ナイトクローラー
2015, 08. 29 (Sat) 11:20
ロサンゼルスに暮らす孤独な中年男ルイス・ブルーム(ジェイク・ギレンホール)は、野心はあるものの人脈や学歴がないため定職に就けず、コソ泥をしてはその日暮らしを送っていた。
ある日、偶然遭遇した事故現場で、衝撃的な映像を撮ってマスコミに売る“ナイトクローラー”の存在を知る。
古いビデオカメラと無線傍受器を手に入れ、見よう見まねで活動を開始したルイスは、テレビ局の報道ディレクター、ニーナ(レネ・ルッソ)に売り込みに行くが…。
報道パパラッチとなった男が、刺激的な映像を求めるあまり、次第に常軌を逸していくサスペンス・ドラマ。
第87回アカデミー賞脚本賞ノミネート。
2015年 8/22公開 アメリカ映画
監督 ダン・ギルロイ
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ノア 約束の舟
2014, 06. 21 (Sat) 22:31
堕落した人間たちを一掃するため、世界滅亡を意味するような夢を見たノア(ラッセル・クロウ)は、神の啓示と信じ、家族と共に汚れなき生き物たちを守るため箱舟の建設を開始する。
舟の完成が近づくと、どこからともなく生き物たちが次々と舟に乗り込んでくるが、かつてノアの父を殺したカインの子孫であるトバル・カイン(レイ・ウィンストン)が、舟を奪うべく群衆を率いて現われるが…。
旧約聖書“ノアの方舟”を映画化したヒューマン・アドベンチャー。
箱舟建設に邁進するノアが、自らに課された使命と家族への愛の狭間で葛藤を深めていくさまを描く。
2014年 6/13公開 アメリカ映画
監督 ダーレン・アロノフスキー
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ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅
2014, 03. 02 (Sun) 13:02
100万ドルの賞金が当たったという、どう考えてもインチキな手紙を信じ込んだウディ・グラント(ブルース・ダーン)は、モンタナ州からネブラスカ州まで、徒歩で賞金を受け取りに行こうとする。
何を言っても耳を貸さない父に根負けした息子のデイビッド(ウィル・フォーテ)は、無駄骨承知でネブラスカまで連れて行くことにした。
途中、立ち寄ったウディの故郷で、デイビッドは父の意外な過去を知ることになる。
年老いたガンコ親父と息子が繰り広げる珍道中の行方を、モノクロ映像で描くハートフル・ロード・ムービー。
2014年 2/28公開 アメリカ映画
監督 アレクサンダー・ペイン
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25年目の弦楽四重奏
2013, 07. 18 (Thu) 17:42
世界的に有名な弦楽四重奏団“フーガ”結成25周年となる記念の年。
ダニエル(マーク・イヴァニール)、ロバート(フィリップ・シーモア・ホフマン)、ジュリエット(キャサリン・キーナー)、ピーター(クリストファー・ウォーケン)は、演奏会に“ベートーヴェン弦楽四重奏曲第14番”を選曲した。
難曲のリハーサルをスタートさせたが、チェリストのピーターがパーキンソン病を宣告され、今季限りと引退を申し出る。
動揺し始めたメンバーは、ライバル意識や家庭の不和など、これまでセーブしてきた感情や葛藤が噴出し、完璧だったハーモニーが狂い始める…。
存続の危機を迎えた弦楽四重奏団で繰り広げられる衝突と葛藤の人間模様を綴る音楽ヒューマン・ドラマ。
2013年 7/6公開 アメリカ映画
監督 ヤーロン・ジルバーマン
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二流小説家 シリアリスト
2013, 06. 27 (Thu) 15:47
呉井は自分の熱狂的な信者である三人の女性を取材し、自分を主人公とした官能小説を書いてくれれば、告白本の出版を許可すると告げた。
一流小説家になりたい赤羽は官能小説の執筆を開始するが、取材のため三人目の女性を訪ねた際、頭部のない死体と赤いバラの花を発見する。
それは12年前、呉井が起こしたとされる連続殺人事件とまったく同じ手口の犯行だった。
アメリカ人作家デイヴィッド・ゴードン原作の小説「The Serialist」を映画化したミステリー。
再び繰り返された連続殺人事件に巻き込まれた売れない小説家の運命を描く。
2013年 6/15公開 日本映画
監督 猪崎宣昭
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ネイビーシールズ
2012, 07. 03 (Tue) 12:42
南米の麻薬王クリストと東南アジアの国際テロリスト、アブ・ジャバールとの関係を探るべく、医師を装ってコスタリカに潜入したCIA女性エージェントのモラレスが何者かに拉致されてしまう。
アメリカ軍特殊部隊ネイビーシールズのローク大尉率いる“チーム7”に、モラレス救出のミッションが下される…。
過酷な訓練を乗り越えてきた数パーセントの精鋭兵士たちで編成され、オサマ・ビンラディン暗殺をはじめとする国家の最高機密作戦に従事している米海軍特殊部隊「Navy SEALs(ネイビーシールズ)」の戦いを描く。
実際の隊員がキャストを務め、銃器もすべて本物を使用、さらに劇中の特殊技術や作戦立案も実例に従っているという、リアルを極めた戦闘アクション。
2012年 6/22公開 アメリカ映画
監督 マイク・マッコイ/スコット・ウォー
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ニューイヤーズ・イブ
2011, 12. 25 (Sun) 00:01
NYタイムズスクエアの大晦日。
毎年恒例のカウントダウン・イベントが行われようとする中、それぞれの思いをいだく8組の男女のエピソードが描かれる…。
「プリティ・ウーマン」のゲイリー・マーシャル監督が「バレンタインデー」に続いてオールスター・キャストで贈る群像ラブ・ストーリー。
2011年 12/23公開 アメリカ映画
監督 ゲイリー・マーシャル
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ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島
2011, 02. 25 (Fri) 16:58
ある日、壁に掛けられた帆船ドーン・トレダー号の絵の中に吸い込まれ、再びナルニアの国へ。
カスピアン王子(ベン・バーンズ)とネズミ戦士のリープチープと再会を果たし、ナルニアの東の果てへと再び冒険の旅に出ることになるが…。
C・S・ルイスの児童文学を映画化したファンタジー・アドベンチャー、「ナルニア国物語」シリーズの第3章。
ナルニアの海を舞台に、ペベンシー兄妹とカスピアン王子たちが、7本の魔法の剣を探すため、神秘の島々を巡る新たな冒険の旅へ繰り出していく。
2011年 2/25公開 イギリス映画
監督 マイケル・アプテッド
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ナイト&デイ
2010, 10. 06 (Wed) 18:26
ボストンへの帰路に発とうとしていたジューン(キャメロン・ディアス)は、空港で笑顔の素敵なロイ(トム・クルーズ)と名乗るハンサムな男性と出会い、胸をときめかせる。
しかし、恋の予感は一瞬にしてパニックへと変わり、ジューンは嵐のような大事件に巻き込まれてしまう……。
トム・クルーズとキャメロン・ディアスが「バニラ・スカイ」以来の再共演を果たしたアクション・エンターテインメント。
平凡なヒロインがスパイの男と出逢ってしまったことから、世界中をめぐる壮絶な逃走劇に巻き込まれていくさまとロマンスの行方をコミカルかつスタイリッシュに描く。
監督は「17歳のカルテ」「3時10分、決断のとき」のジェームズ・マンゴールド。
2010年 10/9日公開 アメリカ映画
監督 ジェームズ・マンゴールド
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のだめカンタービレ 最終楽章 後編
2010, 04. 21 (Wed) 19:38

