタンとイゾルデ」でもイゾルデに使えていた女性ですね~こんな忠実な役柄が合っています。
327564_01_03_02エンジェル
エンジェルの衣装の変化は、彼女の心境を表していると思いました。
華やかではありますが、成金っぽい品の無さが、やはり上流階級育ちではないのが一目瞭然。
終盤、エスメの不倫相手の女性に会いに行った時の衣装…
彼女がどんな心境かは感じますが、実に趣味が悪く(個性的ではありますが)
現れた女性は、ああ~そうだったのか…と思わされたその品の良さ!!
皮肉なものでした…

才能に恵まれ欲しいものは手に入れ自由奔放に生きたけど、最後は孤独に苛まれた女性の人生には色々な教訓がありました。
やはり他人を愛し、他人を敬わねば自分に返ってくるものは何もありませんね。
327564_01_01_02エンジェル
エンジェルは到底好きになれないタイプですが、ロモーラ・ガライがとっても良かったです!
文学少女で夢見る夢子ちゃんの生意気高校生から、どんどんと変化していく様子が見事です。
どんだけポジティブでKYなんだ?!と時に腹立つけど(苦笑)

シャーロット・ランプリングの鋭く意地悪目線も良かったし、
ルーシー・ラッセルの優しさに安心させられます。

2007年 12/8公開 イギリス/ベルギー/フランス映画
監督 フランソワ・オゾン

レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで 

2009, 01. 25 (Sun) 21:03


1950年代のコネチカット州。
“レボリューショナリー・ロード”と名づけられた新興住宅街に暮らすフランク(レオナルド・ディカプリオ)とエイプリル(ケイト・ウィンスレット)の夫婦は、二人の子どもに恵まれ幸せに暮らしていた。
しかし彼らは、それぞれ描いていた輝かしい未来と現状のギャップに不満を募らせていた。
フランクの誕生日の夜、エイプリルは家族でパリへ引っ越そうと提案する。

夢と希望に人生を懸けようとする若い夫婦の葛藤と運命を描く。
作家リチャード・イェーツの小説を原作に、「アメリカン・ビューティー」のサム・メンデス監督が映像化。
「タイタニック」から11年ぶりにレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが共演し、輝かしい未来を夢見る夫婦を好演。
332137view010レボリューショナリー・ロード
1950年代半ば、アメリカが経済的に安定し、専業主婦が夫を支えた時代。
郊外に住まいを構え、夫は車や電車を利用して仕事に出掛け、妻は家に留まり家事と子育てをする。
退屈な仕事に夫は嫌気がさし、家に閉じこめられた妻は内的に壊れていく。

このままではいけないと、
郊外での空虚な生活を打ち切り、自分達探しの為にパリで暮らそうと提案する妻。
非現実的過ぎると最初は戸惑うものの、夫も結局同意する。
友人や同僚達は、上辺では素敵なことだと言いながら、内心は無鉄砲だと感じている。
その計画に唯一理解を示したのは、
不動産屋のギヴィングス婦人(キャシーベイツ)の息子で、精神を病んでいるジョン(マイケル・シャノン)だけだった。
しかし、夫は会社で昇進の話が進み、妻は3人目の子供を妊娠する…
332137_014レボリューショナリー・ロード


以下、ネタバレです


フランクとエイプリルのどちらに感情移入できるかで意見が分かれるでしょうが、
私はエイプリルのような(悲観的・破滅型)タイプの女性は好きではありません。
彼らは美男美女のカップルである以外は、自分達を特別な存在と言う根拠が感じられませんでしたから、
ラストにギヴィングス婦人が「特別ではない、変わっていただけ」には激しく同意!

特別だと思い込んでいるこの夫婦の現実味のない逃避は、更に問題を深刻にしていきます。
あなたには本当にやりたい事を見つけて欲しい、私が働くから~と、
まるで妻の鏡のようなエイプリルだけど、現状に満足できない自分が現実逃避をしたいだけ。
論点をすり替えて説得するやり方や、自分の機嫌に気付いてくれないとか、我がままで相当な甘ちゃんだと思う。
332137view008レボリューショナリー・ロード
女優を目指していたエイプリルは、地域の市民劇団の公演に出演するが失敗に終わる。
妻を優しく励まそうとする夫に、盾突くように激しくキレだすエイプリル。
ウィーラー夫妻の激しい喧嘩シーンは、
いくつもの真実を突いていて、とてもシビアに描かれていると思いました。

