テラビシアにかける橋
2008, 01. 30 (Wed) 20:06

田舎町の貧しい家庭で、両親と姉妹4人と暮らす11歳の少年ジェス(ジョシュ・ハッチャーソン)は、学校ではイジメられ家庭では疎外感を持っていた。
そんなジェスの唯一の楽しみは、絵を描くこと。
ある日、風変わりな女の子レスリー(アナソフィア・ロブ)が転校して来てから、
ジェスの日々が次第に変化していく。
イジメのターゲットにされる2人は、やがて親友同士となり、近くの森に空想上の王国“テラビシア”を作る。
キャサリン・パターソンの同名ロングセラー児童文学を映画化した、感動ファンタジー・ドラマ。


良かったぁ~~泣けたぁ~ポロポロと涙が出ました!
ネタバレしてると思いますので、これからの方はスルーして下さいね。
多感な年頃の二人ですが、
レスリーは大人っぽい子で、イジメでさえも、どうせされるなら楽しもうとします。
この年頃は、特に女の方が何をさせても大人ですね~ポジティブだし(苦笑)
レスリーに比べればジェスは普通の男の子だけど、どちらかと言えば内気なタイプ。

そんな二人は何もかも対照的だけれど、
森の中で空想上の王国“テラビシア”で楽しい時間に包まれます。
空を飛ぶ鳥、リスが落とす木の実、風の音、木々の揺れ、土に残された大きな穴…
そこにある自然の全てが、空想世界に満ちてドンドンと膨らんでいく。
毎日学校が終わると、二人は小さな小川をロープで越え、テレビシアで過ごすようになります。
最初は、いじめられっ子と風変わりで浮いている子が現実逃避する場所なのかなあ~と思ったけど、この王国は、そんな逃げ場ではなかったようです。



トイレ前で「1ドルよこせ~」など何かと意地悪する上級生の女番長や、いやみな同級生…
子供社会の厳しく嫌な上下関係があるのですが、
空想世界を膨らませて過ごすうちに、いつの間にか学校での二人の様子も少しずつ変わっていきます。
ジェスがほのかな恋心というか~憧れというかを抱いている、音楽のエドマンズ先生に対しても優しくできるようになったり、授業も楽しそうに歌ったりできるようになって♪
エドマンズ先生は、絵画の才能があると感じたジェスを美術館に連れて行き、芸術の素晴らしさを教えます。
初めての美術館に満足して帰宅したレスリーは、両親から信じられない事実を告げられます。

多感な時代、心が通い合うかけがえのない友との出会いと別れ。
誰もが経験するだろう大切な人との別れという現実を、どうしても受け止められないジェス。
そんな彼を気遣う周りの人達のさりげない暖かさ…
スクールバスの運転手さんや女番長の一発!
担任の女教師は厳しく冷たいかと思っていたら、
実はしっかりとジェスの事もレスリーの事も見ていてくれ、悲しみを分かち合おうとしてくれます。
必死に働くけど一向に生活が楽にならないジェスの父親は、
常に現実的で、男の子であるジェスには厳しく感じていました。
「夢ばかり見ず、現実を見ろ、働け」などと、大人になると、そう言いたくなるんだよなぁ~なんて、解るけど少し悲しくも思いましたが、
父親なりにジェスをなぐさめようとするシーンには胸が熱くなります。
この辺りは、もう誰にでもかなり感情移入してしまいました~泣けてしまいました。

ラストの橋…
少し描き方が綺麗過ぎた印象も受けましたが、
たぶんあれは妹メイベルちゃんの心の眼なのかな(笑)
お茶目なおチビちゃんで、カラフルな物やお姫様が好きそうだったし♪
ジェスに取っては現実の架け橋でもあったのでしょうか…
大人への第1歩を踏み出すように感じました。

ファンタジー要素を加えた映像はありますが、CG満載のファンタジーではありませんし、
空想の世界も全く別の次元で描かれているわけではないので、少しでも子供の頃の自分を思い出すことが出来たなら、二人と一緒に想像力を持つことができるのではないでしょうか。
「ザスーラ」のジョシュ・ハッチャーソン、上手でした!!
少し痩せたし、喜怒哀楽な表情と綺麗な目がとても印象に残りました。
「チャーリーとチョコレート工場」のアナソフィア・ロブ。
いやあ~~美人になった!!
びっくり!!
自然体な演技で笑顔が可愛くて、丁寧な演技をしてるのではないでしょうか。
あと、ジェスの妹メイベル役の子がとっても上手!!
女番長がチョットした悪戯をされ凹んだ様子を見て、ひっそりと微笑む顔は凄い!!
「ボーン・アルティメイタム」で、ニッキーの意味深な微笑みと同じくらい良かった!
妹思いの優しい兄と、やっぱりお兄ちゃんが大好きなおマセな妹でした♪
音楽の授業もとても楽しそう!!
歌詞がストーリー、ジェスやレスリーの心にリンクしているようだし、
自由で良いなあ~あんな授業!!
私も参加したくなりました!

お子さんはモチロン、大人のかたにも観て欲しい作品です。
むしろ、大人のかたにお勧めしたいです!
2008年 1/26公開 アメリカ映画
監督 ガボア・クスポ
300 <スリーハンドレッド>
2008, 01. 29 (Tue) 10:51

紀元前480年。
スパルタ王レオニダス(ジェラルド・バトラー)のもとに、ペルシア帝国クセルクセス(ロドリゴ・サントロ)王の遣いがやって来た。
土地と水を差し出さなければ、国を滅ぼすという。
レオニダスは圧倒的な力を持つペルシャ軍と戦う道を選んだ。
ペルシア軍の100万の大軍に対し、スパルタ軍の数はたった300人。
不利な状況にもひるまず、戦いに挑んでいくスパルタ戦士たちの姿を壮大なスケールで描く。

スパルタでは産まれた男子は選りすぐられ、剣術を教え、精神力も養われ、母親とも別れさせ~と厳しい掟で育てられます。
300人の戦士の肉体と精神は見事なものではあります。
ダークな中にも赤を基調にしたザラついた感じやCG画像処理、スローモーション…

ふう~~ん…
こんな映画だったんだ…
史実も深いストーリーもあまりないとは聞いてはいたけど、ここまでとは…。
予告は面白そうだったけど、意外と淡々と足早に過ぎていくので、
本編でそのシーン観ても特におお~とも思わなかった。
戦闘シーンは血しぶきがあがり、首から真っ二つやら、腕やら手やらがポロリンと落ちます。
スローモーション映像で、血しぶきも空中をふわあ~んな感じで舞います。
ある意味、これは綺麗なんでしょうか?
(そのリアリティからすれば、よっぽどトッド氏の剃刀さばきの方が現実的でグロイでしょう)

