ドミノ
2007, 11. 30 (Fri) 00:42

名優ローレンス・ハーヴェイの娘としてロンドンに生まれ、
何不自由なく恵まれた生活するドミノ(キーラ・ナイトレイ)
だが、父はドミノが幼いときに亡くなり、母は再婚。
上流階級の生活に空虚を感じるドミノは、
モデルとして活躍するが、いつしかバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)への道を歩み始める…
実在したドミノ・ハーヴェイという女性の半生を描いた作品。
あまり好きなジャンルではないので、スルーしたけど、
最近WOWOWで放送されたので観ました。
内容から、これまでのキーラと違う彼女がいるのかしら?とも思ったけど、
チトお下品なセリフに、終始タバコは離さず、ヌンチャクなんかもクルクルしたり…と、
イメージはクールな感じだけど、ショートカットのヘアスタイルにドレスを脱いだだけで、
気が強く勝気なキャラクターの演技は「パイレーツ~」のエリザベスとは大きくは違わなかったかも。

FBIタリン・マイルズ(ルーシー・リュウ)の尋問を受けるドミノの回想から物語は進む。
黄緑色の映像が目立ち、カットのスピードも流れも速い。
所々前後したり巻き戻したり、または妄想的な差込みもあり。
ストーリーも解かり難いので、何を言いたいのか見え難い。
決して退屈な流れではないのだけれど、
前半は切り取った片腕やら血まみれの男やら…と少しグロいシーンと、
半ケツパンツスタイル、黒のブラパンで踊るキーラを楽しんで、
後半は爆破など単なるアクション映画のよう。
そもそもバウンティ・ハンターなるものも、一体何なの???
マスコミに注目されたのもよく解からない。
ドミノたちの知らない所で陰謀や策略や偽造強盗とか複雑に動いて、結局いつの間にか子供の命を救った事にもなったみたいけど…
ううーーーん、、、人物相関図も多くて、役割などがイマイチつかみにくい!

セレブなお嬢さんは、その環境にそぐわなかったのね。
刺激が足りないというのか、それを求めて悪ぶっただけのような気が…
彼女の刺激というのは、一般的なそれとは違い、命を張るようなものだったみたい。
死を意識するリスクを背負うことで、生きる事を感じるというのか…
ううーーーん、、、やっぱり私なんかにはわからない!
こんな特種な女性、しかも日本人には馴染みがない人なのでしょう?
“彼女の生き様はあぁ~”みたいなメッセージでも、読み取り難いです~
モデルとなったドミノ・ハーヴェイは、
この映画の完成を待たずして、2005年6月に35歳で謎の死をとげている。

FBIのルーシー・リュウが、
鉛筆を削ったカスをコップのへりで叩く、あれは何でしょう?
気になる癖?行為?でした。
2005年 10/22公開 アメリカ・フランス映画
監督 トニー・スコット
デスパレートな妻たち/シーズン3
2007, 11. 29 (Thu) 12:20

第7話 「無慈悲な銃弾 」 (11/14)
第8話 「知られざる正体」 (11/21)
第9話 「危険な男」 (11/28)
さあて…
突然、展開がガラッと変わる~~第7話!!!
リネットはメアリー・アリス(“シーズン1”の始まりで自殺)と最後に会話したときの夢を見る。
彼女の自殺を止められなかったことを今も悔やんでいた…
ブリーは、元妻(アルマ)への暴行疑惑は、階段から落ちた正当防衛だとオーソンに聞かされる。
その情報源がキャロリンがだと知ったオーソンは、彼女に夫ハーベイがモニークと浮気していたと口にする。
ブリーもまた、離婚しろとしつこいキャロリンへの反撃に、モニークのことを話す。
動揺したキャロリンは、スーパーのオーナである夫ハーベイに電話する。
彼は浮気を否定せず、モニークはもう死んだ人間だからと電話を切ってしまう。
逆上したキャロリンは、引き出しから拳銃を取り出しスーパーへ…
トムに近づくことを禁じられたノーラは、ケイラを連れてメキシコに引っ越すことにした。
リネットは、ケイラの単独親権を獲得しようとトムに提案する。
スーパーの店内で、親権についてリネットとノーラは口論。
スーザンはイアンの出張でパリへ一緒に出発する準備をしていた。
オースティン(イーディの甥)が置いていったビールの缶を見つけ、
ジュリー(娘)も一緒にビールを飲んだと疑う。
ジュリーは怒り、歯磨き粉を買いにスーパーマーケットへと行くと、
偶然オースティンと会う。
オースティンは、ジュリーのバックにこっそりと酒を入れたのが見つかり、
ハーベイ(オーナー)に引き渡される。
保護者のイーディとスーザンが店に呼び出されるが、
スーザンは外で待っているイアンに、ひとりでパリに行ってくれと伝えるために一旦店を出る。
入れ違いにキャロリンが店の中へと…

ハーベイを見つけたキャロリンは、銃で追いかけ店内はパニック。
ハーベイとイーディは、事務所に逃げ込んだが、
キャロリンは、店内にいる全員を人質にして集めた。
事件はすぐにニュースになってテレビで生中継。
やがて、キャロリンが犯人だと知ったブリーは、自分のせいだと罪悪感にさいなまれる。
人質の中にリネットがいると知ったトムは、すぐにスーパーへ。

ノーラは人質になってもケイラの親権について話し続けていた。
キャロリンから黙るように言われたノーラは、リネットが娘を盗もうとしていると答える。
リネットが状況を説明しようとして、ノーラがトムを誘惑しようとしたことを口にすると、キャロリンはいきなりノーラの胸に銃弾を打ち込む。
ノーラは、リネットにケイラを自分の娘と同じように可愛がって育ててくれと頼み、息を引き取る。
抗議したリネットにキャロリンが銃を向けたとき、
新しい隣人のアートが、キャロリンめがけてモノを投げ命中。
オースティンがキャロリンに飛び掛り、別の人質が銃を取り上げるとキャロリンを射殺。
人質は解放される。

ガブリエルとカルロスの離婚は最終局面を迎えていた。
納得がいかないガブリエルは、花瓶やグラスを割り始め、カルロスは壁を壊しはじめる。
スーパーの事件で、キャロリンの自制の効かなくなった気持ちも解かると言い、
トゲトゲしい自分も、変わってしまったカルロスも嫌だと打ち明ける。
そういう自分たちを封印しようと2人は同意する。
病院のベッドでリネットは再びメアリー・アリスの夢を見る。
「あなたのことを助けたい」というリネットに、メアリー・アリスは「予測できないことは避けようがないから」と告げる。
リネットはこれを最後に、もうメアリー・アリスの夢を見なくなった。
ハラハラの展開でした~
夫の浮気に逆上した妻が、人質まで取って…(今更、ど~したいの?~苦笑)
リネットにはモチロンそんなつもりは無かったけど、
ノーラが自分の旦那を誘惑した、と告げたばっかりに射殺されてしまって…
キャロリンは、夫を誘惑する女は皆許せない!!状態に!
ノーラは登場した時から、この女もどうか?と思ってたけど、この結果はチョット可哀想だったかな。
でも、怖いよぉ~~キャロリンさん…
他人のイザコザはよ~くご存知でも、自分の事は何も気付かなかったなんて。
まあ、でもそんなものかしら…(苦笑)
二人とも天国へ……
“行けてたらね……”(by リネット)

