2007_08
29
(Wed)19:09

善き人のためのソナタ



シュタージ(国家保安省)の局員ヴィースラー(ウルリッヒ・ミューエ)は、劇作家のドライマン(セバスチャン・コッホ)と、恋人で舞台女優のクリスタ(マルティナ・ゲデック)が反体制的であるという証拠をつかむよう命じられる。
ヴィースラーは盗聴器を通して彼らの監視を始めるが、自由な思想を持つ彼らに次第に魅せられていく。

ベルリンの壁崩壊直前の東ドイツを舞台に、強固な共産主義体制の中枢を担っていたシュタージの実態を暴き、
彼らに翻ろうされた芸術家たちの苦悩と、芸術家を盗聴したシュタージ局員の心の動きを浮き彫りにした話題作。
第79回アカデミー賞外国語映画賞受賞。

ヴィースラーは、ドライマンとクリスタが反体制的であるという証拠をつかめば出世が待っていた。
国家を信じ、忠実で有能なヴィースラーだったが、
盗聴を通して自由、愛、音楽、文学に影響を受け、いつの間にか新しい自分に目覚めていく。

1989年ベルリンの壁崩壊後は、
シュタージの実態が判明し、反体制とされた人々の個人情報は本人に限り閲覧ができるようになった。
家族や友人がシュタージの協力者であったという事実を初めて知る人も多くいたそう。
長い間、映画のテーマとして描かれることはタブーとされていたそうだが、
取材に4年を費やし17年を経て、秘密組織 “シュタージ” の内幕を描いたフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクの初監督作品。
オスカー受賞の時は客席でエビぞりジャンプが印象に残ってるけど、
そんな苦労の末、大絶賛を受けたのですね。
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タイトルの “善き人のためのソナタ” はドライマンが友人からの誕生日のプレゼントでもらったピアノの楽譜タイトル。
「レーニンがベートーベンの情熱のソナタを聴いてしまうと、革命をやり通せない」「この曲を本気で聴いた者は悪人になれない」
盗聴してヘッドフォンでこの曲を聴いたヴィーラーの心はどんなものだったのでしょう…
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シュタージに密告されていた現実を知り、
家庭崩壊や人間不信、精神を病んだりもう誰も信用できないと、活気のない生活を過ごしている人が数多くいた。
ドライマンもそんな一人。
彼が真実を知ることで新しい一歩が…
そんな世の中に希望の光を見せてくれるラストは、
時をかけても、全ての人に信頼を取り戻してほしいと願わずにはいられない。

シュタージ側のヴィーラーが、次第に劇作家のドライマンや恋人に影響されていく様子は、静かに冷静に無表情ですが、感じ取れていきます。
主演のウルリッヒ・ミューエは、
自身も監視された過去を持つ東ドイツ出身の役者さんで、
惜しくも先月病気でお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈りいたします。

2007年 2/10公開 ドイツ映画
監督 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
2007_08
29
(Wed)17:02

毛皮のエロス/ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト

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裕福な両親とファッション・フォトグラファーの夫を持つダイアン(ニコール・キッドマン)は、
隣に越してきたライオネル(ロバート・ダウニー・Jr)に興味を抱く。
ライオネルは奇妙なマスクで頭を覆い、コートで全身を隠していた。
それは全身が毛むくじゃらの多毛症を隠すためだった。

天才写真家ダイアン・アーバスにオマージュ(尊敬、賛辞) を捧げる官能ラブストーリー。
多毛症の隣人との出会いをきっかけに、貞淑な妻から自立した写真家へと変化していく。

オープニングで、この作品は伝記ではなく、
フィクションでダイアン・アーバスという芸術家に対するオマージュ的映画です。
と、メッセージが出ますが…
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何なんでしょう?この映画??…

タイトルにある“エロス”って、特別エロスも感じないし、
多毛症という病を抱えた複雑な人間描写もないし、
さらには美しいニコールが真面目に演じれば演じるほどる笑えそうになるなんて…
だって、相手役の毛むくじゃらのロバート・ダウニー・Jrが変なんだもん!!
この話、最後まで真面目に観て欲しかったらマスク取らなければ良かったかも。
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ダイアンは自分が普通の感覚じゃないと感じているので、ライオネルに惹かれていったみたいけど、そこまでのめり込んで行くのかも解らなかったし、
ライオネルは若い頃、毎日毛を剃っていたけどすぐ伸びるので諦めたと言うわりには、最後全身をダイアンに剃らせた後、結構もってたじゃん!みたいな(苦笑)

二コールの美しさの好き嫌いは別として、でもやはり彼女は美しいです。
ダイアン・アーバスの知識は少し知っておいたほうが良いかもしれません。
私のような芸術センスの無い人間には、知っていても共感したりするには難しい…マニアックでシュールな映画ですけど…
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最後にプレゼントされた毛でできたコート、あんなの纏えるのかなあ~
もし、ジョニーのだったら?と考えても、チョット複雑(笑)


◆毛の将軍さまのご意見が聞きたい(笑)
お元気ですか?