流れからは過激なシーンであるはずなんですが、
あまりにも描写が現実味がなくて、血が!肉が!と言う残酷な感じがしませんでした。
山積みになった死体ですら、モロ作り物ぽかったですから…
おまけにペルシャ王はゲイっぽい。
ロドリゴ・サントロ、素敵なのに…(苦笑)
DVDで観たので劇場スクリーンよりは臨場感もなかったとは思います。
あまりにも残虐なシーンの連続には辛いものもありますが、
こんなテーマなのに、綺麗なイメージで描きすぎではないでしょうか。
ペルシャ軍も巨人やサイ、象など、どこかの映画で観たような敵に、
マスク(?)被った忍者(?)みたいなのまで…
ファンタジーなんですね!
政治や史実はこの際仕方ないとしても(苦笑)
もう少し、戦士の苦悩とか内面とか描かれていても良かったと思いますけど。

レオニダスの王妃が、スパルタの女性としての云々とか言って意見するけど、
結局“女”であることを利用されただけだと思った。
「男子を産むのは女だから口を挟む」と冒頭言っていたけど、
彼女の力で過酷な男の戦場がどうかなるわけじゃないのだから、交換条件のために女を利用せざるおえない姿を描く必要なども無かったと思いました。
2007年 6/9公開 アメリカ映画
監督 ザック・スナイダー
レミーのおいしいレストラン
2008, 01. 28 (Mon) 14:36

フランスの片田舎で暮らすネズミのレミーは、天才的な嗅覚と味覚をもち、一流のシェフになることを夢見ていた。
愛読書はフランス料理界の偉大なる名シェフ、グストーが著した“誰でも名シェフ”
ある日、兄と一緒に人間のキッチンに忍び込み、家の主に見つかって一族は巣を追われることに。
逃げる途中で家族と離ればなれになったレミーは、愛読書のページをめくると、
目の前にゴーストのグストーが現れた。
そして、夢にまでみたグストーのレストランへとやってくる。

グストーの厨房では、亡き母の紹介状を手にしたリングイニが、仕事を求めて訪れてきた。
とりあえず働くことになったリングイニは、大事なスープを台無しにしてしまう。
それを見たレミーは、いてもたってもいられずスープの味を調える。
レニーの姿を見たリングイニは驚くが、客席に運ばれたスープは大好評になる。
並外れた料理の才能を持ち、一流シェフになることを夢見るネズミと、
料理の苦手な見習いシェフの出会いが巻き起こす奇跡を描いた感動物語。
監督は、大ヒット作『Mr.インクレディブル』のブラッド・バード。

さすがディズニーとピクサー!!
なんでしょう~この質感はっ!!
ネズミの“毛”が凄い!!
あまり近くでゆっくりとネズミを観察した事はないけれど(夜中、路上で目が合ったことはある)
1本1本の細かい部分まで、実にリアル。
水に濡れたしっとり感から、ふっくらと乾いた感じまで、もう凄いね今のアニメーション技術って!
それとこれまでは食品を美味しそうに表現する事が技術的に難しかったので、
CG界では食事場面は一種のタブーとなっていたそうだけど…
ところがこれは、思わず「美味しそう!!」と言いたくなる!!(いや、言った!)
テーブルに並べられる豪華なフランス料理も、果物も、バケットも、捏ねてる生地も…
その食感は十分に感じられてくる。
ストーリーは「誰にでも夢は叶う」「父と息子」というテーマがあり、
できるネズミと内気で何をさせても不器用なリングイニの友情。
フランス映画の雰囲気を持たせて、大人も子供も楽しめるコメディタッチな内容。

そんなこんなで、かな~り質感があるので、
レミー君の1匹や2匹はどうってことないけど、
屋根裏から一斉に、しかも大量に “チューウゥゥーー”とばかり逃げ出す様子は、
背中にゾーーッッと鳥肌が立った(泣)
それと、大群で厨房で料理するのね…
ううーーーん、、、
美味しそうなんだけどねえ~チョット複雑…
グストーの後を継いだ金儲け主義で陰険なスキナーが作る料理よりは、
ずっと心もセンスもあると思うから良しとするか(笑)
スキナーって、脚立がないと厨房に立てないくらい小さいシェフなんだよねえ~
髪も可笑しかったなあ~(爆)
天才シェフがレストランの厨房では天敵のねずみだから、気になれば気になるんだけど(それで劇場も行かなかったのですが)
そんな現実はこの際考えずに、サクッと観なきゃ損な映画です!

第80回アカデミー長編アニメ賞にノミネートされました。
『ペルセポリス』
『レミーのおいしいレストラン』
『サーフズ・アップ』
さて、オスカーはどこに…
楽しみです♪
2007年 7/28公開 アメリカ映画
監督 ブラッド・バード
訃報・ヒース・レジャー急死
2008, 01. 23 (Wed) 18:08
1月22日(火)ニューヨークの自宅で亡くなっているところを発見された。
28歳だった。
ニューヨーク市警によると、レジャーは火曜午後、マッサージの予約を入れていたという。
3時26分、自宅にマッサージ師が到着した際、
手伝いの者が呼びに行ったところ、死んでいるのが見つかった。
死因は薬物の摂取と関連している可能性がある。
こんな記事、残したくないけど…
信じられない…
これからまだまだたくさんの作品を楽しみにしていたのに…
ヒースの演技、大好きだった…
今はショックが大きくて、何も解らない。
何かの間違いだと思いたい…
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私ごとです
ヒースを初めて観たのは「ブラザーズ・グリム」(05年)です。
ギリアム監督作品は苦手なのですが、
マット演じるグリム兄弟の兄ウィル役を、
最初ジョニーにオファーしたが、スケジュール上、かなわなかった…
と記事を読んで観にいきました。
マットのコミカルな感じはまあ良かったけど、
この役はジョニーのイメージじゃないよぉ~出なくて良かったぁ~と思ったのですが(苦笑)
その代わり(?)ヒース・レジャーって、誰?!!!
決して美形ではないけれど、何故か引きつけられるものがたくさんありました。
調べてみたら「チョコレート」でB・Bソートンの息子役の子!!
息子ソニーの登場はそう多くないけれど、
父親に疑問を持つ心の優しい繊細な役で、印象深い演技だったあの子なんだ!
それから過去作を全部観ました。
「パトリオット」も観てたのに、その頃気づかなかったなぁ。
なかなか見つけれなかったのは「恋のからさわぎ」
ドタバタはしてるけど、10代らしい作品でした。
「ロック・ユー!」 「サハラに舞う羽根 」は特に好きで、
「ケリー・ザ・ギャング」では、ジェフリー・ラッシュやオーリーとも共演、
見応えのある作品でした。
「カサノバ」「ブロークバック・マウンテン」は良く知られている通り、
「ロード・オブ・ドッグタウン」 では、ロン毛のチョイ悪オヤジ風のヒースもとても好きでした。
「キャンディ」では破滅的で刹那的なジャンキーの役でしたが、どこか憎みきれない。
そう感じるのもヒースだったからかも知れません。
数日、ポカンとしてしまいそうだったので、
主婦の日常を過ごし、溜め込んだHDDの処理をして、
お友達と雑談のメールをして、少し受け止めれるようになりました。
各界に大きな衝撃を与えたヒースの死。
彼が30代、40代、50代…と年齢を重ね、
ますます実力のある素敵な俳優さんになっていただろうに…
シリアスな作品からコメディタッチまで、
幅広く演じれる役者さんでしたから、残念でなりません。
「バットマン ビギンズ」の続編「ザ・ダーク・ナイト(原題)」
「アイム・ノット・ゼア」 が遺作になってしまいました。
楽しみにしていた作品だけに辛いものがありますが、
完璧に演じているだろうヒースを、必ず観に行きたいと思います。
人との別れは本当に悲しいものですが、いつしか時が解決してくれる…
ヒース、たくさんの感動と喜びをありがとう。
心からご冥福をお祈りします。