腕を撃たれたリネットは無事に退院。
子供たちが心配しないように、ケガの原因を偽っていたが、
末息子のパーカーは、また撃たれたらと心配で片時もリネットの側から離れなくなってしまう。
恩人であるアートは、実はスーパーヒーローだから安心だと紹介されパーカーは納得。
後日、アートにお礼のケーキを届けに行ったリネットは、
地下室にあるオモチャと壁一面に貼られた水着姿の男の子たちの写真を発見…
後日、アートが幼児性愛者ではないかという疑惑を警察に話すが相手にされない。
リネットが目を放した隙にパーカーの姿が見えなくなり、アートの家に直行する。
勝手に地下室へと向かうが、オモチャや写真は跡形もなく消えていた。
パーカーはトムを探しに出かけただけだった。
証拠もなくアートを責めると訴えられる、人質事件がトラウマになって過剰になっているのだ…とトムに指摘されたリネットは、マクラスキーさん(お向かいのお婆ちゃん)に相談。
アートの噂はあっという間に広まる。

スーザンはイアンとのデートからジュリーを心配して早めに帰宅。
ところが、そこにはソファに横たわるジュリーとオースティンが!
交際禁止を命じるが、ジュリーは応じない。
後日、元夫カールを呼び出し納める作戦に出たが、逆にオースティンからイアンのことを聞いたカールの怒りの矛先はスーザンへ。
相手がマイクだったから復縁をあきらめたのに、イアンとの交際など許さぬと告げる。
イアンの屋敷で初めて一夜を過ごしたスーザンは、使用人ルパートと初対面。
ルパートは昏睡状態のイアンの妻ジェーンに忠実で、2人の交際を不快に思っている。
イアンは、スーザンが私物を入れられる引き出しを用意するようルパートに命じる。
だがルパートは、イアンはジェーンを深く愛しているから部屋にあるジェーンのものをそのままにしているとスーザンに告げる。

モデルに復帰しようとガブリエルは、ニューヨークへ。
売れっ子当時の意識のままで撮影に参加したが、
与えられたのは田舎っぽい母親役。
負けず嫌いでプライドの高いガブリエルは、抵抗する…
が、時代は変わった、30過ぎのタダの人なのだから立場をわきまえろと、キビシイ現実を突きつけられる。
ウィステリア通りに戻り、モデル復帰はやめたとスーザンに話す。
ガブリエルは目的をなくしていた。
ミスコン出場へのコンサルタント会社を始めたスタイリストのバーンから、子どもたちのレッスンを依頼されたガブリエル。
気乗りしないが出かけたものの、ミスコンに不向きな子どもたちを見て後悔。
説得され指導を始めてみると、やりがいを感じ始め子どもたちとも仲良くなる。
モデルの派手な生活や、極端なダイエットなどを話してしまい、
母親たちから苦情が出てお役ごめんに。
ガブリエルは、もう一度チャンスをくれるよう頼む。
オーソンの母グロリアのいる老人ホームへ内緒で尋ねたブリー。
痴呆で何もわからない状態だと聞かされていたが、嘘だった。
複雑な事情で仲たがいしていると聞き、グロリアを食事に招く。
同居を勧めるブリーにオーソンは激怒するが、グロリアに「なにがあったかブリーに話す」と脅される同居を認める。
グロリアは案の定、やりたい放題。
酔った挙句、オーソンがモニークと不倫していたことを暴露。
ブリーはオーソンに出て行くよう告げる。
カルロスはマイクに記憶がないのをいいことに、
親友だったと偽ってマイクの家に居候を始める。
リドリー刑事に見張られているマイクは、記憶のない自分の過去を不安に思う。
犯罪に関係ありそうな工具箱を、森に埋めようとしているとリドリー刑事が現れる。
ちょっと、、、、、
スーザン、イラつくんですけど……(ついでに、万田さんの声も~苦笑)
ルパートさんの言うとおり、イアンの奥さんは寝たきりとは言え既婚者ですよっ!!!
病人の奥さんがいて、他の女性と愛し合うのは仕方ないかもしれないけど、
誘われてもいないのに、自分から家に行きたいとか、着替えを置きたいとか…
アンタ、そんな事よく言えるよねえぇぇ。
常識とかモラルとかないんかいな??!!
例えそうしてくれ~とイアンに言われたとしても、遠慮すべきと思うよぉ…
大体、夫婦のベットとか奥さんの箪笥とか、自分が使って嫌じゃないんかい??!
ほんと、自分の事しか考えてないんだよなあぁぁ~
ジュリーの事を、とやかく言えたもんじゃないわっ!
ま、ずーっと、こんな人だからね~スーザンって(困)
オーソンとモニークの関係も解かって、少しずつバケの皮が剥がれてきたかな。
この人、何と言ってもマイクをひき逃げしてますから!!
マイク、早く、記憶が戻ると良いですが…
マイティ・ハート/愛と絆
2007, 11. 27 (Tue) 13:53

2002年、パキスタン最大の都市カラチで、
ある取材に出かけたウォール・ストリート・ジャーナル紙の記者ダニエル・パール(ダン・ファターマン)が何者かに誘拐された。
当時、妊娠5カ月だったダニエルの妻マリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)と、友人、地元警察などによる懸命の捜索が開始されるが…
舞台はイスラム教国パキスタン、
パール夫妻は、思想や主義主張を共有できる記者夫婦。
2001年9・11事件後取材を開始し、02年1月パキスタンのカラチにやって来た。
亡くなったダニエル氏はユダヤ系アメリカ人、
妊娠5ヶ月のマリアンヌは、アフリカ系キューバ人とオランダ人の間に生まれたパリ育ちのフランス人で仏教徒のようです。

アメリカ側はFBIも加わり捜索活動を展開するが、パキスタンは反米感情が強く、
アメリカの記者はCIAの手先とみなされていたり、ダニエル氏の所属する新聞社がCIAに情報提供していたことなどが明るみに出たり、
夫妻の取材仲間でインド人の女性記者アスラに関しては、パキスタン寄りのメディアが彼女の個人情報まで紙面に載せる。
インドとパキスタンの関係も険悪で不仲と、物語は複雑な政治的展開をたどる。
愛する人を拉致されて、妊娠中の身重でどんなに辛かったであろうか、
それでもひたすら生存を信じ、事件の経緯をたどるマリアンヌの強さ、夫への愛…
妻でありジャーナリストでもあるそんなマリアンヌの視点で描かれていき、
決して残酷なシーンを見せ付けたりはしない…
パキスタンのテロ対策組織のキャプテン、ダニエル氏の同僚などの必死の捜査…
そして犯人たちの残忍で非情な行為…
壮絶でリアルな30日間を、まるでドキュメンタリーを見るかのようにどの役者さんの演技も自然体。
カメラもやはりハンディなんでしょうね、より臨場感がありました。