2007年 5/26公開 アメリカ映画
監督 スティーヴン・シャインバーグ
2007_08
24
(Fri)21:21

ボルベール <帰郷>



ライムンダ(ペネロペ・クルス)は、夫と15歳の娘パウラ(ヨアンナ・コボ)とバルセロナで暮らしている。
ある日パウラは、失業中の父親に「本当の親ではない」とレイプされそうになり、父を刺し殺してしまう。
空き家となっていた隣のレストランの冷凍庫に、夫の死体をひとまず隠したライムンダは、
偶然近くで撮影している映画のロケ隊に頼まれ、ランチを作ることになる。
閉店したレストランは冷凍庫に秘密を隠したまま、暫く彼女の生活の糧と活気のある場所となった。

そんな時故郷では独り住まいで痴呆の伯母が亡くなり、姉のソーレ(ロラ・ドゥエニャス)だけが通夜に出かける。
何かと伯母の世話をしてくれていた隣人アウグスティナ(ブランカ・ポルティージョ)から、火事で死んだはずの姉妹の母親(カルメン・マウラ)の幽霊を目撃したという噂を耳にする。
葬儀を終え自宅に戻ったソーレは、車のトランクから自分を呼ぶ声に驚く…

スペインで久しぶりにペドロ・アルモドバル監督と組んだペネロペ・クルス。
本年度アカデミー主演女優賞にノミネートされ、カンヌ映画祭では6人の女優が女優賞に輝いた作品。
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良かった!
とっても良かった!
出演の女優さん、皆さん素晴しい!
そしてペネロペは、ハリウッド映画で見せる美しさとは全く別の美しさで、力強くて生き生きとしていた。
負けず嫌いで感情的、胸やお尻を強調した洋服やメイクが情熱的なスペイン女って感じなんだけど、1日中家族のために必死で働く頑張り屋さん。
ひょんな事から30人分のランチを作り、エプロン姿で切り盛りする彼女は特に生き生きとしていて、楽しそうだった。
それこそ故郷スペインの映画で、ありのままで素の彼女を見るかのよう。

故郷ラマンチャの両親の墓参りから物語は始まります。
強風が吹く地方としても有名な場所だそうで、風力発電の大きなプロペラが幾つも連なり、緩やかに動く光景が故郷への出入り口かのように何度か映し出されます。

目が見えずボケているのに、訪ねてくる姪のために手作りお菓子を用意してる伯母さん、
隣家に住む幼馴染みの母親は、失踪して何年も戻らない。
両親は強風にあおられ火事で焼け死んでしまったけど、母は父の腕の中に抱かれたままで愛されていた。
更には正当防衛だけれど、父を殺してしまった娘とそれを隠す母親。
かなり深刻な内容で、一体、どんな展開になるんだ?と悲劇的に思わずにいられないのに、
ユーモアーに描かれていて笑いながら観ていられるんです。
そしてさり気なく希望も感じさせられて…
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描かれているのはすべて女性。
それぞれが悩みや秘密を抱えている。
そんなキャラクター描写がとても緻密で、個性がはっきりしていているので、考えていることも解りやすく伝わってくる。
“女”とは“母”とは“生きる”とは…子供を守るための強さや無償の愛。
そんな愛情がたくさん溢れていたと思います。
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撮影の打ち上げパーティで、ライムンダは母から教わったタンゴの名曲 “ボルベールvolver” を披露。
ライムンダは母への思慕を呼び起こす。

ペネロペの歌声は、フラメンコ歌手が歌っていて実は口パクだそうだが、
数か月特訓しただけあって、殆ど違和感がなく情熱的だった。
「戦場のアリア」のダイアン・クルーガーは少し見習った方が良いと思う。

結果とすれば罪は罪だけれど、妻を泣かせ、娘にまで手を出そうなんて男の下半身に、人生を台無しにされてたまるものか!
そんな女にしか解らない苦悩を感じ、女はしたたかに生きる才能も持ってるんだから…な~んて思ってしまいました。

単館で上映館が少ないみたいですが、
私の所でも最近、街中の映画館で再演され始め、女性でイッパイでした。
是非お近くで上映があれば、ご覧になって損のない作品だと思います。

2007年 6/30公開 スペイン映画
監督 ペドロ・アルモドバル
2007_08
22
(Wed)17:57

プロヴァンスの贈りもの



ロンドンの金融界でトレーダーとして多忙な日々を送るマックス(ラッセル・クロウ)のもとに、
10年も疎遠にしていたヘンリーおじさん(アルバート・フィニー)が亡くなったとの知らせが届く。
遺産を相続することになったマックスは、ヘンリーが住んでいたプロヴァンスのぶどう園を訪れる。

敏腕ビジネスマンが、南フランスの地で人生を見つめ直すドラマ。
リドリー・スコットが、30年来の友人でもあるピーター・メイルのベストセラー小説を映画化。
南フランスのゆったりした空気をとらえた美しい映像も必見。

リッチなシングル・ライフを送るマックスが、シャトーとブドウ園を相続することになり疎遠になっていた懐かしい土地プロヴァンスへ20数年ぶりに訪れた。
今の成功した自分と少年時代のマックス(フレディ・ハイモア)ヘンリーおじさんとの回想シーンで物語は進む。
全て売却したいマックスと、存続したい農園の管理人デュフロ(ディディエ・ブルドン)のしたたか(?)な戦いもクスッと笑えるし、
デュフロの妻は陽気で明るく、今でもマックスは可愛い子供のままらしい。
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さり気ない伏線があって綺麗にまとまるし、笑いの要素も結構あって面白かった!
本当にリドリー・スコットが?って感じも!
上司と部下の会話~別れ際や電話に出る前や切った後“バカ”とか“ふんっ”みたいな本音と建前がいかにもなんだなぁ…