1月27日追記
「第80回アカデミー賞ノミネート」決定!
2008, 01. 23 (Wed) 00:01
日本時間1月22日午後10時30分頃より発表されました。

■主演男優賞
・ジョージ・クルーニー「フィクサー」
・ダニエル・デイ=ルイス「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
・ジョニー・デップ 「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」
・トミー・リー・ジョーンズ「告発のとき」
・ヴィゴ・モーテンセン「Eastern Promises(原題)」
■主演女優賞
・ケイト・ブランシェット「エリザベス:ゴールデン・エイジ」
・ジュリー・クリスティ「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」
・マリオン・コティヤール「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」
・ローラ・リニー「ザ・サヴェッジズ(原題)」
・エレン・ペイジ「JUNO/ジュノ」
■助演男優賞
・ケイシー・アフレック「ジェシー・ジェームズの暗殺」
・ハビエル・バルデム「ノーカントリー」
・フィリップ・シーモア・ホフマン 「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」
・ハル・ホルブルック「イントゥ・ザ・ワイルド(原題)」
・トム・ウィルキンソン「フィクサー」
■助演女優賞
・ケイト・ブランシェット「アイム・ノット・ゼア」
・ルビー・ディー「アメリカン・ギャングスター」
・シアーシャ・ローナン「つぐない」
・エイミー・ライアン「ゴーン・ベイビー・ゴーン(原題)」
・ティルダ・スウィントン「フィクサー」
■作品賞
・「つぐない」
・「フィクサー」
・「ノーカントリー」
・「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
・「JUNO/ジュノ」
■監督賞
・ポール・トーマス・アンダーソン「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
・ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン「ノーカントリー」
・ジュリアン・シュナーベル「潜水服は蝶の夢を見る」
・ジェイソン・ライトマン「JUNO/ジュノ」
・トニー・ギルロイ「フィクサー」
他
「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」は、美術賞 衣装デザイン賞
「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」は、メーキャップ賞 視覚効果賞にノミネートされました。
現地時間2月24日(日本時間2月25日)午前、授賞式が開催されます!
ぜんぶ、フィデルのせい
2008, 01. 22 (Tue) 16:29

1970年パリ。
弁護士のパパ(ステファノ・アコルシ)と雑誌記者のママ(ジュリー・ドパルデュー)
やんちゃな弟のフランソワと暮らすアンナ(ニナ・ケルヴェル)は、名門のカトリックスクールに通うお嬢様。
庭付きの家に暮らし、成績優秀で完璧に満足した生活をおくっていた。
ところがスペインで反政府活動を行っていた父の姉の夫が亡くなったことから、
両親は社会的良心に目覚め、子供達を残しチリへ旅立つ。
戻って来た両親は、当時の世界情勢に刺激され共産主義に傾倒してしまった。
大好きなキューバ人の乳母フィロメナも解雇され、小さなアパートへ引っ越し、宗教学の授業にも出られなくなったアンナは不満爆発。
9歳の少女アンナの目線から、激動の70年代を見つめた心温まるヒューマンドラマ。
共産主義に目覚めた両親のせいで、上流階級の暮らしに別れを告げなくてはならなくなった少女の心がユーモラスに描かれる。
タイトルの“フィデル”はキューバの国家元首フィデル・カストロのこと。
カストロを嫌う反共主義者で、渡仏してきたキューバ人乳母フィロメナに聞いた言葉。
監督は、名匠コスタ=ガヴラスの愛娘、ジュリー・ガヴラス。

スペインの貴族階級出身で弁護士のパパ、“マリ・クレール”誌編集者のママはお嬢様育ち。
当時の世界情勢に刺激されて「富は分配すべし」の思想を持ったことで、
今までのブルジョワな暮らしの全てを一変させらたアンナ。
ふくれっ面で、あれもいや、これもいやと反発します。
お手伝いさんがいて、庭つきの広い家に暮らし、美味しい食事を食べ、
お嬢様学校へ通い、バカンスはボルドーの祖父母のシャトーで過ごしていたアンナに取っては、無理も無い事でしょう。
ミッキーマウスまでファシズムだと言われる始末!
「前の暮らしに戻りたい!どーしてこんな目に合わなければいけないの!」
でもアンナはただ反発するだけでなく、この変化の理由を知りたくて、
大人たちにあらゆる事を質問します。
「キョーサンシュギって?ダンケツって?チューゼツって?」