喧嘩なんてなじり合いなので、見聞きしていて気持ちの良いものではありませんが、
日常の小さな食い違いを、そこまで言うか?!と感じるほど言い争います。
喧嘩って、かなりエネルギーを使いますね(苦笑)
言いたくてもこらえていれば良いものを、売り言葉に買い言葉にもなっちゃいますし…
フランクは興奮すると少ししつこい感じはしましたが、
言い過ぎた、本心じゃないと、すぐ謝れる素直さもあるのですが、
エイプリルには我慢が足りないと言うか…
あんな言い方されたら、相手はますます腹が立ってきそうです。
せっかく喧嘩したのなら、
お互いがどう思っていたのか、どうしたいのか、少しでも気持ちを理解しようとして欲しいです。
332137_013レボリューショナリー・ロード
最初の妊娠が間違いでなかったことを証明する為、2人目を妊娠したとか、
お腹に子供がいるのに煙草は吸うし、お酒飲むし、浮気するし、母性がない…
自分の思うように事が運ばないからと言っても、
女に取って結婚して子供に恵まれ、
郊外の洒落た家で専業主婦して暮らすって、幸せじゃないのでしょうか…
まして母親になったなら、
これまでのようにいかないのは当然で、諦めなければならない事もあるでしょう。
そんな当たり前のことに対する責任感がなく、彼女が愛するのは自分だけなんでしょうね。
だから、あんな「ヴェラ・ドレイク」みたいなやり方で死んだのには、実に不快でした。
後に残されたフランクは、一生背負うものができてしまったんです。
男性のみなさま、どう思いますか、こんな女房?!(笑)
彼女が夢見ていた事や望んでいた生活も良く解らなかったし、
どんな所でどんな生活しようと、また現状に不満を持つんじゃないでしょうかねぇ。
理想や夢も大切ですが、まず現実に目を向け適応し、時には流れに身を任す生き方も必要だと思いますが。
ただ、あの時代、外へと目を向け自分の可能性を確かめたい女性の、どうにもならない地団駄みたいなものは強く感じました。

フランクの不満は何も特別なものではなく、
誰でもそのような事を感じながら、家族を養ってるのではないでしょうか。
妻のほうもそれを解っているから、サポートできるんだと思います。
少し子供じみていたりもするけど、家族に対して責任感はあるし、浮気もするし(苦笑)ごく普通の夫だと思いました。
332137_003レボリューショナリー・ロード
同じようなスーツと帽子をかぶった男性たちの出勤シーン、
爽やかな朝、通りに並ぶゴミの光景など、50年代の描写は見事だったし、
最後の朝食シーンは、ある種、ホラーのような怖さを感じてしまいました。
おおーー、何か、腹くくったぞー、、、その先を色々想像しました(苦笑)
「在庫整理」やジョンのセリフは印象深いものがありました。
ジョンを演じたマイケル・シャノンは良かったです。
あの崩れた中に真実があって、次は何を言い出すんだ~と目が離せない!
彼が精神を崩したのは、間違いなく母親のギヴィングス夫人の影響だろう~と思わせるキャシー・ベイツも流石にお見事!
ラスト、ウィーラーズ夫妻のことを喋りだす妻に対する夫(リチャード・イーストン)のリアクションは絶妙。
ここに長年連れ添ってきた夫婦の全てを垣間見たような気がしました。
またウィーラー家の隣に住む夫妻(デイヴィッド・ハーバー キャスリン・ハーン)は、
波風立てず平穏に暮らしたい為、無理して取り繕ってる印象を持ちましたが、これも一つの夫婦の形なんだろうな~と思いました。

レオとケイトは、長年共演できる作品を模索していたそうですが、
そんな二人が選んだだけあって、一方だけが突起せず、息の合った演技合戦で見応えがありました。
口論のシーンは怖いくらい迫真であったし、誕生日のお祝いや朝食の場面で心から嬉しさを滲ませているレオの表情は力強かったです。
こんな嫁をもらった旦那が気の毒だわ~同情の余地なし!!なんだけど、ケイトが演じると100%拒否できない。
自分の感情であるのに、何か別の感情に支配されてしまったように分別がつかなくなってしまっている様子に、救いはないものなのかと切なくもありました。
332137view002レボリューショナリー・ロード
結婚生活にはそれぞれの夫婦の形があります。
根底にあるのは、家族の絆や愛であると思いますが、完全に理解し合えるものではないと割り切るのも必要ですし、曖昧にする部分もあるのではないでしょうか。
この映画は結婚生活の姿でないと断言したいですが、
私たち夫婦は解り合っているのか、満足しているのか、思い込んでるだけではないだろうか…と、チョット頭を霞め(笑)
やはり修羅場のような時期を乗り越えるには、お互い図太くタフでなくてはならないのだ!
そういう事を改めて気づかされた映画でした。

私の勝手な主観なんですが、
子供産んだら、もう自分の“何か”は出来るだけ捨てて下さい!って思います。
子育ては大変ですがその分幸せな事もたくさんあります。
子供は成長しますから、必ず手がかからなくなり、また自分の時間が持てるようになります。
その時々に愛情イッパイ掛けてあげて、時には叱って、大切に育てましょう。
ラストのフランクは何ともいえない辛そうな表情でしたが、
その向こうでブランコ遊びしていた子供達は、屈託のない明るい声だと感じたのは私だけでしょうか。

「アメリカン・ビューティー」はちょっと抽象的で解らなかったけど、この映画は好き嫌いは別として、
同じ女性として妻として母として、エイプリルの生き方に考えさせられ感想が難しい映画でした。