のだめ(上野樹里)と千秋(玉木宏)は、しばらくの間お互いに距離を置くことを決める。
オクレール先生のもとでレッスンに励むのだめは、
いつか千秋と演奏したいと熱望した曲ラヴェルの「ピアノ協奏曲ト短調」が、千秋と孫Rui(山田優)共演の演目に決まってショックを受けるが、二人の圧倒的な演奏に打ちのめされ激しく落ち込む。
人気コミックをテレビドラマ化した「のだめカンタービレ」の映画版後編。
音楽的に成長を遂げながらも、恋に苦悩するのだめと千秋の恋の行方を大人のタッチで描かれていく。
シリーズ完結編となる音楽恋愛コメディ。
完結…長い間お疲れ様でした{★★★★4/5}
前編を観た後、早く続きが観たい!!と待ちに待った方も多いでしょう!
なので、この4ヶ月は長いようであっと言う間でした。
楽しみにしていたけど、終っちゃうと寂しいですね。
千秋に追いつけなくて、打ちひしがれるのだめで続く…の前編。
後編のオープニング、千秋のお引越しで距離を置く二人だけど、
実際あまりそんな風には感じなかったので、展開を急ぐあまり、原作をはしょってあるのだろうなあ~と感じながらも、それでも今回はのだめと千秋の恋愛がしっかりと描かれていて、感情に左右されるのだめにすっかり感情移入しちゃいました。
劣等感や嫉妬で自分を追い込んでいってしまうのだめ、
のだめをサポートしながらも彼女の行動を読めない千秋の感情など、ふたりの気持ちと成長がシリアスに描かれています。