デュフロとテニスをする時、
フレッド・ぺリーのポロシャツとラコステのバイザー、蠍とポプリ、
メルセデス・ベンツかな?スマート・フォーツーは何だかへんちくりんな車だと思ってたけど、こんな土地柄にはうってつけなんだね~そんな小物でも笑えた。
デュフロ・パパやワンちゃんに至るまで陽気で面白い。
ヨボヨボなパパにまでそんな…(笑)
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アメリカからやって来たヘンリーおじさんの隠し子だというクリスティ(アビー・コーニッシュ)
地元のレストランを経営するファニー(マリオン・コティヤール)が色を添え、
不動産業のチャールズ(トム・ホランダー)などロンドンの証券市場の殺伐とした金儲け主義と、田舎の柔らかくてのどかな雰囲気を対比させて大切なものに気付いていく。
ラブ・ストーリーとあるけど、そんなんじゃないような…
テニスの試合で、ワインのウンチクで、そして物事のタイミングなど、今の成功はヘンリーおじさんなくしてはありえない。
子どもの頃、夏休みを共に過ごしたヘンリーおじさんがたくさんの知恵を与えてくれていた事を今更ながらに気付かされていく。
そしてこのワイナリーには、チョットした秘密も。
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ラッセル・クロウは苦手なんだけど、これは良かった♪
途中から何だか可愛らしさまで感じてきたし、
少年時代を演じたフレディ・ハイモア君が大きくなって、と言うか足が長くなって(笑)
最初はラッセルとはあまりにも顔が違いすぎるから、想像できないと思ってたけど、
今までの優等生なイメージを一新、子供らしい我儘やずる賢さがあって、鼻持ちならない嫌な大人になったかを連想させるほど上手だった(笑)
作品も私は好きです~良かったです♪

「リバティーン」でオールコック役だったリチャード・コイルがマックスのライバルで出演。
あのフランスの公証人?弁護士?とマックスの秘書も何かで見た事あるような気がするけど思い出せない(苦笑)

2007年 8/4公開 アメリカ映画 
監督 リドリー・スコット
2007_08
22
(Wed)15:30

レッスン!



社交ダンス講師、ピエール・デュレイン(アントニオ・バンデラス)は、駐車してある車を破壊して逃げるロック(ロブ・ブラウン)に遭遇。
車の持ち主は、ロックの高校の校長だった。
翌日、ピエールは彼の高校に出向き、社交ダンスを学生たちに教えたいと校長(アルフレ・ウッダード)に直訴する。
ピエールが指導することになったのは、ロックら問題児が集まる特別クラス。
家庭の問題を抱える彼らは、社交ダンスを通して人生に希望を見いだしていく…。
ダンスを通して不良生徒たちを更正させた、社交ダンス世界チャンピオンのピエール・デュレインの実話を基に映画化。
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公式ページ

ピエール氏は世界一といわれるイギリスのダンス大会「ブラックプール」で4年連続優勝した経験があり、現在は名門ジュリアード音楽院で教鞭を執る他、数多くの社交ダンス教室を経営している。
作品のモデルとなった高校での活動が認められ、マンハッタンで社交ダンスを取り入れる高校が16校もあるそう。
ダメダメ劣等生が良い師と出会い、次第に心を開いて自分を見つけていく…お決まりでベタな話しだなんだけど、やっぱりいいなあ~こんな映画♪
教えられるのって子供だけじゃないんだよね~私もダメな大人だから生徒の気分(苦笑)
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ピエール・デュレイン氏はインタビューで
「ニューヨークに住む黒人や白人は敵だとは言いたくないのですが、人種間の緊張はよくあります。世界中そうです。
しかし、黒人と白人が一緒に踊ると、新しい方法でお互いを知ることができます。
最近は1人でゲームやテレビなどのテクノロジーのとりこになってしまって、他人に触れることや抱きしめることもありません。
男の子と女の子が近くに立ちながら互いに敬意を払っていると、好感が生まれます。
相手に対する尊敬、自尊心を学ぶことは、人生すべてに通用することです。背筋を伸ばして姿勢もよくなります」と言われています。
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本作でもお互いを信頼するとか敬意を払うとか、人としての繋がりや姿勢がダンスを通じて丁寧に描かれていきます。
言葉使いやマナーなどもさり気なく教えています。
彼の魅力はダンスだけでなく、その人間性が穏やかで、焦らず、騒がず、動じない印象を受けました。
また、生徒たちの今も自然に受け止めます。
社交ダンスと彼らのヒップホップは全くの別モノですが、ピエールはそれを否定しません。
独自の方針で受け入れ取り入れていきます。
“ダンスはパートナーと一緒に旅に出る。
どんな旅にするかはお互いの信頼で決まる”(だったかな~苦笑)
印象に残る言葉でした。
当然のように校内からは反発の意見がでますが、その時の彼のセリフや導き方は、普通の教師とは違います。
妙な熱さはないのですけど、とても独特で心に染みるものでした。

もちろん、ダンスシーンも素敵でしたぁ~カメラ割りも音楽も良かったし、バンデラスのタンゴはとてもセクシーで鳥肌(笑)
このバンデラスは凄く良かったです!!
いつもの濃さは感じられず、上品な身のこなしが抜群。
できればもう少し踊って欲しかったけど、ラストのコンテストで披露する生徒のダンスは斬新で新風で圧巻だった!!
ダンスは踊って楽しむだけではない…そこには人の心や愛、尊敬、礼節がある。
改めて教えられました。
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校長は「フォーガットン」で空高く舞い上がった(笑)婦人警官のアルフレ・ウッダード。
最近は「デスパレートな妻たち シーズン2」にも。
ロック役のロブ・ブラウンは「コーチ・カーター」に。
型破りだけど、とってもセクシーなダンスを披露するサシャには、
「ステップ・アップ」のジェナ・ディーワン。