新しい狭いアパートには、南米の髭の活動家が毎日のようにやってきて、
両親もヒッピーファッションに身を包み、自分達の活動の為、子育ても放棄気味。
活動家と“ひとつのオレンジをどうやって食べる” “お店やさんごっこ”のやりとりは、
子供ならではの反論が、時に返答を困る大人の社会を私でも理不尽に感じてしまう。
アンナは“ある事”を同級生に聞きます。
「ママはそれを教えてくれないの?」
「そんな事を聞いたら、ママの首は鶏のように動いて怒る」
私も覚えがありますが、聞かれて都合の悪い事は黙るか、誤魔化すか、怒るか…
それが大人(苦笑)
特にまだまだオープンではなかった時代(それが必ずしも悪いとは思いませんが)子供には疑問だらけだったでしょう。
アンナの場合は、政治思想なんて特に解からない事だらけですね。
そんな両親の元、どうやって答えを見つけるのか…
アンナの目線が、率直で新鮮でユーモラスに描かれていて、ガンバレって応援したくなります。
度々変わるシッターさんは、フランスへの移民(多分)で、創世記のような物語を聞かせてくれますが、それがお国柄があって一律でないのが面白いです。

フランコによるファシズム独裁政権、反共主義者、チリでの左翼政権選挙、
パリの五月革命等、この時代、世界中が混沌とした政治の時代であったわけで…
聞き覚えはあるけど殆ど理解していない私ですが、
それでもアンナが持つ疑問は良く伝わるし、
同じ様にアンナに疑問を投げかけてくる弟に、自分の言葉で説明したりする姿は微笑ましいです~話題になってる仏頂面が可愛い♪

両親や活動家が何を求めてたのか、イマイチよく分かりませんでしたが、
パパのルーツを探るべくスペインへの旅で、彼の家族がどのような立場であったのか、
何故突然に活動家になったのかは解かります。
その後、父親もまたスペインの変化を知ることとなるラストでした。
あと、ママの実家に嫁いできた女性の心理もイマイチ解からなかった…
自分の居場所がないみたいだったけど。

ファッションからもその変化を感じられます。
特に昔は、洋服で身分の違いは一目瞭然でした。
上質な素材、パールのネックレス、綺麗に整えた髪、
ブランド物を持てるのも限られた上流の人たち。
両親のように、ヒッピーファッションで出歩くのは、強い意志表現なんですね。
でもアンナは相変わらずブルジョワのお洋服を着ます。
それが彼女の意志表現!
プール上がりの髪を上手くとかせず可哀想なんですが(笑)
サテンのリボンの花柄ワンピース、タータンチェックのスカート、清楚なブラウス、
モチロン制服もお嬢様ルックでとても可愛い♪
そんなファッションも合わせて、政治の時代背景、わずか9歳の子供が見た世界がどんなものか、そして彼女はどう変わっていくのか…
微笑ましくもあります。
監督のジュリー・ガヴラスは、
父コスタ=ガヴラス譲りの社会派視点と女性らしい視点でのデビュー作だそうですが、
すみません~私は誰やら全く知りません(汗)
主役のアンナは5000人の中から選ばれ、映画初出演だそうですが、
堂々としていて自然体で楽しみな子役ちゃんです。
2008年 1/19公開 イタリア/フランス
監督 ジュリー・ガヴラス
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
2008, 01. 19 (Sat) 11:01

19世紀ロンドン。
妻ルーシーと幼い娘と幸せに暮らす理髪師のベンジャミン・バーカー(ジョニー・デップ)は、
妻に恋心を抱いたターピン判事(アラン・リックマン)によって無実の罪をきせられ、
オーストラリアに投獄される。
15年後、脱獄に成功したベンジャミンは、水夫アンソニー(ジェイミー・キャンベル・バウアー)に助けられ、ロンドンに戻ってきた。
かつての住み家フリート街に戻り、大家のパイ屋ミセス・ラベット(ヘレナ・ボナム=カーター)から、
妻はターピンに追いつめられた末に毒を飲み、娘ジョアンナは幽閉されているという事実を知らされる。
復讐のみに生きることを決意したベンジャミンは、
“スウィーニー・トッド”と名前を変え、理髪店を再開する。
ブロードウェイの巨匠スティーヴン・ソンドハイムのトニー賞受賞ミュージカルを映画化。
伝説の殺人鬼スウィーニー・トッドを、
ティム・バートンとジョニー・デップの6度目のコラボレートで描くミュージカル作品。
At last!
My arm is complete again!

“ミュージカル映画” “悲劇” “スプラッター”苦手な方には、多分受け入れにくい作品であると思います。
そうでない方にも賛否は分かれると感じます。
復讐にだけ燃えてしまい何も見えなくなった男と、
彼に抱いた恋心の為に、とんでもない秘密を持つことになった女の末路…
復讐の連鎖で救われないラスト…
…それでも私には、これぞジョニー!!
と思える演技の連続で、満足のいく作品になりました。
以下…
個人的なジョニー・ファンの意見です(苦笑)
ネタバレもしていますので、
未見の方はスルーして下さい!

初めて聞くジョニーの(長い)歌声は…
散々、歌は下手?!と自身が言ってたような記憶があるけど、
何で?凄く上手じゃない?!
舞台版でのソンドハイム楽曲は、オペラ調であるが、
ジョニーの歌はロック調と何かで読みましたが、まさにその通りでした。

オープニングの船上から、いきなり歌うトッド(ジョニー)が登場。
(当然ミュージカルですから)今までの簡単なあらすじが歌で語られます♪
すぐさま以前の住み家、ラベットの店に向かいます。
19世紀のロンドンは、産業革命で発展途上の中、
人口の増加や下水不備、貧困の拡大、大気汚染なども深刻し、
ラベットのパイ店もゴキブリが走りまわり到底清潔とは言えません。
材料の肉も高騰で、思うように客も来ない、、、ロンドンで一番不味い店のようです。
その差し出されたパイを一口含んだトッドの表情は…
「シザーハンズ」のエドワードがレモネードに、
「チョコレート工場」のウォンカがウンパ族に差し出された芋虫(?)の食べ物に、
“おえっ!!”っとなったのが思い出されてしまいました(笑)

訪問してきた客が元の借主、ベンジャミン・バーカーと解かっていたラベットは、
その後の妻や子供の事を話し、仕事道具であった剃刀を隠していた場所から彼に差し出します。
復讐にかられ名前まで変えようとする彼は、その懐かしい友(剃刀)と再会し、
これで自分は完璧になった!と宣言します。

街には定期的に訪れる自称(?)皇室御用達のイタリア人理髪師のピレリ(サシャ・バロン・コーエン)のパフォーマンスがあるようです。
ピレリに半ば奴隷の様に使われる子供トビーに、ラベットは同情し、
トッドは彼のいかさまを暴くため、勝負をいどみ見事勝利を収めます。
ある日ピレリの訪問を受け、彼から本当の正体を知っていると言われ…
さあ、これから、始まります!
彼の凶行が……