笑えるシーンは控えめとのことでしたが、峰(瑛太)と真澄(小出恵介)との再会シーンやプリクラ風のパリ観光写真など、らしい笑いがそこそこあって、ご飯&オムレツ&納豆には会場が大爆笑。
号外CGも可愛かった♪
のだめの課題をサポートする千秋との場面は、ふたりならでは息の合った掛け合いだし、
ドラマシリーズで、千秋とコタツにかなりツボったので(笑)
コタツの二人はほのぼのとしていて何だかいいなぁ~と思いました♪
清良(水川あさみ)と峰くんの再会シーンも良かった。
後ろから突然抱き付かれたまま、清良の腕を何度もさすっている峰くんに胸キュンでした(笑)
久しぶりの再会って、嬉しくてドキドキするけど照れくさいかったりもするから、短いシーンにその感じが現れていました。

全体的には恋愛色が強かったけど、やはり演奏シーンは素晴らしい♪
いつものように千秋の解説付きで、たっぷりと聞かせてくれます。
前編は千秋の指揮者ぶりを観せて聞かせてくれましたが、
今回では、Ruiと千秋のコンチェルトにのだめが重なったり
ピアノソナタ31番、シュトレーゼマンとのコンチェルト、ふたりの原点であるモーツァルトの連弾など、どの演目にものだめの感情が音に現れ、胸に染みこんで来てウルウルしてしまいました。
ホント、のだめのエネルギーって凄い。
清良のブラームスも良かったです♪
プロの吹き替えと分かっていても、どっぷり浸ってしまいます(笑)

互いを意識しながら刺激を与え合い、ぶつかったり挫折しながらも常に高い音楽を目指していこうとする若い力。
音楽と言う特別な環境にいるけれど、分かりやすく平凡な物語は映画の概念からは物足りなさはあるのだろう。
でもコミックがドラマで実写になり音が流れ、更に映画館の大きなスクリーンと音響で、特別ドラマチックな出来事が起こらなくても迫力あるひとつの物語として成立したのではないでしょうか。
のだめや千秋、他全てのキャストが、コミックファンや観る人の心に入り込んできた魅力的なキャラクターだったのだと思います。
ドラマから3年余り演じてきた上野樹里と玉木宏の成長作品でもあるのでしょうね。
ラストの連弾やドラマと同じセリフを聞くと、彼らも役柄を通してステップアップしたのだな~と感じます。
ラストからエンドロール、これからも音を目指してずっとすっと続いていくのだろう二人の新しいスタートは、素敵な大団円でした。
皆さま、お疲れ様でした~とても楽しかったです♪
2010年 4/17公開 日本映画
監督 川村泰祐
NINE
2010, 03. 19 (Fri) 21:55

