椿 三十郎
2007, 12. 10 (Mon) 18:50

ある城下町、薄暗い社殿で井坂伊織(松山ケンイチ)をはじめ、九人の若侍が密議をこらしていた。
次席家老黒藤(小林稔侍)らの汚職について、伯父である城代家老睦田に意見書をさし出したが受け入れてもらえず、
大目付の菊井(西岡徳馬)に快諾してもらった井坂は、仲間をこの社殿に集めるよう申しつけられたという。
意気あがる若侍たちの目の前に、話を聞いていた浪人・椿三十郎(織田裕二)が現れ、
大目付の菊井こそが黒幕だと言い、若侍たちを仰天させる。
その言葉の通り、すでに社殿は菊井の手の者、室戸半兵衛(豊川悦司)によって取り囲まれていた。
黒澤明監督と三船敏郎が1962年に放った傑作時代劇を、
森田芳光監督が黒澤のオリジナル脚本をそのままにリメイクした、痛快時代劇エンターテインメント。
織田さんの三十郎が、合っていたのか良かったのか…それはどうかは解からないけど、
まあ、悪くはないって感じでしょうか。
とにかく物語が面白い!
小気味が良いし、適度な笑いの要素に、
菊井屋敷で21人(黒澤版は17人)を一気に斬りまくる有名な殺陣、ラストの室戸半兵衛とのシーンなどかなり楽しんだ!
あっ、忘れてはならない“押入れ侍”木村さん(佐々木蔵之介)~笑

ただ、なんとなく単調な印象もあったので、もう少しメリハリがあれば良かったかなあ~
睦田夫人(中村玉緒)と娘千鳥(鈴木杏)のキャラは、
旦那さんが拉致されてもテンションが変わらず、それが逆に可笑しかったりもするけど、
チョッとゆっ~~た~~りとしすぎで、段々と鬱しくなった。
ラストに登場する城代家老・睦田は、社殿の場面で三十郎が「情けない顔をしてると推測する…」と言ってたことから、役者はダレ?と想像したけど…藤田まこと、って…
情けないどころか、しっかり貫禄があったし顔が長いだけかい!?
大目付の菊井の顔も、こんなか~と言ってたけど(忘れた~)
西岡徳間、ちょっとそのイメージとは違うかなぁ…
そんな役者の比較もしたくて、黒澤&三船版を観たい意欲は満々!!
早速帰りにレンタル寄ったけど「用心棒」も「椿三十郎」も空っぽ…
時代劇初の血が噴き出すという演出も是非観たい。
こんな思いをさせられるリメイク版は凄いのかも♪
2007年 12/1公開 日本映画
監督 森田芳光