本当に待っていたのはピレリではなく、
彼とのジャッジを依頼したタービン判事の右腕バムフォード(ティモシー・スポール)から噂をきくだろうタービンを待っていたのです…
どころがそのタービンが、若い娘にプロポーズをしたいために、
お髭云々、すっきりとしたいとやってきたのです。
トッドは、焦らず、ゆっくりと“その時”を待ちます。

幽門されているジョアンナを窓辺から見て一目惚れしたアンソニーが、
助けを求めてトッドの店へと飛び込んできます。
タービンは、アンソニーとトッドに怒りをあらわにしてその場を立ち去ります。
トッドは待ちに待ったその一瞬を逃がしてしまうのです…

もう少しでタービンの喉元を…それをさえぎられたトッドの怒りは収まりません。
死体の処理をどうするか…と思案の果て、
猫の肉より量は多いし美味しいしと、ラベット夫人の提案で、
“Johanna ”を歌いながら、
理髪店に訪れる客を“ズバッッーーーー!!”
さて、トッドは軽く歌いながら一体何人殺したのでしょう?

ラべット夫人の妄想は、
海沿いの軽快なポップカラーのような幸せな風景での多少現実離れしたようなシーン。
トッドの妄想シーンは、
まさに現実での一場面で、どうにもならない自問自答が彼の中で現れたかのよう。
その対比が、後の2人の心情が現されているように感じます。


結果、トッドは見事に復讐を達することになります。
ターピン判事の首筋に何度となく刃を突き刺します…
その返り血を浴びたトッドの達成感にも思えるような狂気に満ちた表情と、
初めて知らされた真実が、どんなに彼に取って辛い結末であったのかと…
悲しいかな、この復讐劇は矛盾など云々が残る結果にはなりましたが、
夫々が、夫々の立場で何らかの決着を付けたと言えるのではないのか、とも思えます。
誰が正しいとか、そうでないとか…
狂気に転じてしまったけれども、その代償はキッチリと付ける、、、
それがあのラストにあったようにも思いました。

「スリーピー・ホロウ」の雰囲気もありました。
ダークな映像とポップな色彩は、ティムならでは手法。
ラベット夫人が下水道でトビーを探す時「Where are you~?」のセリフは、
「コープスブライド」でビクターを探す時の言い回しと同じだった(笑)
ヘレナの歌も上手だったし、チャーミングな声♪
アラン・リックマンの低音も素晴しかったですね~♪
娘ジョアンナ役の女優さんは、ヴァネッサに似てる…
ラストに向けては、飛び散る飛び散る!!
返り血を浴びて、ますます狂気をおびたジョニーの表情がとても良かったです!
全てを知り、ラベット夫人に「さあ、おいでぇーー!!」と、誘う指先の動きが実にしなやか♪
このジョニーはポイント高いっ♪♪
人と人の間で起こる深い根のある出来事が、どんどん加速してしていく…
でも、あの一瞬だけでも、トッドが真実に気付く眼があったのなら。。。
復讐とは我をも忘れ、そこにある大切な物も見落とし、その後に何も生まれない…
そんな悲しい物語でもありました。
2008年 1/19公開 アメリカ映画
監督 ティム・バートン
再会の街で
2008, 01. 18 (Fri) 13:30

キャリアと家族に恵まれながらも、人生にむなしさを感じる歯科医アラン(ドン・チードル)は、ある日9.11の飛行機事故で妻子を亡くし、消息がわからなくなっていた大学時代のルームメート、チャーリー(アダム・サンドラー)を街で見かける。
元歯科医のチャーリーは、自分の殻に閉じこもり、世捨て人のような生活を送っていた。

チャーリーは9.11で家族を失ってから、誰とも心を通わせず、ヘッドフォンで外界の音を遮断し、仕事もせず自宅キッチンのリフォームとゲームや音楽を聴いて過ごす。
重くなりがちな印象を受けますが、
アランの患者で美女ドナ・リマー(サフロン・バロウズ)の変態っぽい発言や、
男2人の会話など、ちょっと笑えたりとユーモアもあります。

突然愛する家族を失って、自分の殻に閉じこもってしまったチャーリーと、
順風満帆ではあるが、何か虚しさを感じているアラン。
大人の男が、スクーターに2人乗りしたり、ゲームに夢中になったり、オールナイトで映画を観たり、そんなやり取りは何だかとても微笑ましい。
始めは頑なだったチャーリーも次第に打ち解けては行くけれど、なかなか心を開かない。
アランはそんなチャーリーを「このままだといけない」と心配し、
セラピストのアンジェラ(リヴ・タイラー)の元に何とか連れては行くが、そう簡単に事は運ばない。

後半、チャーリーが徐々に心を開き始め、妻の事、子供の事を語り始めるシーン…
9.11に限らずこのような悲しみを抱えている人は、たくさんいるのではないでしょうか。
チャーリーのように、人と会うことも、話すことさえも辛い、街を歩けば家族の姿があちこちに残っている。
そして分かち合う肉親もいない…
どん底の辛さや悲しみを人に聞いてもらうって、本当はそんな簡単な事ではないと思います。
(日本なんて、精神科やセラピーって日常化してないし)
少しずつ自分の胸のうちを吐露するには、大きな時間も必要だったのだと感じました。
自分が触れて欲しくない話題には、突然キレて暴れたりするので、もしアランとの再会が今より早かったら、、、と考えたりすると、この5年という時の経過がチャーリー自身にもこのままではいけないと感じる頃だったのかもしれないと、ふと思いました。
何かのせい、誰かのせいにして閉じこもっていても、何も生まれないし新たな1歩も踏み出せない。
現実に起きた辛い出来事を受け入れられず、
それでもアランとなら関わろうとするアダム・サンドラーの繊細な演技と、
ドン・チードルの静かな演技がとても見応えがあり素晴しかったです。
アダさんには最近、ホロリとさせられてばかりだなあ~!!
良い映画でした♪

裁判官役のドナルド・サザーランドは、ちょこっとだけの登場だけど、威厳があって存在感タップリ!
ビシッッツ!!としていてカッコいいわ(笑)
アランの妻ジャニーンを演じたジェイダ・ピンケット=スミス。
ウィル・スミスの奥さんだけど、一見、冷め過ぎてるのか?とも思うけど、
この方は冷静で淡々としていて…
気に入らない事はあるのだろうが、ジタバタしないで良い感じだった。
アランが「正直に全部話せと言うから話すと怒る」っセリフ、笑えた!