1964年イタリア。
映画監督グイド・コンティーニ(ダニエル・デイ=ルイス)待望の新作は、撮影開始目前で脚本が未完成で白紙状態。
プレッシャーで押しつぶされそうになる中、
妻ルイザ(マリオン・コティヤール)、愛人カルラ(ペネロペ・クルス)、主演女優のクローディア(ニコール・キッドマン)など女性たちに慰めを求めるも、グイドは混乱の中で幻想の世界に逃避してしまう…。
イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督「8 1/2」を基にしたトニー賞受賞のブロードウェイ・ミュージカルを映画化。
新作の撮影を控えた映画監督が、精神的に追いつめられていく中、彼を取り巻く女性たちと繰り広げる混乱と混沌の行方を幻想的な歌と踊りで綴る。
男の人生、どれだけ女の影響があるものなのか{★★★3/5}
映画制作と女関係のもつれから、妄想や幻想の中をさまようグイドは、常に女たちに愛護されるような滑稽でだらしないマザコン男。
子供のような未熟さと、才能あるが故に自らを追い込む繊細さを持ち合わせています。
妻ルイザの不安や哀しみ、愛人カルラのストレート過ぎる感情、ミューズ女優クラウディア、娼婦サラギーナ(ファーギー)、
虚勢を張るグイドが心許す衣装担当のリリー(ジュディ・デンチ)、ヴォーグ誌のステファニー(ケイト・ハドソン)、愛するママ(ソフィア・ローレン)と、多彩で魅力的な美女との関係は、彼の幼少の回想シーンを挟みながら、それぞれの女性との関わりが歌と踊りで描かれていくストーリーです。
ミュージカルの基になった、フェデリコ・フェリーニの自伝的映画である「8 1/2」の高い評価は聞きますが未見です。
6人のアカデミー賞受賞経験者による映画化なので、エンタメたっぷり押し寄せる歌とダンスの嵐と想像していたのですが、少し違っていました。
期待ほどではなかったのが正直な感想です。
でもスランプとプレッシャーで押し潰されそうな映画監督の苦しみは、時にコミカルでエロティックに、華やかさを保ちながら現実と妄想で流れていき、
冒頭は、クライマックスの盛り上がりのように豪華女優さんが次々と登場し、グイドを囲むシーンに引き込まれていきます。
男性にはまるでハーレムのような理想郷でしょうか(婆さんもいますが~笑)
この豪華なキャスティングだけでも、見応えはあるのだと思います。

何と言っても、やっぱりこの人!!!
本年度のアカデミー賞助演女優にもノミネートされ、個人的には「~バルセロナ」より断然こっちが良かった♪
女から観てもセクシーで妖艶でキュートで…男性はこれ観るだけで満足得られるのではないでしょうか(笑)
官能的な歌と踊りをご披露してくれたペネロペ・クルス♪

映画人の夫を支えてきた元女優の妻を、しっとりとした雰囲気の中で迷い哀しみ怒りを切々を歌い上げました。
この作品でもマリオン・コティヤールの大きな瞳が印象に残りました。
彼女はオスカー女優になってから更に磨きが掛かったようです♪
出番は多くなかったけど、ミューズ女優ってオーラはあるし、グイドに対して凛とした態度が素敵だったニコール・キッドマン♪


オスカー女優の影になっちゃったケイト・ハドソン。
いえいえ、とても良かったです~♪
60年代の最新ファッションも似合っていたし、陽気で明るく迫力ある歌唱力と踊りにびっくり!!
「シネマ・イタリアーノ」一番耳に残る素敵な楽曲でした♪
悪戯っぽい笑顔は「あの頃、ペニーレインと」を思い出します。
私が一番惹かれたのは、ファーギー!
グイド少年の回想で描かれるサラギーナのエピソードは、海辺の砂浜でモノクロ映像ですが、
対照的な赤と黒の衣装で、椅子、砂、タンバリンを使いダンサーたちと繰り広げるパフォーマンスがお見事です。
ファーギーのPVを観るかのような、これだけ独立してる感じも。