2007年 7/14公開 アメリカ映画
監督 リズ・フリードランダー
2007_08
19
(Sun)19:41

オーシャンズ13



“オーシャンズ”のメンバーの1人、ルーベンが心筋梗塞で倒れた。
原因は世界的なホテル王ウィリー・バンク(アル・パチーノ)の裏切り。
ルーベンの病床にかけつけたオーシャン(ジョージ・クルーニー)やラスティー(ブラッド・ピット)たちは、仇をとるべく行動を開始。
狙うはバンクが新たにラスベガスに建設するカジノホテル。
最新鋭のセキュリティに守られたこの場所で、バンクの全てを奪うための戦いが開始された…

“犯罪ドリームチーム”が3度目の結成。
オーシャン率いるチームが、友情と復讐のために強盗計画。
前作の12よりは面白かったし、一貫して復讐の姿勢を崩さないので解りやすかったかな。
もうパターンが読めてるので、特別驚いたりすることも無かったけど、
“床屋を出た所を襲うか”とか(ゴッド・ファーザーにそんなシーンあったっかな?アンタッチャブルは何となく覚えてるけど…)ダニーとラスティの会話が実生活を匂わせたり、ライナス(マット・デイモン)の付け鼻がブロディとか…そんなコネタがクスッと笑えた。
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ドン・チードル、バーニー・マックら “オーシャンズ” のメンバーはもちろん全員登場。
鼻息が荒くて常に強気なバンク、アル・パチーノの存在感は改めて言うまでも無い。
少し痩せたかなあ~渋くてカッコイイね!

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“グレコ”というセキュリティ・システムを突破するため12人目のローマン(エディ・イザー)と、莫大な資金が必要なために仕方なく13人目にテリー・ベネディクト(アンディ・ガルシア)
ベネディクトがバンクとカジノで会うシーンは、「ゴッド・ファーザーⅢ」を思い出す(笑)

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バンクの秘書アビゲイル(エレン・バーキン)は徹底した仕事ぶりなのに、付けっ鼻で媚薬をつけたライナスに、
あれよあれよという間にクニャクニャになってしまって笑えた。
お顔のしわは隠せないにせよ、色気とプロポーションはお歳を感じさせないわ!
「シー・オブ・ラブ」でアル・パチーノの恋人役でしたね。

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前作はライナスの母親が出てきたけど、今回はパパが登場!
12の敵ナイトフォックス(ヴァンサンカン・カッセル)も登場するけど、
あなた、何しにいらしたの?ぐらいショボイ役!
ステキな雰囲気の人なのに、凄く変な衣装でがっかりだわ(苦笑)

“煎茶、ほうじ茶” “久保田”
プレ・オープンで土俵に相撲と、日本を意識したのね~曙や武蔵丸がクレジットされてるけど、全然わからなかった。

“オプラ”というTV番組みて思わず…場面があります(笑)
高視聴率のトーク番組だそう。
こちら

2007年 8/10公開 アメリカ映画
監督 スティーブン・ソダーバーグ
2007_08
19
(Sun)17:42

プリティ・ヘレン



マンハッタンのモデル・エージェントで働くヘレン(ケイト・ハドソン)は、華やかで自由な毎日を謳歌している。
ある日、姉リンジー(フェリシティ・ハフマン)夫婦が交通事故で突然他界。
リンジーの遺言は、残された3人の子供たち(ヘイデン・パネッティーア スペンサー・ブレスリン アビゲイル・ブレスリン)の後見人として、
良妻賢母である2番目の姉ジェニー(ジョーン・キューザック)ではなく、子育て経験ゼロのヘレンを指名していた。
子供たちと暮らすため、華やかなマンハッタンを離れてクイーンズへ引っ越したヘレンだが、
母親業の苦労は、容赦なく降りかかっていく…

「プリティ・ウーマン」を始め、「プリティ」シリーズで輝く女性たちを描いてきたゲイリー・マーシャル監督が、セレブで華やかな日々から一転、3人の子持ちとなってしまったヒロインの悪戦苦闘ぶりを描く。
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なんと言ってもケイト・ハドソンが可愛らしい。
不安を持ちながらも子供達と接し、自分の生活や仕事を犠牲にしても前向きに奮闘、母性にも目覚めてかけがえのないものを見つける。
等身大で生き生きとしていて微笑ましく感じました。

完璧なスーパーママの姉ジェニーを演じるジョーン・キューザック、
多少おカタくて窮屈な感じもするけど、全く正論!仰るとおり!
たとえ憎まれたとしても子供を正しい方向へ導くのは親の務めと、迫力のある演技です。
他界する姉には「デスパレートな妻たち」 「トランスアメリカ」 のフェリシティ・ハフマン。
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大人への背伸びで何かとヘレンに反抗する長女に「レーシング・ストライプス」のヘイデン・パネッティーア。
末っ子には「リトル・ミス・サンシャイン」のアビゲイル・ブレスリン(小さくて可愛い)
へレンの上司にヘレン・ミレン、再就職先のオーナーには「プリティ」シリーズでお馴染みのヘクター・エリゾンド。
子供達の学校長にジョン・コーベットとなかなか豪華。
パリス・ヒルトンもチラリと出てます。