アンジーがマリエンヌを演じることには賛否両論があったようですが、
訛りのある英語を話していたり、ご本人にも良く似せて、不安や悲しみに堪え、
内なる強さも十分感じられる迫真の演技でした。
「グッド・シェパード」とは比べものにならないくらい適役ではなかったでしょうか。

「テロリストは、最も残酷で卑劣な方法で夫を殺した。
しかし私は報復はしない。
彼らを憎むのは容易なこと。
しかし憎めば、私も夫も彼らに負けたことになるからだ」と言われる彼女。
カラチというグレーな雰囲気で混沌としたような街を背景に、
複雑で入り乱れる問題や矛盾を抱えたまま観終わったけど、
映画としたら、好き嫌いとか、良かった悪かったとか書き難い作品。
ただ、政治的であろうが宗教的であろうが、ひたすら平和を祈る思いが残るばかり。
息子アダム君を抱いた時の笑顔は、とても美しく前向きさを感じました。
2007年 11/23公開 アメリカ映画
監督 マイケル・ウィンターボトム
アンフィニッシュ・ライフ
2007, 11. 24 (Sat) 15:26

恋人ゲイリー(ダミアン・ルイス)の暴力に耐え切れなくなったジーン(ジェニファー・ロペス)は、11歳の娘グリフ(ベッカ・ガードナー)を連れてゲイリーの元から逃げる。
行く当てのないジーンは、亡き夫の父で牧畜を営むアイナー(ロバート・レッドフォード) のもとに転がり込む。
自らの過失で夫を死なせてしまったジーンと、大切な息子を亡くしたアイナーの間には深い溝があった。
アイナーの牧場に暮らすミッチ(モーガン・フリーマン)は、熊に襲われて不自由な生活を送っている。
ワイオミングの壮大な自然を舞台に、
心に深い溝を抱えた人達、家族が徐々に心を通わせて再生へと向かう物語。
「ショコラ」「ギルバード・グレイプ」など、人に優しく繊細なヒューマンドラマを描くラッセ・ハルストレム監督作品。

残念ながら日本未公開作品でしたが、
様々な思いを乗り越えて新たに歩き出す人達の姿が、
ハルストレム監督らしく丁寧に描かれていたと思います。
特別、大きな事件や展開があるわけでもなく、ハラハラするわけでもありませんが、
日々、決まった事を繰り返すありきたりな生活の中で、少しずつ変化していく人の気持ちを、メリハリをつけながら静かなユーモアーのあるセリフで上質な仕上がりになっています。
頑固で不器用なアイナーは、ジーンとの再会で初めて孫娘グリフの存在を知ることとなり、それでもジーンを許すことはできない。
自分の不注意から夫を死なせ、恋人の暴力から逃げながらも生きる事を諦めないジーンと、自分の殻に閉じこもるアイナーはことごとく衝突する。
本当は帰りたくなかった、帰って来て欲しくなかった…
そんなふたりと、グリフ、ミッチの生活。
グリフとの関わりから少しずつ心を開いていき次第に癒されて行くアイナー。
本当は心の優しい人だから…
ロバート・レッドフォードは、かなりお爺ちゃんになっているけど、
暴力男をやっつける強さや馬にまたがるカウボーイ姿など、まだまだステキ。
グリフは、大変に良くできた子!!
純粋で素直、周りの状況をちゃんと理解できている。
しっかりと自分というものを持ってる子だな~と感じました。
このような子は、誰からも何でも吸収するだろうし、可愛がられる子だろうなぁ。
熊に襲われ不自由なミッチが、その熊に対する感情や、
アイナー、ジーン、グリフを少し引いた立場で冷静に見てるのが凄く味があって良い。
モーガン・フリーマンならではの雰囲気からだと思う。
グリフの“ふたりは、ゲイでしょう?”の質問に、洒落た言い回しで答えるふたりや、
長年一緒に働いてきた男同士の会話は、
お互いを知り尽くし信頼している深い友情を十分に感じる。
ラスト、夕べの夢の話をしながら空から映し出される自然の景色は、亡くなった息子さんが、これでやっと安心出来たのではないかと感じました。

保安官のクレインにジョシュ・ルーカス。
笑顔も優しくて、ステキ♪
ワイオミングの自然の美しさと共に、熊もまた主役級!
それぞれの人生、まだまだ先がある…
生きるために、進むために何かを許す…
地味だけどじわじわとした感動が溢れる良い作品だと思います。
結構、豪華キャストだと思うのに、劇場未公開とは本当に残念!
2005年 アメリカ映画 日本未公開
監督 ラッセ・ハルストレム
タロットカード殺人事件
2007, 11. 22 (Thu) 19:06

休暇でロンドンの友人宅に遊びに来たサンドラ(スカーレット・ヨハンソン)は、ジャーナリスト志望の女子大生。
ある日、マジシャンのシド(ウディ・アレン)に指名され、人が消える箱に入れられる。
彼女はその中で、3日前に急死した敏腕ジャーナリストの亡霊ジョー(イアン・マクシェーン)と遭遇。
“タロットカード殺人事件”の真犯人のスクープを教えられる。
それはハンサムな英国貴族、ピーター・ライモン(ヒュー・ジャックマン)だった。

邦題からサスペンスを想像すると、全くのハズレ。
軽いコメディなんでしょうかね…
アレンのユーモアとセンスを理解できる方には楽しめたのでしょうか…
私は彼が大の苦手なんで、正直、あまり面白くなかったです。
前作「マッチポイント」は、アレン作品で初めて気に入ったんですが、
なんか、この作品はサスペンスも笑いも中途半端な感じ。
素人でも簡単に調べられる事が、何で警察が動かないの?とか、
“切り裂きジャックの再来”と言われる連続殺人鬼にしては、その全貌も明らかにならず。
大体先も読める展開だった…
“タロットカード殺人事件“というタイトルで映画を観てしまったので、イマイチ満足が行かない内容でした。
でも、ラストのオチは良かった(笑)

偽称父娘のアレンとスカーレットの会話は、
所々ユーモアがあってクスッと笑えたり知的だったりします。
が、とにかくアレンが喋る、喋る、立て板に水の如く、
もう、、、鬱陶しい!
いい加減イラッとした私は、付いていけない!
結局は、事件を追う内に、容疑者のイケメン男性と恋に落ちてしまう女の子の物語。
原題の“SCOOP”( スクープ)の方が内容に合ってると思ったし、
アレンとスカーレットの間髪入れない機関銃トークなやり取りを楽しめないと、面白くは感じないのかも。

メガネをかけたスカーレットは、可愛かったです。
チョット洋服のセンスはダサい感じがしましたけど、無造作な髪型も似合ってました。
水着姿もセクシーでしたが、
赤い水着のインパクトとしたら「リトル・チルドレン」のケイトの方が色んな意味で上だったな(笑)
それと、特ダネのためなら、軽く誘いに乗っちゃうのね!
最初に取材に行った監督さんに飲まされて、
ベットは共にしたけど取材できなかった~なんて、あっけらかんと(苦笑)
監督さん役は「パイレーツ」のギブス、ケヴィン・R・マクナリーでした!