2009年 1/24公開 アメリカ/イギリス映画
監督 サム・メンデス

発表 第81回アカデミー賞ノミネート  

2009, 01. 23 (Fri) 12:19

22日、米カリフォルニア州ビバリーヒルズで、
第81回アカデミー賞主要部門ノミネートが発表されました。

作品賞のノミネートを発表するフォレスト・ウィッテカー

ノミネート数のランキングでは、
12部門の「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
ブラッド・ピットと「チェンジリング」のアンジェリーナ・ジョリーは、夫婦揃って主演賞に
「スラムドッグ$ミリオネア」は10部門、
「ダークナイト」「ミルク」が8部門出のノミネートとなりました

WOWOW

そしてヒースが助演男優賞にノミネートされました
「ダークナイト」が作品賞、監督賞を逃したのは残念ですが、ヒースには是非受賞してもらいたいです
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GG賞W受賞したケイト・ウィンスレットは「愛を読むひと」主演でノミネート。
「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」は4部門でのノミネートですが、
これまたレオ君の名前がありませんでしたぁ~

そして今回の注目のひとつになったのは外国語映画賞ですね
「おくりびと」がノミネートされました
私は観ていませんが、
日本特有の遺体を棺に納める仕事をテーマにした映画は、すでに国内外の映画賞で高い評価を受けていて、世界中に生と死の尊さが伝わったんだろうと思いました。
最近は戦争や政治など歴史を背景にした映画の受賞が続いているので、こんな作品に評価が集まると嬉しく思えますが、さて、どうなるでしょうか

第81回アカデミー賞は、
ヒュー・ジャックマンの司会で、日本時間2月23日(現地時間2月22日)ロサンゼルスのコダック・シアターで行われます

放送日決定!「デスパレートな妻たち/シーズン4」 

2009, 01. 21 (Wed) 19:05


ついに決まりました


2009年 4月8日(水) 午後11:00~11:45 スタート


こちら

待たされましたぁ~
やっと、やっと、続きが見れます
今回はストで回数は少ないものの、
かなり盛りだくさんな内容だと思うので、毎週いろいろと彼女達に翻弄(笑)されそうで大変

放送に先立ち「シーズン3」の再放送も予定されてるとのこと
おさらいしてモチベーションあげてから「シーズン4」突入も嬉しいですね

やわらかい手 

2009, 01. 20 (Tue) 14:30

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ロンドン郊外に暮らす平凡な主婦マギー(マリアンヌ・フェイスフル)は、難病で苦しむ最愛の孫の医療費を稼ぐため、セックスショップでの接客業を始める。
彼女はその手の滑らかさで、店ナンバーワンの“接客係”になる。

やむなく性風俗の仕事を始めた世間知らずの中年主婦が、人間として女性として生き生きと輝く様を描く。
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オーストラリアで最新の手術を受けなければ助からない、と宣告を受けた孫のオリー。
マギーも息子夫婦にも、6週間以内に費用を工面する余力がない。
偶然 “ホステス募集・高給”の貼り紙を見てセックスショップに入ったマギーは、孫のために覚悟を決めその仕事に就いた。
しかし意外にもマギーはゴッド・ハンドと評判を呼び、連日壁の穴前に長打の列がつく。

「フル・モンティ」「カレンダー・ガールズ」のように、
性的な事と深刻で真面目な事を、過剰にならずどこか滑稽で淡々と描いた温かな映画でした。
壁の穴越しに男性を…だから、その向こうにいるのが若かろうが年よりだろうが解らないものね(笑)
しかし、男って壁に向かいながらも快楽が欲しいのか…
こればっかりは女にはわかりませんが(笑)

物腰は控えめで大人しいけど、一端決めた以上はやり遂げようとするマギーの動じない強さ。
自分側の壁の方に、画や花を飾ってみたりするのは腹をくくったって感じがしたし、
段々と仕事に慣れてはくるのだろうけど、同時に自信に満ちてくる様子は、
決して技にではなく、夫や息子夫婦に依存してきたこれまでの生き方から、それこそ自分の手で稼いでる自信の表れであることが十分に伝わってくる。
071106_yawarakaite_sub2IRINA PALM
看病があるとはいえ、息子夫婦は何をどうして暮らしているのか見えてこない。
母親の仕事を知ってしまった息子は、「汚れた金」は受け取らないと罵声を浴びせ、拒否する気持ちは解らないでもないけれど、あなたよりマギーの方がよほど行動力があるんじゃないの?!
それまでピリピリしていてマギーと上手くいっていない感じだったお嫁さんが、
「母親は子供のためなら何でも出来るという意味が良く解った。自分は何もしなかったけど、お母さんはやってくれた」と感謝したのは、賢い女だと思った。
息子と嫁という立場で受け止め方が違うのはあるだろうけど、大金を稼いでくれたことは感謝すべきだし、
責める前に何故母親がそこまでしたのかを考えなさい!と思う。
あなた達にも十分責任はあるのだから。

友人たちに開き直って仕事を打ち明けたマギーにもスカッとしたし、
風俗店の経営者ミキ、「借金踏み倒したら殺すぞ」ぐらい言ってたのに、段々とマギーに惹かれていくのが可愛らしかった。

マギーの意外な職業病も含め、彼女の真面目な人となりが何だか面白くて、軽く静かな流れでラストにはほのかな温かさに包まれる作品でした。
どんな主人公でも、その生き様に共感できる映画はとても良いものですね。