ソフィア・ローレンは大女優の貫禄!
ジュディ・デンチが出て来ると、それだけで締まる気がします。
それぞれの胸の内は何となく分かるものの、ドラマな部分で感情移入とまではいかず、
楽曲とビジュアルも印象が残るのはあるけれど、ミュージカルとしてもイマイチぱっとしなかったような感じです。
終ってみれば、だから、何?と思わないでもないのですが、
女癖が悪く慢心していた監督が、本当に大切なものを失って初めて気づくことができた現実と、イタリア男性特有(?)の女性賛歌でもあったのかな~と思いました。
“笑いと愛と夢があるのがエンターテイメント”と、デンチの歌詞にあるのですが、ひとつの映画を製作するに当たり、監督の頭の中の様々な妄想や構想は、パズルのピースが完璧で綺麗に埋まるかどうか…映画が完成するまでの精神世界は感じました。
あと、この映画のオープニングとラストは好きです~。
愛と希望と夢があり、まさにエンタメ作品らしいと思いました。
2010年 3/19公開 アメリカ/イタリア映画
監督 ロブ・マーシャル
ニューヨーク、アイラブユー
2010, 03. 07 (Sun) 23:02

眠らない大都会ニューヨーク。
今日も無数の出会いが生まれ、愛のドラマが繰り広げられていた。
スリの青年ベン(ヘイデン・クリステンセン)は、チャイナタウンで目にした女性モリー(レイチェル・ビルソン)の後を追う…。
ニューヨークを舞台に、さまざまな愛の物語が展開するアンサンブル・ムービー。
豪華キャストが結集し、各国の多彩な監督11人があらゆる形の愛のドラマを作り上げる。
ニューヨークが味わえる短編集{★★★㊦3/5}
「バレンタインデー」も豪華なキャストでしたが、こちらも負けず劣らずのキャストです。
*チアン・ウェン監督「チャイナタウン」
ヘイデン・クリステンセン、「ジャンパー」のレイチェル・ビルソン、アンディ・ガルシア
*「その名にちなんで」のミーラー・ナーイル監督「ダイヤモンド街」
「スラムドッグ$ミリオネア」のイルファン・カーン、ナタリー・ポートマン。
*岩井俊二監督「アッパー・ウェスト・サイド」
オーランド・ブルーム、クリスティナ・リッチ。
*「フレンチなしあわせのみつけ方」イヴァン・アタル監督「ソーホー」
マギー・Q、イーサン・ホーク。
ロビン・ライト・ペン、クリス・クーパー。
*「X-MEN:ファイナル ディシジョン」ブレット・ラトナー監督「セントラル・パーク」
「スター・トレック」のアントン・イェルチン、「JUNO/ジュノ」のオリヴィア・サールビー、「50歳の恋愛白書」ブレイク・ライヴリー、ジェームズ・カーン。
*「フロム・ヘル」のアレン・ヒューズ監督「グリニッチ・ヴィレッジ」
ドレア・ド・マッテオ、「そんな彼なら捨てちゃえば?」のブラッドリー・クーパー。
*「エリザベス:ゴールデン・エイジ」のシェーカル・カプール監督「アッパー・イースト・サイド」
シャイア・ラブーフ、ジュリー・クリスティ、ジョン・ハート。
*ナタリー・ポートマン監督「セントラル・パーク」
カルロス・アコスタ、ジャシンダ・バレット
*ファティ・アキン監督「チャイナタウン」
ウグル・ユーセル、「トランスポーター」のスー・チー。
*「そして、ひと粒のひかり」のジョシュア・マーストン監督「ブライトン・ビーチ」
イーライ・ウォラック、クロリス・リーチマン
他、エミリー・オハナ、「ダイアナの選択」のエヴァ・アムリ、ジャスティン・バーサ。
ランディ・バルスマイヤーが繋ぎのストーリーを担当。
ちょっと期待し過ぎたかなぁ~
「パリ、ジュテーム」もあまり好みではなかったのだけど、こちらは作品の調和をメインにしたのか、多国籍で多彩な監督を集めたわりにはそれぞれの特色が生かされていなかったようでメリハリがなかったです。
周りではスヤスヤしている方が多かったし、私も珍しくあくびに数回悩まされました。
見応えあるエピソードとそうではないのの差があり過ぎて、バラエティー豊かなのだろうけど全体的にまとまりがない印象です。
先の「バレンタインデー」の方が群像劇として分かりやすいし、コミカルな点でもこちらよりは幅広く受け入れられそうです。
それでも描かれるさまざまな愛の群像劇が、NYの街並みと共に観光気分も味わえます。
後は好みの問題でしょうか。
気に入ったお話はこちらです。
「セントラル・パーク」