ヒュー・ジャックマンは素敵♪
英国貴族紳士が似合ってる♪
さり気ない身のこなしとかが優しくて良いです~
あんな風に背中を摩られたら、何でも告白してしまいそう!
あと、字幕ですが…
スカーレットの白い洋服や白いテーブルに、白い字幕を重ねられても…(苦笑)
何とかならないんですかねぇ。。。
2007年 10/27公開 イギリス/アメリカ
監督 ウディ・アレン
ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた
2007, 11. 21 (Wed) 19:07

南部の田舎町、ダイナーで働くジェンナ(ケリー・ラッセル)は、
パイ作りにかけては天才的な腕前を持つウェイトレス。
彼女は嫉妬深い夫アール(ジェレミー・シスト)の子どもを妊娠。
予想外の出来事に困惑し、夫から逃げる計画を立てる一方、
産婦人科医のポマター(ネイサン・フィリオン)と不倫関係になってしまう。

サンダンス映画祭などで絶賛され、
アメリカで公開されるやいなや予想を上回る大ヒットを記録。
田舎のダイナーで働くウェイトレスが、
突然の妊娠をきっかけに、自分自身に目覚めていく姿を描くハートフル・ストーリー。
ヒロインのジェンナには、TVドラマ「フェリシティの青春」でブレイクし、
「M:i:III」イーサンの教え子、
拘束され殺されたリンジー役のケリー・ラッセルが演じる。
オープニングから様々なパイが作られる過程が登場♪
色とりどりの果物、ホイップされるクリーム、
しっとりと溶かされるチョコレートなどなど♪
ネーミングもその時の気分でとってもユニーク。
彼女の作るパイはお店の人気なんですが、
そんな才能に満ち溢れているかのような彼女には、
最低最悪の旦那がいるんです!!

夫のアールは、、、
これを亭主関白と言ったら、本当の亭主関白の人には失礼かも…
嫌なところが次から次とザックザクな男!
怒りっぽい、自己チュウ、ケチ、束縛する…
“この結婚、間違えた!”と気付いた時にはもう遅かった。
ジェンナは、そんなアールの言いなり。
一応、イケメンの設定みたいけど、はあぁ??どこがぁ?な顔。
こんな最低夫に、酔っぱらわされた日に妊娠したらしい。
しばらく妊娠は隠していたものの、つい告白したら、
“赤ん坊よりも、オレを愛してくれるなら産んでもいい”
って、はあぁぁぁ??とんだおバカ!!
ジェンナが隠していたお金を見つけた時も、
暴れる、泣く、縋る、アホ亭主!!
出産シーンをビデオに撮りながら、ヘラヘラ笑ってるし…ムカツク!!
こんな亭主を選んでしまったのだから仕方がないと言えばそうなんだろうけど、
誰でも結婚して初めて解る事もあるのだから、
程度の問題はあるけど、コイツは許せんな!
そんな嫌いな旦那の子供を妊娠して、
ウエイトレス仲間にも、産婦人科でも “誰も、祝福しないで”
妊娠して、子どもを産む…ただそれだけのことだから、と!

隣町のパイコンテストにも出させてもらえないジェンナ。
そんな彼女のパイを褒めてくれる産婦人科先生は、薬指に結婚指輪があるのは承知だし、
自分も妊娠してるのに、不倫に走ってしまう。
いけない、ダメよと言いながら、吸い付かれるようにキスしたり、
デカイお腹で病室で抱き合ったりと、なんか、スゴイな~と軽く笑える。
我儘な夫にひたすら耐えてきたジェンナの脱力ともいえる表情が、
終始、笑顔に変わっていく♪
初恋の時のような目線やこぼれ落ちそうな笑みが可愛い♪
不倫は良いことではないけど、これは何か仕方が無いような流れ…それだけを描いているのではないので、ドロドロしたものはないし、
同僚やオーナーの恋愛観や人生観から、次第に自分はどうするべきかと気付いていく。
ろくでもない亭主と望んでなかった妊娠。
そのせいで、ますますこれから自分の人生はどうなっていくのか…
子供がいるとやりたい事も出来なくなってしまいますものね。
とはいえ、赤ちゃんを自らの手で抱いた時、
彼女のなかに、初めて責任と自立が芽生えたんでしょう。
女は子供を産むと、本当に強くなります!!(笑)
あの痛さですし、私だけを頼りきってるような小さな命…
世の中の全てが変わると言っても過言ではないかも。
もう、怖いものはありません(笑)
お産を終えた彼女のアホ亭主への一喝には爽快感が~~~(もっと、言ったってぇぇ)
パイ作りが上手くても、人生はそう上手くいかない、
おいしそうなパイの数々が、人それぞれの人生の、甘さも苦さも表してるかのようでした。

監督のエイドレアン・シェリーにこの映画が捧げられています。
自らの妊娠体験をもとに脚本を書き上げた作品で、
彼女もウエイトレスの一人ドーン(眼鏡をかけてる)として出演していて、
3歳の娘さんも出演しています。
去年の11月に、工事の音がうるさいのを抗議したところ、殺害されてしまったそうです。
まだまだやりたいことがあっただろうにと、作品を観れば余計に感じます。
大変に残念です。
シェリル・ハインズ、リュー・テンプルと脇の方もとても良かったし、
店のオーナーの老人ジョー(アンデイ・グリフィス)は、
意地悪そうでキツイんだけど、実は一番世の中を解かっている。
そんな彼の言葉が温かく感じ、この映画にステキなテイストを加えていたと思います。

ジェンナのヘヴンズ・パイ・レシピ
ケリー・ラッセルは、好演でした!
アカデミーのノミネートも噂されているようですね。
次回作は、フレディ・ハイモアが演じる天才的な音楽少年の母親役とか。
父親役は、ジョナサン・リス=マイヤーズ(好きです)♪
ロビン・ウィリアムズやテレンス・ハワードらも!!
今のところ、日本公開は未定だそうですが、観たいです!!
2007年 11月17日公開 アメリカ映画
監督 エイドレアン・シェリー
「スウィーニー・トッド」 歌うジョニー!!
2007, 11. 20 (Tue) 22:47

