6才のボクが、大人になるまで。
2015, 01. 17 (Sat) 01:09
6歳の少年メイソン(エラー・コルトレーン)は、母オリヴィア(パトリシア・アークエット)と姉サマンサ(ローレライ・リンクレイター)とテキサス州の小さな町で生活していた。
キャリアアップを目指した母は、大学への入学を決意し、メイソンとサマンサを連れ、祖母が住むヒューストンへと引っ越しを決める。
離婚してアラスカに行っていた父(イーサン・ホーク)との再会、母の再婚、多感な思春期、メイソンは様々な経験を重ね、成長していく…。
6歳の少年とその家族の12年にわたる軌跡をつづった人間ドラマ。
主要人物4人を同じ俳優が12年間演じ、それぞれの変遷の歴史を映し出す。
2014年 11/14公開 アメリカ映画
監督 リチャード・リンクレイター

“ビフォア”三部作のリチャード・リンクレイター監督が、少年の成長と家族の物語を、実際に同じ役者たちで12年をかけて撮影したという、画期的な作品。
この正月にやっと公開され、劇場のアナウンスでは、ゴールデン・グローブ賞の作品賞受賞と紹介されていました。
アカデミー賞にも6部門でノミネートされました。
アメリカンな映画だし、本国の賞レースを賑わす作品のひとつとなるのは当然なんでしょうね。
観終わって感じたのは、積み重ねの映画って真実味があるし、こういう挑戦(?)はスゴイとは思うけれど、作品賞とかってなると、何か違うような気がするのが正直なところ。

シングルマザーとして安定した収入を得る目的はあるが、元々、向上心や学び欲が高く、男運が悪い母オリヴィアの事情で、家庭環境が度々変わり、週末は、自由人のような父親メイソンsr.と過ごす姉弟。
大きな出来事や重大な事件など起こることもなく、その時々の家族の日常が淡々と繰り返される。
良い時もあれば悪い時もある、、、。
ただそれだけのファミリードラマ。
リアルだと感じる映画は多々あっても、幼い登場人物は、年齢を追うごと大人の階段を登り、大人たちはどんどん老けていく(苦笑)。
時の流れに嘘偽りがなく、メイソンとその家族が特別ではないからこそ、経過を共有でき、子を持つ親の気持ちに寄り添えた。
メイソンが大学へと旅立つ日、「もっと長いと思っていた」という母親に大きく共感。
子育てに追われ、自由な時間が早く欲しいと嘆いたりもしたのに、県外の大学へ進学し、ガランとした息子の部屋で泣きじゃくってしまった自分を思い出す。
メイソンの成長物語と同時に、母親、父親の物語でもあり、メイソンが今の一瞬を大切にしたいと思えるようになったのは、親2人の質の違う子育ての成果なんだろう。
親の世代によって、子供との接し方や家族感が変ってきているのも感じ、親と子、2つの世代間をとても上手く表現した作品だった。
ただ、ストーリー重視には、このワンカットが何かに繋がっていくのか?と観てしまいがちで、特に中盤以降は、起伏がなく、映画としての面白味は欠けてしまった。
「北の国から」のようにドラマチックではないし、ビフォア・シリーズのように会話劇に重みを感じなかったかな。
でもこういう映画を体感できたのは良かったと思います。

*時代を反映する流行モノ、父親との音楽や映画ネタ、昔の我が家を思い出した^^
*オープニング、メイソンのことで先生に呼ばれたのか、特別怒ることなく、まずは子供の話を聞いて、それなりに納得できる母親が偉いっ!!と思った。
*姉サマンサ、女の子独特の小生意気さにイラッ(爆)
成長するに従って、それなりに可愛くなっていたけど、基本的なトコはそのままって感じ(笑)
サマンサを演じたローレライ・リンクレイターは、監督のお嬢さんだそう。
まさに成長記録ですね。
*ビフォア・シリーズでも思うけど、どんどん劣化していくのを観るのは、女には酷だ(汗)
*段々と素性(笑)が分かり、渋く老けたイーサン・ホーク。
男は家庭を持って、初めて落ち着くものなんだろう。(車にも象徴されて~笑)
*父と息子の会話が良い。
何気ないけど、母とはできない会話。
男同士にしか分からないもの、時に母は羨ましく思うものです。
*メイソン君、最初は可愛いボクだったけど、だんだん、微妙になっていって、、、
もう最後は、「ペネロピ」や「映画 X-MEN: フューチャー&パスト」のピーター・ディンクレイジさんに見えて仕方なかったです(苦笑)