ガールフレンドにフラれ、車椅子の少女とプロムに出かけることになった少年が体験するのは…。
「スター・トレック」から出演作の公開が相次くアントン・イェルチンが、軟弱そうだけど優しく純粋な青年を好演。
次回は「誰かが私にキスをした」日本映画に出演。
「JUNO/ジュノ」のオリヴィア・サールビー、「~旅するジーンズ」「50歳の恋愛白書」ブレイク・ライヴリーと注目の若手が若者の一夜を描く。
目新しい流れでオチが愉快♪
「アッパー・イースト・サイド」

元オペラ歌手とホテルのボーイの不思議なストーリー。
ジュリー・クリスティはお年を召しても上品でしっとりとして美しい。
シャイア・ラブーフも落ち着いた感じで良かった。
映画らしい雰囲気のある物語だった。
「ソーホー」

タバコの火から始まる大人の男女のお話。
イーサンがNGワードのオンパレードでセクシーなマギーを口説く。
顔色一つ変えずクールに聞くマギーのオチが最高♪
クリス・クーパーからタバコの火をもらったロビン・ライト・ペン。
こちらのオチはあえなく想像できたけど、何だかホッとできたお話でした。
シャルロット・ゲンズブールのご主人イヴァン・アタル監督が、二通りの大人を洒落たタッチで描いていました。
「ブライトン・ビーチ」

長年連れ添ってきた老夫婦の結婚記念日。
「ホリデイ」でもケイトに介添えしてもらっていたイーライ・ウォラックとクロリス・リーチマンが、まるで夫婦漫才のような掛け合いが笑えます!
山あり谷ありの人生を共に歩んできた姿が微笑ましく羨ましい!
ラストに相応しいストーリーでした♪
岩井俊二監督のオーリーとクリスティナ・リッチの物語りは、今の時代のコミュニケーションに必須アイテムである携帯のやり取りから、次第に絆が結ばれていきドアを開けると同時に世界が変わったような瞬間が良かったです。
どれも7分程度の物語と言うことなので、
簡潔で分かりやすい方が観ていて楽しめるし、何を伝えたいのか感じ取ることも出来ますね。
2010年 2/27公開 アメリカ/フランス映画
のだめカンタービレ 最終楽章 前編
2009, 12. 22 (Tue) 23:35

プラティニ国際音楽コンクールでの優勝後、
千秋(玉木宏)は、かつてシュトレーゼマンも指揮を務めた由緒ある“ルー・マルレ・オーケストラ”の常任指揮者となった。
しかし資金不足のため多くの団員が去ったあと、やる気の感じられない団員たちにがく然となる。
一方、のだめ(上野樹里)は、コンセルヴァトワール(音楽学校)の進級試験を控え、練習に励む毎日を送っていた。
二ノ宮知子の同名人気漫画をテレビドラマ化し、
大ヒットとともにクラシック・ブームも巻き起こした「のだめカンタービレ」の最終章へ向けての映画版。
2部作の前編。
映画にした甲斐あり!期待以上に楽しめた{★★★★4/5}
お馴染み、のだめワールド♪
面白かったわ~とても楽しめました!!
ウィーンやパリなどヨーロッパの風景も見応えあったし、クラッシック音楽の数々に癒されて心地良かったです。
千秋先輩とのだめのコミカルな恋模様は、今回も見所がイッパイ!
Ruiにヤキモチ焼くのだめが可愛いし、後に語り草になるらしい、カレーのシークエンスも抜群(笑)
個人的には、千秋にチェレスタの演奏を頼まれ、初めての共演に有頂天になり超妄想モードに突入するのだめと、
ボロボロのボレロを指揮する千秋の表情が特に笑えました。
観客席で笑いをこらえて変な顔する谷原さんも笑える!