日本公開 2008年 1月19日
「スウィーニー・トッド」
ジョニーのインタビューと歌の収録♪
こちら

Hollywood Reporter Golden Globe Preview Issue
GG賞、アカデミーとノミネートも楽しみ♪

ジョニーの後ろは、Anthony Hope役のJamie Campbell Bower(ジェイミー・キャンベル・バウアー)
18歳の彼は、期待の新人だそうですが、ジョニーとの共演に緊張の連続だったとか…
良きお顔の男子もまた楽しみです♪

試写会情報も…
こちら
公式ページは、まだまだ寂しい状態ですが、少しずつ見えてきますね~
地方でも試写会あるかなあ~早く見たいですねえーーー!!
ジョニーの来日情報も待たれるところです…
★情報は~“ジョニー・デップ ニュース/JD NEWS”
こちら
真鱈(ちゃん)ボケさまより頂きました!
いつも、いつも、ありがとうございま~~す(鰤)
デスパレートな妻たち/シーズン3
2007, 11. 18 (Sun) 23:58

第4話 「巻き戻せない時間」(10/24)
第5話 「破壊の女神たち」 (10/31)
第6話 「甘いワナ」(11/7)
イアンと山荘で過ごしていたスーザンは、マイクが目覚めた事を知る。
慌てて病院へと駆けつけるが、マイクは逆行性健忘で過去2年間の記憶がない上に、態度がよそよそしい。
マイクが目覚めた時、偶然に居合わせたイーディが、スーザンはマイクを振り回した尻軽女で、ストーカーのようだったと悪口を吹き込んでいた。
スーザンはマイクの記憶を呼び戻そうと、2人の思い出の曲をかけたり、内緒で病院の外に連れ出したりするが、マイクの反応は鈍い。
イアンから自宅のパーティーに招待され断るが、マイクの見舞いに行くと、半裸のイーディの姿を目撃。
スーザンはイアンとの別れを後悔し、イアンの家へ行くが酔いがまわりトイレへ直行。
翌朝、イアンに「もう一度やり直したい」と言うのは本気か、酒のせいかと問われ、本気だと答える。

…毎度、毎度だからねぇ~こんなスーザン!
この人、絶対にマイクの事が好きなのに、チョットでも自分の思い通りにならないと、すぐこうなんだよね!!
ノー天気で笑わせてくれるキャラなんだけど、男の事に関しては、同情の余地がないなあぁ。
今のマイクの状況と、看病してきた自分の気持ちをゆっくりと考えればよいのに、いつもいつも回りに流される…僕の所においで~と言ってくれる男にすぐ逃げる。
で、結局今度も、マイクゥ~~あなたしかいないのよおぉ~となるんじゃないの?!。。。
ガブリエルからの離婚扶養料に不満があるカルロスは、アパートを出て家に戻る。
ガブリエルは、あの手この手でカルロスの思うようにはさせまいと躍起になり、
ジョンと再会し、関係を持ったと告げる。
怒ったカルロスは、移動中の車を停めて、ガブリエルをその場に置き去り。
カルロスはガブリエルに嫉妬させようと、女を家にいれたり、
ガブリエルも男とベッドにいたりと悪循環。
離婚の財産分与の交渉で、金目のものを全部欲しがるガブリエルに、カルロスが譲歩。
不審に感じたガブリエルは、カルロスが隠していた200万ドルの雇用契約書を発見。
わざとらしく誘惑し、ヨリを戻さないかと切り出したが、契約書はカルロスのでっち上げで、ガブリエルに仕返しをしたいのだと。

この二人は似た者同士。。。本当はまだお互いを愛してるのに、素直になれないどころか、どんどん別の方へ動いていく。
相手を思いやる気持ちが無いわけではないけれど、
我が強く折れる事を知らないし、常にお互いが相手の上に立ちたがる。
この夫婦を見ていたら、独身の人は結婚なんてしたいと思わないんじゃないかな(笑)
お金はたっぷりあっても、それだけじゃ虚しいものね…
でも、カルロスは事業ダメになってから刑務所入ったりとずっと失業してるけど、
どこにお金があるんだっけ?
最初、ブリーにも借りてたし、その後、カルロスの母親死亡の賠償金や隠し金もあったと思うけど、いつまでも暮らせるの?
しかも、超~贅沢だし!!
リネットは、野球のヘタなパーカー(息子)に“辞め癖”をつけたくないと言う理由で、なんとか続けさせようとしている。
トム(夫)はそれを自分への言葉だと感じていた。
ある日、ピザ店を開くことが夢だ、とリネットに告げる。
夢を応援する約束をした手前、反対できないリネットは、素人のバカげた夢だと思っているとガブリエルたちに話す。
その話を聞いていたノーラ(夫の元カノ)は、トムならきっと成功すると励ます。
ノーラはトムを奪おうと企んでいた。
ウキウキ気分のトムは、リネットに無断でピザ店舗の賃貸契約を結んだ。
それを激怒したリネットは、トムを置いて店から出て行く。
ノーラは、ここぞとばかりにワインの差し入れを持って駆けつけ、トムを褒めまくり誘惑しようとするが、「リネットを愛している」と彼女を拒否。
帰宅したトムとリネットはお互い謝り、2人でピザ店を軌道に乗せる方法を考えようと話す。

この夫婦は、本当に愛し合ってるのよね…
お互いにやる事は無茶苦茶なこともあるんだけど、逆にそこまでしても必要としている絆みたいなものは感じるな。
多分、何をやらせてもリネットの方がトムより数段上で、お互いそれも解かっていると思うけど、
それに押しつぶされないと言うか、リネットはトムへの支え方が上手いんだろうな~。
持ち上げるとこはしっかり持ち上げて、本音でもしっかり向き合うし!
ノーラに誘惑されそうになったのをトムに聞いて、ノーラの家のドアを蹴破り入り“ピンポーン”(笑)
ケイラ(トムとノーラの子供、トムの知らない間にノーラが産んでいた)が現れ、言い争いを見せないようにノーラにハグしながら「トムに近づいたら、あんたの背骨がドアみたいになるよおぉ~」と言ってのけるリネットがカッコイイ(笑)
ブリーはアンドリュー(長男)がホームレス時代に男性に奉仕して収入を得ていたことを知る。
“客”だった地元の名士ドクター・ケックの妻ベラに、正義感から夫の不貞を告げた。
夫に疑惑を持ちながらも、深く知る気のなかったベラは大憤慨。
自分なら真実を知りたかったからというブリーに、ならばと、ダニエル(長女)が歴史教師ファラディと不倫していると告げる。
2人の密会現場に乗り込んで、別れさせようとするが、納得がいかないダニエルは、スプーンで手首を切ろうと自殺未遂。
邪魔するなら家出すると宣告したダニエルに、ブリーはファラディを訪ね、荷物を入れたスーツケースを渡し、奥さんにバレたら離婚調停に不利になるのでしょうねと言う。
ファラディは、ダニエルと別れると約束。
フラレたダニエルは、校長に告げ口してファラディをクビにさせ、会話を録音したテープを彼の妻に送りつけた。
オーソン(再婚した夫)が殺人犯だと信じているキャロリン(オーソンの元隣人)が、夫ハーベイに連れられしぶしぶブリーに謝りにくる。
夫婦4人で食事をすることになり、キャロリンはアザだらけのアルマ(オーソンの元妻)の写真を見せる。
一方、ハーベイはモニークという女性との不倫をオーソンに打ち明け、何か月も連絡が途絶えたと言い、写真を見せる。
それはアルマらしき遺体ではないかと連絡を受け、身元確認に行ったオーソンが、安置所を出る時、遺体に向かってフランス語で“じゃあモニーク”とつぶやいた女性だった。
オーソンは匿名でリドリー刑事に通報し、身元不明の遺体はモニークで、ハーベイと不倫していたと告げる。