2007年 12/8公開 ベルギー/ルクセンブルク/イギリス/ドイツ/フランス映画
監督  サム・ガルバルスキ

007/慰めの報酬 

2009, 01. 18 (Sun) 18:19

quantumofsolace_galleryteaser2QUANTUM OF SOLACE
何者かの陰謀により、
愛するヴェスパー(エヴァ・グリーン)を亡くしたジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、
彼女を操っていたミスター・ホワイト(イェスパー・クリステンセン)を追及するうち、
背後に世界中の有力者や諜報機関を取り込む巨大な組織の存在と新たな陰謀を知る。

環境保護の慈善団体“グリーン・プラネット”のCEOであるドミニク・グリーン(マチュー・アマルリック)は、
裏でボリビアの土地に眠る貴重な天然資源の独占を目論み世界支配を企んでいた。
ハイチに向かったボンドは、そこでカミーユ(オルガ・キュリレンコ)という謎めいた女性と出会う。

「カジノ・ロワイヤル」に続きダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドに扮したシリーズ第22作。
前作エンディングの1時間後から始まるシリーズ中異例の続編。
任務と個人的な復讐の間で葛藤するボンドの姿を、
「チョコレート」「ネバーランド」のマーク・フォースター監督が描く。
330798view019QUANTUM OF SOLACE
330798_01_10_02007/慰めの報酬
先行上映で観てきました。
シリーズ初の続編と言う事ですが、
「カジノ・ロワイヤル」での登場人物だけでもおさらいしておいた方が良さそうです。

前作のボンドに完璧ノックアウトされてしまってから、2年あまり経過しての再会♪
やっぱりダニエル・クレイグは期待通りで、カッコ良かったぁ~もうそれだけで満足です!!

オープニングからものすごく激しいカーチェイス!!
ダニエル・ボンド、屋根の上を走るは飛ぶは~追いかける追いかける~絶対諦めない!!
海からも空からもと、アクション映画を撮るの初めてだから?マーク・フォスター欲張り(笑)
スタントマンが重傷したり、ダニエルも怪我を負ったというから、まさに一級品のアクションに仕上がったのでしょう。
ハラハラなアクションもカッコ良いけど、タキシードやスーツ姿がこれまた素敵過ぎ♪
330798view013QUANTUM OF SOLACE
復讐を決意するところから始まる今作は、様々な国を巡り、M(ジュディ・デンチ)に逆らいながら、
任務より感情に支配されてしまうボンドの葛藤が描かれています。
どれだけヴェスパーを愛していたのか、
またボンドが本当の自分自身を探すような物語であったように思いました。

なので…
前作以上に、
これまでの007ジェームズ・ボンドのように冷静で余裕のあるスマートな男ではないですねぇ~(苦笑)
私はこの荒削りで無骨なところが人間らしくて好きですが♪
330798view012QUANTUM OF SOLACE
「カジノ・ロワイヤル」で、ダニエル・ボンドは諜報部に所属したばかり。
ボンドの人となりに焦点が当てられたビギニングストリーの続編なので、
今回人間ドラマが得意なマーク・フォースターが監督を務め、脚本にポール・ハギスも参加したことにより、
更にそれを色濃く感じました。
前作のようなダニたんの水着や拷問シーンがなくて残念でしたが(笑)
私はとても楽しめました♪

「007」シリーズとしたらどうしてもスパイアクションが見所なので、
「カジノ・ロワイヤル」がイマイチだった人にはこれもどうかな~とは思います。
330798_01_04_02007/慰めの報酬
「潜水服は蝶の夢を見る」のマチュー・アマルリックが演じた悪役。
この方、小粒な雰囲気だけど悪が似合ってる!(笑)
欲を言えば、もう少し謎めいてたり憎たらしいぃ~と感じたかったかな。

ボンドと同じように復讐を秘めていたカミーユ演じたオルガ・キュリレンコは、スタイル良くてどことなく神秘的な美しさもあり良かったです。

Mのメイク落としがスゴイ…
オイル塗れ「ゴールドフィンガー」はチョット気の毒…

エンドに“James Bond Will Return”
は~~~い、楽しみにしています♪
だんだん、クールでスタイリッシュなボンドへと変わっていくんでしょうかぁ~!

2009年 1/24公開 イギリス/アメリカ映画
監督 マーク・フォースター

決定!第66回ゴールデングローブ賞 

2009, 01. 15 (Thu) 02:09

来ましたぁ~~~ジョニー

2009GG026Golden Globe1
2009GG021Golden Globe

―――やっぱ、いちばん好きだわ(笑)(*^^*)ポッ

昨年「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」で、ミュージカル/コメディ部門主演男優賞を受賞したジョニーは、
ミュージカル/コメディ部門主演女優賞のプレゼンターで登場
メリル・ストリープ、フランシス・マクドーマンド、エマ・トンプソンと実力ベテラン女優の中、
サリー・ホーキンス(誰?それ?~汗)が受賞
本人も驚きを隠せず大興奮って感じでしたが、今回もサプライズが多いGG賞だったのではないでしょうか…
サリー・ホーキンスは「レイヤー・ケーキ」 「ヴェラ・ドレイク」に出ていたそうですが、サッパリ覚えておりませんm(_ _)m
ジョニー、少し風邪気味だったのかな~声がいつもと違う感じでした
お大事に~