コメント
ボー
「ただそれだけのファミリードラマ。」
そう、それ思いましたね。普通なのがドラマチックかというと、そう言えるのかどうか。
「女には酷」確かに。「ピーター・ディンクレイジ」納得(笑)。
ふじき78
「作品賞」は違和感ありますね。ただ、どこにも入れるものがないから「作品賞」になっちゃうんでしょうけど。「ナイス企画賞」みたいなのがあればいいんですけどね。
にゃむばなな
こんばんわ
映画だけを見ればオスカーを獲るのはどうかな?と思うのですが、見終わって時間が経てば経つほど心に広がっていくこの温かさを考えるとオスカー獲りもありかなと思えてくるんですよね。
こういう作品は歴史に残すのもいいことですしね。
ノルウェーまだ~む
息子のその後
オリーブリーさん☆
母親にとって息子は特に可愛かったりするけれど、泣いてしまったオリーブリーさん可愛い☆
「毛が生えたら終わり」とよく話題にでますが、キレイになっていく娘に反して、息子ってどんどんムサくおっさんになっていくのは、主役の彼だけじゃないと思うと、また虚しいです(爆)
オリーブリー
ボーさんへ
こんばんは。
例えば転勤で環境が変わるってのは普通としても、日本では、母親が3度結婚離婚って、あまり普通って気はしませんけどねー(苦笑)
思春期でしょう、よくちゃんと育ったなと思いました。
>ピーター・ディンクレイジ
ホント、まだ18歳なのに、ゴメンナサイですが、、、(汗)
オリーブリー
ふじき78さんへ
こんばんは。
ですね、特別枠ないですもんね(笑)
でも相当な苦労もあったろうし、12年というプランの間に、状況が変ることも含めて、完成品になったのはやっぱり凄いことですね。
オリーブリー
にゃむばななさんへ
確かに、私も感想を書き始めると、観た後よりは、また違う余韻みたいなものを感じました。
いずれにしても評価されるべき作品には違いないですよね。
オリーブリー
まだ~むさんへ
こんばんは。
アハハー、声変わりと毛ですね(爆)
すね毛とか、うえぇ~となっちゃいました(爆)
ストーリーはともかく、子役の成長とベテランの加齢に関しては、率直な意見になっちゃいますね。
latifa
そうですよね・・・
オリーブリーさん、こんにちは☆
そうっか・・・。息子さん、自宅以外の大学に行っていたのね・・・。
18才くらいで、親もとを離れるって、ちょっとまだ早いというかね、寂しい気持ちにお互いなってしまうよね。
でも、その反面、子供は親のありがたみを知るわけで。
早々に、それに気がつけるんだよね。
家なんて(娘一人だけど)、自宅から大学に通っているからなあ・・・。
そろそろ、一人暮らしをして、そういうのに気がついてもらいたいぞ。
*ビフォア・シリーズでも思うけど、どんどん劣化していくのを観るのは、女には酷だ(汗)
アウアウ・・・・('Д')
最近は、御直し技術も進んで、全然変わってない(逆に怖い)女優さんもいらっしゃったりするけども。
最後の写真が、ウギャー!だわ。
オリーブリー
latifaさんへ
うちの娘も親元離れてないの(笑)
やっぱ、女の子は心配だから親も外へ出す気がなかったし、本人もよそへ行く気がなかった。
地元の短大出て地元で就職して、身の回りのことは、ぜーーーーーんぶ、わたしがやらさせてもらってます(爆)
3作目の「ビフォア・ミッドナイト」、ジュリー・デルピーのスッポンポンがね(笑)なんか、女の歴史って感じで分かるのよ(爆)
若い頃は隠すのに、平気で出しっぱなしという、恐ろしい現実!!
これ、3作立て続けに見たらすごいだろうね~~会話劇は疲れるけど(;'∀')
このママの変化はリアルだったけど、あんなに可愛かったボクのおっさん化はちょっとショック、、、。
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