ラストもそれぞれの未来が予想されるし、人と触れ合う事、話すこと、とても大切なことだと改めて思います。
70~80年代の懐かしいヒットソングも良かったです。
ブルース・スプリング・スティーンの“ザ・リバー”なんて、かなり嬉しい♪
原題の「REIGN OVER ME」は“ザ・フー”というバンドの曲からだそうです。


変態患者さんのサフロン・バロウズって、どこかで観た??
さわりだけかと思ってたら、最後まで絡んで来るんだもん、気になって…
「トロイ」でヘクトルの妻の姫だったのね!
まあ、彼女も辛い事があったようで、ただの変態でなくて良かったのですが(笑)
2007年 12/22公開 アメリカ映画
監督 マイク・バインダー
デスパレートな妻たち/シーズン3
2008, 01. 17 (Thu) 09:15
第15話 「生と死の境目」 (1/16)

マイクは催眠療法を受けて、モニークの記憶を思い出そうと試みる。
水漏れ修理の依頼でモニーク宅を訪れ、誘いの言葉を投げかけられるが、
恋人がいるからと断るマイクに、自分にも不倫の恋人がいるから大丈夫だと答えた。
足りない部品を買いに出かけたマイクが戻ると、黄色い手袋をした手が現れ…
そこで催眠から覚めた。

ガブリエルは誕生日が近づき、ザックと買い物に出かける。
もう30代の独身女になったことにかなりへこんでいた。
偶然出合った独身男性ルークは、ザックの部下の弁護士だった。
ガブリエルとルークのロマンチックな食事タイムを、裏から指示を出して邪魔をするザック。
「20代の女性にしか欲情しない」とルークに言われ、やけになって酔っ払ったガブリエルは、
ザックになぐさめられ横で眠りに落ちてしまう。
二日酔いでベットで目を覚ますと、隣にはザックが!
そんな関係になったのだ、とザックに言われ…!?

ブリーはオーソンに、アルマからのレイプを警察に届けるべきだと訴える。
警察には行けないオーソンは、ついにモニークの死の真相をブリーに打ち明ける。
ブリーはマイクの殺人容疑を晴らすべきだとオーソンに告げ、
「あなたが動かないのなら私が動く」と告げる。
その言葉をドアの向こうでアンドリューが聞いていた。
ブリーに全てを告白したオーソンは、アルマと母グロリアにもう脅迫材料はないと告げる。
ヤケになったアルマを、グロリアは屋根裏部屋に閉じ込める。
自宅庭で、小袋が掛けられたハシゴを見つけたブリーは、それを取ろうとするがハシゴが突然折れてしまう。
アンドリューが小袋を空けると、中身はただのビー玉だった。
軽い脳震とうで済んだブリーだが、アンドリューはオーソンが仕掛けた罠だと信じる。

トムはイーディに頼まれてオースティンを雇うが、
素行の悪さでリネットがクビにする。
イケメンのオースティンは女性客を呼ぶと再雇用したトムに、抗議するリネットだが、
店ではボスの自分を立ててくれと頼まれる。
イアンの妻ジェーンの葬儀に参列したスーザンは、目立たぬようにするつもりだったが、
ジェーンの友人リンがイアンを狙っていると知り、自分という恋人がいると話してしまう。
参列者の前でジェーンの思い出を語りだしたリンは、妻を亡くしたばかりのイアンに恋人がいることを暴露。
葬儀を台無しにしたと死体安置所で落ち込んでいるスーザンに、イアンはプロポーズ。
喜ぶスーザンだが、その続きは別の場所で聞くと告げる。
イアンとジェーンの荷物を取りに病院へ来たスーザンは、ブリーのケガを知り病室へ。
ブリーはまだ詳しくは話せないが、マイクは無実だと告げ、喧嘩していたことを謝る。
再び睡眠療法を受けたマイクは、黄色い手袋の主を思い出した…
それは、オーソン!
病院の屋上の駐車場で、オーソンに記憶が戻ったことを告げるマイクともみあいになり、
オーソンは地上に転落してしまう。
一命を取り留めるが、医者は自殺未遂と判断。
カウンセリングをしないと退院出来ないと言われ、
16歳の時、父親の不倫からの辛い出来事を明かす。

トムのピザ店の開店パーティー。
退院したブリーを置いて、アンドリューはピザ店へ仕事に出かける。
パーティーに行けなくなったダニエルは、
グロリアの訪問を喜び彼女にブリーを任せて出かける。

ザックとの事に困ったガブリエルは、カルロスにザックを脅してくれと頼む。
トイレでザックの大切なモノを見たカルロスは、関係を持ったというのは嘘であると確信する。
ガブリエルが覚えていないはずがない、立派なモノをお持ちのよう…

リネットが椅子の発注ミスをしてしまい初日が台無しとショックだったトムだが、
皆に楽しんでもらえ完璧になったと礼を言い、リネットのお陰と感謝する。
そんなムードに便乗して、イアンがスーザンにプロポーズ。
スーザンがOKし、一層盛り上がる。
が、ザックまでガブリエルにプロポーズ??!
ガブリエルはザックを連れ出し、もう友人でいることも無理だと告げる。


オーソンの自殺未遂を聞いたアルマは、屋根裏部屋から脱出して屋根の上からバランスを崩して転落。
グロリアは、ブリーに睡眠薬入りのスープを飲ませ、自殺を装い殺害しようとする。
ピザ店に現れたダニエルから、グロリアに任せた事を聞いたアンドリューは家に戻るが、
グロリアに杖で殴られ気絶。
オーソンもまた危険を感じ病院を抜け出し、ブリーを助ける。
過去の父親の自殺も、母グロリアの仕業だったと悟る。
床に突き飛ばされ体の様子が変だと訴えるグロリアを、家に連れて帰ると庭で死んでいるアルマを発見。
オーソンはグロリアをそこに寝かせ、翌朝、2人は隣人に発見される。

意識はあるが、体を動かすことも話すこともできなくなったグロリアは、
医者から回復しないと言われる。
真実は闇の中へ…
オーソンは「息子の姿の見納めだ」と病室を去る…