ほんとっ、ここの子供はサイテーーーーー!!!
ブリーの育て方が悪いのか?!!!
それにしても…だ!!
フラレた腹いせにやる事が凄いね、、、と言ったオーソンに
“ほんとに、誰に似たのか…”とサラリと言うブリー、あなたは凄すぎる(苦笑)
最初は主婦の鏡というのか、何から何までキチンとこなす、ただの完璧主義者であるのかと…
タッパーの形、大きさをきちんと分けて綺麗に収納、ベッドメイクはシワひとつ残さず、汚れなど一切ない家の中、完璧な庭の花、手作りクッキーやマフィン持参のお願い事、もちろん豪華な食事にゴージャスな自分。。。
そんな母を持つと子供は窮屈でもあろうと感じていたけど、ブリーもただの…ではなく、一筋縄ではいかない人だった!!
子供達は自分を大切にしないし、自立もできないくせに親を陥れたいと考えてるんだよね。
亡くなった旦那さんも随分と甘やかしてる感じがしたなあ…
そう、この旦那さんも何を考えてるのかなあ~?なんて思ったこともあるので、その頃はブリーに少し同情した事もあるんだけど…

身元不明遺体(モニーク)の手の甲に電話番号が書かれていて、それがマイクの番号。
マイクにモニークの写真を見せるけど思い出せない。
ところがコスプレ姿のイーディを見た瞬間、下着姿のモニークが浮かんで!
モニークとマイクの関係も今後気になります。
先週の7話は、展開が変わりましたっ!!
うう~~~ん…
ちょっと、複雑なものを感じましたが、また先が楽しみです♪
ボーン・アルティメイタム
2007, 11. 16 (Fri) 11:50

記憶を失った元CIAの暗殺者ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)は、過去の断片を辿りながら全てを明らかにしようと奔走していた。
ある日、イギリスの大手新聞ガーディアンにボーンの記事が載る。
CIAの極秘プロジェクト “トレッドストーン計画” などに関する取材を進めていた新聞記者ロス(パディ・コンシダイン)は、CIAの内部告発に基づいて “トレッドストーン” の上をいく “ブラックブライアー” という計画に辿り着く。
ロンドン支局からその情報を得たニューヨークのCIA対テロ極秘調査局長ヴォーゼン(デヴィッド・ストラザーン)は、現地要員にロスの監視と尾行を指示。
同じ頃、新聞を目にしたボーンもロンドンへ飛び、監視を巧みにかわしながらロスと接触。

CIAの極秘プロジェクトによって暗殺者にされ、記憶を失ったジェイソン・ボーンが活躍する大ヒット・シリーズの第3作。
ボーンの過去が明らかになり記憶を取り戻し、ついに完結。
1作ごとかなり満足したけど、3部作としてもかなりレベルが高いと思う!
2作目「スプレマシー」とも上手く話を繋げているし、回想シーンの使い方もさり気なくてよい感じ。
脚本家さんが素晴しいんでしょうね…
マットの当り役と言われるだけあって、本当に嵌ってる。

3つの都市を舞台に繰り広げられる、迫力のアクション・シーン。
2時間あまり、あっという間にエンディングを向かえてしまったと感じるほど、その展開に魅了された。
前半、新聞記者ロスとボーンが接触するウォータールー駅のシーン。
さり気なくのロスのポケットに携帯電話を入れ、指示を与えながら追跡するCIAをかわす。
いたる所に置かれている監視カメラや、多数で尾行するCIAをたった一人で煙にまいてしまう。
頭脳派ボーンの見せ所♪
彼の魅力は、ただの派手な銃撃戦や殴りあうだけの腕力じゃなくて、知的な頭脳と鋭い勘。
相手の先、先を読んでいく手法、それも緻密に計算されたものでなくて、その場に見えるもの出くわすもので咄嗟に判断できる。
そんな機転の利くところが、もう、たまんない面白さ♪

ロンドンからマドリッド、モロッコ、NYへと舞台は移って行き、
モロッコの狭い路地や密集したアパートを飛び越えながらのアクションやバイクシーン、
ニューヨークでのカーチェイスなど、緊張の連続なんだけど、過度になり過ぎないところが返って良くて見応え十分!
CIAだろうが、暗殺者だろうが、不死身のボーンに敵はなし!!

ボーン誕生秘話が明らかになり、アルバート・ハーシュ(アルバート・フィニー)に対する彼の感情も共感できたなぁ。
“トレッド・ストーン” の真実を突きとめ、CIAの内部を告発するパメラ・ランディ(ジョーン・アレン)も正義感があるし、
今回はニッキー(ジュリア・スタイルズ)もボーン側について、モロッコのホテルで髪を染めカットするシーンは、マリーと重なる。ラストの彼女の笑みは、もう絶品♪

前作にも増して強くてカッコ良い硬派で頭脳派のボーン。
また会いたいとも思うけど、完璧とも思える3部作となったようなので、ここで終わりが良いのでしょうね。
何とも羨ましい出来だなぁーー!!

ハンディカメラでの人の目線や、動き、アクションシーンなどの細かいカット割り。
カメラワークが激しく揺れるので、慣れるまでチョット観難いですね~その分、ドキュメンタリーっぽく緊迫感は伝わりますけど…最初、チョット酔いそうでした。
でも、とっても楽しめました~面白かったあ~!!
極上のエンターテイメントですねえ♪
良いなあ~こんな出来の素晴しい三部作…(←しつこい)
2007年 11/10公開 アメリカ映画
監督 ポール・グリーングラス
THE LAST DAY
2007, 11. 09 (Fri) 15:32

