こわれゆく世界の中で
2007, 05. 18 (Fri) 01:24

治安の悪いロンドンのキングス・クロスで、
都市の再開発計画を進める建築家ウィル(ジュード・ロウ)は、恋人リヴ(ロビン・ライト・ペン)と彼女の娘ビー(ポピー・ロジャース)と暮らしている。
オフィスの窃盗事件をきっかけに、
ボスニアの未亡人アミラ(ジュリエット・ビノシュ)に心引かれ始める。
『イングリッシュ・ペイシェント』『コールド マウンテン』『リプリー』などのアンソニー・ミンゲラ監督作品。
ウィルとサンディ(共同経営)のオフィスに窃盗団が侵入し、コンピューターなどが盗まれてしまいます。
数日後にまた同じように盗難に見舞われたウィルは、サンディと共に夜のオフィスを見張ることに。
スウェーデン系のパートナーのリヴ(事実婚ではない)は、
カウンセリングと人工太陽(!)が必要(離婚と冬期に起こる鬱病が原因?)
ADHDの娘ビーと共存体のような関係のようで、ウィルはなかなかその輪の中に入っていけない。

ある日ウィルは、オフィスに侵入しようとした少年を発見。
彼を追いかけ、たどり着いた家は仕立て屋を営むサラエボから来たアミラ親子の家。
初めは、様子を見るのに近づいたのだろうか?
警察にも連絡せず、同僚にも逃げられてしまったと報告。
ジャケットを直して欲しいと訪問し、不倫に発展してしまう。
どこか疎外感があるウィルと、孤独を感じているアミラは似たもの同士ということらしいけど…
娘ともあるきっかけで打ち解けたようで、
ウィルの言うところの疎外感はあまり強く感じなかったのと、とにかくジュリエット・ビノシュがジュードのお姉さんみたいで、
ど~~してこの二人が不倫関係に発展するのか解らなかった?!!
ご披露した肉体もチョット、どんなもんでしょう…
この方、苦手なんです~
『ショコラ』もジョニーと似合わなかったもの(苦笑)
『ホリデイ』で、キャメロンとお似合いだったジュードなのに!!

彼女の息子も犯罪を犯しているのに、その事を伏せておくのもどうかと思う。
リヴもアミラも、子供に対する母親の愛情はとても強く感じられるけど、過保護だから余計そうなるんじゃないのかな?
そうはいっても、ビノシュはやっぱり演技は上手。
上手だけど苦手(私的には、大竹しのぶ、みたいな…)
他の俳優さん達も、子役の二人も皆、上手。
ジュードも上手だけど『ホリデイ』の雰囲気が良すぎたので。。。微妙!
倦怠期を迎えた二人は、お互い心のすれ違いを感じていて、
男は浮気したけど、それがきっかけで見つめ直し元のさやに収まる~倦怠期カップルの再生を描いた恋愛もの?!

やっぱ男と女は分かり合えないものねぇ~~と今更ながら感じた。
浮気を告白することで誠意を見せたつもりのウィル、
リヴの方はそれを聞いて一応、大人な態度を取るわけで…
全て告白して解放されたかのようなウィルに、
「何事もなかった顔して家に戻るの?あなたと一緒にいたくない」
「じゃあ僕はどうすればいい?」
「そんなの私も分からない」
長い間一緒にいると、相手に対して文句言ったり本音を言ったりするより、諦めの方が先になるし、
だからと言って分かり合えてないわけでもないし、
たとえ分かり合えてなくても、離れられない大切な人になっていたりもする。
そんな事は感じた作品でした。
アミラの息子君、
願わくば皆で庇ったんだから、二度と悪い道に行かないでねっ!
2007年 4/21公開 イギリス映画
監督 アンソニー・ミンゲラ