モニーク事件の真相は、
正当防衛でモニークを殺したとグロリアに迫られ、結局オーソンが死体を埋めるのを手伝った…と共犯にさせられたみたい。
多分、正当防衛と言うのも母の嘘だろうし、自分が旦那さんに浮気された事がトラウマのようになって、息子の不倫に過剰な行動を取ったのかな…
アルマを押し付けたのも母だし、息子を共犯者にするし、確かにとんでもない母親!
自己中心的で“許す”という事ができない人。
当然の報いかもしれないけど、
果たしてこのままで済むのかな~強欲そうだから、元気になったりして(苦笑)
まったく、やっぱりスーザン!!!
娘も言ってるじゃない…奥さんの葬儀に参列するのが間違ってるって!
これが済めば晴れて不倫の身から解放されるって…
あのね、、、死んだから終わりってワケじゃないと思うんですが。。。
しかも最期の時、病院へ行ったりしてるのに、何も知らないで逝ってしまった奥さんに申し訳ないと思わないのだろうか?
たとえ、奥さんが不倫してたとしても、それはスーザンには関係無い事だし。
イアンが狙われてる、と知れば黙っていられないその性格!
今まで何度それで失敗してきたのか、まだ気付かない(笑)
で、このイアンも妻の葬儀の最中にプロポーズ!!!??
どうにかしてよ、このバカ男とバカ女!!!
で、もう一人のおバカ。
KY君のザック…
鬱陶しいよね~この子!!
復帰した途端に、何でガブリエル?
前から憧れてたっけ??
何をしたいのか、イマイチ解からない。
お祖父さんの莫大な遺産相続して、他にやることあるんじゃないの?
ガブリエルの忠告が、少しは解かれば良いのだけど。
今回は、何人かが次々と転落!!(笑)
細工されたハシゴから落ちたブリー
屋上から落ちたオーソン
屋根から転落のアルマ
しぶといオーソンに比べて、アルマはやはり何か足りない(苦笑)
屋根の上で「ここよ~助けて~」て立ち上がって両手振っても…
そりゃ、落ちるわ…
シーズン3のDVDが3月19日に発売されますね♪
まず第1弾は1話~7話の3枚。
万田さんの吹き替えにうんざりの方(←すみません~苦笑)
そうでない方も字幕で観ましょう~(*^^)
ジェシー・ジェームズの暗殺
2008, 01. 15 (Tue) 15:23

南北戦争後、仲間を率いて強盗や殺人などアウトローとして数々の犯罪に手を染めるジェシー・ジェームズ(ブラッド・ピット)
戦勝軍である北軍側の圧政に苦しむ南部州民からは、抵抗の象徴として次第に英雄視されていた。
1881年、兄フランク(サム・シェパード)と企てた列車強盗計画に、
ジェームズ一味のメンバー、チャーリー(サム・ロックウェル)の弟で、
ジェシーに心酔している小心者の青年ロバート・フォード(ケイシー・アフレック)が加わる。

アメリカで最も有名で人々に愛されているアウトロー、ジェシー・ジェームズ。
そのジェシー・ジェームズ、私は初めて知りました…
強盗や殺人犯罪者と言っても、そんな残虐な場面はなく、
長い逃亡生活で神経をすり減らすジェシーと、その仲間の心情や葛藤などが描かれている人間ドラマ。

ブラピの演技はかなり光ってました~存在感タップリ!!
その命に賞金をかけられてる身であり、逃亡者の緊張感とカリスマ性を持ち冷酷で残酷。
お互いの心の内を探るような会話の中で、
いつ銃を抜くんだろう~と緊張感が漂います~笑ってるけど、目はマジで怖い!!
当然、カリスマ性がある人物の裏には、人には見せられない孤独や不安、弱さもあって、
身分を偽りながら家族と暮らす中にも、ひと時の安堵すらなかったのだろう。

そんなジェシーに憧れ、崇拝すらしていたロバート(ボブ)が、
ジェシーという人物を知るうちに、その憧れが次第に何か別のものに変わっていく…
“おまえは俺のようになりたいのか…それとも俺になりたいのか”
と聞くジェーシー。
それはボブにすら答えが解からないものだったのだろう…
気弱で控えめな印象だけど、
かなり自尊心が強いボブを演じたケイシー・アフレックがまた良かったですよ!
二人の間に流れる空気や目線、会話のやり取りには緊迫感が漂い素晴らしかったです。

丸腰のジェシーを背後から撃ち、アメリカ一卑怯な男として語り継がれたロバート。
20歳という若さ故か先の事まで考えれなかった結果、
その後は自分の行ないを後悔し苦しむ。
英雄として世間から作られたジェシー、
その後ロバートも、世間から作られたイメージを持つ事になる。
犯罪者たちの逃げ場がない心理状態を、繊細なロバートの側から上手く描いていると思いました。

ただ尺が160分は長い。。。
派手な銃撃もなく、静かな展開なので、数回コックリしました(苦笑)
もう少しエンターテイメントな部分があっても良かったのかも。
どうしてジェシーは暗殺されなければならなかったのか?など、ちょっと解かり難い部分もあったので、
事前の知識を少し入れた方が良かったかな~と思いました。
2008年 1/12公開 アメリカ映画
監督 アンドリュー・ドミニク
第65回ゴールデングローブ賞
2008, 01. 14 (Mon) 15:01
2008年、第65回ゴールデングローブ賞の最優秀賞が、1月14日(日本時間)発表されました。
今年は残念ながら、例のストの影響で授賞式は中止です…
作品賞のコメディ/ミュージカル部門
「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」
が受賞しました

動画
コメディ/ミュージカル部門主演男優賞
ジョニー・デップ
動画
ジョニー、おめでとう~~



★作品賞(ドラマ部門)
「Atonement/つぐない」
★作品賞(ミュージカル/コメディ部門)
「Sweeney Todd/スウィーニー・トッド~フリート街の悪魔の理髪師」
★監督賞
ジュリアン・シュナーベル
「The Diving Bell and the Butterfly/潜水服は蝶の夢を見る」
★主演男優賞(ドラマ部門)
ダニエル・デイ・ルイス
「There Will Be Blood/ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
★主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)
ジョニー・デップ
「Sweeney Todd/スウィーニー・トッド~フリート街の悪魔の理髪師」
★主演女優賞(ドラマ部門)
ジュリー・クリスティ
「Away From Her/アウェイ・フロム・ハー」
★主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)
マリオン・コティヤール
「La Vie En Rose/エディット・ピアフ~愛の讃歌」
★助演男優賞
ハビエル・バルデム
「No Country for Old Men/ノーカントリー」
★助演女優賞
ケイト・ブランシェット
「I'm Not There/アイム・ノット・ゼア」
★外国語作品賞
「The Diving Bell and the Butterfly/潜水服は蝶の夢を見る」
★アニメ賞
「Ratatouille/レミーのおいしいレストラン」
詳しくは
こちら
こちら
こちら
「ジョニーな気分で行ってみよう」様へどうぞ!
毎年受賞の瞬間を楽しみにしているのに。。。
俳優さん達の喜びの表情を観たかった…
せっかくジョニーが受賞出来たのに…
壇上でスピーチを聞きたかった…