作品賞(ドラマ部門)

「Slumdog Millionaire スラムドッグ$ミリオネア」

「ベンジャミン・バトン/数奇な人生」
「The Reader 愛を読むひと」
「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」と、注目作品が多いけど、
「スラムドッグ$ミリオネア」はもうダントツの強さかもしれません。


作品賞(ミュージカル/コメディ部門)

「Vicky Cristina Barcelona それでも恋するバルセロナ」

ウディ・アレンは苦手なんですが、
ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス、スカーレット・ヨハンソンは外せません…
受賞もしちゃったし…
コーエン兄弟「バーン・アフター・リーディング」
「マンマ・ミーア!」
コリンの受賞で「イン・ブルージュ」も見逃せなくなりました。


監督賞

ダニー・ボイル
「Slumdog Millionaire スラムドッグ$ミリオネア」



主演男優賞(ドラマ部門)

ミッキー・ローク
「The Wrestler ザ・レスラー」

レオナルド・ディカプリオ ショーン・ペン ブラッド・ピットを押さえての受賞


主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)

コリン・ファレル
「In Bruges イン・ブルージュ」


主演女優賞(ドラマ部門)

ケイト・ウィンスレット
「Revolutionary Road レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」

アン・ハサウェイが本命みたいに言われていたけど、
ブロードキャスト批評家賞に続いて受賞しましたね~しかも助演とW受賞
アンジェリーナ・ジョリー、メリル・ストリープはアカデミーにどう絡んでくるのだろう。


主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)

サリー・ホーキンス
「Happy-Go-Lucky ハッピー・ゴー・ラッキー」


助演男優賞

ヒース・レジャー
「ダークナイト」

もうすぐ1周忌です……
この受賞を喜んでいるでしょう。

こちら

こちら

トムちんも良かったですよ~サプライズでした(笑)


助演女優賞

ケイト・ウィンスレット
「The Reader 愛を読むひと」

エイミー・アダムス、ペネロペ・クルス、ビオラ・デイビスと、
このカテゴリーもこのままアカデミーに絡んできそうな印象です。


外国語作品賞

「Waltz With Bashir」(イスラエル)


アニメ賞

「Wall-E ウォーリー」

パンダも頑張れ


脚本賞 音楽賞

「Slumdog Millionaire スラムドッグ$ミリオネア」

やはりかなり出来の良い映画なんでしょうね~すごく楽しみです

NHK-BS2 1月30日(金) 午後8:00~10:30 放送されます

ファニーゲーム U.S.A. 

2009, 01. 14 (Wed) 19:39

funnygames_galleryposterFUNNY GAMES U.S.
家族でバカンスを過ごすため、湖の別荘へとやって来たアン(ナオミ・ワッツ)とジョージ(ティム・ロス)。
卵を分けて欲しいと、ポール(マイケル・ピット)とピーター(ブラディ・コーベット)と名乗る青年が訪れる。

1997年公開の衝撃作「ファニーゲーム」を、ミヒャエル・ハネケ監督自らハリウッドでリメイク。
裕福な一家の休日が一転、不条理な暴力にさらされるストーリー。
brady_corbet3FUNNY GAMES U.S.
きゃあーーーーー!!!
こんなにも不快な映画は初めて観たかも!
少し今風になっているらしいけど、
’97「ファニーゲーム」と同じカット割り同じセリフで作られているセルフリメイクとのこと。

以下、少しネタバレ


裕福で幸せな家族3人の休日は、
隣の別荘に遊びに来ているという青年2人の訪問から一転、殺人ゲームに参加させられてしまいます。
とにかくポールという青年が憎たらしい!!
時折、観客に問いかけたりラストも彼のアップで終わるので、早くこの顔消えてくれぇ~と思った。
私は観ていないのですが、オリジナルのポールの方がもっと憎たらしいそうです。
マイケル・ピット、あまり好きなタイプじゃないのにますます嫌になった(苦笑)

殺人シーンはあるのですが、直接ではなくセリフや音、その後の状況で観せられ、
また助かるチャンスも描かれるのに、こちらの期待は虚しいものに。
やっと反撃した?!と思ったらリモコンで巻き戻されるし…
普通に映画の物語としたら、
観ている側は最後に青年2人には成敗が下り、家族は助かるのだろう(助かって欲しい)~と期待と予想を持つのに尽く裏切られてしまう。
最初の伏線すら、なんとあっけないこと…
330227_01_03_02FUNNY GAMES U.S.
一方的な暴力ゲームの勝利が、こんなにもストレスになって終わってしまう映画は嫌いなんですが、
その「暴力、殺人」をここまで不快に感じさせようとする意図は伝わってきました。
音楽の使い方、落ちた卵、観客目線に話しかけたり、都合の悪いシーンを巻き戻し、エンドロールは音楽なし赤い文字で静かに流れたりと、もう嫌と言うくらい思い知らされます。