気軽にほんわか~と楽しめる作品。

2006年 3/4公開 アメリカ映画
監督 ゲイリー・マーシャル
2007_08
18
(Sat)01:23

エネミー・ライン



アラビア海に浮かぶ米海軍の原子力空母USSカールヴィンソン
偵察飛行ばかりに嫌気がさしたクリス・バーネット大尉(オーウェン・ウィルソン)は、
上司のレイガート司令官(ジーン・ハックマン)に辞表を提出するが、正式には受理されない。
相棒のスタックハウス(ガブリエル・マクト)と偵察任務に出かけると、ボスニア上空で非武装地域であるはずの位置にセルビア部隊を発見。
高性能カメラで撮影するが、NATOに未報告のセルビア人民軍の部隊に気づかれ、ミサイルで攻撃される。
何とか脱出はできたが、部隊はクリスを捕まえるために執拗な追跡を始めた。

1990年代、民族紛争を経てようやく和平を迎えようとしているボスニアを舞台に、
米海軍パイロットが敵陣の追跡を逃れて、安全地帯まで向かう戦争アクション。

“エネミー・ライン”までの距離はとてつもない。
セルビア人民軍の上下ジャージ姿で冷血な一匹狼(この人、名前なかったような)が、部隊とは別に鋭い勘で執拗に追ってくる。
背景は戦争映画なんだけど、
政治的な話は殆ど無く、とにかくクリスが逃げて逃げて逃げまくる。
山や森林地帯を走り~転がり、地雷を突破し、銃弾と砲弾の中を生き延びる。
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ミサイル追撃から逃げる空中シーン、追っ手を知恵でかわしたり、米海軍がクリスを救出をするシーンなど…ハラハラ、ドキドキの連続!!

多少ストーリーに無理があっても、アクション映画は大好きです(笑)
エンターテイメントとしては、まとまっていて楽しめましたよ~♪
でもやはりそこは戦場。
無実な市民の大量虐殺、廃墟となった町…
そのような映像は戦争の現実を見せられます。
また軍規に違反しても部下を救おうとする上司や、仲間の心情も描かれています。
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オーウェン・ウィルソン、メチャかっこ良いですよおぉ!
ラブコメよりこんな映画にもっと出ればいいのに…
つくづく思う…鼻が残念!!(苦笑)
ジーン・ハックマンはやはり渋い。

2002年 3/9公開 アメリカ映画
監督 ジョン・ムーア
2007_08
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(Fri)18:19

リトル・チルドレン



アメリカ、ボストン郊外の閑静な住宅街ウッドワード・コート。
夫と娘と暮らすサラ(ケイト・ウィンスレット)は、典型的な主婦の集団と気が合わず違和感を拭えない。
彼女たちが“プロム・キング”と名付けたブラッド・アダムソン(パトリック・ウィルソン)は、ドキュメンタリー作家のキャシー(ジェニファー・コネリー)を妻に持ち、主夫をしながら司法試験合格を目指していた。
ある日サラは公園に現われたブラッドと意気投合し、お互いの子どもを連れて会うようになる。

性犯罪で服役していたロニー・マゴーヴィー(ジャッキー・アール・ヘイリー)が街に戻ってきたことで、住人達の心中は穏やかではない。
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トム・ペロッタ原作のベストセラー小説を「イン・ザ・ベッドルーム」のトッド・フィールド監督が映画化したヒューマンドラマ。

サラは経済的に不自由のない生活を送りながらも、
どこか満たされない空虚さを抱えていて母性も乏しい。
ブラッドは司法試験を目指し、妻の収入で暮らしている。
試験勉強には身が入らず、図書館へ行く代わりにスケボー少年を見ていたり、アメフトをしたり。
ブラッドの友人で元警官のラリーは執拗にロニーに嫌がらせをし、
ロニーは年老いた母親に溺愛されている。

そんな“大人になれない大人たち”の悩みや苦しみを映し出すシリアスな物語かと思っていましたが、結構クスっと笑えるシーンもあり、人間の内面が奥深く描かれていて、テンポは良いし描き方もバランスがあってとっても良かったです。
2時間越えは気にならないほど物語に入れました。

不倫は許される事ではありませんが、サラは夫のあんな姿(大爆)まで見て、なんだか気の毒だわ。
こっちは大爆笑だったけど、もし自分の旦那が…と想像したら、
もう、一緒に寝るのも嫌だあぁ!!
ブラッドは携帯電話も持たせてもらえないし、買い物チェックまでされて主夫としての身の置き場がない感じ。
2人は子供を交え毎日のように接していて、お互い心の拠り所となっていくのは自然の流れだったんでしょう。
家庭を持つと自分の事は後回しで、子供や夫の為に時間を使う。
自分が必要とされる満足感はあっても、やはり毎日毎日が同じ事の繰り返し。
夫婦であっても男女としての関係や愛情、我儘やぐずったりする子供といれば、気が滅入ることは絶対にある。
淡々と過ごしていく退屈した日々から、いつもと違った非日常を選んでしまう気持ちは、
いけない事と知りながらも有りのままの素直な自分でいたいと願ったサラに、いくらか共感してしまったので何となく複雑なものを感じてしまいました。