復讐に燃える狂気なトッドを演じたジョニー
これぞ、ジョニー・デップと感じる素晴しい出来だったと思うので、
この受賞はとても嬉しく感じます♪
授賞式が中止で、本当に残念です
スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師 ジャパン・プレミア
2008, 01. 09 (Wed) 20:30


今回も、ジョニーの思いやりある優しい人柄を感じるプレミアではなかったでしょうか。
思った通り、まず沿道のファンへの丁寧な挨拶

しかもサインに握手までしていましたね。
その分、会場は“時間大丈夫~?”なんて少し焦ったかもしれないけど(笑)
ご一緒したお友達のお陰で良い場所をキープ出来ましたが、
あまりにも多い人数と、後ろから押し寄せる激しい波(?)
警備の方の「押さないで!」の声も虚しく、いつもよりファンサービスできない様子のジョニー…
とにかく、ジョニーの顔を間近で見れた


それだけです…
ジョニーの睫毛はくるりと長く、綺麗な鼻筋、くしゅっとした髪…

顔…小さい!!
もっと、眺めていたかったなあぁぁーー

ワーナーさんは、とっても親切でした

でも次回作品の配給様…
どうぞ、もう少し大きな会場でお願いします

安全とゆとりのある触れ合いを宜しく…

たくさんのお友達に会えて、とても楽しくお話しができました。
こんな時間が持てるのも、プレミアの魅力

色々とお世話になり、感謝でイッパイです


今後もどうぞ、宜しくお願いします

まともな写真も撮れませんでした。
気持ちだけの1枚


さて…
「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」
試写会観てきました。
公開は19日なので、ネタバレ防止のため(笑)感想はその後アップします

個人差があると思いますが…
結論から言うと、私は “血” は大丈夫でした。
ラストはちょっと多すぎかもですが(苦笑)
あくまでも、映像のひとつ、表現、ビジュアル効果と捉えて欲しいと感じました。
“復讐”から生まれるもの。。。
“愛する”ということ。。。
ティムの世界観で感じてみて下さい。
ジョニーの歌声も素晴しいし、出演者皆さんもとてもお上手ですが、
“ミュージカル映画”を感じさせないような仕上がりになっているようにも思いました

公開は1/19(土)です

しつこいですよお~(笑)
ジョニーの来日
2008, 01. 06 (Sun) 14:30

1/8
六本木ヒルズ
「SWEENEY TODD ジャパン・プレミア」
19日からの映画公開前に、ジョニーが来日します。
毎年、たくさんのセレブが日本にやって来てくれますが、
2008年、最初のゲストはジョニー…ってことでしょうか♪
「チャーリーとチョコレート工場」で10年ぶりに来日した時、
成田で出迎えのファンの多さに、一番戸惑っていたのはジョニーではなかったかと…
その親しみやすさとシャイな笑顔は、今でも印象に残ってます。
それから毎年来日してくれるジョニー!
とても日本に良い印象を持ってくれてるようです♪
今度の作品は、かなりダーク…
その中に切なさあり、また美しくもある…
ジョニーが演じた「スウィーニー・トッド」
期待したいです!
試写会とプレミアイベントに行ける事になりましたので出かけてきます。
頂いたコメント、TB、少しお返事が遅れますが、
ゴメンなさい(o´д人))゜+.ゴメンネ…
正月気分も抜け切れないままの鈍った体に渇を入れ、少しでもジョニーに接近(笑)でき、
感謝の言葉のひとつも言えたなら…と妄想してます(爆)
帰ったら、また宜しくお願いします<(_ _`*)X(*´_ _)>
1月公開作品
2008, 01. 03 (Thu) 19:23
「勇者たちの戦場」

イラク戦場を体験し、心に深い傷を負ったアメリカ人兵士たち。
帰還後の日常生活への順応に苦慮する姿を描いたドラマ。
サミュエル・L・ジャクソン ジェシカ・ビール カーティス・ジャクソン
1月12日公開
「ジェシー・ジェームズの暗殺」

アメリカ西部開拓時代の伝説的アウトロー。
南部の人々に愛される英雄ジェシー・ジェームズと、最終的に卑怯者としてその名を残すロバート・フォードとの切なくも皮肉な運命を描くウエスタン・ドラマ。
ブラッド・ピット ケイシー・アフレック
1月19日公開
「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」

無実の罪で投獄させられ愛する家族を奪われた理髪師が、
名前と容姿を変え復讐に狂奔するさまを描く。
ジョニー・デップとティム・バートンの名コンビが贈るホラー・ミュージカル。
ジョニー・デップ ヘレナ・ボナム=カーター アラン・リックマン ティモシー・スポール
サシャ・バロン・コーエン エドワード・サンダース
「シルク」

美しい妻と日本で運命的に出会った少女との間で揺れ動く男の姿を描く。
マイケル・ピット キーラ・ナイトレイ
芦名星 役所広司 中谷美紀
「28週後…」

ゾンビ・アクション・ホラー「28日後…」の続編
ロバート・カーライル ドン ローズ・バーン ジェレミー・レナー
「ぜんぶ、フィデルのせい」

共産主義に目覚めた両親のせいで、上流階級の暮らしに別れを告げなくてはならなくなった9歳の少女の心がユーモラスに描かれる。
1月26日公開
「テラビシアにかける橋」

いじめられっ子の少年と、風変わりな少女が空想の王国テラビシアを作り上げ、友情を育んでいく姿を描く。
CG技術を駆使した空想世界で、涙と感動のストーリー。
「ザスーラ」のジョシュ・ハッチャーソン
「チャーリーとチョコレート工場」のアナソフィア・ロブ
2008年最初の月、話題作が次々と公開されますね

ちょっと重めの内容が多いかな~
試写会観た友達からは“血が…


やはり「スウィーニー・トッド」が楽しみ

今度はどんなジョニーに会えるのか…(ワクワク)
そのジョニーと「チャーリーとチョコレート工場」のバイオレット・ボーレガード役で共演した
アナソフィア・ロブちゃんの「テラビシアにかける橋」
すっかりお姉さんぽくなったし「ザスーラー」のお兄ちゃんは痩せた(笑)
このファンタジー作品も楽しみです

明けましておめでとうございます
2008, 01. 01 (Tue) 18:36