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第64回ヴェネチア国際映画祭 

2007, 09. 17 (Mon) 16:59



8月29日から9月8日(現地時間)まで、イタリアで開催された第64回ヴェネチア国際映画祭。
1932年に開催されてから今年で75周年目を迎えた。

コンペ部門の金獅子賞に選ばれたのは、
アン・リー監督の『ラスト、コーション [色・戒]』日本軍占領下の香港と上海を舞台に、
男女の性と愛を描いた作品。
2年前の金獅子賞を受賞した『ブロークバック・マウンテン』に続き、
今回もアメリカで厳しいレーティングを付けられるほどの性描写らしい。
金獅子賞として発表されると、一部記者達からはブーイングが…というハプニングも。

『ジ・アサシネーション・オブ・ジェシー・ジェームズ・バイ・ザ・カワード・ロバート・フォード(原題)』(長いっ…)
アメリカ西部開拓期史上最も有名で悪名の高いアウトローを演じたブラッド・ピット主演男優賞に選ばれました。

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』 『チャーリーとチョコレート工場』など数多くのヒット作を手掛けたティム・バートン栄誉金獅子賞が授与された。
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5日に行われた授賞式には、金獅子賞のプレゼンターとしてジョニーも駆けつけました。
「パイレーツ~」公開後、暫くOFFモードだったジョニー、
久しぶりの登場はフォーマルで髪もショートにすっきりと♪
ファンには萌えショットでした!!
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完成したばかりの新作 『スウィーニー・トッド』 (2008年1月公開)のワンシーンも特別上映され、
理髪師理髪師トッド(ジョニー・デップ)とラヴィット夫人(ヘレナ・ボナム=カーター)が凶器のナイフを手にデュエットするシーン。
バートン監督は「デップとは何本も仕事をしているが、いつも新しい顔を見せてくれる。
今回も歌を聴かせてくれるしね。チャレンジ精神を忘れない素晴らしい俳優だ」と絶賛した。
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ヘレナのお腹も目立つようになってきましたね。


■金獅子賞(最優秀作品賞)
『ラスト、コーション [色・戒]』
アン・リー監督
■銀獅子賞(最優秀監督賞)
ブライアン・デ・パルマ監督
『リダクティッド(原題)』
■審査員特別賞
アブドゥラティフ・ケシシュ監督
『ラ・グレイン・エ・ル・ミュレ(原題)』
トッド・へインズ監督
『アイム・ノット・ゼア(原題)』
■優秀男優賞
ブラッド・ピット
『ジ・アサシネーション・オブ・ジェシー・ジェームズ・バイ・ザ・カワード・ロバート・フォード(原題)』
■優秀女優賞
ケイト・ブランシェット
『アイム・ノット・ゼア(原題)』
■マルチェロ・マストロヤンニ賞(優秀新人俳優賞)
ハフシア・ヘルジ
『ラ・グレイン・エ・ル・ミュレ(原題)』
■オゼッラ賞(優秀脚本賞)
ポール・ラヴァーティ
『イッツ・ア・フリー・ワールド(原題)』
■オゼッラ賞(優秀撮影賞)
ロドリゴ・プリエト
『ラスト、コーション [色・戒]』
■特別獅子賞
ニキータ・ミハルコフ監督
■特別金獅子生涯功労賞
ティム・バートン監督
■オリゾンティ・作品賞
Veiko Ounpuu監督
『オータムボール(英題)』
■オリゾンティ・ドキュメンタリー賞
ジャ・ジャンクー監督
『ユースレス(英題)』

こんな方々も…

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ママの遺したラヴソング 

2007, 09. 17 (Mon) 16:41



フロリダで怠惰な生活を送るパーシー・ウィル(スカーレット・ヨハンソン)に、長年会っていなかった母の訃報が届く。
ニューオーリンズの母の家に帰ったパーシーを待っていたのは、
ボビー・ロング(ジョン・トラヴォルタ)とローソン・パインズ(ガブリエル・マクト)という見知らぬ二人の男。
元文学部教授のボビーと彼を慕う作家志望の青年ローソン。
母の知人であると言う二人は、酒に溺れる毎日を送っていた。
古ぼけた一軒家で、嫌々ながらの同居生活が始まった…

ボビーとローソンは師弟関係で、二人の間にはチョットした問題を抱えながら共同生活をしているのです。
師弟愛とある責任感からローソンはボビーの面倒(?)を見ているってことかな。
そこまでするには少し現実離れしている感じはするんだけど、
彼らは仕事もせずにひたすら飲み続けてるんですねえ~退職金があるにしろよくお金があるもんだなあ~と…
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ボビーがギターを引きながら仲間と歌い語りあう場面は、
それだけパーシーの母ロレーンが皆に愛されていたということを描きたいのは解るけど、
元文学部教授なのに、エッチなことを言うし、アル中だし、かと思えば哲学っぽいことを引用するし…説教臭くてあまり意味がわからない(苦笑)
劇中では18歳のスカーレット・ヨハンソン(当時、本人は20歳だったそう)は、時折子供っぽい表情もあるんだけど、
タバコ吸たり、バストを強調する服装で、高校生には見えないなあ…
ピーナツ・バターにマーブル・チョコみたいのを絡ませて食べるんだよね~(汗)
あちらの人って、アイスでも何でも瓶ごと指突っ込んだり、スプーンでじかに食べたりしますね。
自分専用なのかしら?
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ローソンによれば、ボビーはカリスマ的な元大学教授らしいけど、
元でもトラヴォルタはその役にしっくりと来ない。
白髪頭で足の親指に傷がありヨボヨボと歩くけど、あの巨漢な体型がイマイチ疲れ果てた人生を歩いてるような実感がこもらない。
母が自分に宛てた一通の手紙を発見することで、パーシーはある事を知るのだけれど、
そのいわゆる見せ場となる場面も盛り上がらない。
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ローソン役ゲイブリエル・マックは良かったな。
この人確か「エネミー・ライン」でオーウェンの相棒だった。

個人的なことなんですが、
映画であまりにもたくさんの人が、色んなシーンでタバコを吸うのが好きじゃない(苦笑)
お酒は好きだけど、ガブガブ飲んでる場面が多いのも生理的に嫌になってくる。
ニコラスがオスカー受賞した「リービング・ラスベガス」も気持ちが悪くなってダメだった(笑)
そんな事もあって、あまり身の入らないものになってしまったかな。

2007年 4/7公開 アメリカ映画
監督 シェイ二ー・ゲイベル