残酷だと感じながらも、こちらは悪は滅び善は助かる展開を期待し、また業界もそんな映画やゲームを作る。
暴力に対して、映画だから~ゲームだから~と片付けてしまうこちらの身勝手さへ批判を突きつけられた感じはしました。
私自身も映画を観ている内に、残酷なシーンや暴力に鈍感になっているかもしれない…と感じることは正直あります(反省)
希望も期待も持たせないとんでもなく気分の悪くなる映画ですが、
短絡的で動機のない犯罪が多発する現在、このリメイクはありだろうと思いました。
330227_01_07_02FUNNY GAMES U.S.
ナオミ・ワッツとティム・ロスはさすがです。
強いイメージのあるティム・ロスがやられっぱなしで観ていて辛かったです。
ナオミ・ワッツはこんな恐怖を演じるのが多い気がしますが、
特に今回は鼻水まで垂らしてすごい熱演で、突然身に降りかかった不条理に対するさまざまな思いが込めれた表情は見事でした。
もう本当にどうか助かって!!と願わずにはいられませんでした。

2008年 12/20公開 アメリカ/フランス/イギリス映画
監督  ミヒャエル・ハネケ

永遠のこどもたち 

2009, 01. 12 (Mon) 18:35

theorphanage_galleryposter The Orphanage
孤児院で育ち、里親に引き取られたラウラ(ベレン・ルエダ)は、
30年後、閉鎖されていたその孤児院を買い取り、障害を持つ子どもたちのホームとして再建しようと戻ってきた。
医師である夫カルロス(フェルナンド・カヨ)と準備に追われるが、
7歳の息子シモン(ロジェール・プリンセプ)は空想上の友だちを作って遊ぶようになり、施設の開園パーティーの日に忽然と姿を消してしまう。

「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロ製作、スペイン発の愛と哀しみのミステリアス・ホラー。
突然姿を消した我が子を取り戻すべく、孤児院に潜む因縁と対峙していく母親の姿をスリリングに描く。
329774_01_05_02 The Orphanage
06_large永遠のこどもたち
「シックス・センス」や「アザーズ」に通じる内容ともあるけど、明らかにそれらとはまた違うものだったし、
単純に(血がドバーッッみたいな)ホラー映画のジャンルとも言えない。
「パンズ・ラビリンス」が気に入った人には、期待通りではないでしょうか。
ダークなファンタジー・ミステリーで、伏線もしっかりと回収されていたと思います。

孤児院の庭で遊ぶ子供達、広大な古い屋敷、白い砂浜と青い海の向こうに立つ灯台、洞窟、
ベニグナと名乗るシモンのファイルを持って尋ねて来た老女、不気味な布製マスクを被る少年、屋敷内で聞こえる不気味な音…
ハラハラするミステリアスな展開に加えて、突然、ドキッとさせられるシーンなど、常に緊張感が張り詰めていて最後まで引き込まれました。
329774_01_03_02 The Orphanage
次第に明らかになっていく真相は、夢なのか錯覚なのか、それとも現実なのか…
心霊現象など普段は信じられないような謎でも説得力があり深い内容でした。
そこには愛する子供を失った母親の喪失感と母子の強い絆、ラウラが去った後起きた孤児院の悲劇、そしてラウラが持つ母親としての深い愛情と不安。
不幸な子供たちは、決して恨みを残しているのではなく、シモンを自分側に引き込もうとしているわけでもないのだろうが、ラウラがシモンを愛するあまり物事が悪いほうへと流れていく。

ラストシーンは決してハッピーエンドではないけれど、私は素直に受け入れられました。
特に最後に見せた夫カルロスの表情が全てを語っていたように感じます。
大切な人を失った辛さは計り知れないけれど、
幸せそうにしていると思えるのならば、残された者は納得できるのではないでしょうか。
329774_01_02_02 The Orphanage
子供達が遊んでいたのは、スペイン版「だるまさんがころんだ」。
「灯台下暗し」そんなたとえも思いました。

2008年 12/20公開 スペイン/メキシコ映画
監督 J・A・バヨーナ

デスパレートな妻たち いよいよかな 

2009, 01. 10 (Sat) 02:51

NHK-BSのホームページに、意味ありげな記事が(笑)


こちら


絶対続きが気になる、あのドラマの第4シーズンは!?

わっ!!
これ、きっとデス妻でしょうぉ~


発表は1月21日(水)【夕方】です


って、まだ引っ張るんかいっ

映画館でのマナー 

2009, 01. 09 (Fri) 23:27

本当は去年の内に別バージョンで年間ベストとしたかったのですが(笑)
あまりにも印象に残ったのでやはり書いておこうと思います

私は自宅近くのシネコンとミニシアター合わせて5館をメインに映画を観ています
シネコンでの超大作映画はやはり満員で、相変わらず携帯電話の電源は切れてないし
酷い人になるとマナーモードの度に開いて見る人、挙句に留守電を聞いてた人もいました。
集客数は多いけど、意外なことに極端にマナーの悪い人には出会わなかったのですが、
ミニシアターではもうビックリする人達に遭遇してしまいました
今時の若い者は…なんて、もう死語かもしれませんが(苦笑)
若い人のことなんて言えません~年配の方に驚かされました