コミカル色は強いけれど、
演奏される音楽は有名なプロも参加され、劇場版ならではの音響で堪能できます。
このドラマは、普段は敷居が高いクラッシック音楽を身近に感じさせてくれるのも魅力のひとつですが、
今回ものだめが演奏するモーツァルトの「トルコ行進曲」は本当に楽しい演奏だったし、千秋が指揮したチャイコフスキー「大序曲1812年」は圧巻でした~鳥肌ものです、感動しました♪
本当に素晴らしかった!
コンサートホールにいるような錯覚さえしてしまいます。
テレビドラマをわざわざ映画でやる必要を感じないものが多い中、音楽の迫力だけでも映画にした価値はあると思いました。
上野樹里の怪演は、スクリーン一杯で繰り広げられ大爆笑もの!!
玉木宏の指揮の上達には目を見張ります。
自分は当然素人で詳しくは解りませんが、滑らかで強くて、演技の域を超えている感じ。
もう本当にカッコ良いですよね!!
映画の中の観客と一緒に「ブラボー」と拍手を贈りたかったです♪

2人の距離と音楽的な成長が、今後気になるところ…
それは4月公開の後編まで待つことになりますが、エンドロールの後に予告があるので最後まで残りましょう。
2009年 12/19公開 日本映画
監督 武内英樹
なくもんか
2009, 11. 29 (Sun) 22:30

両親の離婚で生き別れた兄・祐太(阿部サダヲ)と弟・祐介(瑛太)は、互いの顔も名前も知らずに成長した。
父に捨てられた祐太は、東京下町の商店街でハムカツ店を切り盛りし、
祐介はお笑い芸人として売れっ子になっていた。
ある日、祐太のもとに、初代店主の家出していた娘・徹子(竹内結子)が突然帰って来る。
家族の絆をテーマに、
兄と弟、彼らを取り巻く人々が織り成す人情を、コメディータッチで描く。
脚本は宮藤官九郎。
後半からグズグズ{★★★㊦3/5}
最初は結構笑えました。
阿部サダヲの独壇場な演技にも嫌味はなかったし、竹内結子も「ランチの女王」の頃がチラッと見えたりして、ボケちゃったお母さんの石田あゆみも間が良くて面白かった。
家族の絆も、山ちゃんの生き方も、何を言いたいのかも解るんだけど、
宮藤官九郎はアイディアが湧き過ぎるのか、やりたい事が欲張りで、こうもたくさん詰め込まれては観ていてどんどん疲れてくる。
ハムカツのエコや泥棒の容疑、不倫の子供にオカマなど、それって、必要かぁ?と感じることが多々あって、
特に沖縄に飛んでから、環境大臣に下ネタ漫才に、ますますどーでもよい話ばっかりでした。
しかも、お母さんのボケが治るように、色々広げたことがいつの間にか解決(?)しているんですよね~何だかぼやかされたみたいでスッキリしませんでした。

家族の絆をテーマにしているのに、あまり絆は感じず、「兄さん」とか「お父さん」とか言われる事って、そんなに重要なのかなぁ~?
クドカン・ワールドはこんなのかも知れないけど、自分にはやっぱり合わないわ…
山ちゃんは言います。
「八方美人のどこが悪い!
皆に好かれたい、嫌いな人にも好かれたい、好きな人にはもっと好かれたい!」
あっ、そうなんですねえぇぇ…(苦笑)
育った環境から仕方がないと思うけど、自分は正直、こんな人が側にいたらちょっと苦手です。
好かれると言うよりは、利用されている印象を持ちました。
2009年 11/14公開 日本映画
監督 水田伸生
南極料理人
2009, 09. 03 (Thu) 23:45