シモン(ギャスパー・ウリエル)は18歳のアーテイスト。
クリスマスに実家へ帰る途中、ルイーズという女の子と出会う。
彼の田舎に付いてくることになったルイーズを、シモンの母マリーは温かく迎えてくれるが、家族の関係は冷え切っていた。
2人は同じベッドで寝るが、肉体関係にはならなかった。
シモンは燈台守をしている親友のマチューに対して密かな想いを持っていたのだった。
そうとは知らぬルイーズは、マチューに急接近…
フランス西海岸を舞台に、18歳の青年のあまりにも悲しいラブストーリー。
「ハンニバル・ライジング」若き日のレクター博士を演じ、
一躍若手俳優の星となったギャスパー・ウリエルが主演した切ないラブロマンス。
日本劇場未公開作品。
シモンは父親と姉との関係がギクシャクしていた。
唯一母親だけが彼を理解し愛している。
シモンの兄は、幼い頃他界していた。
夫婦の間も上手くいってない様子で、歯車がかみ合っていない家族。
ルイーズは列車の中でシモンと知り合い、彼に付いてきて家に住みつき、
同じベットで寝るし裸も平気で見せるけど男女関係にはならない。
マシューと関係を持ってしまっても、まだシモンと共に暮らす。
シモンのマシューへの気持ちが気付かないのか、そんな振りをしてるのか…
その胸のうちがなかなか見えてこない。
シモンは、そんな思うようにはならない気持ちにひたすら堪え、
自分の殻の中で必死に発散しようとする。
しかし、マシューとルイーズは二人で暮らすと村を出て行き、
母親からもある告白を受ける。
そして、衝撃の結末が…
映像と役者の動きや表情で様々な感情を表したかったのだろうけど、
セリフが少ない。
音楽も少ない。
その少ないセリフの中に、凝縮された何かを感じるのと、
音楽も♪オーマミー、オーマミマミーブルー♪のフレーズが耳に懐かしい「マミーブルー」など聞き覚えのある数曲が、ストーリーの静寂な流れに印象を添える。

ギャスパー君に興味のない人や、セピアっぽくてまったりとした空気の流れが苦手な人はダメだと思う。
それだけギャスパー君の美しさや刹那さ、繊細さが前面に溢れてる。
本当に色が白くて目が綺麗で、何という雰囲気を持ってる子だろう~と改めて思った。
まだ若いのに、演技も上手だし!
けれどまた、身勝手な親の末路を見た作品だった。
「バイバイ、ママ」でも感じたけど、
妊娠出産はどちらかと言えば、女に選択権があると思う。
だからと言って、何でもありではない。
生まれてくれば、自分の全てをかけて可愛がり愛すれば良い。
ただ、それだけで正しいと言えるのだろうか?
子供はいつまでも小さくないし、親に甘えない。
必ず反抗して自我に目覚め自立していく。
それを見守り導き、
育てるのが親の役目ではないかと思うので、
こんな自分の身勝手な理由で妊娠出産したり、わが子を自分の所有物やペットのように愛するのは理解できない。
真実を告げれば親は気持ちが楽になるのか?…受ける子供の気持ちはどうなるのか、どう受け止めるのか…と。
ルイーズがシモンの前に現れた理由も解かるけど、
それにしても何と切ない話しなのか、、、
やりきれない気持ちも残りました。
2004年 日本未公開 フランス映画
監督 ロドルファ・マルコーニ
ラッキー・ユー
2007, 11. 09 (Fri) 13:11

天才ポーカープレーヤーのハック(エリック・バナ)は、カードゲームで収入を得ているが、経済状態はその日暮らし。
家庭を捨てた自分の父親で、伝説的プレーヤーのLC(ロバート・デュヴァル)に対して、複雑な感情を抱いていた。
恋もゲームも駆け引きと考えるハックは、歌手志望でラスベガスに出てきたビリー(ドリュー・バリモア)と知り合い、彼女のお金を勝手に使い込んで怒らせてしまう。
そんな時、ポーカー世界選手権が開催され、父親と対決することになる…

一応はラブストーリーの要素はあったけど、ドリューが出てるから…とラブコメを想像すると期待はずれになりそう。
嘘と泥棒は許せないビリーと、少しぐらいずる賢くないと、ギャンブル人生勝ちはないと考えるハック。
資金不足で選手権に出れそうにも無いハックは、友人に借金したりゴルフの賭けをしたり。
それでもやっと手に入れた資金なのに、父親と個人的な賭けに負けてスッカラカン!
大勝負で勝てないのは、引くべきところで引けない“性格的欠陥”であると、父親にアドバイスされたのだけど、大切な資金も使い果たしてしまうって…勝負と自制…どちらが大切?うう~~~ん。。。

物語の大半は資金作りに躍起になったり、ポーカーで日銭稼いだり。
幾分かタラタラと進むし、役柄上は仕方ないのだろうが、
エリック・バナが掴み所のない男でお金に対してだらしなくて好感もてない。
ドリューのいつもながらの独特な笑顔や魅力にも、なかなか出会えない。
ゴルフコースのシーンが、唯一彼女らしかったかな♪
ラストのカジノ大会も、もっと臨場感や緊迫感でもあれば展開が楽しめたかもしれないけど、盛り上がらないなあ~。
母親が苦労して死んだのは、父親のせいとハックが恨んでるから、
この親子の確執が柱となっていて、ラブはあくまでもテイスト。
そんな男達の心理戦な勝負と、ポーカーが解かる人には面白いのかな。

ハックの中では確実に何かが変わったとは感じますが
人間ドラマもポーカーの魅力も中途半端な印象がして
「L.A.コンフィデンシャル」「イン・ハー・シューズ」と大好きな作品のカーティス・ハンソン監督にしては、イマイチでした。
私的にはルールはよく解からないけど
「007」の方がハラハラしたなあ~
ダニさん、ポーカーフェイスが出来ないんだもん(爆)
2007年 6/23公開 アメリカ映画
監督 カーティス・ハンソン
恋愛睡眠のすすめ
2007, 11. 08 (Thu) 00:06

父の死をきっかけに、メキシコから母のいるパリへ帰郷するステファン(ガエル・ガルシア・ベルナル)
アパートの隣に引っ越してきたステファニー(シャルロット・ゲンズブール)に恋をするが、なかなか思いを伝えることができず、次第に彼女との関係が成就した夢の世界に逃避するようになる。
シャイで臆病、さえない人生で仕事も恋愛も何ひとつ上手くいかない青年と、クールな女性の恋愛模様を、夢と現実を交錯させながら描くロマンチックなラブストーリー。
監督は「エターナル・サンシャイン」のミシェル・ゴンドリー。
「エターナル・サンシャイン」
ケイトのテンションがあまり好きではなかったけど、ストーリーは斬新で面白かったと思う。
普通のジム・キャリーも新鮮だったし。
それでかなり期待してたのですが、時間が合わず劇場は行けなかったけど、
結果的にはそれで正解だったかも…
「エターナル~」同様、さえないヘタレな男が主人公なんだけど、何がしたかったのか?どうなったのか?良く解からない…抽象的で流れが平坦、ダレ気味になった。

全体的な印象としたら、とても可愛らしいんです♪
フェルトにセロファンにダンボールなど、色合いもポップだし、動くポニー、浮かぶ雲、まるで飛び出す絵本やジオラマの世界のよう。
夢の中「ステファンTV」のセットも凝っていて面白い!
全てが手作り感にあふれてる。

反面、仕事場の同僚たちのシュールでブラックなセリフや(私はあまり笑えなかったけど)
妄想爆走青年が直面する残酷な現実の対比があるけど、夢と現実の境界が判りにくい。
夢の世界では、大胆で何でもできるけど、現実はかなりの甘えたで自己中かなぁ~仕事の文句は言うし、遅刻するし…
理想は高いけど、オタクっぽいしイジケルし、ちょっとイラッともした。
あと、フランス映画にはよく登場するかなぁ…
口を開けば、女とエッチの事しか言わないオジサマがキライ!
相手役のシャルロットはガエル君のお姉さん?な感じで、
この方、スラッとした長身で身のこなしも雰囲気あるらしいけど、
この役は、生活苦でもあるのかしら?と思うような根暗で疲れた感じがするんですが…あまり綺麗とは思えず。
結局のところ二人とも、浮世離れしてるようなタイプだと思ったので、
ラストの夢は、2人の未来を暗示してるのかな~と感じましたけど…退屈でいささか疲れました!