まあ、ベストではなく、ワーストですね
以下、こんな方々でした



とにかく最初から最後まで隣で熟睡されました
軽いイビキと揺れで時々私の肩にまで…
連れの人に余程言おうかと思いましたが、やはり映画の途中で他人に話しかけにくい
終了同時にお目覚め~第一声が「あまりよく解らない映画だったね!」
って…
「おい!!お前、ずっと寝てただろう!!」
心の中で叫びました



本当はこのおばはんをナンバーワンにしたいんだけど(笑)

ミニシアターは自由席です。
チケットに書かれている番号順に入場して好きな席に着きます。
この時、遅れた私も悪かったのですが、
予告が始まった暗い劇場で、なるべく隣と後ろに人がいないのを確認して座りました。
暫くすると、何だか背中の辺りに違和感が…
身体が何となく前のめりなんです
隣の席を見ると、自分が座っている背もたれがいくらか前に倒れているので、
椅子が壊れているのかな~と思い少し振り向いて見たら、後ろに人が居て、どうやら足で押しているようなんです
確認したつもりだったけど、座っていらしたんですね…
これは「どけ!!」というアピールだと思い、そのおばはんの後方で空いてる席に移りました。
まだ予告だったので暫く観察していたら、
「やれやれ…」って感じで深ぶかと座り、足を私が座っていた席にあげ
ガサガサと何か出し、映画の始まりからおせんべいのようなバリバリという音をさせました
おやじや若い男子の足上げは何度も見ましたが(でも止めてくださいね
おばはんは初めて見ました(汗)
まるで自分の家のお茶の間感覚

大して混んでもいないのに前に座られ、字幕が見難い思いをしたことは私もありますが、
そんな時は自分が席を移動したりしませんか?
あと、故意ではないのですが後ろから足があたるのもとても気になります。
最近の映画館は広めに列がとってあると思いますが、そんなに足が長いのか?と
なるべく前の席に足は当たらないようにお願いしたいです



その頃鼻炎が酷い時期だったのですが、薬で何とか治まっているので
鼻炎が出だしたら退席し、万が一のため後で聞けるように主人と出掛けました(笑)
初日だったので満員を予想して、早めに出掛けそのまま着席しました。
お隣はとってもお上品な感じの年配の奥様です。
外と室内と空気が変わるので、1度くしゃみが出てしましました
すると、突然…
「風邪ひいていらっしゃるの?」と、お隣に声をかけられました
見ず知らずの人にくしゃみしたぐらいで声をかけられ、主人と目を合わせてしまうほど驚いて
「いいえ軽い鼻炎なんです。酷くなったら退席しますので…」
「あらそうなの。私は風邪のウィルスに対して極端に免疫が少ないのよ~」

―――はぁ

思わず主人が苦笑い
…呆れました。
当然、人混みとご自分の事情は織り込み済みでしょう
混んでいる映画館に来るならば、ご自分がマスクするとかしませんか
もし私が「風邪ひいています」と言ったらどうしろと言うのでしょうか
時節柄、劇場内あちこちでくしゃみや咳きしてる人もいらっしゃるのに…
しかも嘘でもない、たった1回くしゃみしただけですよ
よくぞこんな事を言えるものだと驚きました
数ヶ月、会う友達やご近所さんあちこちで「ねえ、どう思う?」と聞き続けました(爆)
一見、お上品で良識ありそうなご婦人は、自己中でKY。
2008年度はこの奥様にグランプリです


「クローズZERO」の劇場マナーCMが12月下旬より上映されてるみたいですが、
本当に映画を楽しもうと、たまたま同じ時を過ごすわけですから、他の人のことも考え気持ちよく観たいと思います。
映画の内容が良い悪いに限らず、
マナーの悪い人と遭遇してしまった作品は別の意味で忘れられないものとなってしまします。
老若男女~気をつけて欲しいものですね
人のふり見て……
私も気をつけます

K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝 

2009, 01. 07 (Wed) 10:10

k-20_1K-20
格差社会の架空都市“帝都”では、富裕層を狙い、美術品や骨董品を盗み出す“K-20”こと怪人二十面相が世間を騒がせていた。
サーカスの天才曲芸師・遠藤平吉(金城武)は、
財閥令嬢・葉子(松たか子)と名探偵・明智小五郎(仲村トオル)の結納の儀に潜入し、写真を撮って欲しいとある人物から依頼を受ける。

江戸川乱歩が生み出した希代のダーク・ヒーロー、怪人二十面相の真相に迫るアクション・エンターテインメント。
北村想の同名ミステリーを映画化。
330914_01_06_02K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝
お正月に時間があったので観てきました。
本年最初の映画鑑賞は邦画でした(笑)
謎解き娯楽活劇~楽しかったです。

