ジェイン・オースティンの読書会
2008, 04. 23 (Wed) 19:07

最愛の犬を亡くしたブリーダーのジョスリン(マリア・ベロ)を元気づけるため、
バーナデット(キャシー・ベイカー)は “人生の解毒剤”と愛読する、ジェイン・オースティンの小説を論じる読書会を提案。
恋に踏み込めない独身主義のジョスリン、
夫との価値観の違いに悩むプルーディ(エミリー・ブラント)など、
会のメンバーたちは複雑な悩みを抱えて集まった。
「高慢と偏見」などの小説で知られるジェイン・オースティンの作品に、
読書会のメンバー6人の人生を描き込んだヒューマンドラマ。
全米ベストセラーとなった小説を基にした作品。

結婚歴6回のバーナデット (キャシー・ベイカー)
独身主義者のブリーダー、ジョスリン (マリア・ベロ)
他に好きな人ができたと夫に離婚を切り出されたシルヴィア (エイミー・ブレネマン)
彼女の娘でレズビアンのアレグラ (マギー・グレイス)
ハイスクールのフランス語教師プルーディ (エミリー・ブラント)
唯一の男性、SF好きグリッグ (ヒュー・ダンシー)
この6人が月1度集まり、オースティンの6冊の小説を読み解いて人生と向き合っていく。
読書会はアメリカの中流階級の女性にブームだそうです。
「リトルチルドレン」でもそんな場面がありましたね。
仲間の家や、図書館の晩餐会、海辺など~色んな場所に集まって、
飲み食いしながら話すだけでも楽しそうです♪
SF好きグリッグのもてなしは、凄く凝っていて♪最高!

オースティンを愛読されている方には、より一層楽しめる作品だと思います!
映画 「プライドと偏見」 「いつか晴れた日に」しか知らない私でも、
登場人物がそれぞれの物語の主人公の境遇などに似ていたりするし、ユーモアもあるので楽しめました。
同じ小説の内容でも、感じ方や捉え方が人それぞれで面白い。
アレコレ好きなように語れるのは、映画の感想も同じですね♪
特別大きな出来事があるわけではありませんし、ごく普通の暮らしの中で、
愛情や嫉妬、失望に不満など普遍的なものが描かれています。
私はやはり妻&主婦(母)の立場から、シルヴィアとプルーディの抱えた問題を重ねて観てしまいましたが、二人とも拗らせたりせずにシンプルな答えを選んで良かったなぁ~と感じました。

「シザーハンズ」キャシー・ベイカーに 「シークレット・ウインドウ」のマリア・ベロ。
「プラダを着た悪魔」のエミリー・ブラント。
女優さんたち、それぞれ役にはまっていました。
プルーディの勤める学校の生徒トレイ君に「トランスアメリカ」のケヴィン・ゼガーズ!
う~~ん♪
やっぱり良き男子だっ!!
出番は多くないけれど、
モテキャラのナンパな感じは彼に合ってる♪
「トランスアメリカ」でのケヴィン



少し控えめなグリッグは「いつか眠りにつく前に」の、あの(笑)バディ君。
これは良かったよぉ~!
彼にはどこかお坊ちゃまな雰囲気がありますね。

しっとりとしながらも小気味よい笑いと女性なら共感できるものが多々ありました。
単に“こんな女性達”を描いたのではなく、小説の登場人物と重ねるように進んでいくのは新鮮。
大人の女性の映画って雰囲気でしょうか…
最近あまり意味の解らないラストや丸投げの映画が続いたので、
ありきたりでも久々すっきりと決めてくれたラストでホッとしました♪
オープニング、多分誰でも1度は経験してるだろう、
「手をのばしても駐車券が取れない」「自販機に入れたお札が何度も戻ってくる」
「駐車場の空きスペースに入れようとした途端、他の車に入られる」等と、
最初から、あっ、あるある~とクスッとなり印象的な始まりです。
2008年 4/12公開 アメリカ映画
監督 ロビン・スウィコード