それぞれがどこか子供っぽい部分を持っていて、時折滑稽だったりするけれど、実は誰にでもこんな部分はあるのかもしれない。
自分に自信が持てなくて迷ったり悩んだり、変な行動に出たり。
大人になりきれない大人たちはちょっとだけ何かを間違えてるだけなのかもしれない。
どのようにしてそれに気づいていくのか…
少しハラハラしたラストもとても良かったです。
このラストだったからこそ、この映画がより一層ステキなものに仕上がったのだと感じます。
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ロニーを演じたジャッキー・アール・ヘイリーは、子役出身で一時低迷してましたが、
今回のアカデミー助演男優賞に初ノミネートされただけに素晴しい演技でした。
本当に変質者っぽくて、気持ち悪い(笑)
アラン・アーキンより良かったかもね!
キャシー役のジェニファー・コネリーは「ブラッド・ダイアモンド」の方が好きかなあ~この奥さんは決して夫を蔑ろにはしてないし試験の応援もしてるんだけど、立場の逆転はなかなか上手く運ばないものなのでしょうか。
ご近所の公園ママや年配のご婦人たちのセリフは現実味があって笑えるし、子役の2人はと~っても可愛かったです!
ケイト・ウィンスレットの大胆なポーズや水着姿など、結構チャレンジャーですよ(笑)
でも体格いいよなあ~この人。
パトリック・ウィルソンのお尻は良き形だったぞっ♪

2007年 7/28日公開 アメリカ映画
監督 トッド・フィールド
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(Fri)15:50

フリーダムランド



ニュージャージー州の黒人低所得者団地でカージャック事件が発生。
被害者の白人女性ブレンダ(ジュリアン・ムーア)は、奪われた車の後部座席に幼い息子が眠っていたと告げる。
黒人刑事のロレンゾ(サミュエル・L・ジャクソン)が捜査にあたるが…

「フォーガットン」に続き、ジュリアンが行方不明になったわが子を捜す。
子供はどこ??
ミステリーかサスペンスかと匂わせながら物語は進むけど、
人種や親子、家族…そんな問題が投げかけられてる。

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チョット詰め込みすぎな感じはしたけど、お二人の演技は見もの。
ブレンダは疎まれて育ち、情緒不安定で貧困…それでも子供を持ったことで人生が変わり生きる喜びを見つけたと言うけど、あまり同情できない。
行方不明になった子供を独自に捜すボランティア会の存在と、根強く残る人種差別。
アメリカらしい印象が残った映画です。

2007年 1/27公開 アメリカ映画
監督 ジョー・ロス
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(Fri)14:48

上海の伯爵夫人



1936年、上海。
かつてロシアで伯爵夫人だった未亡人のソフィア(ナターシャ・リチャードソン)は上海に亡命してきた脱落貴族。
義理の母、妹、伯母夫婦、自分の娘を抱え、二流のナイトクラブでホステスとして働いていた。
プライドの高い家族は、ソフィアの収入に依存しながら彼女を軽蔑していた。
娘のカティアだけがソフィアの支え。

アメリカ人のジャクソン(レイフ・ファインズ)は、元外交官。
妻と子供を失くし、自らも視力を失った。
ある日、日本人マツダ(真田広之)との会話に共感したジャクソンは、
自分の理想と夢のクラブを持つという気持ちが強くなり、更にはソフィアと出会うことで現実のものとする。

1年後、経営者と従業員としてお互いの私生活には介入しない…
そんな契約で“ホワイト・カウンテス”(白い伯爵夫人)というお店をオープンした。
次第に上海の政情はますます悪くなっていき、日本軍が侵攻してくる。

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第二次世界大戦にさしかかる上海で、男女のそれぞれの悲しみや気持ちが揺れ動く。
お互い惹かれ合いながらも感情を押え、時代に翻弄される控えめで上品な大人の恋物語。

これと言って大きな展開はなく淡々と過ぎていき、後半はハラハラする場面もありますが、
私はモロ純愛なラブストリーが好きじゃないので少し退屈でした。
でも大切なものを失ってしまった事から、本当の居場所を探そうとしないジャクソンと、
背負っているものが大きすぎるソフィアが、簡単に新たな1歩を踏み出せないもどかしさは痛いほど伝わります。
盲目のジャクソンとソフィアが見詰め合う眼の輝きや繊細な手の動き、当時の上海の雰囲気は素敵。
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レイフ・ファインズはいつも思うのですが、どの時代の人を演じてもさまになる。
繊細な雰囲気から悪役まで、どんな役もこなす本当に幅広い役者さんで大好き。
ヴァネッサ・レッドグレーヴはリーアム・ニーソンの奥様。
伯爵夫人の雰囲気がピッタリ。
上質な大人のラブストーリーがお好きな方にお薦め♪

ソフィアの家族は酷いね…
プライド高くて働く気が無いのなら、せめて文句言うな、特に妹!!

2006年 10/28公開 イギリス・アメリカ・ドイツ・中国映画
監督 ジェームズ・アイヴォリー
2007_08
13
(Mon)02:05

Gガール-破壊的な彼女-



設計会社に勤めるマット(ルーク・ウィルソン)は、あるきっかけでジェニー(ユマ・サーマン)と交際。
ジェニーはニューヨークの平和を守る正義の味方、Gガールだった!!
その正体がバレた時…

事件、事故、災害から人々を救う正義の味方~Gガールはとってもセクシー!
普段は純情そうなんだけど、これがとんでもなく性欲旺盛で、おまけにメチャクチャ嫉妬深い!
ベースは 「スーパーマン」 を意識してると言ったら
「スーパーマン」に怒られそう?!
クラーク・ケントのように品行方正ではありませんから(笑)