“睡眠中”の物語としたら、
「エターナル・サンシャイン」は事実や記憶を消す物語で、
「恋愛睡眠のすすめ」理想的な事実を作る物語…な感じでしょうか。
2007年 4/28公開 フランス映画
監督 ミシェル・ゴンドリー
スターダスト
2007, 11. 07 (Wed) 08:02

イングランドの外れ、外界を遮断する“壁”に覆われているウォール村に住むトリスタン(チャーリー・コックス)は、
ある日“壁”の向こう側に落ちる流れ星を目撃する。
村一番の美女・ヴィクトリア(シエナ・ミラー)に愛の証として流れ星を捧げるため、超えてはならない壁を超え、魔法の世界・ストームホールドに足を踏み入れる。
そこで彼は一人の美しい少女・イヴェン(クレア・デインズ)と出会い、彼女が流れ星だったと知る。
同じ頃、永遠の若さをもたらす流れ星を400年間も待ち続けていた魔女の3姉妹のラミア(ミシェル・ファイファー)は、魔法のお告げが示す場所へと急ぐ。

実は流れ星が落ちてきたのには理由があった。
ストームホールド王(ピーター・オトゥール)が息を引き取る瞬間、後継者の証のルビーのネックレスが夜空へ舞い上がり、きらめく星を弾き飛ばした。
王位継承を狙う王子達は、ルビー争奪戦を開始した。

ニール・ゲイマンが97年に発表したファンタジー・ラブストーリーの映画化。
愛する人のために流れ星を持ち帰ろうと、魔法の国に足を踏み入れた青年が、美女に姿を変えた流れ星と出会い、幾多の困難を乗り越えながら続ける旅と愛を描く冒険ファンタジー。


主演は、「カサノバ」「ヴェニスの商人」 「dot the i ドット・ジ・アイ」の チャーリー・コックスと、
「若草物語」の三女べス、ディカプリオの「ロミオ&ジュリエット」のジュリエット、「めぐりあう時間たち」「幸せのポートレート」などその他多数の作品に出演してるクレア・デインズ(どことなくグヴィネスに似てる)
どれも観たけど、殆どお顔が印象に残らない…お二人…
でもこの作品でしっかりと覚えました!


とにかく、
空飛ぶ海賊キャプテン・シェイクスピアのロバート・デ・ニーロと、
魔法の力でなんとか若返ってるけど、すぐにあちこちがボロッ、、、となるラミアのミシェル・ファイファー…
このお二人がもう絶品!!
特にデニーロは、自身のホクロをハート型にぬりぬりして、
♪チャ、チャア~~~チャカチャカ、チャ、チャ、チャカチャカ…チャァ、チャァ、チャカチャカ、チャカカカカカカカ…♪
もう、突然ファンタジーから引き摺り下ろされたぁ~爆笑!
他、ピーター・オトゥール、ルパート・エヴェレット、シエナ・ミラーなど、適材適所な役柄の豪華キャスト!(豪華が生かされてるかは、疑問だけど)

頼りない田舎の青年が、冒険を通して強くてカッコ良い男になり、真の愛をみつける…ストーリーは単純かもしれないし、チョットB級の香りもソヨソヨするけど、
ダルさのない早い展開とそれなりの雰囲気で、あれこれと突っ込んだり考えたりせずにサクッと観れる娯楽作品。
そんな感じで面白くて楽しかった!

チャーリー・コックス、
まだまだ青い感じだけどかなりのギャランドゥなのね…
喉元まで胸毛が。。。
2007年 10/27公開 アメリカ/イギリス映画
監督 マシュー・ヴォーン
ナショナル・トレジャー
2007, 11. 05 (Mon) 17:32

歴史学者で冒険家のベン(ニコラス・ケイジ)は、何世代にも渡るゲイツ家の夢であるテンプル騎士団の秘宝の謎を追っていた。
謎に一歩近づいたベンだったが、資金提供者のイアン(ショーン・ビーン)と対立。
イアンから秘密を守るために、相棒のライリー(ジャスティン・バーサ)と“アメリカ合衆国独立宣言書”を盗むはめになり、アビゲイル博士(ダイアン・クルーガー)を巻き込んで命をかけたトレジャー・ハントが始まる。
ジェリー・ブラッカイマー製作。

アクション、ミステリー、アドベンチャーが盛りだくさんの秘宝に纏わる冒険物語。
実在の秘密結社フリーメイソンの秘宝、1ドル紙幣の暗号など伏線も多々あり、執拗に追ってくるイアン達にハラハラドキドキ!
ベンとライリー…推理とハッカーの絶妙なコンビ、アビゲイルの知性的な美しさなども見所。


崩れそうな地下室でも躊躇なく火を灯したり、建築物壊したり、めがねがショボイ感じがしたり、
ニコちゃん、どすどす走りで遅いのにそれじゃ摑まっちゃってるでしょ~とツッコミも入れたくなるけど、そこは娯楽作品、都会版“インディ・ジョーンズ”みたいで楽しかった♪

FBIのセダスキーにハーヴェイ・カイテル、ベンのパパにジョン・ヴォイト、
ジャスティン・バーサはベンに振り回され気味だけど、自分の仕事はきっちりこなしコミカルで可愛い!
ショーン・ビーンはこんな知的が悪役が似合ってて素敵♪
続編が12月21日公開されますね~!
「ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記」
リンカーン大統領暗殺事件の背後に隠された謎。
暗殺犯が属する秘密結社の一員に、ゲイツの祖先が名を連ねていたという衝撃の記録が記されていた。
歴史に隠された真実を求め、ゲイツたちは自由の女神からパリ、ロンドンと世界を舞台に冒険を繰り広げていく。
ニコラス・ケイジら前作の主要キャスト他、
ヘレン・ミレンやエド・ハリスなど豪華な顔ぶれ。
新たな歴史アドベンチャー…楽しみな作品♪

2005年 3/19公開 アメリカ映画
監督 ジョン・タートルトーブ