日本から14,000キロの彼方、平均気温マイナス57℃という過酷な場所に建つ南極ドームふじ基地。
西村淳(堺雅人)は、総勢8名の男たちの食事を用意する料理人として派遣される。
南極観測隊に料理人として参加した西村淳原作の「面白南極料理人」を映画化した人間ドラマ。
数々の料理とともに、8人の男性たちの喜怒哀楽を見せる。

観る予定はなかったのですが、
“国際女性映画祭”とのことで、地元の映画館が(多分殆ど)女性に限り今週5日間は千円なので出かけてきました♪
ゆるくてまったりとした暖かな映画でした。
忙しい日常に疲れている時は癒されそうです。
あまりにも疲れすぎている時は睡魔に襲われそうですが、私は逆に家で見ると爆睡間違いなしだと思うので、劇場で観て正解でした(笑)

1年半に及ぶ南極観測隊員の仕事は、言わば単身赴任です。
そこには家族との、恋人との、そんな距離間を持ちながら、過酷な気象状況の中で8人の男たちの共同生活がユーモアーに描かれます。
それは誰も気づかないけど西村クンが作る料理が大きな存在になっています。
極寒での食材は、缶詰や冷凍食品。
それでも西村クンが作る料理はどれも極上ですよぉ~!
オープニングの天ぷら、刺身などなど、その品数ったらもう凄いもの♪
お皿に付いた余分な照り焼きの煮汁をふき取り、和え物を山高に盛り付け、彩りにまで気を配っているのに、みんなぐっちゃぐちゃにして食べちゃうの(爆)
誰も「美味しい!!」とか言わないのよね~黙々と食べるだけ…(ま、それが美味しいって事なんだろうけど、作る者からは張り合いはないのよ…)

具の種類が豊富なおにぎりと豚汁って、もうごちそうです(笑)
伊勢海老を相手に「海老フライ~海老フライ~!!」ってコール、、、(滝汗)
そんな食材の数々から、南極の空気が伝わってきます。
和食にフレンチ、中華、そして時にはとっても質素だったり、レパートリーは多彩です。
ラーメンのエピソードは良かったなあ~♪
食べたくて食べたくて仕方がないのに…でもどーしても食べれない、、、(切ない~)
それをやっと食べれた時、とてつもない感動が!!
「かもめ食堂」もそうだったけど、
人間の食は単なる空腹を満たすものではない力があるのだとまた思いました。
最後の方では長髪になった西村クンが割烹着姿で朝食をテーブルに並べ、本さん(生瀬勝久)が新聞片手にご飯を食べ、「おはよう」を言わない隊員を何度も注意する。
それをまあまあ、とタイチョー(きたろう)がなだめる…
まるでどこにでもある家庭の朝ごはんの風景そのもの。
言葉では現わせない穏やかさが良いのです。

映画は「非日常」を描くものが多く、私達もそれを望んで観に行くのですが、
非日常な南極が舞台であっても、食の在り方を通して日常として感じられるのがこの映画の面白さではないでしょうか。
娯楽のない場所でもちょっとの知恵と環境を受け入れたら、それなりに楽しく過ごせるものですね。

役者さん達は皆さん持ち味があって、ゆるく笑えることが多々ありました。
西村クンの妻(西田尚美)と娘がノー天気でこれまたちょっとイラッともしましたが、これが西村クンの(不満があっても)家族の日常であり、離れて生活している温度差もうかがい知れます。
でもね、ある意味憎めない可愛い母娘じゃないかなぁ~。
娘役の子、上手でした!!(笑)
観測基地や自宅の様子とか、小物など細かい部分まで気が使われていたのも良かったです。
2009年 8/8公開 日本映画
監督 沖田修一