Gガールと知って最初は喜んでいたマットですが、
徐々に彼女についていけなくなり、
その他、彼らに数人が絡んできて、Gガールは正義の味方から荒れ狂う嫉妬女に…
しかも空を飛ぶもんだから、
彼の自宅の天井は破壊するし、車は飛ばすし、
新しい恋人とデート中の家にサメを投げ込むし(これ、ウケた!)
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こんなのに振りまわされて
“おしりにチェーンソーを突っ込むわよおぉぉぉーーー!” だそうですよぉ~怖いです!(爆)
下ネタ嫌いな方は特にダメかもねぇ~
嫌いでない私も、バカバカしすぎて失笑のオンパレードでしたから。
しかも、登場する男が皆ブちゃいく!
そんなにモテキャラですかああぁあ???
まあ、結局はハッピー・エンドで、めでたし、めでたしですが。
続編作るなら、Gガールズにしましょう♪

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 今回のモテキャラ(?)
 ルーク・ウィルソン








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 こちらは彼のお兄ちゃん
 オーウェン・ウィルソン










………☆◆□%&#▲◇★

このお二人が兄弟??!…初めて知った…収穫だ!
ありがとう~Rちゃん♪

2007年 2/10公開 アメリカ映画
監督 アイヴァン・ライトマン
2007_08
06
(Mon)02:48

新作DVDのリリース

8/3
『ナイトミュージアム』
『善き人のためのソナタ』
『上海の伯爵夫人』
『毛皮のエロス』
『デジャヴ』
『ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド』

8/9
『ホリデイ』

8/10
『ボビー』

8/22
『ゴーストライダー』

8/24
『ハンニバル・ライジング』
『ブラックブック』
『あなたになら言える秘密のこと』

8/29
『ステップ・アップ』

9/7
『サンシャイン 2057』
『パフューム ある人殺しの物語』
『ブラッド・ダイヤモンド』
『サンキュー・スモーキング』
『ラブソングができるまで』
『ママの遺したラヴソング』

9/13
『スモーキン・エース』

9/19
『こわれゆく世界の中で』

9/26
『300 スリーハンドレッド』
『オール・ザ・キングスメン』


DVDのリリースは早くなりましたあ~
大体、公開日から4~5ヶ月ほどでしょうか…

『毛皮のエロス』 なんてわが街は5月ももう終わる頃の公開で、
確かパイレーツより数日遅かった…
『300 スリーハンドレッド』もつい最近ですね

かと思えば
『サンキュー・スモーキング』は、
去年の10月から待ってたわ~やっとだぁ
2007_08
06
(Mon)00:54

カンバセーションズ



マンハッタンのホテルでのウェディングパーティ
花嫁の付添人の女性(ヘレナ・ボナム=カーター)と、花嫁の兄の男性(アーロン・エッカート)が10年ぶりに再会した。
2人は他人同士を装って、クールな会話を始める。
パーティ終了後、2人は女性の部屋で朝までの数時間を過ごす。

デュアル・フレーム・ムービーという手法で、
スクリーンが左右に二分割で映し出され、男女それぞれの表情や感情、過去などが描かれていく。
リアルで洒落た会話とともに、この2人の関係や現在が次第に明かされていく。

「ビッグ・フィッシュ」「チャーリーとチョコレート工場」のヘレナ・ボナム=カーター
「サンキュー・スモーキング」「ブラック・ダリア」のアーロン・エッカート

10年後の再会でお互い38歳という設定。
ヘレナの顔は童顔だけど、ぽっちゃりと出たお腹や、
何よりその花嫁付添人の衣装が似合わないし(笑)
アーロン・エッカートのおツムの様子も時の経過が感じられる。
肌質が変わった…乾燥っぽい、体型が変わった、太った…
なんて、会話もごもっとも!

男女の心理の違い。
男性は過去の話しを語りだし、女性は現在や将来の幸せを重視する。
男女の違いもあるけれど、過去を清算できているかどうかの違いで心の揺れの差は違うかも。
まあ、それでもお互い心のどこかでは忘れられない存在であり、懐かしく日々を語り合えば、一夜の夢だと思いベットも共にしちゃう。
若い頃のような夢のある将来ではなく、現実の中で過去を理屈っぽく懐かしんで夢を見る。
で、大人な方はその場でちゃんと清算して現実を見れば、あれは夢だったと言い聞かせれるもの。
何だかずるい感じがしないでもないけど、
もし同じような演出を経験したら…
どれだけの人が共感したりするかな~結構多いのではないかしら!

そんなこんなを同時に見せられて、会話もリアルなので身につまされるセリフもあるけど、
今はお互いにパートナーがいるので、やはりそちらの相手は気にかかる。
女性は恋に溺れなければ、現実への切り替えも早いし嘘もうまい(苦笑)
男性は女性との事を引きずりながらも、多分すぐさまパートナーの元へかけつけて許しを請うのでは?…

デュアル・フレーム・ムービーって、初体験でユニークな印象だけど、
左右の画面を観ながら字幕を読むのは疲れたよお~
それと10年後の再会なら、回想シーンの2人は28歳ってこと?
うーん、彼らはもっと若いんだけど…何か、見逃したかな(苦笑)

2007年 2/3公開 アメリカ映画
監督 ハンス・カノーサ
2007_08
03
(Fri)20:49

カポーティ



1959年11月15日、カンザス州の田舎町でクラッター家4人が襲われる惨殺事件が発生。
ニューヨークでこの事件を知った作家カポーティ(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、幼なじみのネル・ハーパー・リー(キャサリン・キーナー)と共に現地へと取材に向かう。
やがて2人の容疑者が逮捕されると、カポーティはペリー・スミス(クリフトン・コリンズ・Jr)に興味を持ち、面会を重ねる中で次第に彼の信頼を得ていく…。