黒っぽい東京タワーや飛行船、レトロな背景の格差社会はダークな映像で、
第二次世界大戦を回避したパラレルワールドの都市設定が物語に味わいを与えています。
「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズの制作プロによるCGだったんですね~さすがノスタルジックな美しさが感じられました。
平吉が街中を一直線に走り、障害物となる壁やビルを乗り越えいくシーンや、二十面相を追跡するシーンもこの街並みが活かされて独特の雰囲気があるアクションシーンになっています。
330914_01_05_02K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝
前半、少し流れにモタモタした感じはありましたが、
宮崎駿のアニメであったり、ハリウッドのヒーロー映画のオマージュみたいなものが散りばめられて、
二十面相は「Vフォー・ヴェンデッタ」みたい!
源治(國村隼)が平吉のために作ったアイテムなどの使われ方も良かったです。

ご令嬢役の松たか子が可愛らしくてチャーミング。
世間知らずのお嬢様は、引かれた路線から外れ、何か自分らしさを見つけたいと考えている。
平吉に助けられて長屋へ連れて行かれ、シャンプー&リンスだのと源治と菊子(高島礼子)夫婦との会話も可笑しい!
「良家の子女の嗜みですから」
のんびりした空気感と嫌味のないお嬢様役は、松たか子にぴったり。
330914_01_01_02K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝
金城武にプチ萌えしましたぁ~いやぁ~カッコ良かった!
「レッドクリフ」は観てないですが、アクションの方が良さそうな感じがします。
自然体で伸び伸びと演じてる印象でした。
横顔が美しい♪

中村トオルが明智かい?!とも思いましたが、案外、良かったですねぇ~この人、こんなオチ多いかも。
國村隼と高島礼子も嵌ってました!

自分ができる事を見つけた前向きなラストも良かったです~続編もできそうでしょうか。

2008年 12/20公開 日本映画
監督 佐藤嗣麻子

1月公開映画 

2009, 01. 02 (Fri) 16:27

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新年明けましておめでとうございます

皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます
本年もどうぞよろしくお願い致します




1月10日

「チェ 28歳の革命」
331022view001チェ 28歳の革命
革命家チェ・ゲバラの半生を、2部作で描く歴史ドラマの前編。
ベニチオ・デル・トロ デミアン・ビチル

「ミーアキャット」
332000view001ミーアキャット
身長30センチの野生動物、ミーアキャットの姿をとらえたドキュメンタリー。
ナレーションは2008年に他界したポール・ニューマン

「きつねと私の12か月」
332003view001きつねと私の12か月
野生のきつねと少女の触れ合い、森の動物たちや大自然の四季が描かれる。
「皇帝ペンギン」のリュック・ジャケ監督初の長編フィクション。


1月17日

「ラーメンガール」
332423view001ラーメンガール
日本でラーメン修行をするアメリカ人少女と、人々の触れ合いを描くヒューマン・コメディー。
ブリタニー・マーフィー 西田敏行


1月24日

「007/慰めの報酬」
330798view001007慰めの報酬
ジェームズ・ボンドの活躍を描くスパイ・アクションのシリーズ第22弾。
前作「007カジノ・ロワイヤル」のエンディングから続き、任務と個人的な復讐で葛藤するボンドの姿を映し出す。

ダニエル・クレイグ マチュー・アマルリック

1/17・18 先行上映

「エレジー」
081028_elegy_newmainエレジー
体から関係をスタートさせた男女が、真の愛に目覚めるまでを描く。

ベン・キングズレー ペネロペ・クルス

「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」
332137view001レボリューショナリー・ロード燃え尽きるまで
夢と希望、家族の愛の間で揺れ動く夫婦の運命を描く。

レオナルド・ディカプリオ ケイト・ウィンスレット


1月30日

「マンマ・ミーア!」
331238view001Mamma Mia
娘の結婚式前日から当日までの物語が、ABBAのヒットナンバーに乗せてつづられる。

メリル・ストリープ アマンダ・セイフライド


1月31日

「チェ 39歳 別れの手紙」
331776view001チェ 39歳 別れの手紙
チェ・ゲバラを描いた歴史ドラマ2部作の後編。

「シャッフル」
premonitionPREMONITION.jpg
夫の急死をきっかけに、その死にまつわる1週間の出来事が描かれる。

サンドラ・ブロック ジュリアン・マクマホン


新年最初の月、またまた賑やかなラインナップです
「007/慰めの報酬」
「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」
「マンマ・ミーア!」
長い間待たされましたぁ~スッゴク楽しみです

先月公開された
「永遠のこどもたち」
「ファニーゲーム U.S.A.」
私の所では10日からの公開です
この2作品も楽しみ~

新年ということで、やはり心地よいスタートが良いですね
「ミーアキャット」
「きつねと私の12か月」
可愛らしい動物には癒されますから、時間があったら出掛けたいです

映画作品の他には、楽しいイベントがある月でもありますね
1月11日には、いよいよ「第66回ゴールデングローブ賞」の発表です
昨年は残念ながら授賞式が中止となってしまいましたが、今年はその分も是非盛り上がった内容になって欲しいです
あの人~この人とレッドカーペットも華やか
ミーハーになるイベントです(笑)
ジョニーはプレゼンターとして出てくれるかな

そしてその「ゴールデングローブ賞」の結果が大きく反映される、
「第81回アカデミー賞」ノミネーションは、1月22日に発表されます。