ディスタービア
2008, 07. 23 (Wed) 00:38

交通事故で父親を亡くしたケール(シャイア・ラブーフ)は、学校で教師を殴り3か月の自宅軟禁処分を受けてしまう。
行動範囲半径30メートルを越えると警察へ通報される監視システムを足首に取り付けられ、
母親ジュリー(キャリー=アン・モス)にはゲーム機など取り上げられ時間を持て余す。
新しく越してきたアシュリー(サラ・ローマー)を退屈しのぎに覗き見するうちに、隣家の中年男ターナー(デヴィッド・モース)の怪しげな行動に疑問を持ち始める。
自宅軟禁中に暇つぶしで覗き見を始めた主人公が、
奇怪な光景を目撃したことから事件に巻き込まれていくサスペンス。

まあまあの面白さかなぁ~冒頭の父子の会話やかなり衝撃的な事故の場面、
担当の警官が教師の従兄弟とか、何かの繋がりがあるんだろうか~と深読みしたせいか、特別なひねりも驚きも感じない展開でした。
一番驚いたのは、父親を交通事故で失った傷が未だに癒えず自暴自棄になっているケールが、
確かに授業態度も悪いし暴力もいけないけど、
教師も心あるお叱りの言葉とは思えない暴言吐いたのに、随分と厳しい処分が下るものなんだなあ~と。


最初はアシュリーの生活を覗き見していたぐらいだったけど、それが彼女に知られることとなり、
親友のロニー(アーロン・ヨー)と3人で、ふとしたきっかけでターナーの怪しい行動を見張る展開から少しずつ緊張感が出てきます。
自宅から30メートルの境界線を越えれないケールに変わって、
ストアーで備考したり、車をチェックしたりガレージに忍び込んだりするアシュリーとロニー。
本人達のハラハラもそうだけど、自宅でパソコンやデジカメを前に右往左往するケール。
ロニーの意外な(笑)オチなど、その辺りは面白かったけど、
心理的に追い詰められる怖さがないのと、後半いよいよ確信に、、、と思うところで、
あれよあれよと足早に過ぎていき、結末まで想像できる。
もう少しダークな流れかと思っていたので、高校生のノリで青春映画っぽい内容だった。


主人公のシャイア・ラブーフは注目株なんだろうけど、
「トランスフォーマー」「インディ・ジョーンズ」と続き、今のところ魅力感じず。
「マトリックス」のキャリー=アン・モス、
デヴィッド・モースは、善人でも悪人でもどっちも上手いけど、これは怪しさに威圧感はあれどイマイチ…
変質者の動機など全貌も明かされないまま。

全てが解決して足のセンサーがはずされた時、
自己再生もできて恋人も手に入れて、めでたし~めでたし~なお話。
近所の悪戯ガキんちょには、もう少しきついお仕置きでも良かったかも!
監督は「テイキング・ライブス」のD・J・カルーソー。
あれはグロテスクだったけど、こちらは若者向けにその辺は安心して観れる内容です。
2007年 11/10公開 アメリカ映画
監督 D・J・カルーソー