“ノンフィクション・ノベル”という新たなジャンルを切り拓いたと言われるトルーマン・カポーティの傑作 『冷血』
その完成までの道のりを描いた伝記ドラマ。
この惨殺事件を小説にすることで、新たな成功を目論むカポーティ。
容疑者を利用したいカポーティと、
親身になってくれてると信じ、
徐々に彼の取材に協力する犯人との関係が、複雑な心境で描かれていく。


作品を書き上げるため、カポーティはペリーに嘘をついたり、
死刑宣告が小説の為には時期尚早だと考えれば、有能な弁護士をつけてみたり、
逆に死刑が早く来なければ、本が完結しないと不安も覚える。
ペリーの前では、理解者で友人であり、心底彼を死刑から逃れさせたいようなふりをしていたが、
次第にペリーの生い立ちなどを知ると、深い部分で彼を理解するようになってくる。
死刑延期が続く中 『冷血』 を完成させるためには、死刑になってほしい…
しかしペリーを死なせたくはない…
その矛盾した二面性で葛藤している気持ちは複雑。

獄中で何度かタイトルは決まったか?と知りたがるペリーに対して、
精力的に執筆を続けていて 『冷血』 という厳しいタイトルまで付けておきながら、
事件の経過や真相を聞くまでは、執筆はしないしタイトルも決めれないと告げるカポーティ。
朗読会で 『冷血』 を披露したと言う記事を手に入れたペリーに対しても、それは出版社が勝手に決めたもので決定ではないと、最後までタイトルを告げない。
このシーンには複雑な彼の心を強く感じた。
タイトルを知れば、ペリーは語らなくなるかもしれない…
その恐れと、このタイトルをつけた後悔のようなもの。

死刑執行の日、ペリーの希望で立ち会ったカポーティは涙する。
人間の生と死を目の当たりにした事、彼に対する良心の呵責でしょうか。
カポーティはネルと電話で話し 「彼を救えなかった」 と言いますが、
「最初から彼等を救う気はなかったでしょう」 と言う彼女の言葉は冷たいですが、真実でしょう。

カポーティにとって、ペリーは“もう一人の自分”のような存在だったのではないかという見方がたくさんあるようですが、そのように感じました。
残虐な犯罪者ではあるけれど、接触を持ちすぎるといつの間にかその批判的な眼も失いつつ、同情さえしてしまう。
しかも自分と境遇が似ていると感じたら尚更なのかもしれない。
だけど、やはりカポーティが“特別”な人間であったからこそ、
ペリーは心を開き、たとえ利用されたと解っていても彼の取材に答えてきた結果ではないのかと。

死刑執行を待っていたから、完結に5年あまりの年月がかかった 『冷血』 は傑作となったが、
その後カポーティは長編作品を書くことはなかった。
その意味の深さは解るような気がしました。

23歳で作家デビュー“早熟の天才”と呼ばれたカポーティ。
マリリン・モンローの親友など、華やかな話題を振りまいた彼は、同性愛者でアル中だった。
今はセレブなら当たり前となったプライベートジェットも、彼が“はしり”だったそう。
身長160センチほどでそれがコンプレックスだったそうだけど、
IQは215だって!! 
それを知って観ただけでも、フィリップ・シーモア・ホフマンは雰囲気ありますよ。

「ティファニーで朝食を」の原作者ぐらいしか知らないので、
いつもながら伝記モノは、
本人を知らないと似てるとか似てないとか、その人生がどうかなど…演技の感動、評価は知ってる人とは比べ物にならないけど、
セレブに囲まれジョークで笑わす、甲高い笑い声と独得な喋り方、身振り手振り、ナルシストで繊細で孤独…きっとこんな人だったのだろうと感じられます。
内容は好き嫌いがあると思いますが、秀作ではないでしょうか。
脚本がしっかりしているのだろうし、
アカデミー主演男優賞をはじめ、数々の映画賞を獲得したフィリップ・シーモア・ホフマンの演技がそう感じさせてくれたのだと思います。 

『冷血』 も読みたくなりました。


ちなみに第78回の
アカデミー賞主演男優賞
オスカー フィリップ・シーモア・ホフマン
「ハッスル&フロウ」 テレンス・ハワード  未見
「ブロークバック・マウンテン」 ヒース・レジャー
「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」  ホアキン・フェニックス
「グッドナイト&グッドラック」 デビッド・ストラザーン

皆さん、本当に上手だったけど、
フィリップ・シーモア・ホフマンは納得の文句なしです


アカデミー賞主演主演女優賞
オスカー リース・ウィザースプーン 
「ヘンダーソン夫人の贈り物」 ジュディ・デンチ  未見
「プライドと偏見」 キーラ・ナイトレイ
「トランスアメリカ」 フェリシティ・ハフマン
「スタンドアップ」 シャーリーズ・セロン
 
リースの「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」は
「カポーティ」と同じ伝記モノで、
ジョニー・キャッシュもジュ-ン・カーターも知らないけど、
彼女が受賞できるんならホアキンの方が取れるんじゃ~(笑)

セロンも良かったけど、
やっぱフェリシティ・ハフマンでしょう…凄く良かったじゃない
…何でダメだったの?知名度??(いつか、彼女に期待

2006年 9/30公開 アメリカ映画
監督 ベネット・ミラー